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全てが終わって

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あれから数時間後。

優の宝物を取り戻せた俺達は、無事、優の家に到着していた。

(今日は疲れたな……。でも、優の大切な物が奪還出来て、本当に良かった……)

俺はぼんやりとそんなことを考えながら、そふぁーに全身で飛び込む。

と、そんな俺にーー優があたたかな飲み物を差し出してきた。

「今日は、本当にありがとう。土方さん。指輪と刀を取り戻せたのも、全て土方さんのお陰だよ。心から感謝してる」

そう告げると、そっと俺の隣に腰を下ろす優。

優は手を伸ばすと、俺の頬に触れーー優しく微笑んだ。

「土方さんが来てくれて……あなたが一緒にいてくれて、本当に良かった」

「優……。俺も、お前と会えて良かった……。あの時……昔、守れなかった大切な物が、今ようやく守れた気がする」

俺も、優の言葉に合わせる様にそう告げると、柔らかく笑って見せる。

そうして、てえぶるに飲み物を置くと、優の瞳を真っ直ぐに見つめてこう言った。

「……さっきの……お前じゃなきゃ嫌だって言ったのは……嘘とか、苦し紛れとかじゃないからな……」

ーーあまりに恥ずかしすぎて、最後の方は俯いてしまいながらそう語る俺。

と、優が俺のことを包み込む様に抱き締めてくる。

「わかってるよ。土方さん、嘘が苦手そうだもんね。……だからこそ……あの時、凄く嬉しかったんだ」
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