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黄泉蜻蛉⑨
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あれ以降帯刀は一言も喋らず、目を閉じたままだ。これからはじまるであろう果し合いに向け、精神統一しているのだろう。
そこへ、馬場の柵を乗り越えてついに奴が現れた。
男はかなり大柄で、身の丈は帯刀よりも頭一つ分は上回っている。一瞬私と目が合った。
恐ろしい威圧感で勝手に足が震えだした。
これが、守谷弦之助か。
弦之助の視線から逃げるように帯刀のほうを見ると、閉じていた目は開かれ、弦之助を静かに見据えている。ただ、目の奥に隠しきれない歓喜の火が爛々と灯っているように見える。
弦之助につられるように帯刀も歩き出す。
その歩みは灯りに寄って燃え尽きる蛾のように儚げだった。
二人は五間程(約9m)の距離を空けて相対した。
「久しいな弦之助」
「あ、ああ、お前は、その……変わったな帯刀よ」
親しげに、まるで親しい友人に声をかけるように話しかける帯刀。それとは対照的に、弦之助の声には困惑の色が強い。
修行により今の姿になったらしい帯刀の見た目は、やはり以前とはかけ離れているようだ。
「ここに来たということは、果し合いに同意したということでいいのだな?」
「……その前に聞かせてくれ、受け取った果たし状には敵討ちの為とあったが、本当に敵討ちの為なのか?」
弦之助が懐から果たし状を覗かせながら問うた。
それに「そうだ」と短く答える帯刀。
弦之助はそんな帯刀を問い詰めるように一歩前へ踏み出し言葉を続ける。
「俺は自分の親が嫌いだった。守谷家の為だ、秋津家の倅に負けるな、そんなことばかりを口にして、余計な重荷を背負わせる親がな。それはお前も同じだと思っていた。あの御前試合後のお前の扱いを見ればなおさらだった……だから俺は」
「だからお前は、隆尚様に秋津帯刀は見逃してほしいと訴え出たのか?」
弦之助の言葉を遮って、帯刀が口を開いた。途端に苦虫を噛み潰したように弦之助の顔が歪む。
「そうだ。あの時すでに俺は隆尚様に気に入られていた。父ももう余計な口出しはできなかった。謀反に近いことを企んでいたお前の親がいなくなれば、守谷と秋津の関係もやり直せると思っていた。お前の忠勤が認められれば、隆尚様も秋津家の再興を約束してくださっていた。なのに……何故藩を出たのだ! 何故あんな両親の仇を討つのだ!」
帯刀を睨み、鬼のような形相で怒声を上げる弦之助。
弦之助は帯刀を憎からず思っていたということか。しかし、近くにいるだけでも震えあがるその姿を前に、帯刀は口を歪めて笑い出した。腹の底から、狂ったように笑っているのだ。
弦之助も呆気にとられ不気味なものを見るような顔になっている。
帯刀は暫し笑うと、満足したのか大きく息を吐きだした。
「お前が俺の両親を殺して暫く経った後、夜道で刺客に襲われたことがあっただろう? あの夜、奇しくもお前を殺そうと、俺もすぐ側にいたんだよ。そしてあっさりと刺客を返り討ちにしたお前を見て、両親の仇はすぐにあきらめたよ」
あんな奴らのことはどうでもいいのだ。と吐き捨てる帯刀。
一度自分を殺そうとしたこと、両親の仇ではないということ、そのどちらか、あるいは両方の言葉が意外だったのか、弦之助の怒気はおさまった。
「では、一体誰の仇だというのだ」
「無論、自分自身の仇の為に」
ああ。と、私は憧れに似た感情を抱いた。全ては己の為に。そういう意味では、秋津帯刀という男は私の理想とする剣客なのだろう。
「何を言っている。お前は生きているではないか」
優しい男だ。帯刀を本当に友だと思っているのだろう。命があっただけでも良かった。同じ道場で切磋琢磨した仲ではないかと。
そう言っているのだ。
ただの人が相手ならそれで思い直したかもしれない。果たして帯刀は笑っていた。
「くっ、くふっ……くくくくっ」
下を向き、弦之助から顔を背ける肩を震わせる帯刀。
「見ろこの顔を。お前にはこれが生きている人間の貌に見えるのか」
闇に死蝋を塗り固めた顔が浮きあがった。
小さく息をのむ声が聞こえた。それを出したのは弦之助か、それとも私だったのか。
「ただ惰性で毎日を過ごしていれば生きているのか? 己というものを捨ててでも、ただそこにいれば生きているのというのか? 否っ! そんなものは生きているとは言わない! 生きたいのだ俺は! 人として、武士として、生きて死にたいのだ!」
激高し、帯刀のその青白い顔に僅かだが赤みがさす。
「自分のことばかりで俺を顧みなかった両親。俺に無関心な主君。誰も俺を見ていなかった」
「俺自身でさえ、な」そう自虐気味に力なく呟いた帯刀の言葉を、弦之助はかぶりを振って否定した。
