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び、び、び、美少女!!
振り向いた美少女にびっくり!
彼女がマーガレット王女だとひと目で分かった。
スカーレット王女が言っていた通り"とても愛らしく儚い庇護欲をそそる見た目"そのままだった。
あれは女の私でも守ってあげたくなるよ。
王女が学院に来てまだ3時間ぐらいしか経っていないはずなのに、もうあんなに生徒たちに囲まれている。
ゆっくりと、恥ずかしそうに歩いてくる姿も小柄だからかしら、転ばないように手を差し伸べたくなるわ!
「アレクシス様、ご無沙汰しております。マーガレットです。一年と短い留学期間ですが、よろしくお願いしますね」
ペコりと頭を下げる姿も可愛い!
何も返事をしないアレク様を見ると、機嫌が悪いのか眉間に皺を寄せて王女を見下ろしていた。
「それでは、わたくしは皆様をお待たせしておりますので失礼しますわ」
今度は軽く頭を下げて私にも照れくさそうに微笑んで去って行った。
いい子じゃない?
うん、聞いていたよりも素直そうで問題なんてなそうよ?
でもマーガレット王女の話をした時のスカーレット王女の真剣な顔は妹を嵌めているようには見えなかった。
でもトライガス王国ではマーガレット王女が原因で何組もの婚約がダメになったと言っていたし、この国でもそんな問題を起こしたら幽閉だって・・・
周りを味方につけるのも上手いとも言っていたわよね。
マーガレット王女のことを知りもせず、決めつけるのはまだ早い気もするが・・・
それよりも、さっきから一言も話さないアレク様も、マーガレット王女に見蕩れてしまったとか?
「アレク様、どうしかしましたか?」
「・・・いや、早く行こう」
まだ難しい顔しているけれど、街には行くんだ。
ハイアー家の馬車に乗るなり、「気持ち悪かった、鳥肌が立った」と言い出した。
「ビックリするぐらい可愛かったですよ?」
「ヴィー騙されるな。あれは危険だ、近付かない方がいい」
「そうですか?か弱そうで守ってあげたくなっちゃいましたよ?」
「だから、王女は自分の見た目をよく理解して、周りを味方にするってスカーレット王女が言っていただろ?あれは本当だな。王女のあの目を見て確信した」
赤い目も大きくて、ちょっとタレ気味で小柄だから上目遣いになってしまうからじゃないのかな?
いや、元カレの本命がそんな感じだったような・・・
危ない、危ない。
見た目で判断するところだった。
「私から近付くことはしないから大丈夫ですよ」
「絶対だぞ、約束だ」
アレク様はマーガレット王女をかなり強く警戒しているみたい。
鳥肌が立つって、言うぐらいだから王女に惹かれたりしないよね?
アレク様の気持ちを疑ったりはしたくないけれど、前世で二股かけられてから私は自分に自信が持てない。
赤ちゃんの時にハイハイして初めて鏡を見た時は、自分の可愛らしさに舞い上がっていたのにな。
ドルチアーノ殿下に『デブ、ブス』と言われたのが効いたかな。
そんな自信のない私が本気で好きになった人に裏切られたら・・・引きこもりになっちゃうよ?
だから、アレク様。
マーガレット王女の誘惑に負けないでね。
貴方の気持ちが変わらないと信じさせてね。
マーガレット王女が留学してきてから3ヶ月が経った。
王女からアレク様に接触したのは編入した当日だけで、それからは一度も話しかけられたことはないとアレク様からは聞いている。
まあ、あれだけ周りをファン?信者?に囲まれていたら単独行動は出来ないだろうとは思う。
いつ見かけても控えめに微笑んでいるマーガレット王女に男女関係なく虜になるのは仕方のないことだし、それに楽しく過ごせているようだ。
王女が編入当初は、同じクラスの男の子たちも浮き足立っていたのよね。
それがいつの間にか落ち着いて、"高嶺の花は近くで見るよりも離れた場所から見るだけの方がいい"とか言っていたな。
ちょっと意味分からないけど、他国の王女相手に恐れ多くて近付けないのかも?
それに普通に考えたら1年したら帰国する相手に本気になってもね。
Aクラスは優秀な子息子女ばかりだからね、現実がしっかり見えているのだと思う。
それと、変わったことと言えば、ドルチアーノ殿下が令嬢を傍に置かなくなったこと。
今は数人の男子生徒と笑っている姿をよく見かけることかな。
令嬢に囲まれていた時の笑顔よりも、今の笑顔の方がよっぽど彼らしい思う。
たまに目が合うと、頭を少し下げただけの私の挨拶に、頬を緩めて手を少しだけ上げて挨拶を返してくれるようになった。
アレク様は相変わらず毎日の登下校の送り迎えをしてくれている。
でも、その日々の中でゆっくり、ゆっくりと変わっていく彼を私はもう信じることが出来なくなっていた・・・
振り向いた美少女にびっくり!
