34 / 165
第四章
34,ナナシの表情
しおりを挟む週末
クライスの妹の婚約披露パーティーへ車で向かう。
「クライスの妹って何歳?」
「14歳?だっけ?」
王子の誕生日パーティーで2人が踊っているのを見たっきり。クライスと似てる金髪の綺麗な女の子だった。
「名前は?」
何も知らないな。ルイスは笑いながらえーと?
「アメリア?だな。」
と答えた。
バートリー家の家の少し手前で車を止めて貰う。結構、玄関前は人が多く出席者が多いのが解る。
・・・と思っていたら原因は会長だった。
「そういや玄関前で待ち合わせてたな。」
握手会の様に会長に握手を求めて中へ入っていく御令嬢や御子息達。
私達を見付けた会長は遅い!!と言い放った。
その途端に視線が此方へ向かう。
「ルナリー様にルイス様だわ!!」
あはは。握手会突入。
「さあ、時間になりますから中へ。」
見かねたバートリー家の使用人が声を掛けてくれて漸く中へ入る事が出来た。
「会長、申し訳ない。」
「いやいや、待ち合わせは玄関前は今後は却下だな。」
目立つ場所は避けよう。
相変わらず広くて豪華な大理石の玄関ルームを抜けてパーティールームへ案内される。
パーティールームはレストランが開けるくらいの広さがあった。
立食パーティー形式で今日も食べる暇が無さそうな気がする。
庶民にはこれを食べない感覚が未だに解らない。勿体ないよなあ。
クライスは両親の隣で挨拶をしている様だ。御令嬢達が次々に挨拶に来ている。
「僕達も御両親には挨拶しておこうか。」
会長と共にクライス達の元へ。途中、色々な方々から声を掛けられるのでやっと辿り着けた。
「本日はお招きありがとうございます。」
「おめでとうございます。」
クライスの御両親は嬉しそうに
「まあ!ようこそ!いつもクライスがお世話になっております。」
と丁寧にお辞儀をされた。
「やっと来たねー。もう辛い。」
クライスがゲンナリと愚痴を言う。
「こんにちは。お招きありがとうございます。」
背後から王子とキャサリンが声を掛ける。
本日のメンバーは揃った。
「もう握手会は嫌だわ・・。」
キャサリン達も此処に来るまでに相当捕まったようだ。
「では、お父様、お母様。今日は会長と一緒におりますので。」
クライスは嬉しそうに此方へ。御両親は会長に息子が我儘を言ってすみませんと謝っていた。
シャッフルダンスの件は無事に両親にOKを貰えた様だ。
私達の婚約披露パーティーの時の様に御両親の挨拶からパーティーが始まった。
妹さんの結婚相手は同級生のビクター君と言う。好青年になりそうな感じ。今は可愛い感じの子だ。
ダンスも14歳ってまだ可愛らしい。2人とも綺麗な顔立ちだし今まで婚約していなかったのが不思議なくらいだ。
いや、クライスや会長にカインにジョージも婚約してないから普通なのかな。
「クライス様は誰と踊られるのかしら?」
「誰も御令嬢が御一緒じゃないわ!」
「もしかして?え?ケビン様?いやーん!素敵!」
御令嬢達、聞こえてますよー。その通りですよー。
クライスと会長は笑いを堪えて聞こえないフリをしている。
やっぱり素敵なのね。
エリザベス様程では無くても皆、こう言うの好きなんだなあ。
「さあ、行こうか会長。」
「ああ。レッツゴーだね。」
クライスが会長をエスコートして前へ出る。
続いて王子をエスコートするルイス
キャサリンをエスコートする私と続くと御令嬢達や御子息達の声援の様な歓喜の悲鳴の様な。
キャー!!!と言う声と共に拍手が起こった。
「ノネット・クライムの皆様だわ!」
「クライス様とケビン様!お似合いですわ!」
「あら!ジェファーソン様とルイス様の方がお似合いよー!」
「キャサリン様とルナリー様、可愛い!!」
好き放題言ってる声が周囲から聞こえる。
「何と言うかウケるよな。」
「アイドルって大変なのね。」
キャサリンと踊りながら呟く。お陰様で男性のパートもすっかり覚えてしまった。
「ねぇ。クライス見てよ。」
キャサリンがクライスと会長の方へ視線を向ける。
「う。。何かめっちゃ嬉しそう。」
「どんだけ御令嬢嫌いなのかしら。困った奴だわー。」
「会長が本気で好きになったらどうするんだろうな?」
2人で顔を見合わせる。
「私は会長を応援するかなあ。」
キャサリンが真剣な顔で言う。
「まあ、そうなるか。」
そうなったらそうしよう。うん。
ダンスは無事に終了し主役の妹さんと婚約者よりも大きい拍手を貰ってしまった。
幸せそうな御令嬢達。そしてもっと幸せそうなクライス。
「お疲れー!任務完了だよな?」
6人で部屋の隅へ移動。
「ありがとうー!本当に助かったー!」
クライスは本当に嬉しそうだ。
勿論、会長も。
今日は隅でこっそり食事出来そう。
「美味いな。」
「うん。クライスの家の料理人も凄いなあ。」
ルイスもモグモグ。
「マッケンジー夫妻食べ過ぎだぞ。」
会長に笑いながら突っ込まれる。お腹空いてるしー。
パーティーは無事に終了。
クライスにお茶でも飲んで行きなよ!と客間に案内された。
クライスの妹の婚約披露パーティーへ車で向かう。
「クライスの妹って何歳?」
「14歳?だっけ?」
王子の誕生日パーティーで2人が踊っているのを見たっきり。クライスと似てる金髪の綺麗な女の子だった。
「名前は?」
何も知らないな。ルイスは笑いながらえーと?
