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悪魔と悪夢の攻略法③
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「えっ?シーレ王子?」
夢でも現実世界でも――幾度となく聞いたその名前に、切夜は大きく反応する。
そうして彼は、受話器を掴むようにしながら、陸人に話し掛けた。
「陸人、シーレ王子って奴を知ってるのか?!どんな奴なんだ?!」
切夜の余りの勢いに、明らかにたじろいだ様子が伝わってくる陸人。
しかし、彼は気を取り直すと、切夜を落ち着かせるように優しく――ゆっくりと話し掛けた。
「落ち着いて、拝君。シーレ王子っていうのはね?魔族で、マルバスと同じ悪魔の名前なんだよ」
「あ、悪魔だって?!」
陸人から語られた思ってもみなかった台詞に、今度は切夜が驚いて言葉を失くす。
しかし、驚いてばかりいる場合ではない。
切夜は両手で自分の頬をパンパンと叩き気合いを入れ直すと、口を開いた。
「陸人?その……悪魔、シーレ王子について、知ってることを全部教えてくれ」
「うん、分かったよ!」
切夜の言葉に力強く答える陸人。
「じゃぁ、今から図鑑をコピーしてファックスで送るよ!そっちってファックスってある?」
「ああ、勿論!!」
切夜は受話器に向かって何度も頷く。
そうして、各々のファックスの番号を交換し、一旦電話を切って陸人からのファックスを待つ2人。
数分後――切夜の家のファックスに、シーレ王子について詳細を記した悪魔図鑑のファックスが送られてきた。
夢でも現実世界でも――幾度となく聞いたその名前に、切夜は大きく反応する。
そうして彼は、受話器を掴むようにしながら、陸人に話し掛けた。
「陸人、シーレ王子って奴を知ってるのか?!どんな奴なんだ?!」
切夜の余りの勢いに、明らかにたじろいだ様子が伝わってくる陸人。
しかし、彼は気を取り直すと、切夜を落ち着かせるように優しく――ゆっくりと話し掛けた。
「落ち着いて、拝君。シーレ王子っていうのはね?魔族で、マルバスと同じ悪魔の名前なんだよ」
「あ、悪魔だって?!」
陸人から語られた思ってもみなかった台詞に、今度は切夜が驚いて言葉を失くす。
しかし、驚いてばかりいる場合ではない。
切夜は両手で自分の頬をパンパンと叩き気合いを入れ直すと、口を開いた。
「陸人?その……悪魔、シーレ王子について、知ってることを全部教えてくれ」
「うん、分かったよ!」
切夜の言葉に力強く答える陸人。
「じゃぁ、今から図鑑をコピーしてファックスで送るよ!そっちってファックスってある?」
「ああ、勿論!!」
切夜は受話器に向かって何度も頷く。
そうして、各々のファックスの番号を交換し、一旦電話を切って陸人からのファックスを待つ2人。
数分後――切夜の家のファックスに、シーレ王子について詳細を記した悪魔図鑑のファックスが送られてきた。
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