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~マリア・フィガロ伯爵令嬢視点~
休み明けに登校すると、掲示板の前に人集りがあったから一応見に行ってビックリよ!
ミラが王姪?
デューク様がオズワルド殿下の従兄弟だとは知っていたけれど、ミラが元王女の娘だったなんて知らないわよ!
今回は馬鹿な令嬢に能力を使ってミラを陥れるつもりが、ヒーロー気取りの男たちが調子に乗って参加するなんて想定外よ!中途半端なことをするから大事になったのよ!
どうせなら手加減などせずにそのままミラを殺めていればよかったのにさ!
そうしたら気落ちするデューク様をわたくしが側で優しく慰めて癒してさしあげたのに。
そして耳元で『貴方はマリアに夢中になる』この一言を囁けばデューク様の心も体も手に入れられたのに!
でも・・・まだチャンスはあるわ。
せっかく可愛らしい女の子に転生したのだって、神様がわたくしの幸せを願ってくれたからだよね?
普通より少しだけ可愛くなかっただけなのに、前世は結婚どころか恋愛の経験すら出来なかった。
だから誰が不幸になろうが、誰を蹴落とそうが今度こそ幸せになる権利がわたくしにあるの。
それにしても、あの子たち全員が退学だけでなく廃嫡もしくは除籍か~。
ただ煽っていた子達は修道院行きに平民落ち・・・
実際に手を出した子達は国外追放に鉱山行きね。
ま、わたくしにはエルザっていう下僕がいるから、失敗してもいざとなったらあの子に罪を擦り付ければいいけれど、最近のエルザは以前のようにオズワルド殿下に近付こうとしないのよね。
せっかくわたくしのアドバイスのおかげでオズワルド殿下のお気に入りポジションにつけてあげたのに。
放課後のお茶に参加するようになっても、ミラに邪魔をされてデューク様と会話も出来ない。
今度お茶をする時はオズワルド殿下にも参加してもらう?
どうせデューク様をミラとチビが挟んで座るだろうし、わたくしに話を振ってくれる人もいないものね。
そうよ!毎回デューク様に話し掛けてもミラかチビが邪魔をするから、いつもデューク様は申し訳なさそうにわたくしを見ているの。
そうね、オズワルド殿下にも参加してもらって耳元で囁けばいいの。
周りが騒がしくなったと思ったらデューク様とミラとチビが登校してきた。
朝からデューク様に会えるなんて最高!
いつ見ても素敵。
・・・!!
何なの!!
これ見よがしにデューク様と指を絡めて手を繋いで挑戦的な目を向けてくるなんて。
誰に喧嘩を売っているの?
アンタなんて排除するのは簡単なのよ?
か弱そうな振りしてデューク様を独占しているつもりかも知れないけれど、いつまでもそのポジションにいられるとは思わないことね!
ミラの存在自体が気に入らない。
やっぱり、オズワルド殿下を利用するのが手っ取り早いみたいね。
従兄妹とはいえ、王子には逆らえないでしょう?
オズワルド殿下をわたくしの能力で傀儡にして、アンタをこの世から抹消してやる。
待っていなさい!
さあ、忙しくなるわ。
まずはエルザね。
エルザを使って、オズワルド殿下に近づかないとね。
ああ、楽しみだわ。
なのに・・・
そう思っていたのに・・・
わたくしは彼らの"手のひらで転がされている"だけだった・・・
休み明けに登校すると、掲示板の前に人集りがあったから一応見に行ってビックリよ!
ミラが王姪?
デューク様がオズワルド殿下の従兄弟だとは知っていたけれど、ミラが元王女の娘だったなんて知らないわよ!
今回は馬鹿な令嬢に能力を使ってミラを陥れるつもりが、ヒーロー気取りの男たちが調子に乗って参加するなんて想定外よ!中途半端なことをするから大事になったのよ!
どうせなら手加減などせずにそのままミラを殺めていればよかったのにさ!
そうしたら気落ちするデューク様をわたくしが側で優しく慰めて癒してさしあげたのに。
そして耳元で『貴方はマリアに夢中になる』この一言を囁けばデューク様の心も体も手に入れられたのに!
でも・・・まだチャンスはあるわ。
せっかく可愛らしい女の子に転生したのだって、神様がわたくしの幸せを願ってくれたからだよね?
普通より少しだけ可愛くなかっただけなのに、前世は結婚どころか恋愛の経験すら出来なかった。
だから誰が不幸になろうが、誰を蹴落とそうが今度こそ幸せになる権利がわたくしにあるの。
それにしても、あの子たち全員が退学だけでなく廃嫡もしくは除籍か~。
ただ煽っていた子達は修道院行きに平民落ち・・・
実際に手を出した子達は国外追放に鉱山行きね。
ま、わたくしにはエルザっていう下僕がいるから、失敗してもいざとなったらあの子に罪を擦り付ければいいけれど、最近のエルザは以前のようにオズワルド殿下に近付こうとしないのよね。
せっかくわたくしのアドバイスのおかげでオズワルド殿下のお気に入りポジションにつけてあげたのに。
放課後のお茶に参加するようになっても、ミラに邪魔をされてデューク様と会話も出来ない。
今度お茶をする時はオズワルド殿下にも参加してもらう?
どうせデューク様をミラとチビが挟んで座るだろうし、わたくしに話を振ってくれる人もいないものね。
そうよ!毎回デューク様に話し掛けてもミラかチビが邪魔をするから、いつもデューク様は申し訳なさそうにわたくしを見ているの。
そうね、オズワルド殿下にも参加してもらって耳元で囁けばいいの。
周りが騒がしくなったと思ったらデューク様とミラとチビが登校してきた。
朝からデューク様に会えるなんて最高!
いつ見ても素敵。
・・・!!
何なの!!
これ見よがしにデューク様と指を絡めて手を繋いで挑戦的な目を向けてくるなんて。
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アンタなんて排除するのは簡単なのよ?
か弱そうな振りしてデューク様を独占しているつもりかも知れないけれど、いつまでもそのポジションにいられるとは思わないことね!
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待っていなさい!
さあ、忙しくなるわ。
まずはエルザね。
エルザを使って、オズワルド殿下に近づかないとね。
ああ、楽しみだわ。
なのに・・・
そう思っていたのに・・・
わたくしは彼らの"手のひらで転がされている"だけだった・・・
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