「それは違うぞ帯刀。隆尚様は慈悲深く、藩の為に働くのならば、お前の地位の向上も考えてくれると言ってくれていたのだ。それに俺はお前を――」
「言うな! 弦之助、それ以上は言うな!」
弦之助の言葉を遮り帯刀が吼えた。
「……獅子身中の虫になりかねない者を重用なんてしないさ。いや、ある意味では虫のようなものだったか。いつでも潰せて、恨みを持っていても取るに足らない。そう思われていたのさ。お前だって、俺より強かったから俺を見逃す気になったんだよ。そして事実俺はお前からも藩からも一度は逃げ出した」
「……それが、お前が復讐する理由なのか」
なんと身勝手な物言いか。そんな思いを飲み込むように苦虫を噛み潰したような顔を浮かべる弦之助。
「弦之助、誰よりも強いお前は俺の憧れで、嫉妬の対象だ。それは今でも変わらない。知っているぞ、あの頃より益々もって剣筋は冴えわたり、仕事もできる。若くして江戸詰めに選ばれたのも頷ける忠勤振りだ」
眩しいものを見るように目を細め、ただどこか酷薄な口ぶりで帯刀が弦之助を評した。
「父のような功名心を、母のような自尊心を、あの二人の子である俺が持っても良いだろう? あの弦之助をこの秋津帯刀が斬るんだ。その為に俺は必死だったのさ。わかったなら果し合いをはじめよう」
そう言って帯刀は二本差しの一つを抜いた。咄嗟に弦之助も自分の刀に手を伸ばし、怪訝そうな顔で固まった。帯刀が鞘ごと抜いた一本を、そのまま左右対称になるように反対の腰に差しなおしたからだ。
それは翅のようにも見える。
「彼が立会人をしてくれる。今日会ったばかりだが、最後まで見届けてくれることは保証しよう」
帯刀がそう言って私を紹介した。弦之助は一瞬だけ私に視線を向け「酔狂な」と呟いた
それは、今日出会ったばかりの人間に立会人を願い出た帯刀か、立会人を受けた私か、どちらのことを指したのだろうか。
「……お前の言は理解に苦しむが、武士として、剣士として戦って死にたいというのなら、相手になろう」
弦之助の意志も固まったらしく、一度深く息を吐き、抜いた刀を構えた。
途端刺すような圧迫感に私の息が詰まった。これが剣気というものなのか。しかし、話の中だけにあった決闘の場面に立ち会える歓喜が恐怖を上回っていた。
「お前を斬るために編み出した秘剣だ。存分に味わえ」
対照的に凪のように何も感じさせないほど、何度も繰り返したかのような自然な動作で、腰を深く落とし、帯刀が左に差した刀に手を伸ばした。
緊張からか知らず大きく唾を飲み込んでいた。
遂にはじまるのだ。そして見られるのだ本物の秘剣を。
そこへ、馬場の柵を乗り越えてついに奴が現れた。
男はかなり大柄で、身の丈は帯刀よりも頭一つ分は上回っている。一瞬私と目が合った。
恐ろしい威圧感で勝手に足が震えだした。
これが、守谷弦之助か。
弦之助の視線から逃げるように帯刀のほうを見ると、閉じていた目は開かれ、弦之助を静かに見据えている。ただ、目の奥に隠しきれない歓喜の火が爛々と灯っているように見える。
弦之助につられるように帯刀も歩き出す。
その歩みは灯りに寄って燃え尽きる蛾のように儚げだった。
二人は五間程(約9m)の距離を空けて相対した。
「久しいな弦之助」
「あ、ああ、お前は、その……変わったな帯刀よ」
親しげに、まるで親しい友人に声をかけるように話しかける帯刀。それとは対照的に、弦之助の声には困惑の色が強い。
修行により今の姿になったらしい帯刀の見た目は、やはり以前とはかけ離れているようだ。
「ここに来たということは、果し合いに同意したということでいいのだな?」
「……その前に聞かせてくれ、受け取った果たし状には敵討ちの為とあったが、本当に敵討ちの為なのか?」
弦之助が懐から果たし状を覗かせながら問うた。
それに「そうだ」と短く答える帯刀。
弦之助はそんな帯刀を問い詰めるように一歩前へ踏み出し言葉を続ける。
「俺は自分の親が嫌いだった。守谷家の為だ、秋津家の倅に負けるな、そんなことばかりを口にして、余計な重荷を背負わせる親がな。それはお前も同じだと思っていた。あの御前試合後のお前の扱いを見ればなおさらだった……だから俺は」
「だからお前は、隆尚様に秋津帯刀は見逃してほしいと訴え出たのか?」
弦之助の言葉を遮って、帯刀が口を開いた。途端に苦虫を噛み潰したように弦之助の顔が歪む。
「そうだ。あの時すでに俺は隆尚様に気に入られていた。父ももう余計な口出しはできなかった。謀反に近いことを企んでいたお前の親がいなくなれば、守谷と秋津の関係もやり直せると思っていた。お前の忠勤が認められれば、隆尚様も秋津家の再興を約束してくださっていた。なのに……何故藩を出たのだ! 何故あんな両親の仇を討つのだ!」
帯刀を睨み、鬼のような形相で怒声を上げる弦之助。
