3 / 94
見たことない場所②
しおりを挟む
その後、でかい布の塊(男曰く「そふぁー」と言うらしい)に座らされる俺。
男は俺に茶を差し出し、目の前に座りながらこう話しかけてきた。
「えぇと……あなたは土方歳三さん、だよね?」
「おう。如何にも、俺が土方歳三だ」
「ああ、やっぱり……。で、あれば……土方さん?何であなたがこの時代のこの場所にいるのかは、私にもさっぱり分からないのだけど。一応此処は、貴方が生きていた時代より遥か先の未来……2024年の世界なんだよ」
「はぁ……?」
目の前の男が何を言っているのか、全く分からない。
(まさか、こいつ……俺を騙して新政府軍に抱き込もうとしている間諜か?)
俺は男の挙動や台詞に怪しさを覚え、再度腰の刀に手をかけた。
そんな俺の姿を見て、大いに慌てる男。
彼は、
「ストップストップ!私は敵じゃないから!穏便に!平和に行こう!平和に!ね?!」
というや、脚の長い座卓の上から何かを持って来る。
「取り敢えず、これを見てみてくれるかな?土方さん」
男が持ってきたのは、やや厚みがあり――色とりどりの写真が沢山載った本だった。
男はそれを手慣れた様子で捲ると、ある箇所を見せてくる。
そこには――以前撮影した俺の写真が載っていた。
他にも、五稜郭の写真や、懐かしい仲間達の写真もある。
写真の周囲には、新撰組や五稜郭での戦いについての記載もあった。
食い入る様にその文字を追っていく俺。
すると――「戦死」。
確かに、俺の写真の横にはそう記してあったのだ。
(そうか……。やはり、俺はあの時死んだのか)
ならば、何故、俺は今ここにいるんだ……?
男は俺に茶を差し出し、目の前に座りながらこう話しかけてきた。
「えぇと……あなたは土方歳三さん、だよね?」
「おう。如何にも、俺が土方歳三だ」
「ああ、やっぱり……。で、あれば……土方さん?何であなたがこの時代のこの場所にいるのかは、私にもさっぱり分からないのだけど。一応此処は、貴方が生きていた時代より遥か先の未来……2024年の世界なんだよ」
「はぁ……?」
目の前の男が何を言っているのか、全く分からない。
(まさか、こいつ……俺を騙して新政府軍に抱き込もうとしている間諜か?)
俺は男の挙動や台詞に怪しさを覚え、再度腰の刀に手をかけた。
そんな俺の姿を見て、大いに慌てる男。
彼は、
「ストップストップ!私は敵じゃないから!穏便に!平和に行こう!平和に!ね?!」
というや、脚の長い座卓の上から何かを持って来る。
「取り敢えず、これを見てみてくれるかな?土方さん」
男が持ってきたのは、やや厚みがあり――色とりどりの写真が沢山載った本だった。
男はそれを手慣れた様子で捲ると、ある箇所を見せてくる。
そこには――以前撮影した俺の写真が載っていた。
他にも、五稜郭の写真や、懐かしい仲間達の写真もある。
写真の周囲には、新撰組や五稜郭での戦いについての記載もあった。
食い入る様にその文字を追っていく俺。
すると――「戦死」。
確かに、俺の写真の横にはそう記してあったのだ。
(そうか……。やはり、俺はあの時死んだのか)
ならば、何故、俺は今ここにいるんだ……?
12
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる