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トイレの花子さん③
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それから、花子さんは私達に、自分とあの女の子の関係を聞かせてくれた。
「あの子……愛美はね、霊感があるの。それで、前に1度だけ、私の姿を見たことがあるのよ。私も、この学校に住み着いて長いけど……人間に見られたのは、あの時が初めてだったわ」
懐かしそうに、そう話す花子さん。
ちなみに、私達は花子さんと話しているのが他の教師や生徒にバレない様、こっそり屋上に忍び込んで彼女の話を聞いていた。
「皆、高校のトイレには霊なんていないと思っているでしょう?だから、誰も私のことなんて気にかけなかったし、そもそも、私がいるなんて思ってもみなかった。私だってそう。今まで、私が見える人間には会った事がなかったし、信じてくれる人間もいなかった。まぁ、高校生なんてもう大人だし、それが当然なのかもしれないけど」
ほんの少しだけ寂しそうに表情を曇らせながら、そう話す花子さん。
「でもね?」
しかし、花子さんは直ぐに、その大きな瞳を輝かせた。
「あの子は私を見つけてくれた。それに、話しかけてくれたのよ。『お化け』としては、怖がられもしないで……友達みたいに話しかけられるなんて、きっと良くないことなのでしょうね。そんな事、私も分かってる。でも、何年も何年も……ううん、何十年も独りでいて、私も寂しかったのよ」
そう話しながら、花子さんは悲しげに微笑んだ。
「あの子……愛美はね、霊感があるの。それで、前に1度だけ、私の姿を見たことがあるのよ。私も、この学校に住み着いて長いけど……人間に見られたのは、あの時が初めてだったわ」
懐かしそうに、そう話す花子さん。
ちなみに、私達は花子さんと話しているのが他の教師や生徒にバレない様、こっそり屋上に忍び込んで彼女の話を聞いていた。
「皆、高校のトイレには霊なんていないと思っているでしょう?だから、誰も私のことなんて気にかけなかったし、そもそも、私がいるなんて思ってもみなかった。私だってそう。今まで、私が見える人間には会った事がなかったし、信じてくれる人間もいなかった。まぁ、高校生なんてもう大人だし、それが当然なのかもしれないけど」
ほんの少しだけ寂しそうに表情を曇らせながら、そう話す花子さん。
「でもね?」
しかし、花子さんは直ぐに、その大きな瞳を輝かせた。
「あの子は私を見つけてくれた。それに、話しかけてくれたのよ。『お化け』としては、怖がられもしないで……友達みたいに話しかけられるなんて、きっと良くないことなのでしょうね。そんな事、私も分かってる。でも、何年も何年も……ううん、何十年も独りでいて、私も寂しかったのよ」
そう話しながら、花子さんは悲しげに微笑んだ。
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