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第一部 Side 永宮 真紀
おかしいよ!
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「永宮さん、心配してくれてありがとう。でも、戻るのが遅いと……私、もっとお父さんに怒られちゃうから。それに、ジャンパーを借りたらお仕置きにならないし、これは返すね」
「え?!でもっ……!」
(じゃぁ、瀧川さんは裸のまま、家まで帰らなきゃいけないってこと?!)
そんなのは絶対にまずいしおかしい!
何故なら、風香が住む団地があるのは、この茂みがある場所より少し離れた――団地群の中でも一番奥にある、富裕層向けの団地だったからだ。
当時、団地が複数立ち並ぶ土地に住んでいた私達。
団地と団地の間には、今私と風香がいる様な緑地帯や、人が集まる大きな公園が複数作られており――全裸の風香が誰の目にも止まらぬまま帰宅することは、ほぼ不可能に等しかった。
「永宮さん。本当に、私は大丈夫だから。言ったでしょう?これは、お仕置きなんだもの。服を汚した私は、自分が恥ずかしい思いをして、服の有り難みを理解しないといけないの」
真顔で――しかし、どこか感情が欠落したかの様な、いつもの愛くるしい表情とは全く違う表情でそう語る風香。
私はそんな彼女の細い肩を掴むと、
「そんなの、おかしいよっ!」
思わず、そう叫んでいた。
「え?!でもっ……!」
(じゃぁ、瀧川さんは裸のまま、家まで帰らなきゃいけないってこと?!)
そんなのは絶対にまずいしおかしい!
何故なら、風香が住む団地があるのは、この茂みがある場所より少し離れた――団地群の中でも一番奥にある、富裕層向けの団地だったからだ。
当時、団地が複数立ち並ぶ土地に住んでいた私達。
団地と団地の間には、今私と風香がいる様な緑地帯や、人が集まる大きな公園が複数作られており――全裸の風香が誰の目にも止まらぬまま帰宅することは、ほぼ不可能に等しかった。
「永宮さん。本当に、私は大丈夫だから。言ったでしょう?これは、お仕置きなんだもの。服を汚した私は、自分が恥ずかしい思いをして、服の有り難みを理解しないといけないの」
真顔で――しかし、どこか感情が欠落したかの様な、いつもの愛くるしい表情とは全く違う表情でそう語る風香。
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「そんなの、おかしいよっ!」
思わず、そう叫んでいた。
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