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第八章 それぞれの想い
134,ダンサーとしての能力
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その言葉を聞き、俺の手が小刻みに揺れ始めた。ズボンのポケットからスマホを取り出し、指が勝手にレイの画像を捜し始める。この前の大会で優勝した際の写真を選択し、それを女に見せた。
「路地裏にいたのって、この子か……?」
スマホの画面をじっと見つめると、女は口に手を当てて目を大きく見開いた。
「そ、そう。……この子だわ」
女が答えた瞬間、俺の全身は微量の電気が流れる感覚に陥る。それと同時に、同じことを二度も繰り返すレイに対して、呆れるような感情も溢れ出てきた。
「路地裏ってあっちの方だよな」
「そうよ」
「分かった。助かるよ」
「……でも大丈夫なの? お兄さんも危ないと思う」
「そんなこと言ってる場合じゃないんだ。じゃあな」
人々が行き交う道をかき分け、俺は早足で路地裏の方へと向かっていく。治安が悪い区間に近づけば近づくほど、人の数がどんどん減っていった。
どんなに彼女の行動が軽率だとしても。反抗期の時と同じことを繰り返すレイだとしても。俺は彼女の所に行かなくてはならない。
だって俺は、レイの【スーパーヒーロー】だから。彼女に何かあった時、必ず助けに行くという約束は、これからも守り続けていくんだ。
無我夢中で行く先を目指して進んでいく度に、俺の息は荒くなっていく。街灯も少なくなっていき、辺りは繁華街と比べてものすごく暗く感じてしまう。
人がまばらになってきた頃には、道端で寝転がるホームレスや、明らかに目の動きがおかしい奴、ガラの悪そうな男たちが彷徨いていた。
まさか、こんな所にレイがいるなんて。想像するだけで寒気がする。俺だって足がすくみそうになるほど恐怖を感じるというのに。
さっさとあの路地裏を確認して、何事もなかったら戻ろう。
早くレイを見つけたい気持ちと、今すぐにでもこの場から立ち去りたいという恐怖心がゴチャ混ぜになっていた。
この場にいるだけで浮いた存在である俺は、横を通り過ぎる目つきの悪い奴らにジロジロと見られる。その度に変な汗が俺の顔からじんわりと滲み出てきた。
(お願いだから絡んでくるなよ……)
この場にいる誰とも目を合わせずに、俺は震える足を目的地までなんとか向かわせる。
たった数分の距離が、この時だけは途方も無いほど長く感じた。例の路地裏が目の前に迫ってきた時、俺は一度足を止めてしまう。
繁華街にはよく買い物へ行ったりするが、この区間だけは一度も足を踏み入れたことはなかった。想像以上に雰囲気が重く、いるだけで足が竦んでしまいそうになるほどなんだ。
だけどスーパーヒーローは、どんな場所にいようとビビるわけにはいかない。守るべき人がピンチだったら助けなければならないし、平穏な時は笑顔を守ってあげるのが使命。
俺はゴクリと固唾を飲み込むと、意を決した。目の前にある、あの路地裏へとゆっくり近づいていく。
何もなければ、それでいい。あの女が言っていたことがただの勘違いであれば、他を当たって再びレイを捜し回ればいいだけなのだから。
だけど俺はただ、現実から目を背けたいだけだった。
呼吸が荒くなっていく中、俺が路地裏を確認してみると……
その先にガタイの良い長身の男が、一人の華奢な少女に絡んでいるのが確認出来たんだ。
男は興奮したように叫び声を上げ、拳をボキボキと鳴らしている。威勢が良すぎて、少し離れた場所から見ている俺でさえも怯んでしまうほど。
「この女! 生意気だな、黙って付いてこいって言ってんだろうが!」
罵声を浴びせられているその少女は、可愛らしく結われたいつものツインテールではなくなっていて、黒い長髪は乱れた状態で下ろされていた。
──たしかにそこにいたのは、大好きな彼女。レイだったんだ。
長身男に叫ばれるとレイは、今にも泣きそうなほど怯えた顔をしていた。誰がどう見ても、彼女が危ない状況にある。スーパーヒーローである俺は、ここで逃げるような真似は絶対にしてはならない。
俺は拳で汗を握り締め、どうにか声を張り上げた。
「おいあんた! やめてくれないか」
「……あ? 何だてめえ」
男にガン飛ばされると、俺の全身が微かに震え始める。それでも平静を装いながら、俺は静かに言った。
「……喧嘩をするつもりはないんだ」
「うるせぇ。今おれの機嫌はなぁ、究極に悪いんだ」
どうやら相手は、やる気満々のよう。しかし俺は喧嘩なんかこれまでに一度もしたことがない。
長身の男は俺よりも頭一つ分も大きくて、こちらに歩み寄ってくる度に迫力が増していった。
まずい、ボコられる。
「ヒルス……!」
男の背後で、レイが泣きそうな声で叫んだ。
彼女の不安に満ちた声を聞いた瞬間、俺は顔つきを変える。
いや、俺なんかボコボコにされたって別に構わない。とにかく、どうにかしてレイだけでもこの場から逃してやらなければ。
「レイ、逃げろ」
「えっ?」
「俺が何とかする!」
「でも……」
俺たちの会話を遮るように「ごちゃごちゃ話してんじゃねえ」と絶叫し、男は拳を俺に思いっきり向けようとしてきた。
あんなにゴツい拳で殴られたら、絶対に痛いに決まっている!
流石に俺の身体は自分から殴られにいこうとは思わない。瞬間、俺のダンサーとしての本能が働き始めた。
突進してくる男の動きをよく見る。激突される寸前、俺はバク転で男からの攻撃を咄嗟に躱した。
「なんだてめぇ、すばしっこい野郎だな」
長身男は顔を真っ赤にしながら唾を吐く。間髪入れずに体制を整えて再び俺に向かって突進しようとしてきた。
そんな巨体で体当りなんかされたら、ただじゃ済まないだろう。
俺のダンサーとしての身体能力が最大限に発揮され、素早い側転で男からの攻撃をギリギリのところで逃れる。
「こ、この野郎っ」
「悪いけど。俺、やり合うつもりはないんだよ」
「うるせぇっ」
息を荒くする男には、俺の声なんか届かない。
もういい加減にしてほしい。どうしてこういう輩は、拳でしか会話が出来ないのだろう。俺はただ、早くレイと家に帰って一緒にハンバーグを食べたいだけなのに。
お腹が空いていることを思い出した俺は、だんだんと機嫌が悪くなってきた。さっきから無駄に絶叫しまくっている男のことが煩わしくなり、イライラしてきた。
この際、適当に隙を見てレイと一緒に逃げてしまえ。
俺のこめかみが熱くなってきた時、長身男は懲りずにまたもや俺に飛びかかってきた。
ああ、もう。鬱陶しいな!
