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マルバス③
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(契約……?完了……?一体何を言ってるんだ……?)
首を捻る切夜に、執事服の黒髪の青年は涼しげな目元を細め、ふっと笑う。
「なに、何れ分かるさ。小僧」
――『小僧』。
その言葉と響きに聞き覚えがあった切夜は、慌てて青年に手を伸ばし……呼び止めようとする。
「なぁ、待ってくれよ!あんた、もしかして――」
切夜がそこまで言った瞬間、彼らを突風が包み込む。
「うわっ?!」
慌てて目を閉じた切夜が、次に目を開けてみると――そこにはもう、あの青年はいなかった。
(あの人は一体何者なんだ……?)
それに、やはりあの声には聞き覚えがあるような気がする。
と、何度も首を捻る切夜の腰のあたりに、ぽふっとマルバスが前足を乗せてきた。
「少年よ。早速私を、君の今の宮殿まで案内してくれるかな?」
至極真面目な顔でそう告げるマルバス。
一方、告げられた切夜はというと――。
「宮殿……って、うちのこと?!まさかお前、うちに来るつもりなのかよ?!」
余りの驚きに腰を抜かしそうになっていた。
首を捻る切夜に、執事服の黒髪の青年は涼しげな目元を細め、ふっと笑う。
「なに、何れ分かるさ。小僧」
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「なぁ、待ってくれよ!あんた、もしかして――」
切夜がそこまで言った瞬間、彼らを突風が包み込む。
「うわっ?!」
慌てて目を閉じた切夜が、次に目を開けてみると――そこにはもう、あの青年はいなかった。
(あの人は一体何者なんだ……?)
それに、やはりあの声には聞き覚えがあるような気がする。
と、何度も首を捻る切夜の腰のあたりに、ぽふっとマルバスが前足を乗せてきた。
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至極真面目な顔でそう告げるマルバス。
一方、告げられた切夜はというと――。
「宮殿……って、うちのこと?!まさかお前、うちに来るつもりなのかよ?!」
余りの驚きに腰を抜かしそうになっていた。
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