「アメリア?だな。」
と答えた。
バートリー家の家の少し手前で車を止めて貰う。結構、玄関前は人が多く出席者が多いのが解る。
・・・と思っていたら原因は会長だった。
「そういや玄関前で待ち合わせてたな。」
握手会の様に会長に握手を求めて中へ入っていく御令嬢や御子息達。
私達を見付けた会長は遅い!!と言い放った。
その途端に視線が此方へ向かう。
「ルナリー様にルイス様だわ!!」
あはは。握手会突入。
「さあ、時間になりますから中へ。」
見かねたバートリー家の使用人が声を掛けてくれて漸く中へ入る事が出来た。
「会長、申し訳ない。」
「いやいや、待ち合わせは玄関前は今後は却下だな。」
目立つ場所は避けよう。
相変わらず広くて豪華な大理石の玄関ルームを抜けてパーティールームへ案内される。
パーティールームはレストランが開けるくらいの広さがあった。
立食パーティー形式で今日も食べる暇が無さそうな気がする。
庶民にはこれを食べない感覚が未だに解らない。勿体ないよなあ。
クライスは両親の隣で挨拶をしている様だ。御令嬢達が次々に挨拶に来ている。
「僕達も御両親には挨拶しておこうか。」
会長と共にクライス達の元へ。途中、色々な方々から声を掛けられるのでやっと辿り着けた。
「本日はお招きありがとうございます。」
「おめでとうございます。」
クライスの御両親は嬉しそうに
「まあ!ようこそ!いつもクライスがお世話になっております。」
と丁寧にお辞儀をされた。
「やっと来たねー。もう辛い。」
クライスがゲンナリと愚痴を言う。
「こんにちは。お招きありがとうございます。」
背後から王子とキャサリンが声を掛ける。
本日のメンバーは揃った。
「もう握手会は嫌だわ・・。」
キャサリン達も此処に来るまでに相当捕まったようだ。
「では、お父様、お母様。今日は会長と一緒におりますので。」
クライスは嬉しそうに此方へ。御両親は会長に息子が我儘を言ってすみませんと謝っていた。
シャッフルダンスの件は無事に両親にOKを貰えた様だ。
私達の婚約披露パーティーの時の様に御両親の挨拶からパーティーが始まった。
妹さんの結婚相手は同級生のビクター君と言う。好青年になりそうな感じ。今は可愛い感じの子だ。
ダンスも14歳ってまだ可愛らしい。2人とも綺麗な顔立ちだし今まで婚約していなかったのが不思議なくらいだ。
いや、クライスや会長にカインにジョージも婚約してないから普通なのかな。
「クライス様は誰と踊られるのかしら?」
「誰も御令嬢が御一緒じゃないわ!」
「もしかして?え?ケビン様?いやーん!素敵!」
御令嬢達、聞こえてますよー。その通りですよー。
クライスと会長は笑いを堪えて聞こえないフリをしている。
やっぱり素敵なのね。
エリザベス様程では無くても皆、こう言うの好きなんだなあ。
「さあ、行こうか会長。」
「ああ。レッツゴーだね。」
クライスが会長をエスコートして前へ出る。
続いて王子をエスコートするルイス
キャサリンをエスコートする私と続くと御令嬢達や御子息達の声援の様な歓喜の悲鳴の様な。
キャー!!!と言う声と共に拍手が起こった。
「ノネット・クライムの皆様だわ!」
「クライス様とケビン様!お似合いですわ!」
「あら!ジェファーソン様とルイス様の方がお似合いよー!」
「キャサリン様とルナリー様、可愛い!!」
好き放題言ってる声が周囲から聞こえる。
「何と言うかウケるよな。」
「アイドルって大変なのね。」
キャサリンと踊りながら呟く。お陰様で男性のパートもすっかり覚えてしまった。
「ねぇ。クライス見てよ。」
キャサリンがクライスと会長の方へ視線を向ける。
「う。。何かめっちゃ嬉しそう。」
「どんだけ御令嬢嫌いなのかしら。困った奴だわー。」
「会長が本気で好きになったらどうするんだろうな?」
2人で顔を見合わせる。
「私は会長を応援するかなあ。」
キャサリンが真剣な顔で言う。
「まあ、そうなるか。」
そうなったらそうしよう。うん。
