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第一部 Side 永宮 真紀
2人だけの時間⑥
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「真紀、聞かせてくれてありがとうな。……俺もだよ。俺も真紀と同じ気持ちだ。先に言わせちゃってごめんな?けど……俺も、ずっと前から真紀のことが好きだった。一人の女の子として、愛してるよ」
「剛志……!」
剛志が告げてくれたーー私が長年待ち望んだ、愛の言葉。
その言葉に私の魂は震え、涙はより溢れ出す。
剛志に抱きしめられたまま、喜びのあまり声を上げて泣く私。
そんな私の頬に、剛志はそっと口付けた。
そうして、そのまま私の涙を唇で拭ってくれる剛志。
私は剛志の唇が触れた自分の頬が熱くなっていくのを感じていた。
と、そんな私を不意に剛志が真剣な瞳で見つめて来る。
「剛、志……?」
彼の真剣な表情にドキドキしながら、そう問いかける私。
すると剛志は、私を熱く見つめたままーーこう言った。
「俺、真紀が好きだよ。だから……お前にキスしたい。いい?」
「っ……!」
剛志の言葉に、私の心臓が大きく高鳴る。
全身が心臓になってしまったみたいに……身体中がドキドキしていた。
きっと、私の顔は先ほどよりもっと真っ赤になっていることだろう。
正直、全身が熱い。
頭だって、上手く回らない。
(だって、あの剛志が……ずっと好きだった剛志が、私とキスしたいって言ってくれたんだもの……)
私は夢心地なまま、剛志をぽぅっと見つめていた。
「剛志……!」
剛志が告げてくれたーー私が長年待ち望んだ、愛の言葉。
その言葉に私の魂は震え、涙はより溢れ出す。
剛志に抱きしめられたまま、喜びのあまり声を上げて泣く私。
そんな私の頬に、剛志はそっと口付けた。
そうして、そのまま私の涙を唇で拭ってくれる剛志。
私は剛志の唇が触れた自分の頬が熱くなっていくのを感じていた。
と、そんな私を不意に剛志が真剣な瞳で見つめて来る。
「剛、志……?」
彼の真剣な表情にドキドキしながら、そう問いかける私。
すると剛志は、私を熱く見つめたままーーこう言った。
「俺、真紀が好きだよ。だから……お前にキスしたい。いい?」
「っ……!」
剛志の言葉に、私の心臓が大きく高鳴る。
全身が心臓になってしまったみたいに……身体中がドキドキしていた。
きっと、私の顔は先ほどよりもっと真っ赤になっていることだろう。
正直、全身が熱い。
頭だって、上手く回らない。
(だって、あの剛志が……ずっと好きだった剛志が、私とキスしたいって言ってくれたんだもの……)
私は夢心地なまま、剛志をぽぅっと見つめていた。
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