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第一部 Side 永宮 真紀
彼の決意
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すると、私の不安な気持ちに気がついたのか、剛志が慌てた様に私に声をかけて来た。
「なぁ、もしかして誤解してる?俺は、応援しないって訳じゃないんだ。応援する気持ちは変わらないよ。……ただ……。寂しいんだ。お前が離れていくのが。お前が手の届かないところに行くのが、無性に寂しくて辛い」
「剛志……」
「ごめんな。本当は、お前の決心を祝って……一番背中を押してやらなきゃいけないのは俺なのに。俺は、お前が遠くに行くのが堪らなく嫌なんだ」
(剛志、そんなことを思ってくれてたんだ……)
思わぬ彼の本音を聞き、私のかたかった決心がゆらりと揺らぐ。
(……ここまで思われてるなんて……。寧ろ、このまま、ずっと傍にいた方が私にとって幸せなのかな……?)
しかし、私はそんな甘えた弱い考えを頭を振って追い出した。
(ううん!だめだめ!その剛志のためにも……私は、真紀に戻るって決めたじゃない!)
そう、このままでは私と剛志がどんなに愛し合ったとしても世間から許されることは一生ないのだ。
と、剛志も私の決心はかたいと悟ったのだろう。
彼は繋いだままの私の手ーーその手を握る力にほんの少しだけ力を込めると、こう言った。
「やっぱり、決意は変わらないんだな……。……わかった。なら、俺もお前と一緒にアメリカに行く」
「えっ……?」
「なぁ、もしかして誤解してる?俺は、応援しないって訳じゃないんだ。応援する気持ちは変わらないよ。……ただ……。寂しいんだ。お前が離れていくのが。お前が手の届かないところに行くのが、無性に寂しくて辛い」
「剛志……」
「ごめんな。本当は、お前の決心を祝って……一番背中を押してやらなきゃいけないのは俺なのに。俺は、お前が遠くに行くのが堪らなく嫌なんだ」
(剛志、そんなことを思ってくれてたんだ……)
思わぬ彼の本音を聞き、私のかたかった決心がゆらりと揺らぐ。
(……ここまで思われてるなんて……。寧ろ、このまま、ずっと傍にいた方が私にとって幸せなのかな……?)
しかし、私はそんな甘えた弱い考えを頭を振って追い出した。
(ううん!だめだめ!その剛志のためにも……私は、真紀に戻るって決めたじゃない!)
そう、このままでは私と剛志がどんなに愛し合ったとしても世間から許されることは一生ないのだ。
と、剛志も私の決心はかたいと悟ったのだろう。
彼は繋いだままの私の手ーーその手を握る力にほんの少しだけ力を込めると、こう言った。
「やっぱり、決意は変わらないんだな……。……わかった。なら、俺もお前と一緒にアメリカに行く」
「えっ……?」
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