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第四章 あの子と共に
71,レイとの時間
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ガーデンに出ると、俺たちはすぐさま柔軟体操を始める。
「こうしてダンスが続けられるのもジャスティン先生のおかげだね」
「ああ。いつも配慮してくれる先生には頭が上がらないな」
父の介護を手伝いながら、ダンスの時間を確保するのは正直かなり大変だ。インストラクターの仕事を長期間休もうと考えたことさえある。
しかしジャスティン先生はそれには頷かなかった。むしろ、俺たちの大変さをまるで理解してくれているようなんだ。
介護士が家に来ない日は俺の仕事を休みにしてもらい、スタジオでの仕事も暫くの間は半日のみとなった。
だが、いくら介護が大変だからといって練習を疎かにしたくはない。休憩する暇があるなら、極力踊るようにしている。
ジャスティン先生の理解もあり、俺とレイは何とかここまでやって来られた。次のイベントに参加したら、表舞台に立つことは減ってしまうだろう。だからレイとペアで参加できるこの機会は貴重で、俺はいつも以上に気合を入れている。
ガーデンに出ると、日頃のストレスを発散するように俺たちは時間を忘れて踊り狂った。
以前ロンドンオリンピックの閉会式でカポエラダンスが披露されたことがある。それを見たレイが、自分もあんな風に踊ってみたいと言い始めたのがきっかけで本格的に習得する運びとなった。インストラクターになる前、俺はジャスティン先生からカポエラダンスを教えてもらったことがあるし徹底的に技を彼女にレクチャーしていく。
全身の筋力を使う技ばかりなので正直かなり辛いはずだが、レイは汗を流しながらも真面目に踊り続ける。
「アウーの動きはだいぶ上手くなってきたな。最後まで俺の顔を見て、膝はもう少し伸ばせるか」
休みなくレイにきつい動きをさせる俺は、一切妥協などしない。どんなに難易度の高い技でも必死になって練習する彼女を見ると、俺の指導はついつい熱くなってしまう。
ダンス中は互いの目を見つめ合い、たまに優しく触れ、熱を感じる。真剣なレイの眼差しが俺の心を刺激した。今の彼女には、子供のような表情など見当たらない。
その場が二人の熱で充満した頃、俺は一度動きを止めた。
「レイ、そろそろ終わろう」
気付けば三十分もノンストップで踊っていた。俺もレイもすっかり汗だくだ。
今まで真剣に練習をしていたレイが、急に気持ちが緩んだようにふと笑みを溢す。
「ふふ……ヒルス」
「何だ?」
「レッスン中はずっと厳しいのに、終わるとすぐいつもの優しいヒルスに戻るよね」
「それはそうだろ。ふざけてダンスを教えたりしないよ」
「私、オン・オフがはっきりしてるヒルスも好き」
「……本当か?」
俺はいちいちレイのなにげない一言に反応してしまう。自分でもバカらしいと思う。彼女の言葉に大して特別な意味なんてあるわけがないのに、心のどこかで何かの期待をしてしまう自分がいる。
「ヒルス、ちょっと待って」
タオルを手に持つとレイは背伸びをして、俺の額から流れ出る汗を優しく拭き取ってくれた。
顔が、物凄く、近い。彼女の唐突な行動に、俺の心がまたもや熱を上げてしまう。
「どうしたんだよ、急に」
「たくさん汗かいてるから」
「それならレイも、だろう?」
今度は俺が彼女の額をタオルでそっと拭き取る番。その間、レイはじっとこちらを見つめてくるんだ。俺の鼓動がどくんどくんと音を立て、煩わしい。
──忙しい日々の中、レイと二人でゆっくり過ごす時間がなかなか取れず、出かけることもほぼなくなってしまった。
