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「カトリーナ様?毎日ここに来られてもリアム兄様はいませんわよ?」
「・・・分かっていますわ!」
「それに、ドルチアーノ殿下の婚約者になると言っていなかったかしら?」
「・・・・・・ドルチアーノ様よりもリアム様が良いの」
心変わり早っ!
ドルチアーノ殿下のことはもういいようだ。
ドルチアーノ殿下~
知らない間にフラれていますよ~
まあ、カトリーナ様のお姉様が王族に嫁ぐからね、この子がドルチアーノ殿下と結ばれることはないのだし、傷つく前に他に好きな人が出来たのはよかったと思うのよ?
でも、次の恋のお相手がリアム兄様なのはな~
あの日からカトリーナ様は毎日監視という名の待ち伏せをしている。
それも、聞いてくるのはリアム兄様のことばかり。
一応リアム兄様にカトリーナ様と恋愛できるか聞いてみたの。
『ヴィー何を言っているの?僕が幼児に興味のある変態だと思っているの?』
そ、そうだよね!
よかった!リアム兄様が変態でなくて・・・
カトリーナ様には悪いけれど、リアム兄様は諦めてもらおう。
それに、聞けば12歳だと言う。
まだ10歳にも満たない子供だろうと思っていたわ。
危ない危ない。
それよりも出会いなんて、これからいくらでもあると思うんだけどな。
まあ、リアム兄様に目をつけた所は褒めてあげたいわ。
眉目秀麗、頭脳明晰、温厚篤実、さらに武術の天才だと言われているリアム兄様。
惚れるのも仕方がない。
・・・あれ?
ドルチアーノ殿下が卒業するまでカトリーナ様の相手をすればいいと思っていたけれど・・・
もしかして、リアム兄様を諦めるまで待ち伏せは続くのか?
え?それは流石に面倒臭いんだけど・・・
そして、卒業パーティーが開始された。
学院でドレスで着飾るなんて卒業パーティーの時だけ。
それはもう、皆様輝いているわ。
そういう私もお母様を筆頭に侍女たちに磨かれ、普段はしない化粧を施され、瞳の色と同じ光沢のあるブルーのドレスには銀糸で細かい刺繍がされた素敵なドレス。
でも、主役は卒業生。
派手にならないように気を配った装いに仕上がった。
多分・・・標準サイズ?・・・少しだけ控えめサイズの胸元と、耳には私と兄様たちと同じ瞳の色のサファイアのネックレスとピアス。
私って、前世から重いピアスは好きじゃないんだよね。
耳が下に引っ張られているようで苦手。
だからか、今世でも石が付いているだけのピアスしかしない。
出来上がった姿は自分て言うのも何だけど似合っていると思う。
チェルシー達と、校舎の入り口で合流すれば、いつもとは違う着飾った自分たちを褒め合い。
少し緊張しながらパーティー会場に入った。
以前一度だけ行った、王宮での夜会に比べると煌びやかさは劣るものの、華やかに着飾った令嬢たちがそれをカバーしている。
可愛らしいドレスから大人な雰囲気のドレスを身に纏い、それだけで会場内は華やかな雰囲気にっている。
前生徒会長が挨拶をし、学院長がパーティーの開始を伝えた。
・・・学院長の後ろには予想通りカトリーナ様が・・・
ふわふわのピンクのドレスはとても似合っていて可愛らしい。
でも!学院長が公私混同することはいただけなのでは?
・・・まあ、カトリーナ様が我儘を言ったのだろうと予想がつくが・・・
皆も見なかったことにしたようだ。
開始と同時に流れだす音楽に合わせて中央ではダンスが始まった。
婚約者や想い人と見つめ合いながら、初々しい表情で踊る先輩方が微笑ましいわ。
来年の私のダンスのお相手は、婚約者が決まっていない限りリアム兄様になるんだろうな~。
いや、それはそれで光栄なんだけど!
まず私たちが向かったのは、スイーツコーナー。
並べられたケーキは宝石のように輝いていて食べるのが勿体なく感じる。
が、そんなふうに思うのは一瞬で一口サイズのケーキや珍しいお菓子を取り皿に盛って会場の端に用意されたテーブルについた。
卒業生の方たちのドレスを見て、来年本番の私たちはどんなドレスにする?
だとか、髪型はどうする?なんて話しで盛り上がったが、そろそろ帰ろうと話していたところに、『庭園のライトアップが素敵』と聞こえてきた。
じゃあライトアップされた庭園を歩きながら帰ろうとなり、会場から外に出る手前であの男が騎士の制服を着て警備に当たっているのが見えた。
そうだよね~
今この会場には貴族の令息令嬢が大勢いるものね。
そりゃあ警備に騎士団がいても不思議じゃないよね。
避けようと背を向ける前に目が合ってしまった・・・
ニヤついた顔で彼がこっちに向かって来るのが見えた。
おいおい、仕事中だろ?
こっちに来んな!
手を掴まれそうになった瞬間、カトリーナ様が彼の足にぶつかって転んだ・・・
彼は何が起こったのか少し周りを見渡してから足下に視線を向けた。
そしてカトリーナ様に気付き「お嬢ちゃんごめんね」と言いながら抱き上げたのだが・・・
カトリーナ様がベニー副隊長を見つめ驚きの行動に出た。
「わたくしこの方に決めましたわ!」
腕にカトリーナ様を抱いたベニー副隊長の頬を両手で挟み熱烈なキスをしたのだ。
ベニー副隊長は驚き過ぎて抵抗も出来ずされるがままのようだ。
会場内は騒然!
学院長も慌ててこっちに向かって来ている。
・・・カトリーナ様は伯爵令嬢。
お姉様がジョシュア殿下に嫁ぐから、跡を継ぐのはカトリーナ様・・・。
その跡継ぎの令嬢が一回りは年上だろう男性と公衆の面前でキス・・・
間違いなく噂になる。
こんな醜聞、下手をしたら結婚も危うい。
こうなったらベニー副隊長が婿入りするしかなくなるんじゃ・・・
いやいや!
カトリーナ様!
こんな男でいいの?
遊び人だよ?
女に手が早いんだよ?
2人は学院長に強制的に連れて行かれた・・・
これ、どうなるんだろう?
後日、見事ベニー副隊長と婚約を結んだカトリーナ様が年上男性ばかりを狙っていた理由をこっそり教えてくれたんだけど・・・
な、なるほど・・・?
それなら仕方がないのかな?
「・・・分かっていますわ!」
「それに、ドルチアーノ殿下の婚約者になると言っていなかったかしら?」
「・・・・・・ドルチアーノ様よりもリアム様が良いの」
心変わり早っ!
ドルチアーノ殿下のことはもういいようだ。
ドルチアーノ殿下~
知らない間にフラれていますよ~
まあ、カトリーナ様のお姉様が王族に嫁ぐからね、この子がドルチアーノ殿下と結ばれることはないのだし、傷つく前に他に好きな人が出来たのはよかったと思うのよ?
でも、次の恋のお相手がリアム兄様なのはな~
あの日からカトリーナ様は毎日監視という名の待ち伏せをしている。
それも、聞いてくるのはリアム兄様のことばかり。
一応リアム兄様にカトリーナ様と恋愛できるか聞いてみたの。
『ヴィー何を言っているの?僕が幼児に興味のある変態だと思っているの?』
そ、そうだよね!
よかった!リアム兄様が変態でなくて・・・
カトリーナ様には悪いけれど、リアム兄様は諦めてもらおう。
それに、聞けば12歳だと言う。
まだ10歳にも満たない子供だろうと思っていたわ。
危ない危ない。
それよりも出会いなんて、これからいくらでもあると思うんだけどな。
まあ、リアム兄様に目をつけた所は褒めてあげたいわ。
眉目秀麗、頭脳明晰、温厚篤実、さらに武術の天才だと言われているリアム兄様。
惚れるのも仕方がない。
・・・あれ?
ドルチアーノ殿下が卒業するまでカトリーナ様の相手をすればいいと思っていたけれど・・・
もしかして、リアム兄様を諦めるまで待ち伏せは続くのか?
