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第十一章 彼女のいる世界
200,新しい家族の形
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レイは目を細めながら見る見る柔らかい表情に変わり、小さな手で俺の頬にそっと触れる。愛しさでいっぱいの綺麗な手に撫でられると、この上ないほどの幸福を感じられる。
「そばにいてくれるだけでいいの」
「……え?」
「ヒルスは弱くなんかない。とっても強いスーパーヒーローだよ。二人でいれば、どんな困難も乗り越えられるっていつも言ってるでしょ?」
「どんな困難も……か。また痛い思いをするかもしれないな」
「私を守るために無茶しすぎたんだよね。ごめんね。でもあの時のヒルス、呆れちゃうくらい格好良かったよ……。もう二度と、あんな危険なことしないで」
「ヒーローは、どんなことがあっても大事な人を命懸けで守るものだ」
弱ったままの身体なのに、こんな時でさえ俺は彼女の前で格好つけようとしている。
レイは俯き加減になり、俺の指先を握ってから深く息を吐いた。
「もう、命を懸けてもらう必要なんてないよ」
「えっ?」
「悪魔は……あの女はもう二度と私たちの前には現れないから」
レイはひとつひとつの言葉を丁寧に発し、ゆっくりと話をしてくれた。
──俺が気絶してからすぐに、悪魔は警察によって自宅で発見されたそうだ。
悪魔の住む部屋には食べ物が殆どなく、酒の空き瓶や吸い殻のゴミで溢れ返っていたという。薬物に依存していた痕跡も残っており、部屋の状況は悲惨だったようだ。
借金の記録や税金の督促状が山のように残っていて、レイに金を無心していた理由がここにあったのかと胸糞ながらも理解出来た。
そして一番ゾッとした話は、スマホの履歴内容。あの女は常にレイの行動を監視するかのように、SNS上などにアップされた彼女の画像を大量に保存していたんだ。俺たちが普段何気なく街を歩いていた様子を相変わらずマスコミが撮っていて、それを事細かくチェックしていたようだ。
更に、レイが歩いた場所を添付して「この場所がどこか分かりますか」などの質問を、SNSや掲示板で何度も投稿した履歴が残っていたという。
悪魔はレイにずっと執着していて、どんなに逃げようとも後を追ってきていたんだ。俺はそう思うと身震いしてしまう。
しかしレイは安堵したような、それでいてどこか切ない声で呟く。
「警察の人からその話を聞いた時、正直怖かった。でもね、安心したの。こんなこと言っちゃいけないかもしれないけど……これからはあの人に怯えなくて済むんだよ」
静かに語るレイの瞳は少しばかり滲んでいた。
──警察官が自宅で悪魔を見つけた時、あの女は自らの首をくくって既に息絶えていたのだと言う。
俺は冷酷な心も持つ人間だ。その事実を知ると、最初に浮かんだ言葉は「やっと解放された」。その一言なんだ。
「私はあの人がしたことは全部許すつもりもないし、同情も絶対にしない。だけどね……もしもあの人を愛してくれる人が一人でもいたら、違う未来があったのかなって思うの」
「……どういうことだ」
「あの夜、公園で悪魔に会った時……聞かされたの。あの人、幼い頃から家族と過ごした時間が全然なかったんだって。両親は共働きで海外出張が多かったらしくてね、物心ついた時から家ではいつも独りぼっちだって言ってた。通帳に振り込まれるお金で、ご飯はお店のものを自分で買って食べていたみたいなの。どんなにグレても注意すらしてもらえなかったらしいし。それに……私を妊娠した時も、両親に全く気づいてもらえなかったんだって。相談しようとしても会話なんてない家庭だったから、どうすればいいか分からなかったみたいだよ」
時折言葉を詰まらせながらレイは語り紡ぐ。
俺はそんな彼女の頬を優しく撫でる。
「それでも……あの女がレイにしたことは許せないよ」
「うん。だからこそ、そんな悲しい家庭が少しでもこの世から減ってほしいの。私たちのお父さんとお母さんみたいに、愛情をたくさん注いでくれる家庭が増えてくれればいいなって思ってる。……思ってるだけで、私に何か出来るわけじゃないんだけどね」
少しだけ切ない顔をする彼女は、俺の手を更に強く握ってくれる。
あったかい。どうして彼女の手はいつもこんなに癒やしをくれるんだろう。
柔らかい声で俺は言葉を向けた。
「レイと俺なら、出来るよ」
「……え?」
「愛情でいっぱいの幸せな家庭、築けるって信じてる」
「……ヒルス」
俺のレイに対する気持ちは全くなくなっていない。むしろ、彼女が近くにいるだけで想いが大きくなっていった。