彼女がマーガレット王女だとひと目で分かった。
スカーレット王女が言っていた通り"とても愛らしく儚い庇護欲をそそる見た目"そのままだった。
あれは女の私でも守ってあげたくなるよ。
王女が学院に来てまだ3時間ぐらいしか経っていないはずなのに、もうあんなに生徒たちに囲まれている。
ゆっくりと、恥ずかしそうに歩いてくる姿も小柄だからかしら、転ばないように手を差し伸べたくなるわ!
「アレクシス様、ご無沙汰しております。マーガレットです。一年と短い留学期間ですが、よろしくお願いしますね」
ペコりと頭を下げる姿も可愛い!
何も返事をしないアレク様を見ると、機嫌が悪いのか眉間に皺を寄せて王女を見下ろしていた。
「それでは、わたくしは皆様をお待たせしておりますので失礼しますわ」
今度は軽く頭を下げて私にも照れくさそうに微笑んで去って行った。
いい子じゃない?
うん、聞いていたよりも素直そうで問題なんてなそうよ?
でもマーガレット王女の話をした時のスカーレット王女の真剣な顔は妹を嵌めているようには見えなかった。
でもトライガス王国ではマーガレット王女が原因で何組もの婚約がダメになったと言っていたし、この国でもそんな問題を起こしたら幽閉だって・・・
周りを味方につけるのも上手いとも言っていたわよね。
マーガレット王女のことを知りもせず、決めつけるのはまだ早い気もするが・・・
それよりも、さっきから一言も話さないアレク様も、マーガレット王女に見蕩れてしまったとか?
「アレク様、どうしかしましたか?」
「・・・いや、早く行こう」
まだ難しい顔しているけれど、街には行くんだ。
ハイアー家の馬車に乗るなり、「気持ち悪かった、鳥肌が立った」と言い出した。
「ビックリするぐらい可愛かったですよ?」
「ヴィー騙されるな。あれは危険だ、近付かない方がいい」
「そうですか?か弱そうで守ってあげたくなっちゃいましたよ?」
「だから、王女は自分の見た目をよく理解して、周りを味方にするってスカーレット王女が言っていただろ?あれは本当だな。王女のあの目を見て確信した」
赤い目も大きくて、ちょっとタレ気味で小柄だから上目遣いになってしまうからじゃないのかな?
いや、元カレの本命がそんな感じだったような・・・
危ない、危ない。
見た目で判断するところだった。
「私から近付くことはしないから大丈夫ですよ」
「絶対だぞ、約束だ」
アレク様はマーガレット王女をかなり強く警戒しているみたい。
鳥肌が立つって、言うぐらいだから王女に惹かれたりしないよね?
アレク様の気持ちを疑ったりはしたくないけれど、前世で二股かけられてから私は自分に自信が持てない。
赤ちゃんの時にハイハイして初めて鏡を見た時は、自分の可愛らしさに舞い上がっていたのにな。
ドルチアーノ殿下に『デブ、ブス』と言われたのが効いたかな。
そんな自信のない私が本気で好きになった人に裏切られたら・・・引きこもりになっちゃうよ?
だから、アレク様。
マーガレット王女の誘惑に負けないでね。
貴方の気持ちが変わらないと信じさせてね。
マーガレット王女が留学してきてから3ヶ月が経った。
王女からアレク様に接触したのは編入した当日だけで、それからは一度も話しかけられたことはないとアレク様からは聞いている。
まあ、あれだけ周りをファン?信者?に囲まれていたら単独行動は出来ないだろうとは思う。
いつ見かけても控えめに微笑んでいるマーガレット王女に男女関係なく虜になるのは仕方のないことだし、それに楽しく過ごせているようだ。
王女が編入当初は、同じクラスの男の子たちも浮き足立っていたのよね。
それがいつの間にか落ち着いて、"高嶺の花は近くで見るよりも離れた場所から見るだけの方がいい"とか言っていたな。
ちょっと意味分からないけど、他国の王女相手に恐れ多くて近付けないのかも?
それに普通に考えたら1年したら帰国する相手に本気になってもね。
Aクラスは優秀な子息子女ばかりだからね、現実がしっかり見えているのだと思う。
それと、変わったことと言えば、ドルチアーノ殿下が令嬢を傍に置かなくなったこと。
今は数人の男子生徒と笑っている姿をよく見かけることかな。
令嬢に囲まれていた時の笑顔よりも、今の笑顔の方がよっぽど彼らしい思う。
たまに目が合うと、頭を少し下げただけの私の挨拶に、頬を緩めて手を少しだけ上げて挨拶を返してくれるようになった。
アレク様は相変わらず毎日の登下校の送り迎えをしてくれている。
でも、その日々の中でゆっくり、ゆっくりと変わっていく彼を私はもう信じることが出来なくなっていた・・・
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