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ウインティア王国編
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~マイ・ツルギ視点~
「『だから何?』ですって~!何すましてんのよ!」
ムカつく!ムカつく!ムカつく!
「アンタが私のポジションを奪ったのね!ルフランも、ガルザークも、ゾルティーも、そしてアランまで!」
「奪う?何を言っているの?最初から貴女のモノではなかったでしょう?」
・・・この女!
「まだシラを切る気?アンタが転生者ならエリザベートが断罪されて修道院に行くことは知っていたでしょ!」
「ええ、知っていたわ」
「どんな手を使ってストーリーを変えたのよ?アンタは最後まで一人ぼっちだったはずよ!」
「断罪されると分かっていて私が何もしない訳がないでしょう?」
「アンタが悪役令嬢の仕事をしないから!だから私にメロメロになるはずのルフランがアンタなんか選ぶのよ!」
そうよ!本当ならルフランの婚約者は私なのに!
「ふふふ・・・ルフランが貴女にメロメロ?有り得ないわね」
なんなの?どこからそんな自信が出てくるのよ!
「ゲームではそうだったのよ!ヒロインの私は誰からも愛されるのよ!」
「ゲームの世界じゃなくここは現実よ?でもゲームのルフィも、現実のルフィも彼が選んだのは最初から私なのよ」
はぁ?
「ふざけないで!ゲームでルフランとハッピーエンドを迎えたのはヒロインの私だわ!アンタ忘れたの?」
それまでずっと黙って話しを聞いていたレイチェルが、口を出したと思ったら信じられない話を始めた。
『ゲームの真実』?
エリザベートを断罪した後、ルフランが王位継承権を放棄してエリザベートを追いかけて2人が幸せになった?
ヒロインが自作自演でエリザベートを悪役令嬢に仕立て陥れた?
確かにそのつもりだったけれど、エリザベートが学園にいなかったから出来なかったわ。
それより、私が・・・ヒロインの私が死ぬまで牢で過ごす?
何ふざけたこと言ってるのよ!
「レイチェル!アンタまで転生者だなんて嘘をつくな!ゲームにアンタなんていなかったわ!」
そうよ!
レイチェルなんていなかった・・・それがアランの婚約者だなんて・・・ゲームのストーリーを変えたのはレイチェル?
「ねえ、ゲームのヒロインって何もしていないエリザベートを陥れるような人間よ?そしてマイあなたもね」
「それがどうしたって言うのよ?欲しいものを手に入れる為なら他人がどうなろうと知ったことじゃないわ!」
「そんな人間が誰からも愛されると本当にそう思っているの?」
「ヒロインだもの当然よ!」
「じゃあなぜ今あなたの傍に誰もいないの?」
「アランを私のモノにする為に、私が男と手を切ったからよ!」
「手を切った?ふふふっ・・・あなたが見捨てられたの間違いじゃない?」
見捨てられた?
「私が捨てたのよ!アランだってアンタから奪ってやるわ!」
「アランがあなたのしてきたことや性格を知らないとでも?」
してきたこと?
たくさんの男と寝ていたことをアランに知られている?
でも・・・そんなの関係ないわ。
「だから何?私の性格には何も問題なんてないわ!」
「・・・バカと話すのは疲れるわ」
「私をバカにするアンタの方が性格悪いのよ!」
「・・・アランもルフラン殿下もゾル殿下もゲームの内容を知っているの。貴女がエリーを陥れるような女だとね。そんな貴女を誰が好きになるの?」
ゲームの内容を彼らに話したの?
「ヒロインが天真爛漫?純真無垢?フン笑わせるわ」
「そうよ!私は素直に心のままに生きているわ」
「言葉の意味も分からないバカなのね・・・天真爛漫は・・・そうかもね貴女は自由だもの。でも純真無垢は貴女には縁のない言葉よ。意味はね、心に汚れがなく真っ直なこと。純粋で邪な心がなく清らかなこと・・・などね」
「心に汚れ?邪な心?清らか?そんな人間がいたら、それこそ演技しているのよ」
「貴女は転移してくる前から性根が腐っていたのね。貴女に何を話しても時間の無駄だわ」
バカにして!
「そうそう卒業しても貴女をウォルシュ家で雇わないわよ?」
「なんでよ!じゃあ私にどこに行けって言うのよ!」
「ろ・う・や」
「ろうや?・・・牢屋?そんな訳ないでしょ?私はまだ何もしてないもの!」
冗談じゃないわよ!
何の罪で牢屋に入れられるのよ!
「ねえマイさん、貴女はなんの為に転移してきたの?」
「そんなこと知らないわよ!アンタこそなんで転生しているのよ!」
「ルフィを私が幸せにするためよ」
なにを言ってるの?
「私ね、一度はこの国から逃げたの。断罪されるのが分かっていたからね」
「そのまま逃げていればよかったじゃない」
「そうね、でもルフィは私を追いかけてアトラニア王国まで来てくれたの」
何それ、ルフランってストーカーなの?
