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第二章
失敗
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憂鬱な気分のまま、俺はバイト先へ向かった。
俺の暗い心情とは裏腹に、やたらと太陽が眩しい。つい梅雨であることを忘れてしまいそうになる。束の間の晴れだ。今日もきっと混むだろう。
マニーカフェに到着し、裏から回ってスタッフルームへ入る。タイムカードを切り、エプロンを身につけた。
準備を整えてカウンターに出ると、真っ先に関さんの姿が目に入った。ちょうどお客さんに商品をお渡ししたところみたいだ。キッチンには、テキパキと動く店長もいる。
「おはようございます」
二人に挨拶をし、俺は関さんの隣に立った。カウンターから店内を見回すと、すでに多くのお客さんで賑わっていた。
店中に響くたくさんの話し声が、煩わしいノイズ音に感じる。父との会話がどうしても頭から離れなくて、気持ちが落ち込んでしまう。
「おい、てめぇ」
不意に、耳元でドスの利いた低い声がした。囁くような小さい音量なのに、心臓が飛び出そうになる。
「なに暗い顔してやがるんだ。シャキッとしやがれ」
「は、はい。すみません」
関さんのピリピリしたオーラのおかげで、俺は我にかえる。
そうだ。仕事中は店員としてしっかりしないと。笑顔を忘れちゃいけない。
軽く自分の頬を叩き、無理にでも気持ちを切り替えてみせた。
「いらっしゃいませ」
俺が接客モードになると共に、お客さんが来店した。
今日も、あの女性がやって来た。毎回Sサイズのコーヒーを頼むOL風のお客さん。俺は営業スマイルを作り、オーダーを受け、いつもと同じようにアイスコーヒーを淹れる。ミルク二つも用意し、出来上がった商品をお客さんに手渡そうとした──が。
思いがけないことが起きてしまう。
「あっ……!」
商品を持つ俺の手が、盛大に滑った。
アイスコーヒー入りのカップが、まるでスローモーションのように手のひら落ちていき、カウンターの外側へと倒れていった。この衝撃で蓋が外れ、コーヒーがカウンターを越えて勢いよくこぼれてしまった。
すかさず反対側の手でカップを受け止めたが、なにもかも遅かった。コーヒーが、お客さんのワイシャツにかかってしまったのだ。
「す、すみません……!」
咄嗟に謝罪するが、どうすればいいのか判断できず、俺は固まってしまう。目の前には、無表情でこちらを見る女性客。白いワイシャツのお腹部分が、コーヒーのせいで茶色くなっていた。
「おい、イヴァン。なにやってるんだよ! お客様、大変申しわけございません!」
関さんは俺の隣に並んで、深く頭を下げた。ハッとして、俺も頭を垂れる。
やってしまった。こんな失敗、したことがない。クリーニング代を払うべきだよな? いや、それとも弁償した方がいいか? 一体、どうすればいいんだ……。
頭が真っ白になり、しばらく面をあげることができなかった。女性客は、ひとことも発しない。驚いているのか、怒っているのか、呆れているのかわからない。
異変に気づいた店長がキッチンから出てきて、一緒になってお客さんに謝罪をしてくれた。クリーニング代をお支払します、と伝えたのだが……
「大丈夫です。彼には、いつもよくしてもらってるから……」
掠れた声で聞き取りづらかったが、女性客はたしかにそう言った。ゆっくりと顔を上げると、お客さんはうっすらと笑っている。
「せめてものお詫びの気持ちです。本日のコーヒーの料金はいただきません。無料券もご用意させていただきます。この度は、誠に申し訳ありませんでした」
店長の謝罪の言葉と共に、俺は今一度深く深く頭を下げた。
女性客は店長から無料券と新しいコーヒーを受け取り、俺に向かって「気にしないでね」、そう言い残して去っていった。
……心の広い人で、よかった。
しかし、問題はまだ残っている。カウンターには、派手にこぼしたコーヒーの残骸。ほろ苦い匂いが漂う。しかし、後ろに並ぶお客さんが長い列を作っていた。
店長は、カウンターと行列を交互に見て冷静に指示を出してくれる。
「ファーマーくん。すぐにカウンターを掃除してくれ」
「はい、わかりました。本当にすみませんでした……」
まだ気が動転しているが、とにかく急いで片づけなければ。布巾とモップを手に取り、俺はカウンターの外側へと移動する。
コーヒーは床にまで滴り落ちてしまっていた。
コーヒーの残骸を拭き取る最中、苦い匂いが鼻をつつく。
俺はなんてダメな奴なんだ。多大なる迷惑を掛けてしまった。なにやってんだよ、本当に。
今までにないミスを犯してしまい、正直かなりヘコんでいる。
無意識のうちに、俺は大きなため息を吐いた。
「すみません」
焦りながら俺が床を拭いている最中だった。突然、背後から声をかけられた。
どれだけ悄気ていても、業務中は笑顔を絶やしてはいけない。俺はにこりと微笑み、サッと後ろを振り向いた。
するとそこには、車椅子に乗った中年男性がいたんだ。男性は、少し困った顔をこちらに向けている。
「イヴァン。そこをどけ。お客さんが通れないぞ」
「え」
状況を把握するのが遅くなった。どうやら車椅子のお客さんは、関さんが立つ奥のカウンターに行きたいようだ。だが俺が邪魔してしまっていて、前へ進めない。車椅子では、若干通路が狭くて通りづらいんだ。
慌てて清掃用具をまとめ、俺は焦りながらも道を開けた。
「失礼しました! どうぞお通りください」
「すまんな」
車椅子の男性は申し訳なさそうに俺の横を通過していく。
悪いのは俺だ。ちゃんと周りに気を配っていなかったから。さっきから何やってるんだろう……。
車椅子の男性は、関さんに向かってアイスコーヒーを注文していた。
カウンターと床を磨き終えた俺は急いで手を洗い、カップを手に取った。丁寧にブラックコーヒーを注ぎ、蓋をしっかりと閉めた。もう、さっきのように失敗するわけにはいかない。
出来上がったコーヒーを慎重にカウンターへと運んだ。
すると、関さんが「貸せ」と俺の作ったコーヒーを手に持った。そして、車椅子の男性に向かってひとこと。
「席までお持ちします」
「ああ、悪いね。頼んでもいいかな?」
「もちろんですよ」
関さんはカウンターを出ると、男性のそばに駆け寄り、屈みながらコーヒーを手渡した。それから車椅子の後ろに回り、ゆっくりと押して移動し始める。
「ドア近くのテーブル席でしたら広いのでゆっくりお寛ぎできるかと思います」
関さんの提案に、車椅子の男性は納得したように頷いた。
店内を移動する際、周りのお客さんたちにも「通ります」「失礼します」と声をかけながら、関さんは車椅子の男性を席へと送り届けた。
俺はその一部始終を見て、息が止まりそうになる。
……すごい。
関さんの、スマートな対応に感激した。
俺の暗い心情とは裏腹に、やたらと太陽が眩しい。つい梅雨であることを忘れてしまいそうになる。束の間の晴れだ。今日もきっと混むだろう。
マニーカフェに到着し、裏から回ってスタッフルームへ入る。タイムカードを切り、エプロンを身につけた。
準備を整えてカウンターに出ると、真っ先に関さんの姿が目に入った。ちょうどお客さんに商品をお渡ししたところみたいだ。キッチンには、テキパキと動く店長もいる。
「おはようございます」
二人に挨拶をし、俺は関さんの隣に立った。カウンターから店内を見回すと、すでに多くのお客さんで賑わっていた。
店中に響くたくさんの話し声が、煩わしいノイズ音に感じる。父との会話がどうしても頭から離れなくて、気持ちが落ち込んでしまう。
「おい、てめぇ」
不意に、耳元でドスの利いた低い声がした。囁くような小さい音量なのに、心臓が飛び出そうになる。
「なに暗い顔してやがるんだ。シャキッとしやがれ」
「は、はい。すみません」
関さんのピリピリしたオーラのおかげで、俺は我にかえる。
そうだ。仕事中は店員としてしっかりしないと。笑顔を忘れちゃいけない。
軽く自分の頬を叩き、無理にでも気持ちを切り替えてみせた。
「いらっしゃいませ」
俺が接客モードになると共に、お客さんが来店した。
今日も、あの女性がやって来た。毎回Sサイズのコーヒーを頼むOL風のお客さん。俺は営業スマイルを作り、オーダーを受け、いつもと同じようにアイスコーヒーを淹れる。ミルク二つも用意し、出来上がった商品をお客さんに手渡そうとした──が。
思いがけないことが起きてしまう。
「あっ……!」
商品を持つ俺の手が、盛大に滑った。
アイスコーヒー入りのカップが、まるでスローモーションのように手のひら落ちていき、カウンターの外側へと倒れていった。この衝撃で蓋が外れ、コーヒーがカウンターを越えて勢いよくこぼれてしまった。
すかさず反対側の手でカップを受け止めたが、なにもかも遅かった。コーヒーが、お客さんのワイシャツにかかってしまったのだ。
「す、すみません……!」