俺が気づかないうちに、レイはずいぶんと成長していたらしい。性格は変わらないがなんと言うか、雰囲気が変わったんだ。薄くメイクをしていて、決して派手ではないがファッションやアクセサリーなども意識するようになった気がする。
正直、俺は女性のお洒落などには疎い。だがレイの変化だけは敏感に反応していた。
「二人共、頑張ってるわね」
俺たちがガーデンで水分補給しながら休んでいると、キッチンの窓から顔を出して母が声をかけてきた。
「まあな。レイが初めてカポエラダンスを披露する大事なイベントなんだ。気合い入れていかないと。な、レイ?」
「うん。それに久しぶりにヒルスとのペアダンスだから、凄く楽しみなの」
ニコニコしながらそう答えるレイを前に、俺は嬉しくなってしまう。きっとまた、幸せいっぱいの顔になっているのだろう。
母は微笑ましそうにこちらを眺めた。
「あなたたちにはお父さんのことで苦労かけているものね……ごめんね」
「どうして謝るのお母さん」
俺とレイは互いに顔を見合わせ、すぐに母の方を向いた。
「俺もレイも、家族として父さんを支えているだけだ」
「それでも大変でしょう。ダンスの練習もあるのに、介護もして……。もし負担になっていたら、二人共少しの間ヒルスの家にいてもいいのよ」
たしかに父のことがあり、一年前と比べて練習時間はガクッと減ってしまった。
母なりの気遣いだろう。それでも俺とレイは首を縦に振ることはない。
「だから気にするなよ、母さん」
「そうだよ。大変じゃないって言ったら嘘になるけど、一人で介護するよりみんなで協力すれば負担も減るよね。だから、これからもお父さんのお世話をしたいの。それにね……」
レイは間を置いてから、何かを思い出すようにくすりと笑うんだ。
「お父さん見てると面白いよね。気づいたらいつも床で寝てるでしょ? それに、食べ終わったばかりの食器を見ながら『ごはんはまだか?』なんて言うし。未だに私とリミィを間違えることだってあるんだよ。内緒だけど、最近はそんなお父さんが可愛いなって思うの」
そうやって、レイは楽しそうに語るんだ。
この言葉に母は目を細め、ガーデンまで出てくるとレイの手をゆっくりと握った。
「ありがとう……レイ」
安心したような、少し肩の力が抜けたような声で母は呟く。
「俺もレイと同じ気持ちだから、母さんは何も心配するなよ」
母は柔らかい表情を浮かべ、大きく頷いた。
その様子を眺めていたレイは、またいたずらっぽく笑うんだ。
「そっかあ。ヒルスもお父さんのこと可愛いって思ってるんだね!」
「……は?」
「だって私と同じ気持ちなんでしょう?」
「あのな、そうじゃなくて。みんなでこれからも協力していきたいってことだよ」
レイが可愛らしく冗談を口にすると、場の雰囲気がパッと明るくなった。
「本当に……あなたたちがいてくれてお父さんも幸せよ。イベントの日は病院があって見に行けないけど、楽しんできなさいね」
「うん、分かった!」
満面の笑みでレイは返事をする。
「それから──イベントの帰りは、二人でゆっくりご飯でも食べてきなさい」
「えっ? 母さん、いいのか」
突然の提案に、俺は目を見開いた。
「その日は夕方まで介護士さんがいてくれるから。夜は少しの時間あなたたちが家を空けても大丈夫よ。たまには二人で気分転換しなさいね」
母の優しさに俺は胸があたたかくなり、そして心が踊った。
何ヵ月振りだろう。レイと二人きりで食事に行けるなんて。
内心歓喜する俺の隣で、レイは目をキラキラさせている。
「お言葉に甘えちゃうよ、お母さん」
「ええ、もちろんよ」
「じゃあさ、ヒルス。その日ケーキが美味しいお店へ行きたいな」
「何だ、またスウィーツ狙いか?」
「いいでしょう? 甘いもの食べたい! お母さんとお父さんのケーキも買ってくるね」
