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69 エピローグ
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あれから早いものでフェイと結婚してから20年経った。
長男のアレックスに次男のカーティスは19歳、三男のサイラスは17歳、長女のフィーナは15歳。
私たちは4人の子供に恵まれた。
アレックスは黒髪に紫色の瞳で、父様とフェイにとてもよく似ている。それは顔だけでなく性格もなんだよね。
カーティスは銀髪に青い瞳で私に似ている。性格は穏やかで常に冷静。
今はもうロー兄様の養子になっている。
毎日のようにランベル公爵家とスティアート公爵家を繋ぐ通路を使って会いに来てくれるから寂しくはないわ。
それにロー兄様のところで大切にされているのは顔を見れば分かるから。
この二人は二卵生なのもあるだろうけれど性格が全く違う。
サイラスは金髪に青い瞳。可愛い顔立ちなのにやんちゃで明るい性格でお婆様大好きっ子。
フィーナは銀髪に緑色の瞳。私に似ていると言うよりもお母様に似ている。のんびり屋さんで笑顔が可愛い。家族全員がフィーナを溺愛しているからか、心配になるくらい素直な子に育ってくれた。
フィーナは生まれた時から父様に一番懐いている。
それはもうフェイがヤキモチを焼くぐらい。
まあ、大人げない父様の自慢げな態度も問題なんだけれどね。
それに知っているのよ。
今年から学園に入学したフィーナに冤罪をかけて陥れようとした令嬢たちがどうなったのか⋯⋯
あなた達は深夜に集まっていたものね。
もしかして⋯⋯私も知らない間に彼らに守られていたのかしら?
でも、私はこれといって誰かに意地悪されたり、虐められたりされなかったから気の所為かな?
先日、お婆様が天国に旅立った。
『ありがとう。この20年間が人生で一番幸せだったわ。ありがとう。みんな愛しているわ』
と、眠るように幸せそうに微笑んで紫色の瞳を閉じた。
"ありがとう"と言うのは私の方だ。
もっと、一緒に居たかった。
もっと、お婆様の笑顔を見たかった。
もっと、もっと、もっと⋯⋯してあげたいことが沢山あったの。
お婆様にはずっと助けられてきた。
双子の夜泣きで困っていた時も、子供たちが熱を出した時も、イヤイヤ期のときも、挙げたらキリがない。お婆様以外は全員が子育てが初めてなのもあり慌てるだけだけの私たちに、その度に適切なアドバイスと、お婆様の『子供にはよくあること』と、騒ぐ私たちを安心させてくれた。
特に父様なんて愛用の育児書まで持ち出して騒ぐのだから⋯⋯今思い出すと笑えるわね。
そんな頼りになるお婆様が本当に大好きだったの。
「父様。本当にお婆様は幸せだったかしら?」
「ああ、幸せだったよ。可愛い孫のルナと曾孫達に会えたんだ。幸せ以外の何物でもない⋯⋯それは俺にも言える。⋯⋯ルナ、生まれてきてくれてありがとう。俺を父親にしてくれてありがとう。可愛い孫たちに会わせてくれてありがとう」
そう言ってギュッと抱きしめられた。
やっぱり父様の腕の中は温かいな。
「どうしたの?」
「母上が亡くなって思ったんだ。伝えられる時に気持ちを伝えとかないと後で後悔する気がするんだ。⋯⋯ルナは俺の宝物だ愛しているよ」
父様⋯⋯それはあの日初めて会った時から父様の愛を疑ったことなんてないわ。
「私も父様を愛しているわ」
「ルナ!俺は義父上よりももっとルナを愛しているからな!」
もう!フェイってばまた父様と対抗する~
それにフェイが変わらず私を愛してくれているのはちゃんと伝わっている。
彼は言葉でも態度でも伝えてくれてきた。
「ありがとう私も愛しているわ」
「「母様!俺も!」」
「「私も!」」
いくつになっても子供たちは可愛い。心から伝えるわ。
「ええ、皆愛しているわ」
そうね、言葉で伝えるのは大切ね。
幸せだな。
愛する者たちに囲まれて。
辛い日々に耐えていた頃のことは、思い出すこともないくらいに今では遠い記憶になっている。
あの家を追い出されて良かった。
おかげで今はこんなにも幸せだ。
追い出してくれてありがとう!
