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守り抜いたあとで②

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「そっかぁー」

菜乃の言葉に頷きながら、今度はチキンナゲットに手を出す王真。

一応、そのナゲットも私の物なのだが……いや、王真の奔放な行動に目くじらを立てていてはきりがない。

私は、チラチラとこちらの様子を窺う兄に微笑んで見せた。

そのナゲットを口に運びながら、複雑な表情を浮かべる兄。

「けどさ、結果って言っても、いじめが無くなるかはわからないんだろ?」

「そうね」

兄の言葉に、菜乃は頷いてみせる。

「でも、今回の件でいじめがあったこと自体がおおやけになったわ。コンプライアンス的にも、周囲の目としても、きっと学校がスルーすることは出来ないと思うの。それに、何より愛美さんの両親にも事実が知られてしまった訳だしね。子供を愛している親なら、こんなことになって動かない訳がない。私は、愛美さんの両親とーー学校の真摯しんしな対応を期待しているわ」

菜乃の言葉に頷く私と王真。

「愛美の件はそれで片付いたとして。花子さんはどうなったんだ?」

と、兄の背後から不意に花子さんがひょいと姿を現した。
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