満面の笑みで楽しそうに話すレイを見て、俺までも幸せな気分になる。
だけど──
「こうしてダンスが続けられるのもジャスティン先生のおかげだね」
「ああ。いつも配慮してくれる先生には頭が上がらないな」
父の介護を手伝いながら、ダンスの時間を確保するのは正直かなり大変だ。インストラクターの仕事を長期間休もうと考えたことさえある。
しかしジャスティン先生はそれには頷かなかった。むしろ、俺たちの大変さをまるで理解してくれているようなんだ。
介護士が家に来ない日は俺の仕事を休みにしてもらい、スタジオでの仕事も暫くの間は半日のみとなった。
だが、いくら介護が大変だからといって練習を疎かにしたくはない。休憩する暇があるなら、極力踊るようにしている。
ジャスティン先生の理解もあり、俺とレイは何とかここまでやって来られた。次のイベントに参加したら、表舞台に立つことは減ってしまうだろう。だからレイとペアで参加できるこの機会は貴重で、俺はいつも以上に気合を入れている。
ガーデンに出ると、日頃のストレスを発散するように俺たちは時間を忘れて踊り狂った。
以前ロンドンオリンピックの閉会式でカポエラダンスが披露されたことがある。それを見たレイが、自分もあんな風に踊ってみたいと言い始めたのがきっかけで本格的に習得する運びとなった。インストラクターになる前、俺はジャスティン先生からカポエラダンスを教えてもらったことがあるし徹底的に技を彼女にレクチャーしていく。
全身の筋力を使う技ばかりなので正直かなり辛いはずだが、レイは汗を流しながらも真面目に踊り続ける。
「アウーの動きはだいぶ上手くなってきたな。最後まで俺の顔を見て、膝はもう少し伸ばせるか」
休みなくレイにきつい動きをさせる俺は、一切妥協などしない。どんなに難易度の高い技でも必死になって練習する彼女を見ると、俺の指導はついつい熱くなってしまう。
ダンス中は互いの目を見つめ合い、たまに優しく触れ、熱を感じる。真剣なレイの眼差しが俺の心を刺激した。今の彼女には、子供のような表情など見当たらない。
その場が二人の熱で充満した頃、俺は一度動きを止めた。
「レイ、そろそろ終わろう」
気付けば三十分もノンストップで踊っていた。俺もレイもすっかり汗だくだ。
今まで真剣に練習をしていたレイが、急に気持ちが緩んだようにふと笑みを溢す。
「ふふ……ヒルス」
「何だ?」
「レッスン中はずっと厳しいのに、終わるとすぐいつもの優しいヒルスに戻るよね」
「それはそうだろ。ふざけてダンスを教えたりしないよ」
「私、オン・オフがはっきりしてるヒルスも好き」
「……本当か?」
俺はいちいちレイのなにげない一言に反応してしまう。自分でもバカらしいと思う。彼女の言葉に大して特別な意味なんてあるわけがないのに、心のどこかで何かの期待をしてしまう自分がいる。
「ヒルス、ちょっと待って」
タオルを手に持つとレイは背伸びをして、俺の額から流れ出る汗を優しく拭き取ってくれた。
顔が、物凄く、近い。彼女の唐突な行動に、俺の心がまたもや熱を上げてしまう。
「どうしたんだよ、急に」
「たくさん汗かいてるから」
「それならレイも、だろう?」
今度は俺が彼女の額をタオルでそっと拭き取る番。その間、レイはじっとこちらを見つめてくるんだ。俺の鼓動がどくんどくんと音を立て、煩わしい。
──忙しい日々の中、レイと二人でゆっくり過ごす時間がなかなか取れず、出かけることもほぼなくなってしまった。
俺が気づかないうちに、レイはずいぶんと成長していたらしい。性格は変わらないがなんと言うか、雰囲気が変わったんだ。薄くメイクをしていて、決して派手ではないがファッションやアクセサリーなども意識するようになった気がする。
