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~ミラ視点~
気が付いたら可愛らしい天井に天使の絵が描かれている天幕があるベッドに寝かされていた。
部屋を見渡しても誰もいないし物音一つしない。
不思議に思いながら起き上がるとジャラっと、普段聞き慣れない金属の音がした。
首に違和感を感じ触れてみると・・・首輪のような物が付いていた。さらにそこからあまり重さの感じない細い鎖が部屋の端伸びている。
細いといえ頑丈で何度も引っ張てみても外れそうにない。
手足は自由だ。
嫌な予感に扉まで行こうとしたら鎖が届かない。
それならと、カーテンを開けると壁?
・・・では入口は扉だけ?
怖い・・・ここは何処なの?
誰が私をこんな所に連れてきたの?
ここで何をされるの?
頭に最悪の言葉が浮かぶ"誘拐・監禁・暴行・・・凌辱"
その恐怖に悲鳴をあげそうになる。
ダ、ダメ!こんな時こそ冷静にならないと。
バクバクする心臓を落ち着けるため何度も深呼吸をする。
大丈夫よミラ。
きっとデューク達が助けに来てくれる。
大丈夫、大丈夫、落ち着いて。落ち着くのよミラ。
暴力なら・・・痛みなら慣れているでしょう?
何があっても凌辱以外なら耐えられるわ。
繰り返し自分に言い聞かせる。
少し落ち着いたところでもう一度部屋をゆっくり見渡す。
大きな本棚に、ドレッサー、ソファセットに私が寝かされていたベッド。
その全てが白で統一されていて、カーテンや絨毯は薄いピンク色。
どちらかと言えば若い女性が好む部屋だと思う。
ただ学生なら部屋にあるはずの勉強机や椅子はない。
本棚にも教科書や辞書は一冊もなく、題名だけ見れば恋愛小説ばかりがギッシリ。
トイレや浴室もついている。
一体誰の部屋なんだろう?
やはり出入口は一箇所だけ、鎖はそこまでは届かないけれど、トイレや浴室には届くし何なら部屋の中なら自由に動けるみたい。
・・・・・・。
もう一度、思い出してみよう。
・・・私はオズ兄様たちの卒業パーティーに参加していたはず。
そこでデュークと踊ったわ。
楽しかったな。
突然窓ガラスの割れる音が聞こえ、ホールが暗闇になったところまでは覚えている。
それからどのくらい時間が経ったのだろう?
部屋には時計がないからここに連れてこられたのが、今日なのか昨日なのかそれとも何日も経っているのか・・・分からない。
デュークは黙っていたらは冷たい見えるくらい整った顔で、心を許せる人以外の人にはあまり愛想が良くない。
そんなデュークが幼い頃から私の事を一番に大切にしてくれる。
私も物心ついた時にはデュークのことが大好きだった。
幸せだったの。
この幸せがずっと続くと思っていた。
あと一年でデュークのお嫁さんになるはずだったのに・・・
卒業パーティー・・・前回はこの日に私は死んだ。
運命は変えられないの?
私は今日死ぬ運命なの?
前回は本当に辛かった。
お母様が亡くなってからデューク達に会えなくなり、誰からも・・・そう、お父様すら私を気にかけてくれなかった。
後妻には暴力を振るわれ、その連れ子のエルザには馬鹿にされ、学院では教師も生徒たちにも蔑まれていた。
・・・最後は男たちに凌辱されると分かった時に自ら死を選んだ。
でも、今回はデューク達が助け出してくれた。
義母やあの時の使用人たちとは二度と会うことはなくなったし、私を顧みらなかったお父様とは縁を切れた。
エルザも孤児院に入れられていたからか、前回よりも大人しい。
前回ひとりぼっちだった学院ではデュークやセナがずっとずっと側にいくれている。
それにお義父様とお義母様、公爵家のみんなが私を大切にしてくれる。
目を瞑ればみんなの笑顔が浮かんでくる。
・・・帰ろう。必ず生きてここから帰ろう。
誰が私をここに閉じ込めたのか『カチャ』
え?待って!なんで?なんで?何であなたが?
問いかけようとしたのに声がでない!
口は動くのに声が出ないなんて何をされたの?
ノックもなく部屋に入ってきた人物は満面の笑みで『ライラ会いたかった』と言って私を抱きしめた・・・。
私はこの日からこの人の都合のいい人形になった・・・
ああ心が死んでいくようだ・・・
デューク早く助けに来て。
気が付いたら可愛らしい天井に天使の絵が描かれている天幕があるベッドに寝かされていた。
部屋を見渡しても誰もいないし物音一つしない。
不思議に思いながら起き上がるとジャラっと、普段聞き慣れない金属の音がした。
首に違和感を感じ触れてみると・・・首輪のような物が付いていた。さらにそこからあまり重さの感じない細い鎖が部屋の端伸びている。
細いといえ頑丈で何度も引っ張てみても外れそうにない。
手足は自由だ。
嫌な予感に扉まで行こうとしたら鎖が届かない。
それならと、カーテンを開けると壁?
・・・では入口は扉だけ?
怖い・・・ここは何処なの?
誰が私をこんな所に連れてきたの?
ここで何をされるの?
頭に最悪の言葉が浮かぶ"誘拐・監禁・暴行・・・凌辱"
その恐怖に悲鳴をあげそうになる。
ダ、ダメ!こんな時こそ冷静にならないと。
バクバクする心臓を落ち着けるため何度も深呼吸をする。
大丈夫よミラ。
きっとデューク達が助けに来てくれる。
大丈夫、大丈夫、落ち着いて。落ち着くのよミラ。
暴力なら・・・痛みなら慣れているでしょう?
何があっても凌辱以外なら耐えられるわ。
繰り返し自分に言い聞かせる。
少し落ち着いたところでもう一度部屋をゆっくり見渡す。
大きな本棚に、ドレッサー、ソファセットに私が寝かされていたベッド。
その全てが白で統一されていて、カーテンや絨毯は薄いピンク色。
どちらかと言えば若い女性が好む部屋だと思う。
ただ学生なら部屋にあるはずの勉強机や椅子はない。
本棚にも教科書や辞書は一冊もなく、題名だけ見れば恋愛小説ばかりがギッシリ。
トイレや浴室もついている。
一体誰の部屋なんだろう?
やはり出入口は一箇所だけ、鎖はそこまでは届かないけれど、トイレや浴室には届くし何なら部屋の中なら自由に動けるみたい。
・・・・・・。
もう一度、思い出してみよう。
・・・私はオズ兄様たちの卒業パーティーに参加していたはず。
そこでデュークと踊ったわ。
楽しかったな。
突然窓ガラスの割れる音が聞こえ、ホールが暗闇になったところまでは覚えている。
それからどのくらい時間が経ったのだろう?
部屋には時計がないからここに連れてこられたのが、今日なのか昨日なのかそれとも何日も経っているのか・・・分からない。
デュークは黙っていたらは冷たい見えるくらい整った顔で、心を許せる人以外の人にはあまり愛想が良くない。
そんなデュークが幼い頃から私の事を一番に大切にしてくれる。
私も物心ついた時にはデュークのことが大好きだった。
幸せだったの。
この幸せがずっと続くと思っていた。
あと一年でデュークのお嫁さんになるはずだったのに・・・
卒業パーティー・・・前回はこの日に私は死んだ。
運命は変えられないの?
私は今日死ぬ運命なの?
前回は本当に辛かった。
お母様が亡くなってからデューク達に会えなくなり、誰からも・・・そう、お父様すら私を気にかけてくれなかった。
後妻には暴力を振るわれ、その連れ子のエルザには馬鹿にされ、学院では教師も生徒たちにも蔑まれていた。
・・・最後は男たちに凌辱されると分かった時に自ら死を選んだ。
でも、今回はデューク達が助け出してくれた。
義母やあの時の使用人たちとは二度と会うことはなくなったし、私を顧みらなかったお父様とは縁を切れた。
エルザも孤児院に入れられていたからか、前回よりも大人しい。
前回ひとりぼっちだった学院ではデュークやセナがずっとずっと側にいくれている。
それにお義父様とお義母様、公爵家のみんなが私を大切にしてくれる。
目を瞑ればみんなの笑顔が浮かんでくる。
・・・帰ろう。必ず生きてここから帰ろう。
誰が私をここに閉じ込めたのか『カチャ』
え?待って!なんで?なんで?何であなたが?
問いかけようとしたのに声がでない!
口は動くのに声が出ないなんて何をされたの?
ノックもなく部屋に入ってきた人物は満面の笑みで『ライラ会いたかった』と言って私を抱きしめた・・・。
私はこの日からこの人の都合のいい人形になった・・・
ああ心が死んでいくようだ・・・
デューク早く助けに来て。
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