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第一部 Side 永宮 真紀
私が私でいられる最後の日②
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剛志の言葉に小さく頷く私。
同時に、一旦は止まった筈の涙が再度ぽろぽろと溢れ出して来るのを感じる。
(ああ……私は、何で、親に貰った名前を……親がつけてくれた大切な名前を、自分から捨てなきゃいけないのだろう……)
そう考えると本当に悔しくて悔しくて、私は涙を止めることが出来なかった。
でもーー。
(全ては私の名前を……私の人生を取り戻す為なんだ)
だから、こういう一時の悔しさも、今は堪えるしかない。
私がぎゅっと唇を噛み締め、悔しさを必死に耐えると、剛志に向かって再度頷いてみせる。
「絶対に……絶対に、取り戻そう。いつか。「剛志」と「真紀」を」
今度は、私の言葉に剛志が頷く。
同時に、ぎゅっと手を繋ぐ私達。
そうして、お互い、理不尽な暴力に全てを奪われた者同士ーー私達は心を重ねる様に、そっと身を寄せ合った。
(私は、この運命に絶対に負けたりしない……!)
強くそう心に誓いながら、私は炎を見つめ続ける。
そんな私の額に、ふと剛志が唇を落として来た。
驚いて剛志を見上げる私。
彼は、そんな私にこう告げる。
「例え、名前が変わって……違う人間って扱いになっても、俺のお前への気持ちは変わらないから」
「剛志……」
剛志の言葉に、私は、彼と繋いだ手にほんの少しだけ力を込めた。
「私もだよ。名前が変わって……顔も変わってしまったけど、剛志への気持ちは変わらない。今までも……きっと、これからもずっと」
同時に、一旦は止まった筈の涙が再度ぽろぽろと溢れ出して来るのを感じる。
(ああ……私は、何で、親に貰った名前を……親がつけてくれた大切な名前を、自分から捨てなきゃいけないのだろう……)
そう考えると本当に悔しくて悔しくて、私は涙を止めることが出来なかった。
でもーー。
(全ては私の名前を……私の人生を取り戻す為なんだ)
だから、こういう一時の悔しさも、今は堪えるしかない。
私がぎゅっと唇を噛み締め、悔しさを必死に耐えると、剛志に向かって再度頷いてみせる。
「絶対に……絶対に、取り戻そう。いつか。「剛志」と「真紀」を」
今度は、私の言葉に剛志が頷く。
同時に、ぎゅっと手を繋ぐ私達。
そうして、お互い、理不尽な暴力に全てを奪われた者同士ーー私達は心を重ねる様に、そっと身を寄せ合った。
(私は、この運命に絶対に負けたりしない……!)
強くそう心に誓いながら、私は炎を見つめ続ける。
そんな私の額に、ふと剛志が唇を落として来た。
驚いて剛志を見上げる私。
彼は、そんな私にこう告げる。
「例え、名前が変わって……違う人間って扱いになっても、俺のお前への気持ちは変わらないから」
「剛志……」
剛志の言葉に、私は、彼と繋いだ手にほんの少しだけ力を込めた。
「私もだよ。名前が変わって……顔も変わってしまったけど、剛志への気持ちは変わらない。今までも……きっと、これからもずっと」
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