正直、俺は女性のお洒落などには疎い。だがレイの変化だけは敏感に反応していた。
「二人共、頑張ってるわね」
俺たちがガーデンで水分補給しながら休んでいると、キッチンの窓から顔を出して母が声をかけてきた。
「まあな。レイが初めてカポエラダンスを披露する大事なイベントなんだ。気合い入れていかないと。な、レイ?」
「うん。それに久しぶりにヒルスとのペアダンスだから、凄く楽しみなの」
ニコニコしながらそう答えるレイを前に、俺は嬉しくなってしまう。きっとまた、幸せいっぱいの顔になっているのだろう。
母は微笑ましそうにこちらを眺めた。
「あなたたちにはお父さんのことで苦労かけているものね……ごめんね」
「どうして謝るのお母さん」
俺とレイは互いに顔を見合わせ、すぐに母の方を向いた。
「俺もレイも、家族として父さんを支えているだけだ」
「それでも大変でしょう。ダンスの練習もあるのに、介護もして……。もし負担になっていたら、二人共少しの間ヒルスの家にいてもいいのよ」
たしかに父のことがあり、一年前と比べて練習時間はガクッと減ってしまった。
母なりの気遣いだろう。それでも俺とレイは首を縦に振ることはない。
「だから気にするなよ、母さん」
「そうだよ。大変じゃないって言ったら嘘になるけど、一人で介護するよりみんなで協力すれば負担も減るよね。だから、これからもお父さんのお世話をしたいの。それにね……」
レイは間を置いてから、何かを思い出すようにくすりと笑うんだ。
「お父さん見てると面白いよね。気づいたらいつも床で寝てるでしょ? それに、食べ終わったばかりの食器を見ながら『ごはんはまだか?』なんて言うし。未だに私とリミィを間違えることだってあるんだよ。内緒だけど、最近はそんなお父さんが可愛いなって思うの」
そうやって、レイは楽しそうに語るんだ。
この言葉に母は目を細め、ガーデンまで出てくるとレイの手をゆっくりと握った。
「ありがとう……レイ」
安心したような、少し肩の力が抜けたような声で母は呟く。
「俺もレイと同じ気持ちだから、母さんは何も心配するなよ」
母は柔らかい表情を浮かべ、大きく頷いた。
その様子を眺めていたレイは、またいたずらっぽく笑うんだ。
「そっかあ。ヒルスもお父さんのこと可愛いって思ってるんだね!」
「……は?」
「だって私と同じ気持ちなんでしょう?」
「あのな、そうじゃなくて。みんなでこれからも協力していきたいってことだよ」
レイが可愛らしく冗談を口にすると、場の雰囲気がパッと明るくなった。
「本当に……あなたたちがいてくれてお父さんも幸せよ。イベントの日は病院があって見に行けないけど、楽しんできなさいね」
「うん、分かった!」
満面の笑みでレイは返事をする。
「それから──イベントの帰りは、二人でゆっくりご飯でも食べてきなさい」
「えっ? 母さん、いいのか」
突然の提案に、俺は目を見開いた。
「その日は夕方まで介護士さんがいてくれるから。夜は少しの時間あなたたちが家を空けても大丈夫よ。たまには二人で気分転換しなさいね」
母の優しさに俺は胸があたたかくなり、そして心が踊った。
何ヵ月振りだろう。レイと二人きりで食事に行けるなんて。
内心歓喜する俺の隣で、レイは目をキラキラさせている。
「お言葉に甘えちゃうよ、お母さん」
「ええ、もちろんよ」
「じゃあさ、ヒルス。その日ケーキが美味しいお店へ行きたいな」
「何だ、またスウィーツ狙いか?」
「いいでしょう? 甘いもの食べたい! お母さんとお父さんのケーキも買ってくるね」
満面の笑みで楽しそうに話すレイを見て、俺までも幸せな気分になる。
だけど──
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