え?それは流石に面倒臭いんだけど・・・
そして、卒業パーティーが開始された。
学院でドレスで着飾るなんて卒業パーティーの時だけ。
それはもう、皆様輝いているわ。
そういう私もお母様を筆頭に侍女たちに磨かれ、普段はしない化粧を施され、瞳の色と同じ光沢のあるブルーのドレスには銀糸で細かい刺繍がされた素敵なドレス。
でも、主役は卒業生。
派手にならないように気を配った装いに仕上がった。
多分・・・標準サイズ?・・・少しだけ控えめサイズの胸元と、耳には私と兄様たちと同じ瞳の色のサファイアのネックレスとピアス。
私って、前世から重いピアスは好きじゃないんだよね。
耳が下に引っ張られているようで苦手。
だからか、今世でも石が付いているだけのピアスしかしない。
出来上がった姿は自分て言うのも何だけど似合っていると思う。
チェルシー達と、校舎の入り口で合流すれば、いつもとは違う着飾った自分たちを褒め合い。
少し緊張しながらパーティー会場に入った。
以前一度だけ行った、王宮での夜会に比べると煌びやかさは劣るものの、華やかに着飾った令嬢たちがそれをカバーしている。
可愛らしいドレスから大人な雰囲気のドレスを身に纏い、それだけで会場内は華やかな雰囲気にっている。
前生徒会長が挨拶をし、学院長がパーティーの開始を伝えた。
・・・学院長の後ろには予想通りカトリーナ様が・・・
ふわふわのピンクのドレスはとても似合っていて可愛らしい。
でも!学院長が公私混同することはいただけなのでは?
・・・まあ、カトリーナ様が我儘を言ったのだろうと予想がつくが・・・
皆も見なかったことにしたようだ。
開始と同時に流れだす音楽に合わせて中央ではダンスが始まった。
婚約者や想い人と見つめ合いながら、初々しい表情で踊る先輩方が微笑ましいわ。
来年の私のダンスのお相手は、婚約者が決まっていない限りリアム兄様になるんだろうな~。
いや、それはそれで光栄なんだけど!
まず私たちが向かったのは、スイーツコーナー。
並べられたケーキは宝石のように輝いていて食べるのが勿体なく感じる。
が、そんなふうに思うのは一瞬で一口サイズのケーキや珍しいお菓子を取り皿に盛って会場の端に用意されたテーブルについた。
卒業生の方たちのドレスを見て、来年本番の私たちはどんなドレスにする?
だとか、髪型はどうする?なんて話しで盛り上がったが、そろそろ帰ろうと話していたところに、『庭園のライトアップが素敵』と聞こえてきた。
じゃあライトアップされた庭園を歩きながら帰ろうとなり、会場から外に出る手前であの男が騎士の制服を着て警備に当たっているのが見えた。
そうだよね~
今この会場には貴族の令息令嬢が大勢いるものね。
そりゃあ警備に騎士団がいても不思議じゃないよね。
避けようと背を向ける前に目が合ってしまった・・・
ニヤついた顔で彼がこっちに向かって来るのが見えた。
おいおい、仕事中だろ?
こっちに来んな!
手を掴まれそうになった瞬間、カトリーナ様が彼の足にぶつかって転んだ・・・
彼は何が起こったのか少し周りを見渡してから足下に視線を向けた。
そしてカトリーナ様に気付き「お嬢ちゃんごめんね」と言いながら抱き上げたのだが・・・
カトリーナ様がベニー副隊長を見つめ驚きの行動に出た。
「わたくしこの方に決めましたわ!」
腕にカトリーナ様を抱いたベニー副隊長の頬を両手で挟み熱烈なキスをしたのだ。
ベニー副隊長は驚き過ぎて抵抗も出来ずされるがままのようだ。
会場内は騒然!
学院長も慌ててこっちに向かって来ている。
・・・カトリーナ様は伯爵令嬢。
お姉様がジョシュア殿下に嫁ぐから、跡を継ぐのはカトリーナ様・・・。
その跡継ぎの令嬢が一回りは年上だろう男性と公衆の面前でキス・・・
間違いなく噂になる。
こんな醜聞、下手をしたら結婚も危うい。
こうなったらベニー副隊長が婿入りするしかなくなるんじゃ・・・
いやいや!
カトリーナ様!
こんな男でいいの?
遊び人だよ?
女に手が早いんだよ?
2人は学院長に強制的に連れて行かれた・・・
これ、どうなるんだろう?
後日、見事ベニー副隊長と婚約を結んだカトリーナ様が年上男性ばかりを狙っていた理由をこっそり教えてくれたんだけど・・・
な、なるほど・・・?
それなら仕方がないのかな?
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