私を返せ！〜親友に裏切られ、人生を奪われた私のどん底からの復讐物語〜

第一部 Side 永宮 真紀

時間を重ねて②

でも、私はーーそんな優しい幼馴染の気持ちをおしてでも、働きたいと思っているのだ。

何故ならばーー。

（これから先……私が生きていくには、そうして人生を取り戻すためには、何よりお金が必要なんだ）

私は、そう考えているからだ。

そうして、必要なのはお金だけではない。

母と話す時にも言ったが、生きていく知恵も必要なのだ。

それらーー特にお金は、学校でのんびり学生生活を送っていては絶対に手に入らないだろう。

（でも、私はお金が欲しい。出来るだけ多く、可能な限り早い内に）

それこそ、ゆっくり働いて死ぬ寸前に大金が手元にある様になっても遅すぎる。

私は、まだ若くーー両親が生きている内に、風香から人生を取り戻したいのだ。

でも、それには本当に沢山のお金が必要になるだろう。

（先ず、探偵とか信頼できる人を雇って今の真紀が本物じゃないと証拠を集める料金。それに、裁判になったとしてその費用。それから、風香の顔も元の顔に戻させたいし、あの気持ち悪い父親にも鉄鎚を下してやりたい）

そう考えながら、私はどれ位のお金が必要になるのかを考えていた。

（きっと、100万じゃ足りない。もっと、もっと……500万？ううん、1000万以上は必要になるだろう）