ダンスは無事に終了し主役の妹さんと婚約者よりも大きい拍手を貰ってしまった。
幸せそうな御令嬢達。そしてもっと幸せそうなクライス。
「お疲れー!任務完了だよな?」
6人で部屋の隅へ移動。
「ありがとうー!本当に助かったー!」
クライスは本当に嬉しそうだ。
勿論、会長も。
今日は隅でこっそり食事出来そう。
「美味いな。」
「うん。クライスの家の料理人も凄いなあ。」
ルイスもモグモグ。
「マッケンジー夫妻食べ過ぎだぞ。」
会長に笑いながら突っ込まれる。お腹空いてるしー。
パーティーは無事に終了。
クライスにお茶でも飲んで行きなよ!と客間に案内された。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
皇帝癒し人~殺される覚悟で来たのに溺愛されています~
碧野葉菜
キャラ文芸
人を癒す力で国を存続させてきた小さな民族、ユニ。成長しても力が発動しないピケは、ある日、冷徹と名高い壮国の皇帝、蒼豪龍(ツアンハウロン)の元に派遣されることになる。
本当のことがバレたら、絶対に殺される――。
そう思い、力がないことを隠して生活を始めるピケだが、なぜか豪龍に気に入られしまい――?
噂と違う優しさを見せる豪龍に、次第に惹かれていくピケは、やがて病か傷かもわからない、不可解な痣の謎に迫っていく。
ちょっぴり謎や策謀を織り込んだ、中華風恋愛ファンタジー。

【完結】義姉上が悪役令嬢だと!?ふざけるな!姉を貶めたお前達を絶対に許さない!!
つくも茄子
ファンタジー
義姉は王家とこの国に殺された。
冤罪に末に毒杯だ。公爵令嬢である義姉上に対してこの仕打ち。笑顔の王太子夫妻が憎い。嘘の供述をした連中を許さない。我が子可愛さに隠蔽した国王。実の娘を信じなかった義父。
全ての復讐を終えたミゲルは義姉の墓前で報告をした直後に世界が歪む。目を覚ますとそこには亡くなった義姉の姿があった。過去に巻き戻った事を知ったミゲルは今度こそ義姉を守るために行動する。
巻き戻った世界は同じようで違う。その違いは吉とでるか凶とでるか……。
天上神の大事な愛し子との禁忌の愛。けれど想いは消せなくて
しろねこ。
恋愛
「愛してる」
そう伝えたのは嘘ではない。心からの言葉と思いだ。
ただそれを伝えてはいけない女性に伝えた事が過ちのきっかけであろう。
太陽神であるソレイユが愛したのは異母妹である月の女神ルナリア。
半分とは言え血の繋がりのある彼女を愛していると知られた事は、当然ながら周囲から良しとはされなかった。
そうして二人の父親である天空神は怒り、ソレイユの神力を剥奪し殺そうとしたのだが……思わぬところでその思惑は打ち壊された。
神様系×恋愛! シリアス風味が強く、重めの作品ですm(__)m
ご都合主義によるハッピーエンドのお話。
カクヨムさん、なろうさんでも投稿中です

神様のミスで女に転生したようです
結城はる
ファンタジー
34歳独身の秋本修弥はごく普通の中小企業に勤めるサラリーマンであった。
いつも通り起床し朝食を食べ、会社へ通勤中だったがマンションの上から人が落下してきて下敷きとなってしまった……。
目が覚めると、目の前には絶世の美女が立っていた。
美女の話を聞くと、どうやら目の前にいる美女は神様であり私は死んでしまったということらしい
死んだことにより私の魂は地球とは別の世界に迷い込んだみたいなので、こっちの世界に転生させてくれるそうだ。
気がついたら、洞窟の中にいて転生されたことを確認する。
ん……、なんか違和感がある。股を触ってみるとあるべきものがない。
え……。
神様、私女になってるんですけどーーーー!!!
小説家になろうでも掲載しています。
URLはこちら→「https://ncode.syosetu.com/n7001ht/」

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる