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第十三章
113,ハクの特異能力
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※
ハクが語り終わった頃には、朝陽が登り始めていた。
夜通し走り続け、ハクは疲労を感じたに違いない。速度を急激に落とした。
ヤエは、そんな彼の背中にそっと手を添える。
「……そんなことがあったのね」
「ああ。正直俺は、人間など皆同じだと思っていた。生命を軽んじている生き物なのだと。人間同士簡単に殺し合いが出来るんだから、動物なんてもっと簡単に殺せるんだと」
「……」
ハクは歩き始めるが、それでも進む速度は早い。
「でもあいつは……シュウは違った。あんなちっぽけな子供だったくせに、俺の盾になりやがって」
「兄様は正義感が強いですからね」
ヤエがそう言うと、ハクが笑っているのが空気から伝わってきた。
「そうだな……。俺はシュウがいたから、自分を取り戻せた。精神を安定させられる。それに、大事なものを守ると覚悟も決められたんだ」
その言葉を聞き、ヤエは胸が熱くなる。当たり前のように今まで自分のそばにいてくれたハクに、そんな想いがあったなんて知らなかった。ヤエは感涙しそうになる。
「ハク」
「ん?」
「ありがとう。あなたがいてくれて私は幸せだよ」
それからヤエは、背に乗りながら彼にギュッと抱き付いた。ハクの心臓の鼓動が、この上なく早くなっていくのを感じる。
「……ヤエの幸せは、他のところにあるぞ」
「どういうこと?」
「見てみろ」
ハクはそこで歩みを止めた。
彼に抱き付く力を弱め、ヤエは前方に目を向けた。
──数百歩先に、聳え立つ巨大な城壁が見えた。朝陽を浴び、石でできた頑丈そうな立派な壁は、存在感が凄まじい。周辺には川が流れ、守備が徹底されているように思える。大門の奥の遥か先に、本城のような建物が見えた。
ハクはゆっくりと木陰に身を隠すと、じっと城の方を見つめる。
「あそこは、西国最西端の地だ。城壁内に大規模の城下町があり、その更に西側に行くと『シュキの城』がある」
ヤエは目を見開いた。
──西国宮廷の所在地、シュキ城。ヤエは正に、初めてその姿を目にしたのだ。
ハクは静かに唸る。
「これから、決戦が始まる」
「……決戦?」
「南西の方角を見てみろ」
ハクの口調が鋭くなる。怒りが込められているようだ。
言われたとおり、ヤエは視線を移した。
城外は平地が広がっていて、峯木がまちまちと佇んでいるのみだ。
「……あれは」
城門より更に数千歩ほど離れた場所に、一台の輿車が停まっているのが見えた。衛兵らしき者はいない。
二頭の馬を休ませているのだろうか、朝陽がよく当たる所に停車している。
ヤエは遠方からその輿車を見て、あることに気がついた。
「あれは……北国のもの?」
既視感がある。
輿には簾が掛かっていて中に誰が乗っているのか見えない。一人御者の様子が見えたが──その者は北軍の鎧を身に纏っていた。
「あの輿の中にはリュウキがいる」
「リュウキ様がっ?」
「リュウトに捕らわれたようだ」
「どうして……。ハクは分かるの?」
するとハクは憂いある声で続けるのだ。
「特異能力だよ。俺は、ヤエやリュウキのように物理的な力はないがな。それこそ、妖術のような力はある。遠方の状況が目に映るように認知できるんだ」
ハクの話に、ヤエは息を呑む。
「意識を集中させると、脳裏に流れてくるんだ。数十里先までの状況がな。目視感覚だけじゃなく、その場の匂いや気温、空気が肌で感じられるんだ。……俺は今までこの能力を駆使して、ヤエたちの旅路を支えてきたんだよ」
その話に、ヤエはハッとした。いつも危機が迫った際に、彼が助けに来てくれたことを。その能力があったからこそ、なのか。
それと同時に、常に監視されていたのかと思うと、胸がざわつく。
「……ハクは、私たちの旅の様子を、ずっと見ていたの?」
「まあな」
「……どこまで?」
まさか、とは思う。あの、北北西の山での出来事もハクには見られていたのか?