弦之助は帯刀を憎からず思っていたということか。しかし、近くにいるだけでも震えあがるその姿を前に、帯刀は口を歪めて笑い出した。腹の底から、狂ったように笑っているのだ。
弦之助も呆気にとられ不気味なものを見るような顔になっている。
帯刀は暫し笑うと、満足したのか大きく息を吐きだした。
「お前が俺の両親を殺して暫く経った後、夜道で刺客に襲われたことがあっただろう? あの夜、奇しくもお前を殺そうと、俺もすぐ側にいたんだよ。そしてあっさりと刺客を返り討ちにしたお前を見て、両親の仇はすぐにあきらめたよ」
あんな奴らのことはどうでもいいのだ。と吐き捨てる帯刀。
一度自分を殺そうとしたこと、両親の仇ではないということ、そのどちらか、あるいは両方の言葉が意外だったのか、弦之助の怒気はおさまった。
「では、一体誰の仇だというのだ」
「無論、自分自身の仇の為に」
ああ。と、私は憧れに似た感情を抱いた。全ては己の為に。そういう意味では、秋津帯刀という男は私の理想とする剣客なのだろう。
「何を言っている。お前は生きているではないか」
優しい男だ。帯刀を本当に友だと思っているのだろう。命があっただけでも良かった。同じ道場で切磋琢磨した仲ではないかと。
そう言っているのだ。
ただの人が相手ならそれで思い直したかもしれない。果たして帯刀は笑っていた。
「くっ、くふっ……くくくくっ」
下を向き、弦之助から顔を背ける肩を震わせる帯刀。
「見ろこの顔を。お前にはこれが生きている人間の貌に見えるのか」
闇に死蝋を塗り固めた顔が浮きあがった。
小さく息をのむ声が聞こえた。それを出したのは弦之助か、それとも私だったのか。
「ただ惰性で毎日を過ごしていれば生きているのか? 己というものを捨ててでも、ただそこにいれば生きているのというのか? 否っ! そんなものは生きているとは言わない! 生きたいのだ俺は! 人として、武士として、生きて死にたいのだ!」
激高し、帯刀のその青白い顔に僅かだが赤みがさす。
「自分のことばかりで俺を顧みなかった両親。俺に無関心な主君。誰も俺を見ていなかった」
「俺自身でさえ、な」そう自虐気味に力なく呟いた帯刀の言葉を、弦之助はかぶりを振って否定した。
「それは違うぞ帯刀。隆尚様は慈悲深く、藩の為に働くのならば、お前の地位の向上も考えてくれると言ってくれていたのだ。それに俺はお前を――」
「言うな! 弦之助、それ以上は言うな!」
弦之助の言葉を遮り帯刀が吼えた。
「……獅子身中の虫になりかねない者を重用なんてしないさ。いや、ある意味では虫のようなものだったか。いつでも潰せて、恨みを持っていても取るに足らない。そう思われていたのさ。お前だって、俺より強かったから俺を見逃す気になったんだよ。そして事実俺はお前からも藩からも一度は逃げ出した」
「……それが、お前が復讐する理由なのか」
なんと身勝手な物言いか。そんな思いを飲み込むように苦虫を噛み潰したような顔を浮かべる弦之助。
「弦之助、誰よりも強いお前は俺の憧れで、嫉妬の対象だ。それは今でも変わらない。知っているぞ、あの頃より益々もって剣筋は冴えわたり、仕事もできる。若くして江戸詰めに選ばれたのも頷ける忠勤振りだ」
眩しいものを見るように目を細め、ただどこか酷薄な口ぶりで帯刀が弦之助を評した。
「父のような功名心を、母のような自尊心を、あの二人の子である俺が持っても良いだろう? あの弦之助をこの秋津帯刀が斬るんだ。その為に俺は必死だったのさ。わかったなら果し合いをはじめよう」
そう言って帯刀は二本差しの一つを抜いた。咄嗟に弦之助も自分の刀に手を伸ばし、怪訝そうな顔で固まった。帯刀が鞘ごと抜いた一本を、そのまま左右対称になるように反対の腰に差しなおしたからだ。
それは翅のようにも見える。
「彼が立会人をしてくれる。今日会ったばかりだが、最後まで見届けてくれることは保証しよう」
帯刀がそう言って私を紹介した。弦之助は一瞬だけ私に視線を向け「酔狂な」と呟いた
それは、今日出会ったばかりの人間に立会人を願い出た帯刀か、立会人を受けた私か、どちらのことを指したのだろうか。
「……お前の言は理解に苦しむが、武士として、剣士として戦って死にたいというのなら、相手になろう」
弦之助の意志も固まったらしく、一度深く息を吐き、抜いた刀を構えた。
途端刺すような圧迫感に私の息が詰まった。これが剣気というものなのか。しかし、話の中だけにあった決闘の場面に立ち会える歓喜が恐怖を上回っていた。
「お前を斬るために編み出した秘剣だ。存分に味わえ」
対照的に凪のように何も感じさせないほど、何度も繰り返したかのような自然な動作で、腰を深く落とし、帯刀が左に差した刀に手を伸ばした。
緊張からか知らず大きく唾を飲み込んでいた。
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