仕方がない、コークスクリューの技を出すことにしよう。
思いっきり足を踏み込み、全身に力を込める。姿勢を整えてから飛び上がる時の勢いに任せ、右脚を思いっきり男の方に蹴り上げる! すると、俺のコークスクリューは見事に相手の顔面に命中したんだ。
悶えながら長身男はその場に倒れ込む。
よし、今のうちに逃げよう。そう思い、レイの方を見ると──
「ヒルス、危ない!」
突然そう叫んだレイは、いきなりこっちに駆け寄ってきて俺の後ろの方を見ているんだ。俺の真横でカポエラダンスの体制を取り、一回転してから力強く外蹴りをかます。アルマーダの技だった。
何事かと思い背後を振り向くと──そこにはもう一人、別の男がいたようだ。しかしその男はレイの攻撃を受けて倒れ込んでいった。
「私もカポエラの足技できるの。甘く見ないで」
「こ、こいつら、何なんだよ……」
怯えた顔をして、男たちは鼻血を垂らしてその場からダッシュで逃げていく。
「私、いつの間にか格闘家になったみたいだね」
明るくそう呟くレイを見ると、俺は肩の力が抜け無性に嬉しくなった。
レイは少し額に汗を滲ませて俺の顔を見上げる。
「ヒルスが教えてくれた蹴り技だよ。私のカポエラ、どうだった?」
「ああ。クールに決まってたぞ。本当にレイは、最高のダンサーだな」
「路地裏にいたのって、この子か……?」
スマホの画面をじっと見つめると、女は口に手を当てて目を大きく見開いた。
「そ、そう。……この子だわ」
女が答えた瞬間、俺の全身は微量の電気が流れる感覚に陥る。それと同時に、同じことを二度も繰り返すレイに対して、呆れるような感情も溢れ出てきた。
「路地裏ってあっちの方だよな」
「そうよ」
「分かった。助かるよ」
「……でも大丈夫なの? お兄さんも危ないと思う」
「そんなこと言ってる場合じゃないんだ。じゃあな」
人々が行き交う道をかき分け、俺は早足で路地裏の方へと向かっていく。治安が悪い区間に近づけば近づくほど、人の数がどんどん減っていった。
どんなに彼女の行動が軽率だとしても。反抗期の時と同じことを繰り返すレイだとしても。俺は彼女の所に行かなくてはならない。
だって俺は、レイの【スーパーヒーロー】だから。彼女に何かあった時、必ず助けに行くという約束は、これからも守り続けていくんだ。
無我夢中で行く先を目指して進んでいく度に、俺の息は荒くなっていく。街灯も少なくなっていき、辺りは繁華街と比べてものすごく暗く感じてしまう。
人がまばらになってきた頃には、道端で寝転がるホームレスや、明らかに目の動きがおかしい奴、ガラの悪そうな男たちが彷徨いていた。
まさか、こんな所にレイがいるなんて。想像するだけで寒気がする。俺だって足がすくみそうになるほど恐怖を感じるというのに。
さっさとあの路地裏を確認して、何事もなかったら戻ろう。
早くレイを見つけたい気持ちと、今すぐにでもこの場から立ち去りたいという恐怖心がゴチャ混ぜになっていた。
この場にいるだけで浮いた存在である俺は、横を通り過ぎる目つきの悪い奴らにジロジロと見られる。その度に変な汗が俺の顔からじんわりと滲み出てきた。
(お願いだから絡んでくるなよ……)
この場にいる誰とも目を合わせずに、俺は震える足を目的地までなんとか向かわせる。
たった数分の距離が、この時だけは途方も無いほど長く感じた。例の路地裏が目の前に迫ってきた時、俺は一度足を止めてしまう。
繁華街にはよく買い物へ行ったりするが、この区間だけは一度も足を踏み入れたことはなかった。想像以上に雰囲気が重く、いるだけで足が竦んでしまいそうになるほどなんだ。
だけどスーパーヒーローは、どんな場所にいようとビビるわけにはいかない。守るべき人がピンチだったら助けなければならないし、平穏な時は笑顔を守ってあげるのが使命。
俺はゴクリと固唾を飲み込むと、意を決した。目の前にある、あの路地裏へとゆっくり近づいていく。
何もなければ、それでいい。あの女が言っていたことがただの勘違いであれば、他を当たって再びレイを捜し回ればいいだけなのだから。
だけど俺はただ、現実から目を背けたいだけだった。
呼吸が荒くなっていく中、俺が路地裏を確認してみると……
その先にガタイの良い長身の男が、一人の華奢な少女に絡んでいるのが確認出来たんだ。
