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急転直下③

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「あぶねぇ、悠理!避けろ!」

こちらに向かって跳躍しながら、そう叫ぶ素戔嗚様。

しかし、血の様にあかい光の塊は、僕の目の前に落下するや――僕が抱えている少女の体の中に、目にも止まらぬ速さでスポンと飛び込んでしまった。

と、同時に少女の体から……今度はえらく輝きのない、まるでくすんだ硝子の様な光の玉が飛び出してくる。

その光の玉は、まるで糸に引っ張られているかの様にすーっと上へと進むと、そのまま紅い玉が落ちて来たのと同じ……空に出来たひびの中へ消えて行った。

「い、今のは何だったんだ?」

そう呟きながら、腕の中の少女を見下ろす僕。

すると、腕の中の少女がパチリと目を覚ます。

そうして、ニヤリと嫌な笑みを浮かべながらこう言った。

「……はいれた……」
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