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すると、上空から苛立った様子の死霊伯爵の声がする。
「おのれ……まさか、魔王陛下がいるとは。なんたる失態!」
その声に振り返ると、花子さんの体から弾かれたのであろう死霊伯爵が怒りの形相で私達を睨みつけていた。
「こうなれば……そうです、魔王陛下の肉体を乗っ取り、再度この世界を……今度はこの新しい異世界を、地獄絵図に変えてやりましょうぞ!」
そう叫ぶや、恐ろしい速さで王真に向かって飛んでいく死霊伯爵。
私は素早く王真の前に立ち塞がると、容赦無く刀を振り下ろした。
「……私以外の何者も、王真に触れる事は許さない」
刀の鋭い切先を死霊伯爵に向け、そう宣告する私。
私はそのまま、目の前に刀を構えた。
「ここで終わりだ、死霊伯爵」
そう告げると、高く跳躍する私。
「こんなところで終わってたまるか!」
死霊伯爵は逃亡を図ろうとするも、王真の比礼がその肉体を絡め取り、逃げることを許さない。
「残念だな。けど、この平和な異世界を荒らすことは俺達が許さねーぜ!な?雄英!」
王真の言葉に頷く私。
死霊伯爵は以前の様に魂の一部を切り離そうとするが、菜乃が死霊伯爵自身を結界で囲む。
「観念しなさい!魔物!」
そうして私は、高く跳躍するや、そんな死霊伯爵の頭上ーーその真上から、刀を振り下ろした。
「くそぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」
怨嗟の言葉を残し、今度こそ消滅していく死霊伯爵。
彼が完全に消滅するのを見届け、私と王真は憑依を解除した。
「おのれ……まさか、魔王陛下がいるとは。なんたる失態!」
その声に振り返ると、花子さんの体から弾かれたのであろう死霊伯爵が怒りの形相で私達を睨みつけていた。
「こうなれば……そうです、魔王陛下の肉体を乗っ取り、再度この世界を……今度はこの新しい異世界を、地獄絵図に変えてやりましょうぞ!」
そう叫ぶや、恐ろしい速さで王真に向かって飛んでいく死霊伯爵。
私は素早く王真の前に立ち塞がると、容赦無く刀を振り下ろした。
「……私以外の何者も、王真に触れる事は許さない」
刀の鋭い切先を死霊伯爵に向け、そう宣告する私。
私はそのまま、目の前に刀を構えた。
「ここで終わりだ、死霊伯爵」
そう告げると、高く跳躍する私。
「こんなところで終わってたまるか!」
死霊伯爵は逃亡を図ろうとするも、王真の比礼がその肉体を絡め取り、逃げることを許さない。
「残念だな。けど、この平和な異世界を荒らすことは俺達が許さねーぜ!な?雄英!」
王真の言葉に頷く私。
死霊伯爵は以前の様に魂の一部を切り離そうとするが、菜乃が死霊伯爵自身を結界で囲む。
「観念しなさい!魔物!」
そうして私は、高く跳躍するや、そんな死霊伯爵の頭上ーーその真上から、刀を振り下ろした。
「くそぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」
怨嗟の言葉を残し、今度こそ消滅していく死霊伯爵。
彼が完全に消滅するのを見届け、私と王真は憑依を解除した。
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