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最終章:君がいてくれた時間
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「おい,ジャッシー!!
スウェンはどこだよ? さっきから探してんのに見つからねぇぞ!」
城の庭園で,マイケルが一人で騒いでいた。
全く,いつでも煩い男だと,つくづくジャッシーは思う。
「スウェンに用があるなら諦めろ」
「あっ? 何だとテメェ」
マイケルは得意の睨みつけでジャッシーを見た。
「残念ながら,あいつは一人で新しい人生を踏み出していったんだよ」
「……それ。どういう意味だ」
彼には,解っているようだった。スウェンが,旅立ってしまったことを。
それでもいつものように,彼は喧嘩を売ってくる。それを軽く無視して,ジャッシーはハトたちに餌を与えていた。
(ま,そのうち何年後かにはここに戻ってくるよな)
そう思う。
餌を食べてから,空に羽ばたいていくハトたちをジャッシーは見上げていた。平和の象徴は,生き生きと青空を舞っていくのだった。
今日は,素晴らしい快晴である。
-完-
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