男は興奮したように叫び声を上げ、拳をボキボキと鳴らしている。威勢が良すぎて、少し離れた場所から見ている俺でさえも怯んでしまうほど。
「この女! 生意気だな、黙って付いてこいって言ってんだろうが!」
罵声を浴びせられているその少女は、可愛らしく結われたいつものツインテールではなくなっていて、黒い長髪は乱れた状態で下ろされていた。
──たしかにそこにいたのは、大好きな彼女。レイだったんだ。
長身男に叫ばれるとレイは、今にも泣きそうなほど怯えた顔をしていた。誰がどう見ても、彼女が危ない状況にある。スーパーヒーローである俺は、ここで逃げるような真似は絶対にしてはならない。
俺は拳で汗を握り締め、どうにか声を張り上げた。
「おいあんた! やめてくれないか」
「……あ? 何だてめえ」
男にガン飛ばされると、俺の全身が微かに震え始める。それでも平静を装いながら、俺は静かに言った。
「……喧嘩をするつもりはないんだ」
「うるせぇ。今おれの機嫌はなぁ、究極に悪いんだ」
どうやら相手は、やる気満々のよう。しかし俺は喧嘩なんかこれまでに一度もしたことがない。
長身の男は俺よりも頭一つ分も大きくて、こちらに歩み寄ってくる度に迫力が増していった。
まずい、ボコられる。
「ヒルス……!」
男の背後で、レイが泣きそうな声で叫んだ。
彼女の不安に満ちた声を聞いた瞬間、俺は顔つきを変える。
いや、俺なんかボコボコにされたって別に構わない。とにかく、どうにかしてレイだけでもこの場から逃してやらなければ。
「レイ、逃げろ」
「えっ?」
「俺が何とかする!」
「でも……」
俺たちの会話を遮るように「ごちゃごちゃ話してんじゃねえ」と絶叫し、男は拳を俺に思いっきり向けようとしてきた。
あんなにゴツい拳で殴られたら、絶対に痛いに決まっている!
流石に俺の身体は自分から殴られにいこうとは思わない。瞬間、俺のダンサーとしての本能が働き始めた。
突進してくる男の動きをよく見る。激突される寸前、俺はバク転で男からの攻撃を咄嗟に躱した。
「なんだてめぇ、すばしっこい野郎だな」
長身男は顔を真っ赤にしながら唾を吐く。間髪入れずに体制を整えて再び俺に向かって突進しようとしてきた。
そんな巨体で体当りなんかされたら、ただじゃ済まないだろう。
俺のダンサーとしての身体能力が最大限に発揮され、素早い側転で男からの攻撃をギリギリのところで逃れる。
「こ、この野郎っ」
「悪いけど。俺、やり合うつもりはないんだよ」
「うるせぇっ」
息を荒くする男には、俺の声なんか届かない。
もういい加減にしてほしい。どうしてこういう輩は、拳でしか会話が出来ないのだろう。俺はただ、早くレイと家に帰って一緒にハンバーグを食べたいだけなのに。
お腹が空いていることを思い出した俺は、だんだんと機嫌が悪くなってきた。さっきから無駄に絶叫しまくっている男のことが煩わしくなり、イライラしてきた。
この際、適当に隙を見てレイと一緒に逃げてしまえ。
俺のこめかみが熱くなってきた時、長身男は懲りずにまたもや俺に飛びかかってきた。
ああ、もう。鬱陶しいな!
仕方がない、コークスクリューの技を出すことにしよう。
思いっきり足を踏み込み、全身に力を込める。姿勢を整えてから飛び上がる時の勢いに任せ、右脚を思いっきり男の方に蹴り上げる! すると、俺のコークスクリューは見事に相手の顔面に命中したんだ。
悶えながら長身男はその場に倒れ込む。
よし、今のうちに逃げよう。そう思い、レイの方を見ると──
「ヒルス、危ない!」
突然そう叫んだレイは、いきなりこっちに駆け寄ってきて俺の後ろの方を見ているんだ。俺の真横でカポエラダンスの体制を取り、一回転してから力強く外蹴りをかます。アルマーダの技だった。
何事かと思い背後を振り向くと──そこにはもう一人、別の男がいたようだ。しかしその男はレイの攻撃を受けて倒れ込んでいった。
「私もカポエラの足技できるの。甘く見ないで」
「こ、こいつら、何なんだよ……」
怯えた顔をして、男たちは鼻血を垂らしてその場からダッシュで逃げていく。
「私、いつの間にか格闘家になったみたいだね」
明るくそう呟くレイを見ると、俺は肩の力が抜け無性に嬉しくなった。
レイは少し額に汗を滲ませて俺の顔を見上げる。
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