安らかにお眠りください。
~完~
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
稚拙な小説を最後まで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m
たくさんの感想とエール、それにいいねを頂きすごく、すごく励みになりました。
番外編としてロー兄様&リディアのその後をいつもの時間にあす投稿致します。
本編は完結しましたが、宜しければそちらもどうぞ(^ω^)_凵
最後に、何度も投稿ミスをしてしまい申し訳ございませんでした。m(_ _)m
長男のアレックスに次男のカーティスは19歳、三男のサイラスは17歳、長女のフィーナは15歳。
私たちは4人の子供に恵まれた。
アレックスは黒髪に紫色の瞳で、父様とフェイにとてもよく似ている。それは顔だけでなく性格もなんだよね。
カーティスは銀髪に青い瞳で私に似ている。性格は穏やかで常に冷静。
今はもうロー兄様の養子になっている。
毎日のようにランベル公爵家とスティアート公爵家を繋ぐ通路を使って会いに来てくれるから寂しくはないわ。
それにロー兄様のところで大切にされているのは顔を見れば分かるから。
この二人は二卵生なのもあるだろうけれど性格が全く違う。
サイラスは金髪に青い瞳。可愛い顔立ちなのにやんちゃで明るい性格でお婆様大好きっ子。
フィーナは銀髪に緑色の瞳。私に似ていると言うよりもお母様に似ている。のんびり屋さんで笑顔が可愛い。家族全員がフィーナを溺愛しているからか、心配になるくらい素直な子に育ってくれた。
フィーナは生まれた時から父様に一番懐いている。
それはもうフェイがヤキモチを焼くぐらい。
まあ、大人げない父様の自慢げな態度も問題なんだけれどね。
それに知っているのよ。
今年から学園に入学したフィーナに冤罪をかけて陥れようとした令嬢たちがどうなったのか⋯⋯
あなた達は深夜に集まっていたものね。
もしかして⋯⋯私も知らない間に彼らに守られていたのかしら?
でも、私はこれといって誰かに意地悪されたり、虐められたりされなかったから気の所為かな?
先日、お婆様が天国に旅立った。
『ありがとう。この20年間が人生で一番幸せだったわ。ありがとう。みんな愛しているわ』
と、眠るように幸せそうに微笑んで紫色の瞳を閉じた。
"ありがとう"と言うのは私の方だ。
もっと、一緒に居たかった。
もっと、お婆様の笑顔を見たかった。
もっと、もっと、もっと⋯⋯してあげたいことが沢山あったの。
お婆様にはずっと助けられてきた。
双子の夜泣きで困っていた時も、子供たちが熱を出した時も、イヤイヤ期のときも、挙げたらキリがない。お婆様以外は全員が子育てが初めてなのもあり慌てるだけだけの私たちに、その度に適切なアドバイスと、お婆様の『子供にはよくあること』と、騒ぐ私たちを安心させてくれた。
特に父様なんて愛用の育児書まで持ち出して騒ぐのだから⋯⋯今思い出すと笑えるわね。
そんな頼りになるお婆様が本当に大好きだったの。
「父様。本当にお婆様は幸せだったかしら?」
「ああ、幸せだったよ。可愛い孫のルナと曾孫達に会えたんだ。幸せ以外の何物でもない⋯⋯それは俺にも言える。⋯⋯ルナ、生まれてきてくれてありがとう。俺を父親にしてくれてありがとう。可愛い孫たちに会わせてくれてありがとう」
そう言ってギュッと抱きしめられた。
やっぱり父様の腕の中は温かいな。
「どうしたの?」
「母上が亡くなって思ったんだ。伝えられる時に気持ちを伝えとかないと後で後悔する気がするんだ。⋯⋯ルナは俺の宝物だ愛しているよ」
父様⋯⋯それはあの日初めて会った時から父様の愛を疑ったことなんてないわ。
「私も父様を愛しているわ」
「ルナ!俺は義父上よりももっとルナを愛しているからな!」
もう!フェイってばまた父様と対抗する~
それにフェイが変わらず私を愛してくれているのはちゃんと伝わっている。
彼は言葉でも態度でも伝えてくれてきた。
「ありがとう私も愛しているわ」
「「母様!俺も!」」
「「私も!」」
いくつになっても子供たちは可愛い。心から伝えるわ。
「ええ、皆愛しているわ」
そうね、言葉で伝えるのは大切ね。
幸せだな。
愛する者たちに囲まれて。
辛い日々に耐えていた頃のことは、思い出すこともないくらいに今では遠い記憶になっている。
あの家を追い出されて良かった。
おかげで今はこんなにも幸せだ。
追い出してくれてありがとう!
安らかにお眠りください。
~完~
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
稚拙な小説を最後まで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m
たくさんの感想とエール、それにいいねを頂きすごく、すごく励みになりました。
番外編としてロー兄様&リディアのその後をいつもの時間にあす投稿致します。
本編は完結しましたが、宜しければそちらもどうぞ(^ω^)_凵
最後に、何度も投稿ミスをしてしまい申し訳ございませんでした。m(_ _)m
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