Switch！〜僕とイケメンな地獄の裁判官様の溺愛異世界冒険記〜

あの世にて③

その後、彼から渡された――やはり中華風な服に着替えた僕は、彼に連れられ、大きな広間の様な場所へと案内される。

ちなみに、彼から渡された着替えは、純白の絹の生地に鮮やかな青や緑で鷺さぎや蝶が刺繍してあり、今まで見たことがないくらい美しい服だった。

その服を着た僕と、僕を案内してくれている男性が広間に到着する。

と、そこには既に数名の男女が集まっていた。

「貴方が現世の坊や？ごめんなさいね、無理に呼んでしまって」

申し訳なさそうにそう告げるのは、華やかな金髪をゆるくウェーブにした、とてもグラマラスな美女だ。

彼女は、ギリシア神話の神々が来ている様な衣装をその身に纏っていた。

一方――。

「だが、時は一刻を争う。この際、仕方ないだろう」

厳しい声でそう話すのは、中世ヨーロッパの兵士が着ていた様な……立派な銀色の鎧を身につけた、長い金髪に青い目の男性だ。

彼もまた、非常に整った顔立ちをしており、逞しくも均整の取れた体つきをしていた。