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皆で作戦会議②

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 ――その数分後。

 「わかった!俺、わかったかもしれない!」

 歓声めいた声を上げながら、切夜が立ち上がる。

 そうして彼は、仲間達を振り返りながらこう告げた。

 「口裂け女が探してるやつの名前はきっと、「ヨシミ」なんだ!!」

 突然の切夜の言葉に暫しぽかんとする仲間達。

 しかし、「ヨシミ」という名前を反芻していた剛が、「あっ!」と叫んだ。

 「母さんのミドルネーム!」

 やはり叫ぶようにそう告げた剛に、頷いてみせる切夜。

 切夜は、未だよく分からないといった表情の陸人やマルバスに、自分の推理を披露した。

 その推理とは、こうだ。

 「先ず、口裂け女の最後の質問だけど。俺は、父さんが母さん以外の名前をいう筈がないってところから考え始めた」

 ――切夜曰く「常に万年新婚状態で暑苦しい位に母さんを大好きな父さんが母さん以外の名前をいうなんて有り得ない」ということらしい。

 そうして、それは拝家では周知の事実らしく、切夜の言葉に何度も「うんうん」と頷いてみせる剛。

 小さな愛菜ですらも、

 「ぱぱとまま、らびゅー」

 と普通に言っている。

 そんな愛菜を優しく撫で、話を続ける切夜。

 「で、そこから俺は考えたんだ。父さんが母さんの名前を言った場合……「どっち」の名前を言ったのか」
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