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決戦
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――切夜達が星川芳美と接触してから数分後。
ガシャァァン!!
日本科学未来館のガラスの屋根が叩き割られ、天井から星川芳美目掛け、口裂け女が舞い降りてきた。
隣にはあの壮年の男性の姿をした悪魔――アンドロマリウスもいる。
「止めろ!!あんたはもう死んでるんだ!!それに、今更復讐を果たしたって、あんたの魂はそこの悪魔に食われちまうだけだぞ?!」
口裂け女に向けて必死に叫ぶ切夜。
しかし、切夜の言葉等全く耳に入らない様子で――どこか虚ろな瞳のまま、口裂け女は星川芳美へと真っ直ぐに向かっていく。
「なぁ!止めろって!おい!」
口裂け女の細い手首を掴む切夜。
しかし――、
「……邪魔をしないで……」
口裂け女は短くそう告げるや、切夜を振り払うように強く腕を振るう。
その衝撃で遠くまで飛ばされてしまう切夜。
そんな切夜の様子を鼻で笑いながら、アンドロマリウスはこう告げた。
「そこからでは、もう手すら届かないな?少年」
アンドロマリウスの言葉に歯噛みする切夜。
しかし、それでも切夜は叫ぶのを止めなかった。
「止めろよ!!あんたの気持ちはわかる!けど、今そいつを殺したら……あんた、消えて無くなっちゃうんだぞ?!」
――不幸な人間がもっと不幸になるなんて間違ってるじゃないか!!!
ガシャァァン!!
日本科学未来館のガラスの屋根が叩き割られ、天井から星川芳美目掛け、口裂け女が舞い降りてきた。
隣にはあの壮年の男性の姿をした悪魔――アンドロマリウスもいる。
「止めろ!!あんたはもう死んでるんだ!!それに、今更復讐を果たしたって、あんたの魂はそこの悪魔に食われちまうだけだぞ?!」
口裂け女に向けて必死に叫ぶ切夜。
しかし、切夜の言葉等全く耳に入らない様子で――どこか虚ろな瞳のまま、口裂け女は星川芳美へと真っ直ぐに向かっていく。
「なぁ!止めろって!おい!」
口裂け女の細い手首を掴む切夜。
しかし――、
「……邪魔をしないで……」
口裂け女は短くそう告げるや、切夜を振り払うように強く腕を振るう。
その衝撃で遠くまで飛ばされてしまう切夜。
そんな切夜の様子を鼻で笑いながら、アンドロマリウスはこう告げた。
「そこからでは、もう手すら届かないな?少年」
アンドロマリウスの言葉に歯噛みする切夜。
しかし、それでも切夜は叫ぶのを止めなかった。
「止めろよ!!あんたの気持ちはわかる!けど、今そいつを殺したら……あんた、消えて無くなっちゃうんだぞ?!」
――不幸な人間がもっと不幸になるなんて間違ってるじゃないか!!!
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