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第一部 Side 永宮 真紀
留学を目指して④
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「見ろよ、真紀。寮だってさ」
「え?」
剛志の言葉に、彼が指差す写真に目を向ける私。
そこには、各大学の寮の写真が複数掲載されていた。
ーー実は私は、まずは留学することがメインになっていて、着いたらどうするかはあまり深く考えていなかったのだ。
(アメリカに行ったら、適当に学校に近いアパートを探して一人暮らしでいいやって思ってたけど……寮があるなら安全だし……うん、寮がいいかも)
私は一人でそう納得すると、再度寮の写真に目を移す。
と、横で一緒に写真を見ていた剛志が、不意に呟いた。
「ほら、ここにさ?基本は男女別だけど……留学生で希望があれば、同じ部屋になれるかもしれないんだってよ。……俺達、同じ部屋になれたら楽しそうじゃね?」
「もう、何言ってるの。遊びに行くんじゃないんだからねっ」
「へいへい」
剛志の突然すぎる言葉に、思わずそう返しつつーー照れ隠しに彼の腕をばしばしと叩く私。
でも、内心はーー彼の言葉が本当に嬉しかった。
私は緩んでしまいそうになる顔を、唇を噛んで必死にどうにか耐える。
けれど、心の中はーー。
(剛志が……同じ部屋がいいって言ってくれた。剛志と一緒の大学生活……同じ寮の部屋……)
海外での新しい生活に対する夢と希望……それに、ほんのちょっぴりの妄想でいっぱいだった。
「え?」
剛志の言葉に、彼が指差す写真に目を向ける私。
そこには、各大学の寮の写真が複数掲載されていた。
ーー実は私は、まずは留学することがメインになっていて、着いたらどうするかはあまり深く考えていなかったのだ。
(アメリカに行ったら、適当に学校に近いアパートを探して一人暮らしでいいやって思ってたけど……寮があるなら安全だし……うん、寮がいいかも)
私は一人でそう納得すると、再度寮の写真に目を移す。
と、横で一緒に写真を見ていた剛志が、不意に呟いた。
「ほら、ここにさ?基本は男女別だけど……留学生で希望があれば、同じ部屋になれるかもしれないんだってよ。……俺達、同じ部屋になれたら楽しそうじゃね?」
「もう、何言ってるの。遊びに行くんじゃないんだからねっ」
「へいへい」
剛志の突然すぎる言葉に、思わずそう返しつつーー照れ隠しに彼の腕をばしばしと叩く私。
でも、内心はーー彼の言葉が本当に嬉しかった。
私は緩んでしまいそうになる顔を、唇を噛んで必死にどうにか耐える。
けれど、心の中はーー。
(剛志が……同じ部屋がいいって言ってくれた。剛志と一緒の大学生活……同じ寮の部屋……)
海外での新しい生活に対する夢と希望……それに、ほんのちょっぴりの妄想でいっぱいだった。
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