咄嗟に謝罪するが、どうすればいいのか判断できず、俺は固まってしまう。目の前には、無表情でこちらを見る女性客。白いワイシャツのお腹部分が、コーヒーのせいで茶色くなっていた。
「おい、イヴァン。なにやってるんだよ! お客様、大変申しわけございません!」
関さんは俺の隣に並んで、深く頭を下げた。ハッとして、俺も頭を垂れる。
やってしまった。こんな失敗、したことがない。クリーニング代を払うべきだよな? いや、それとも弁償した方がいいか? 一体、どうすればいいんだ……。
頭が真っ白になり、しばらく面をあげることができなかった。女性客は、ひとことも発しない。驚いているのか、怒っているのか、呆れているのかわからない。
異変に気づいた店長がキッチンから出てきて、一緒になってお客さんに謝罪をしてくれた。クリーニング代をお支払します、と伝えたのだが……
「大丈夫です。彼には、いつもよくしてもらってるから……」
掠れた声で聞き取りづらかったが、女性客はたしかにそう言った。ゆっくりと顔を上げると、お客さんはうっすらと笑っている。
「せめてものお詫びの気持ちです。本日のコーヒーの料金はいただきません。無料券もご用意させていただきます。この度は、誠に申し訳ありませんでした」
店長の謝罪の言葉と共に、俺は今一度深く深く頭を下げた。
女性客は店長から無料券と新しいコーヒーを受け取り、俺に向かって「気にしないでね」、そう言い残して去っていった。
……心の広い人で、よかった。
しかし、問題はまだ残っている。カウンターには、派手にこぼしたコーヒーの残骸。ほろ苦い匂いが漂う。しかし、後ろに並ぶお客さんが長い列を作っていた。
店長は、カウンターと行列を交互に見て冷静に指示を出してくれる。
「ファーマーくん。すぐにカウンターを掃除してくれ」
「はい、わかりました。本当にすみませんでした……」
まだ気が動転しているが、とにかく急いで片づけなければ。布巾とモップを手に取り、俺はカウンターの外側へと移動する。
コーヒーは床にまで滴り落ちてしまっていた。
コーヒーの残骸を拭き取る最中、苦い匂いが鼻をつつく。
俺はなんてダメな奴なんだ。多大なる迷惑を掛けてしまった。なにやってんだよ、本当に。
今までにないミスを犯してしまい、正直かなりヘコんでいる。
無意識のうちに、俺は大きなため息を吐いた。
「すみません」
焦りながら俺が床を拭いている最中だった。突然、背後から声をかけられた。
どれだけ悄気ていても、業務中は笑顔を絶やしてはいけない。俺はにこりと微笑み、サッと後ろを振り向いた。
するとそこには、車椅子に乗った中年男性がいたんだ。男性は、少し困った顔をこちらに向けている。
「イヴァン。そこをどけ。お客さんが通れないぞ」
「え」
状況を把握するのが遅くなった。どうやら車椅子のお客さんは、関さんが立つ奥のカウンターに行きたいようだ。だが俺が邪魔してしまっていて、前へ進めない。車椅子では、若干通路が狭くて通りづらいんだ。
慌てて清掃用具をまとめ、俺は焦りながらも道を開けた。
「失礼しました! どうぞお通りください」
「すまんな」
車椅子の男性は申し訳なさそうに俺の横を通過していく。
悪いのは俺だ。ちゃんと周りに気を配っていなかったから。さっきから何やってるんだろう……。
車椅子の男性は、関さんに向かってアイスコーヒーを注文していた。
カウンターと床を磨き終えた俺は急いで手を洗い、カップを手に取った。丁寧にブラックコーヒーを注ぎ、蓋をしっかりと閉めた。もう、さっきのように失敗するわけにはいかない。
出来上がったコーヒーを慎重にカウンターへと運んだ。
すると、関さんが「貸せ」と俺の作ったコーヒーを手に持った。そして、車椅子の男性に向かってひとこと。
「席までお持ちします」
「ああ、悪いね。頼んでもいいかな?」
「もちろんですよ」
関さんはカウンターを出ると、男性のそばに駆け寄り、屈みながらコーヒーを手渡した。それから車椅子の後ろに回り、ゆっくりと押して移動し始める。
「ドア近くのテーブル席でしたら広いのでゆっくりお寛ぎできるかと思います」
関さんの提案に、車椅子の男性は納得したように頷いた。
店内を移動する際、周りのお客さんたちにも「通ります」「失礼します」と声をかけながら、関さんは車椅子の男性を席へと送り届けた。
俺はその一部始終を見て、息が止まりそうになる。
……すごい。
関さんの、スマートな対応に感激した。
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