ヤエは頬を熱くしながらも問いただす。
「会話も聞こえたりするの?」
「もちろんだ」
「それじゃ……全部、見てたのね?」
「……」
ハクは一時黙り込む。顔は無表情を貫いているが、気まずさが醸し出されている。
「もう、ハクったら……」
「すまない。悪気はなかった。怒ったか?」
「怒ったんじゃなくて、恥ずかしい」
「そんなことねえよ。人間はそういうことをするもんだろ? 俺にはよく分からねえが。ヤエが、記憶を取り戻す前に、リュウキに対する好きの気持ちが伝わってきて俺は──」
「待って、もうやめて」
いくらなんでもそれ以上は聞きたくない。ヤエの耳まで熱くなる。
「悪い悪い」などと言いながら、ハクは再び明るい声になるのだ。しかし、その瞳はなぜだろう、切なさが混じっている気もした。
「だから、ヤエの幸せを取り戻しに行くぜ」
「……えっ?」
「あのリュウトの野郎、リュウキを北国に連れ戻して殺す気だ」
「なんですって? だったらどうしてわざわざシュキ城を通ったのかな」
「おそらく、シュウを欺く為だ」
「兄様を……?」
「ここへ来る前に、どうやらシュウに追い付かれたが、リュウトは振り切ったらしいな。一番近道に北の関所があるが、追い付かれないようリュウトは敢えて一番遠回りであるこの道を辿ったようだ。シュウはまんまと関所に足を運んでしまった」
「そんな……兄様は大丈夫でしょうか」
「心配ねえ。シュウは馬に乗って超特急でこっちへ向かっているぞ」
ハクが語り終わった頃には、朝陽が登り始めていた。
夜通し走り続け、ハクは疲労を感じたに違いない。速度を急激に落とした。
ヤエは、そんな彼の背中にそっと手を添える。
「……そんなことがあったのね」
「ああ。正直俺は、人間など皆同じだと思っていた。生命を軽んじている生き物なのだと。人間同士簡単に殺し合いが出来るんだから、動物なんてもっと簡単に殺せるんだと」
「……」
ハクは歩き始めるが、それでも進む速度は早い。
「でもあいつは……シュウは違った。あんなちっぽけな子供だったくせに、俺の盾になりやがって」
「兄様は正義感が強いですからね」
ヤエがそう言うと、ハクが笑っているのが空気から伝わってきた。
「そうだな……。俺はシュウがいたから、自分を取り戻せた。精神を安定させられる。それに、大事なものを守ると覚悟も決められたんだ」
その言葉を聞き、ヤエは胸が熱くなる。当たり前のように今まで自分のそばにいてくれたハクに、そんな想いがあったなんて知らなかった。ヤエは感涙しそうになる。
「ハク」
「ん?」
「ありがとう。あなたがいてくれて私は幸せだよ」
それからヤエは、背に乗りながら彼にギュッと抱き付いた。ハクの心臓の鼓動が、この上なく早くなっていくのを感じる。
「……ヤエの幸せは、他のところにあるぞ」
「どういうこと?」
「見てみろ」
ハクはそこで歩みを止めた。
彼に抱き付く力を弱め、ヤエは前方に目を向けた。
──数百歩先に、聳え立つ巨大な城壁が見えた。朝陽を浴び、石でできた頑丈そうな立派な壁は、存在感が凄まじい。周辺には川が流れ、守備が徹底されているように思える。大門の奥の遥か先に、本城のような建物が見えた。
ハクはゆっくりと木陰に身を隠すと、じっと城の方を見つめる。
「あそこは、西国最西端の地だ。城壁内に大規模の城下町があり、その更に西側に行くと『シュキの城』がある」
ヤエは目を見開いた。
──西国宮廷の所在地、シュキ城。ヤエは正に、初めてその姿を目にしたのだ。
ハクは静かに唸る。
「これから、決戦が始まる」
「……決戦?」
「南西の方角を見てみろ」
ハクの口調が鋭くなる。怒りが込められているようだ。
言われたとおり、ヤエは視線を移した。
城外は平地が広がっていて、峯木がまちまちと佇んでいるのみだ。
「……あれは」
城門より更に数千歩ほど離れた場所に、一台の輿車が停まっているのが見えた。衛兵らしき者はいない。
二頭の馬を休ませているのだろうか、朝陽がよく当たる所に停車している。
ヤエは遠方からその輿車を見て、あることに気がついた。
「あれは……北国のもの?」
既視感がある。
輿には簾が掛かっていて中に誰が乗っているのか見えない。一人御者の様子が見えたが──その者は北軍の鎧を身に纏っていた。
「あの輿の中にはリュウキがいる」
「リュウキ様がっ?」
「リュウトに捕らわれたようだ」
「どうして……。ハクは分かるの?」
するとハクは憂いある声で続けるのだ。
「特異能力だよ。俺は、ヤエやリュウキのように物理的な力はないがな。それこそ、妖術のような力はある。遠方の状況が目に映るように認知できるんだ」
ハクの話に、ヤエは息を呑む。
「意識を集中させると、脳裏に流れてくるんだ。数十里先までの状況がな。目視感覚だけじゃなく、その場の匂いや気温、空気が肌で感じられるんだ。……俺は今までこの能力を駆使して、ヤエたちの旅路を支えてきたんだよ」
その話に、ヤエはハッとした。いつも危機が迫った際に、彼が助けに来てくれたことを。その能力があったからこそ、なのか。
それと同時に、常に監視されていたのかと思うと、胸がざわつく。
「……ハクは、私たちの旅の様子を、ずっと見ていたの?」
「まあな」
「……どこまで?」
まさか、とは思う。あの、北北西の山での出来事もハクには見られていたのか?
ヤエは頬を熱くしながらも問いただす。
「会話も聞こえたりするの?」
「もちろんだ」
「それじゃ……全部、見てたのね?」
「……」
ハクは一時黙り込む。顔は無表情を貫いているが、気まずさが醸し出されている。
「もう、ハクったら……」
「すまない。悪気はなかった。怒ったか?」
「怒ったんじゃなくて、恥ずかしい」
「そんなことねえよ。人間はそういうことをするもんだろ? 俺にはよく分からねえが。ヤエが、記憶を取り戻す前に、リュウキに対する好きの気持ちが伝わってきて俺は──」
「待って、もうやめて」
いくらなんでもそれ以上は聞きたくない。ヤエの耳まで熱くなる。
「悪い悪い」などと言いながら、ハクは再び明るい声になるのだ。しかし、その瞳はなぜだろう、切なさが混じっている気もした。
「だから、ヤエの幸せを取り戻しに行くぜ」
「……えっ?」
「あのリュウトの野郎、リュウキを北国に連れ戻して殺す気だ」
「なんですって? だったらどうしてわざわざシュキ城を通ったのかな」
「おそらく、シュウを欺く為だ」
「兄様を……?」
「ここへ来る前に、どうやらシュウに追い付かれたが、リュウトは振り切ったらしいな。一番近道に北の関所があるが、追い付かれないようリュウトは敢えて一番遠回りであるこの道を辿ったようだ。シュウはまんまと関所に足を運んでしまった」
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