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Episode.01
魔法学園生活の始まり
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魔法学園生活の始まり
魔法学園は学園長である竜王末弟の進言により、全寮制となっている。魔力を持つヒトは貴族だけでなく平民や孤児にも多いからだ。特に貧しい平民や孤児の中には、幼少期から学園付属の施設で暮らしている者もいる。
ディルとリョクに割り当てられたのは湖に面した2人部屋だった。
迎賓館の客間を改修したらしい広めの部屋には、2人分のデスク、ベッド、クローゼットが備えられ、貴族にとっては少々狭いが、トイレとシャワー、レストルームまでも備えてある。
それぞれのカバンを運び込む前に、ディルが部屋中の扉を開け始めた。リョクもデスクの引き出しを広げる。
ディルだけが廊下に出て、リョクが窓と入口のドアを閉めた。
リョクは胸に下げた皮袋から小さな魔石を、小指の爪ほどのアクアマリンを取り出して、部屋のほぼ中央の床に置く。
右手を魔石の上にかぶせ、目を閉じた。
「探」
アクアマリンの碧い光が部屋の壁、クローッゼット、レストルームの隅々まで広がり、消える。
「ふぅ」
小さく、リョクがため息を吐いた。
「あったよ」
「おう」
ディルが待っていました、とばかりにカバンを抱えて部屋へ入る。
「左デスクのライト下、右ベッドマットの中、レストルームの鏡裏」
リョクの示した場所それぞれに、直径3センチほどのジェットがあった。
漆黒の貴石をディルがまとめて踏み潰す。そのまま、破片を手際よく集め、窓から掃き捨てた。
「何してるの?」
右隣の窓から身を乗り出して、黒髪の少女が声をかけてきた。
彼女は一部始終を見ていたのかもしれない。猫のような金の瞳を輝かせて覗き込んでくる。
「掃除だよ、掃除」
「専属のクリーナーがいるのに?」
「俺らは神経質なの」
「神経質なのに、窓から捨てるの?」
ぶっきらぼうに答えるディルに負けず、少女の質問攻めが続く。
仕方なく、リョクが間に入った。
「用心のため、だよ
ほら、貴族は気にしなきゃいけないコトが多いから」
「窓から黒い粉を捲くのが?」
「アレは盗聴盗撮石のナレノハテ」
ディルがわざとおどけてみせる。
「窓辺に近づく不審者対策?」
「いや、部屋で見つけて、潰して、捨てた」
ディルの答えに少女の瞳が一段と輝いた。
「じゃぁ、私の部屋も調べて!」
やられた、とディルとリョクが顔を見合わせる。これが目的の質問攻めだったわけだ。
「私はメリッサ、ラシルス村のメリッサ」
にっこりと、満面の笑みでメリッサは2人を迎え入れた。
「誰にも言うなよ」
リョクが彼女の部屋を探索する間、ドアの外で待つディルがメリッサに釘を刺した。
「便利なのに?」
「寮中の部屋を調べさせる気か?」
盗聴盗撮石の探索は不要なトラブルも招きかねない。そう言われれば、と、メリッサは少し残念、少し不服といった風に口を尖らす。
「なかった?」
リョクの声に、やっぱり、と、ディルとメリッサが顔を見合わせた。
「わたしは神子じゃない、ってコトか」
その言葉に、一瞬、ディルの顔が強張る。
それには気づかず、ウィンクして謝ってから、メリッサは落ち込んだ声で話を続けた。
「私、孤児だから正確な誕生日がわからないのよね」
彼女は生まれて間もなく、『贖罪の日』の3日後に村の教会に捨てられていたという。粗末なボロ切れ包まれていただけで、生母とのつながりがわかるような書置き等は何もなかったそうだ。つまり、『贖罪の日』前に生まれた可能性もある。
「わからなくても、候補でしょ」
ドアを開けたリョクが笑顔で慰めた。
「ボクも一般だよ、魔力はあるから」
「そうよね、魔力があるのだから、学園に通えるのよね」
と、メリッサは少し困ったような笑みを浮かべてから、大げさに両手でリョクを抱きしめる。
ディルが、慌てて2人を引きはがした。
また唇を尖らせ、メリッサが小さく手を振る。
ディルとリョクも手を振り返し、自室へと戻った。
「アレ、ボクたちの部屋だけかな?」
「神子候補の部屋全てに置かれていた、だといいのですが……」
リョクの疑問にディルが答える。
アレ、とは、ディルが踏み潰した盗聴盗撮石のこと。なお、ジェットを発見した後、リョクは音声を外に漏らさないコーティング魔法を部屋全体にかけていた。メリッサの部屋にはかけていない。そこまでしては、なおさら怪しまれると考えたからだ。
「問題は、誰が仕掛けたのか、です」
学園側が盗聴盗撮石を置いたと考えられなくもない。が、それはないだろう。学園が雇う警備員たちだけでなく、騎士団までもが寮を含む学園の敷地全体を保護しているのだ。厳重な警備の中で個人の動向を細かく監視する必要はない。むしろ、襲撃犯が、特に神子の可能性の高い学生を狙って置いた、と考える方が自然だ。だが、そうなると、犯人か、その関係者が寮に侵入していた、という別の問題が持ち上がる。
「それってさ、いろんな情報が筒抜けで、しかも、相手はもう、神子の目星をつけている、ってコト?」
「どこまでかはわかりません
しかし、かなり絞り込んでいる、と考えておいたほうがいいでしょう」
「バレバレ、かぁ」
うんざりだと言いたげに、リョクがお手上げのジェスチャーをする。
「あ、でも、じゃぁどうして、竜王サマは『贖罪の日』から10日以内に生まれた子、って条件つけたんだろう?」
考えてもわからない、とさらに両手を振り上げ、リョクはベッドに寝転がった。その横に、ディルが背を向けて腰掛ける。
疑問は他にもあった。
神子が生まれて以降、中級以下の精霊や野の獣は戻ってきた。しかし、精霊王、聖獣、他の竜王たち、国を治める竜王とその弟以外の竜王たち、は未だにその姿を見せていない。
彼らが人々の前に現れ、愛し仔を示して庇護すれは良い、と、誰もが考えていた。
神子候補が何者かに命を狙われている事も合わせて、聖女の死には隠された何かがあるのではないか、とも。
「竜王陛下は、意図して、候補の数を増やしているのでしょう」
「お陰でボクも紛れていられる、けどね」
「……冗談でも、そのような発言はなさらないように」
ディルがリョクを咎める。
その背中を、上半身を起こしたリョクが抱きしめた。
「ごめん」
謝るリョクに小さく頷いて、ディルがその腕を抱き返した。
ディルの背中に耳を当て心音を聞く。リョクの物心ついた頃からの癖。ケンカをした後、叱られた後、泣いた時、不安になった時に背中でディルの体温を感じると安らぐのだ。
それはディルも同じだった。リョクの体温と重さが背中にあるだけで、許された気持ちになる。
その感情が、双子のように片時も離れず育ったからなのか、保護欲か庇護欲なのか、家族愛なのか恋愛なのか、それとも、前世の記憶に基づく感情なのか、その全部なのか、どれでもないのか、自分でもわからない。
ただ、互いにそうしているだけで安心できる、それだけだ。
全て、ではないが、リョクは前世を覚えていた。ディルも、だ。
リョクこそが、竜王ら王国中が探す神子であり、ディルは聖女と共にあった聖騎士の1人だった。この記憶があることは、2人だけの秘密。
他に2人の秘密を知るのは、祖父と2人の父たち、ネロス伯爵家の3人。使用人どころか、夫人にもその事実は知らされていなかった。
単語
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ディルとリョクに割り当てられたのは湖に面した2人部屋だった。
迎賓館の客間を改修したらしい広めの部屋には、2人分のデスク、ベッド、クローゼットが備えられ、貴族にとっては少々狭いが、トイレとシャワー、レストルームまでも備えてある。
それぞれのカバンを運び込む前に、ディルが部屋中の扉を開け始めた。リョクもデスクの引き出しを広げる。
ディルだけが廊下に出て、リョクが窓と入口のドアを閉めた。
リョクは胸に下げた皮袋から小さな魔石を、小指の爪ほどのアクアマリンを取り出して、部屋のほぼ中央の床に置く。
右手を魔石の上にかぶせ、目を閉じた。
「探」
アクアマリンの碧い光が部屋の壁、クローッゼット、レストルームの隅々まで広がり、消える。
「ふぅ」
小さく、リョクがため息を吐いた。
「あったよ」
「おう」
ディルが待っていました、とばかりにカバンを抱えて部屋へ入る。
「左デスクのライト下、右ベッドマットの中、レストルームの鏡裏」
リョクの示した場所それぞれに、直径3センチほどのジェットがあった。
漆黒の貴石をディルがまとめて踏み潰す。そのまま、破片を手際よく集め、窓から掃き捨てた。
「何してるの?」
右隣の窓から身を乗り出して、黒髪の少女が声をかけてきた。
彼女は一部始終を見ていたのかもしれない。猫のような金の瞳を輝かせて覗き込んでくる。
「掃除だよ、掃除」
「専属のクリーナーがいるのに?」
「俺らは神経質なの」
「神経質なのに、窓から捨てるの?」
ぶっきらぼうに答えるディルに負けず、少女の質問攻めが続く。
仕方なく、リョクが間に入った。
「用心のため、だよ
ほら、貴族は気にしなきゃいけないコトが多いから」
「窓から黒い粉を捲くのが?」
「アレは盗聴盗撮石のナレノハテ」
ディルがわざとおどけてみせる。
「窓辺に近づく不審者対策?」
「いや、部屋で見つけて、潰して、捨てた」
ディルの答えに少女の瞳が一段と輝いた。
「じゃぁ、私の部屋も調べて!」
やられた、とディルとリョクが顔を見合わせる。これが目的の質問攻めだったわけだ。
「私はメリッサ、ラシルス村のメリッサ」
にっこりと、満面の笑みでメリッサは2人を迎え入れた。
「誰にも言うなよ」
リョクが彼女の部屋を探索する間、ドアの外で待つディルがメリッサに釘を刺した。
「便利なのに?」
「寮中の部屋を調べさせる気か?」
盗聴盗撮石の探索は不要なトラブルも招きかねない。そう言われれば、と、メリッサは少し残念、少し不服といった風に口を尖らす。
「なかった?」
リョクの声に、やっぱり、と、ディルとメリッサが顔を見合わせた。
「わたしは神子じゃない、ってコトか」
その言葉に、一瞬、ディルの顔が強張る。
それには気づかず、ウィンクして謝ってから、メリッサは落ち込んだ声で話を続けた。
「私、孤児だから正確な誕生日がわからないのよね」
彼女は生まれて間もなく、『贖罪の日』の3日後に村の教会に捨てられていたという。粗末なボロ切れ包まれていただけで、生母とのつながりがわかるような書置き等は何もなかったそうだ。つまり、『贖罪の日』前に生まれた可能性もある。
「わからなくても、候補でしょ」
ドアを開けたリョクが笑顔で慰めた。
「ボクも一般だよ、魔力はあるから」
「そうよね、魔力があるのだから、学園に通えるのよね」
と、メリッサは少し困ったような笑みを浮かべてから、大げさに両手でリョクを抱きしめる。
ディルが、慌てて2人を引きはがした。
また唇を尖らせ、メリッサが小さく手を振る。
ディルとリョクも手を振り返し、自室へと戻った。
「アレ、ボクたちの部屋だけかな?」
「神子候補の部屋全てに置かれていた、だといいのですが……」
リョクの疑問にディルが答える。
アレ、とは、ディルが踏み潰した盗聴盗撮石のこと。なお、ジェットを発見した後、リョクは音声を外に漏らさないコーティング魔法を部屋全体にかけていた。メリッサの部屋にはかけていない。そこまでしては、なおさら怪しまれると考えたからだ。
「問題は、誰が仕掛けたのか、です」
学園側が盗聴盗撮石を置いたと考えられなくもない。が、それはないだろう。学園が雇う警備員たちだけでなく、騎士団までもが寮を含む学園の敷地全体を保護しているのだ。厳重な警備の中で個人の動向を細かく監視する必要はない。むしろ、襲撃犯が、特に神子の可能性の高い学生を狙って置いた、と考える方が自然だ。だが、そうなると、犯人か、その関係者が寮に侵入していた、という別の問題が持ち上がる。
「それってさ、いろんな情報が筒抜けで、しかも、相手はもう、神子の目星をつけている、ってコト?」
「どこまでかはわかりません
しかし、かなり絞り込んでいる、と考えておいたほうがいいでしょう」
「バレバレ、かぁ」
うんざりだと言いたげに、リョクがお手上げのジェスチャーをする。
「あ、でも、じゃぁどうして、竜王サマは『贖罪の日』から10日以内に生まれた子、って条件つけたんだろう?」
考えてもわからない、とさらに両手を振り上げ、リョクはベッドに寝転がった。その横に、ディルが背を向けて腰掛ける。
疑問は他にもあった。
神子が生まれて以降、中級以下の精霊や野の獣は戻ってきた。しかし、精霊王、聖獣、他の竜王たち、国を治める竜王とその弟以外の竜王たち、は未だにその姿を見せていない。
彼らが人々の前に現れ、愛し仔を示して庇護すれは良い、と、誰もが考えていた。
神子候補が何者かに命を狙われている事も合わせて、聖女の死には隠された何かがあるのではないか、とも。
「竜王陛下は、意図して、候補の数を増やしているのでしょう」
「お陰でボクも紛れていられる、けどね」
「……冗談でも、そのような発言はなさらないように」
ディルがリョクを咎める。
その背中を、上半身を起こしたリョクが抱きしめた。
「ごめん」
謝るリョクに小さく頷いて、ディルがその腕を抱き返した。
ディルの背中に耳を当て心音を聞く。リョクの物心ついた頃からの癖。ケンカをした後、叱られた後、泣いた時、不安になった時に背中でディルの体温を感じると安らぐのだ。
それはディルも同じだった。リョクの体温と重さが背中にあるだけで、許された気持ちになる。
その感情が、双子のように片時も離れず育ったからなのか、保護欲か庇護欲なのか、家族愛なのか恋愛なのか、それとも、前世の記憶に基づく感情なのか、その全部なのか、どれでもないのか、自分でもわからない。
ただ、互いにそうしているだけで安心できる、それだけだ。
全て、ではないが、リョクは前世を覚えていた。ディルも、だ。
リョクこそが、竜王ら王国中が探す神子であり、ディルは聖女と共にあった聖騎士の1人だった。この記憶があることは、2人だけの秘密。
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