今、言うべきだろう。
ここはお洒落なレストランではないし、景色がいい所でもない。思い出の場所とは程遠い病院内の個室で、俺の体力が回復もしないままベッドの上で横になりながら言うことじゃないかもしれない。
だけど、俺の気持ちは彼女にこの想いを伝えたいとたしかに思っている。
大切なのはシチュエーションなんかじゃない。彼女を愛する気持ちそのものが一番重要なんだ。
「レイ、俺のコート取ってくれないか」
「えっ。でも……これ、凄く汚れちゃってるよ」
戸惑いながらも、レイは袋に入れられたコートを取り出してくれる。鉄のような匂いが染み付き、腰回りが荒々しく破れているこのコートは、もはや使いものにならないだろう。だけどそんなことどうだっていい。
内ポケットからそれを取り出すと、俺はそっとレイの前に大切な贈りものを差し出した。
「俺、レイと新しい家族になりたい」
「……え?」
「今までは兄妹として一緒にいたけど、これからは違う形でレイとあったかい家庭を築いていきたいんだ」
レイは口に手を当てて、目を見開いた。
そんな彼女の為に、俺はゆっくりと贈りものの箱を開ける。変わらず綺麗な光を放つピンクダイヤの輝きは、レイの瞳の奥も照らしてくれた。
「……私で、いいの?」
「分かってるだろ。俺はレイじゃなきゃ駄目なんだ」
堪えていたものがついに溢れてしまった。レイは、たくさんの雫を瞳から流している。
「……私も。ヒルスじゃないと駄目みたい」
「答えは?」
「もちろん、イエスに決まってる」
幸せそうな笑顔で頷く彼女の表情は、 世界中のどんな宝石よりも美しい。俺の胸はありえないほどの熱で、燃えてしまいそうだった。
「レイ、手出して」
「……うん」
差し出された小さな手を包み込み、俺はそっと彼女の薬指にピンクに輝く贈りものをはめていく。
「ぴったりだ」
「……本当に。凄く綺麗だね」
レイは、うっとりした表情で指輪を眺めている。そんな様子が堪らなく愛おしい。
「本当に……綺麗だな」
レイの顔をじっと見つめながら、俺は自然とそんなことを呟いた。
【永遠の愛】という言葉を、俺は一度でも失ってしまいそうになっていた。
だけどやはり──俺のそばに彼女がいてくれるだけで、この大切な想いを打ち消してはいけないのだと改めて実感した。
もう大丈夫だと思っていた。彼女の世界にいるだけで、明るい気持ちになれるから。
俺たちにはこの先、辛いことなんて何もないんだと錯覚してしまうほどに、俺の心は幸せに満ち溢れていた。
「そばにいてくれるだけでいいの」
「……え?」
「ヒルスは弱くなんかない。とっても強いスーパーヒーローだよ。二人でいれば、どんな困難も乗り越えられるっていつも言ってるでしょ?」
「どんな困難も……か。また痛い思いをするかもしれないな」
「私を守るために無茶しすぎたんだよね。ごめんね。でもあの時のヒルス、呆れちゃうくらい格好良かったよ……。もう二度と、あんな危険なことしないで」
「ヒーローは、どんなことがあっても大事な人を命懸けで守るものだ」
弱ったままの身体なのに、こんな時でさえ俺は彼女の前で格好つけようとしている。
レイは俯き加減になり、俺の指先を握ってから深く息を吐いた。
「もう、命を懸けてもらう必要なんてないよ」
「えっ?」
「悪魔は……あの女はもう二度と私たちの前には現れないから」
レイはひとつひとつの言葉を丁寧に発し、ゆっくりと話をしてくれた。
──俺が気絶してからすぐに、悪魔は警察によって自宅で発見されたそうだ。
悪魔の住む部屋には食べ物が殆どなく、酒の空き瓶や吸い殻のゴミで溢れ返っていたという。薬物に依存していた痕跡も残っており、部屋の状況は悲惨だったようだ。
借金の記録や税金の督促状が山のように残っていて、レイに金を無心していた理由がここにあったのかと胸糞ながらも理解出来た。
そして一番ゾッとした話は、スマホの履歴内容。あの女は常にレイの行動を監視するかのように、SNS上などにアップされた彼女の画像を大量に保存していたんだ。俺たちが普段何気なく街を歩いていた様子を相変わらずマスコミが撮っていて、それを事細かくチェックしていたようだ。
更に、レイが歩いた場所を添付して「この場所がどこか分かりますか」などの質問を、SNSや掲示板で何度も投稿した履歴が残っていたという。
悪魔はレイにずっと執着していて、どんなに逃げようとも後を追ってきていたんだ。俺はそう思うと身震いしてしまう。
しかしレイは安堵したような、それでいてどこか切ない声で呟く。
「警察の人からその話を聞いた時、正直怖かった。でもね、安心したの。こんなこと言っちゃいけないかもしれないけど……これからはあの人に怯えなくて済むんだよ」
