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謁見の間から退室すると、またジル兄様にお姫様抱っこされた。
「ジル兄様!自分で歩けるわ」
「ごめんねユティ。僕は君を甘やかしたいんだ」
「もう!」
まっすぐ歩いていく先には・・・
『久しぶりだね小さな姫』
私を見つけてくれたお友達がいた。
「あの時は助けてくれてありがとう」
お母様が亡くなった今、お友達と話せるのも見えるのも私とジル兄様だけになった。
「ユティがお友達にお礼を言いたいって手紙に書いていただろう?」
「だって、お友達が見つけてくれなかったらきっと今頃私は死んでいたと思うの」
でもお友達とジル兄様が見つけてくれた。
大好きなお父様ともお兄様とも会えた。
それにジル兄様との約束も守れる。
「ねえジル兄様、私は本当にジル兄様のお嫁さんになれるの?」
私の顔を覗き込んでニッコリ笑顔のジル兄様が素敵すぎる!
「僕のお嫁さんはユティだけだよ。他には誰もいらない」
「私でいいの?」
「産まれたばかりのユティを見た時に分かったんだ。『この子は僕のお嫁さんになる』ってね。実際僕はユティ以外の女の人に一度も興味を持ったことがないよ」
ジル兄様は19歳になるのに私だけ?
「それは私には興味があるってこと?」
「そう。ユティが16歳になったらいつでも僕たちは結婚できるんだよ」
ジル兄様と結婚・・・
「君は皇太子妃教育をここに来た時に受けているからね」
「え?」
ジル兄様が執務中に暇だからと私に勉強の時間があったのは、皇太子妃教育だったの?
「帝国の重鎮達も皆が認めているよ」
「反対はなかったの?」
「この帝国でミルティーア叔母様の娘であるユティほど皇妃に相応しい女性はいないよ」
じゃあ、本当にジル兄様と結婚できるのね。
「嬉しい!ジル兄様大好きよ」
ジル兄様の首に手を回して抱きついた。
「僕はユティに初めて会った時から君が大好きだよ」
『ねえねえ君たちさ僕のこと忘れてない?』
・・・忘れてた。
「ごめんなさい」
「いい所だったのに邪魔しないでよ」
ふふふっジル兄様は拗ねた顔も素敵ね。
「だからね、もしユティがグラドラ王国で辛いことや、悲しいことがあって逃げ出したくなった時には僕のところに来ていいんだよ」
「分かったわ。でも今は友達が出来てすごく楽しいのリアとエドのこともジル兄様に紹介したいわ」
「ああ手紙に書いていた子達だね。グラドラ王国に行った時に紹介してもらうよ」
『もう!僕のこと忘れないでよ!』
あ!また忘れてたわ。
ジル兄様と顔を見合わせて笑ってしまう。
ジル兄様と私だけが入れる花に囲まれたこの場所は本当に居心地がいい。
「ジル兄様!自分で歩けるわ」
「ごめんねユティ。僕は君を甘やかしたいんだ」
「もう!」
まっすぐ歩いていく先には・・・
『久しぶりだね小さな姫』
私を見つけてくれたお友達がいた。
「あの時は助けてくれてありがとう」
お母様が亡くなった今、お友達と話せるのも見えるのも私とジル兄様だけになった。
「ユティがお友達にお礼を言いたいって手紙に書いていただろう?」
「だって、お友達が見つけてくれなかったらきっと今頃私は死んでいたと思うの」
でもお友達とジル兄様が見つけてくれた。
大好きなお父様ともお兄様とも会えた。
それにジル兄様との約束も守れる。
「ねえジル兄様、私は本当にジル兄様のお嫁さんになれるの?」
私の顔を覗き込んでニッコリ笑顔のジル兄様が素敵すぎる!
「僕のお嫁さんはユティだけだよ。他には誰もいらない」
「私でいいの?」
「産まれたばかりのユティを見た時に分かったんだ。『この子は僕のお嫁さんになる』ってね。実際僕はユティ以外の女の人に一度も興味を持ったことがないよ」
ジル兄様は19歳になるのに私だけ?
「それは私には興味があるってこと?」
「そう。ユティが16歳になったらいつでも僕たちは結婚できるんだよ」
ジル兄様と結婚・・・
「君は皇太子妃教育をここに来た時に受けているからね」
「え?」
ジル兄様が執務中に暇だからと私に勉強の時間があったのは、皇太子妃教育だったの?
「帝国の重鎮達も皆が認めているよ」
「反対はなかったの?」
「この帝国でミルティーア叔母様の娘であるユティほど皇妃に相応しい女性はいないよ」
じゃあ、本当にジル兄様と結婚できるのね。
「嬉しい!ジル兄様大好きよ」
ジル兄様の首に手を回して抱きついた。
「僕はユティに初めて会った時から君が大好きだよ」
『ねえねえ君たちさ僕のこと忘れてない?』
・・・忘れてた。
「ごめんなさい」
「いい所だったのに邪魔しないでよ」
ふふふっジル兄様は拗ねた顔も素敵ね。
「だからね、もしユティがグラドラ王国で辛いことや、悲しいことがあって逃げ出したくなった時には僕のところに来ていいんだよ」
「分かったわ。でも今は友達が出来てすごく楽しいのリアとエドのこともジル兄様に紹介したいわ」
「ああ手紙に書いていた子達だね。グラドラ王国に行った時に紹介してもらうよ」
『もう!僕のこと忘れないでよ!』
あ!また忘れてたわ。
ジル兄様と顔を見合わせて笑ってしまう。
ジル兄様と私だけが入れる花に囲まれたこの場所は本当に居心地がいい。
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