静かに語るレイの瞳は少しばかり滲んでいた。
──警察官が自宅で悪魔を見つけた時、あの女は自らの首をくくって既に息絶えていたのだと言う。
俺は冷酷な心も持つ人間だ。その事実を知ると、最初に浮かんだ言葉は「やっと解放された」。その一言なんだ。
「私はあの人がしたことは全部許すつもりもないし、同情も絶対にしない。だけどね……もしもあの人を愛してくれる人が一人でもいたら、違う未来があったのかなって思うの」
「……どういうことだ」
「あの夜、公園で悪魔に会った時……聞かされたの。あの人、幼い頃から家族と過ごした時間が全然なかったんだって。両親は共働きで海外出張が多かったらしくてね、物心ついた時から家ではいつも独りぼっちだって言ってた。通帳に振り込まれるお金で、ご飯はお店のものを自分で買って食べていたみたいなの。どんなにグレても注意すらしてもらえなかったらしいし。それに……私を妊娠した時も、両親に全く気づいてもらえなかったんだって。相談しようとしても会話なんてない家庭だったから、どうすればいいか分からなかったみたいだよ」
時折言葉を詰まらせながらレイは語り紡ぐ。
俺はそんな彼女の頬を優しく撫でる。
「それでも……あの女がレイにしたことは許せないよ」
「うん。だからこそ、そんな悲しい家庭が少しでもこの世から減ってほしいの。私たちのお父さんとお母さんみたいに、愛情をたくさん注いでくれる家庭が増えてくれればいいなって思ってる。……思ってるだけで、私に何か出来るわけじゃないんだけどね」
少しだけ切ない顔をする彼女は、俺の手を更に強く握ってくれる。
あったかい。どうして彼女の手はいつもこんなに癒やしをくれるんだろう。
柔らかい声で俺は言葉を向けた。
「レイと俺なら、出来るよ」
「……え?」
「愛情でいっぱいの幸せな家庭、築けるって信じてる」
「……ヒルス」
俺のレイに対する気持ちは全くなくなっていない。むしろ、彼女が近くにいるだけで想いが大きくなっていった。
今、言うべきだろう。
ここはお洒落なレストランではないし、景色がいい所でもない。思い出の場所とは程遠い病院内の個室で、俺の体力が回復もしないままベッドの上で横になりながら言うことじゃないかもしれない。
だけど、俺の気持ちは彼女にこの想いを伝えたいとたしかに思っている。
大切なのはシチュエーションなんかじゃない。彼女を愛する気持ちそのものが一番重要なんだ。
「レイ、俺のコート取ってくれないか」
「えっ。でも……これ、凄く汚れちゃってるよ」
戸惑いながらも、レイは袋に入れられたコートを取り出してくれる。鉄のような匂いが染み付き、腰回りが荒々しく破れているこのコートは、もはや使いものにならないだろう。だけどそんなことどうだっていい。
内ポケットからそれを取り出すと、俺はそっとレイの前に大切な贈りものを差し出した。
「俺、レイと新しい家族になりたい」
「……え?」
「今までは兄妹として一緒にいたけど、これからは違う形でレイとあったかい家庭を築いていきたいんだ」
レイは口に手を当てて、目を見開いた。
そんな彼女の為に、俺はゆっくりと贈りものの箱を開ける。変わらず綺麗な光を放つピンクダイヤの輝きは、レイの瞳の奥も照らしてくれた。
「……私で、いいの?」
「分かってるだろ。俺はレイじゃなきゃ駄目なんだ」
堪えていたものがついに溢れてしまった。レイは、たくさんの雫を瞳から流している。
「……私も。ヒルスじゃないと駄目みたい」
「答えは?」
「もちろん、イエスに決まってる」
幸せそうな笑顔で頷く彼女の表情は、 世界中のどんな宝石よりも美しい。俺の胸はありえないほどの熱で、燃えてしまいそうだった。
「レイ、手出して」
「……うん」
差し出された小さな手を包み込み、俺はそっと彼女の薬指にピンクに輝く贈りものをはめていく。
「ぴったりだ」
「……本当に。凄く綺麗だね」
レイは、うっとりした表情で指輪を眺めている。そんな様子が堪らなく愛おしい。
「本当に……綺麗だな」
レイの顔をじっと見つめながら、俺は自然とそんなことを呟いた。
【永遠の愛】という言葉を、俺は一度でも失ってしまいそうになっていた。
だけどやはり──俺のそばに彼女がいてくれるだけで、この大切な想いを打ち消してはいけないのだと改めて実感した。
もう大丈夫だと思っていた。彼女の世界にいるだけで、明るい気持ちになれるから。
俺たちにはこの先、辛いことなんて何もないんだと錯覚してしまうほどに、俺の心は幸せに満ち溢れていた。
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