「真っ直ぐな彼の思い、優しさ、強さに惹かれたわ。そして彼の弱いところも好きなの」
惚気けてんの?
「それでもこの国に帰る勇気はでなかったの・・・レイにゲームの真実を教えてもらうまでは・・・」
レイチェルが余計なことをしたのね!
「ゲームのルフィも、現実のルフィも優しいの。そんな彼が王族の責務を捨ててまで私を選んでくれた」
「ゲームではそうでも、まだ現実では王族のままじゃない!」
「そう。だからルフィが放棄する前に覚悟を決めたのよ。優しいルフィは王族の責務を放棄して平然と過ごせるような責任感のない人じゃないの」
「バカじゃないの?自分が幸せなら誰が不幸になろうがどうでもいいじゃない」
「それは貴女の考えよ。優しいルフィはきっと私の前では平気な顔をするわ。でも心の中は?」
「知らないわよ。王族を辞めるならルフランに興味もないわ」
「私ね、ルフィを愛しているの。王妃なんて柄でも無いけれど、彼の心を守ってあげたい、彼を幸せにしてあげたい。だから覚悟を決めて帰ってきたの。覚悟を決めたからには少しでも彼の力になれる王妃になるわ。貴女が私を悪役令嬢に仕立て上げたとしても、ルフィなら私を信じてくれると分かっていたから・・・ね」
「アンタとルフランの事なんてどうでもいいわよ!そんなことより牢屋ってどういうことなのよ!」
もう何なのよ!
「ふふふっそれは今から説明してあげるわ」
レイチェルから説明?
レイチェルの顔が気持ち悪いんですけど!
「『だから何?』ですって~!何すましてんのよ!」
ムカつく!ムカつく!ムカつく!
「アンタが私のポジションを奪ったのね!ルフランも、ガルザークも、ゾルティーも、そしてアランまで!」
「奪う?何を言っているの?最初から貴女のモノではなかったでしょう?」
・・・この女!
「まだシラを切る気?アンタが転生者ならエリザベートが断罪されて修道院に行くことは知っていたでしょ!」
「ええ、知っていたわ」
「どんな手を使ってストーリーを変えたのよ?アンタは最後まで一人ぼっちだったはずよ!」
「断罪されると分かっていて私が何もしない訳がないでしょう?」
「アンタが悪役令嬢の仕事をしないから!だから私にメロメロになるはずのルフランがアンタなんか選ぶのよ!」
そうよ!本当ならルフランの婚約者は私なのに!
「ふふふ・・・ルフランが貴女にメロメロ?有り得ないわね」
なんなの?どこからそんな自信が出てくるのよ!
「ゲームではそうだったのよ!ヒロインの私は誰からも愛されるのよ!」
「ゲームの世界じゃなくここは現実よ?でもゲームのルフィも、現実のルフィも彼が選んだのは最初から私なのよ」
はぁ?
「ふざけないで!ゲームでルフランとハッピーエンドを迎えたのはヒロインの私だわ!アンタ忘れたの?」
それまでずっと黙って話しを聞いていたレイチェルが、口を出したと思ったら信じられない話を始めた。
『ゲームの真実』?
エリザベートを断罪した後、ルフランが王位継承権を放棄してエリザベートを追いかけて2人が幸せになった?
ヒロインが自作自演でエリザベートを悪役令嬢に仕立て陥れた?
確かにそのつもりだったけれど、エリザベートが学園にいなかったから出来なかったわ。
それより、私が・・・ヒロインの私が死ぬまで牢で過ごす?
何ふざけたこと言ってるのよ!
「レイチェル!アンタまで転生者だなんて嘘をつくな!ゲームにアンタなんていなかったわ!」
そうよ!
レイチェルなんていなかった・・・それがアランの婚約者だなんて・・・ゲームのストーリーを変えたのはレイチェル?
「ねえ、ゲームのヒロインって何もしていないエリザベートを陥れるような人間よ?そしてマイあなたもね」
「それがどうしたって言うのよ?欲しいものを手に入れる為なら他人がどうなろうと知ったことじゃないわ!」
「そんな人間が誰からも愛されると本当にそう思っているの?」
「ヒロインだもの当然よ!」
「じゃあなぜ今あなたの傍に誰もいないの?」
「アランを私のモノにする為に、私が男と手を切ったからよ!」
「手を切った?ふふふっ・・・あなたが見捨てられたの間違いじゃない?」
見捨てられた?
「私が捨てたのよ!アランだってアンタから奪ってやるわ!」
「アランがあなたのしてきたことや性格を知らないとでも?」
してきたこと?
たくさんの男と寝ていたことをアランに知られている?
でも・・・そんなの関係ないわ。
「だから何?私の性格には何も問題なんてないわ!」
「・・・バカと話すのは疲れるわ」
「私をバカにするアンタの方が性格悪いのよ!」
「・・・アランもルフラン殿下もゾル殿下もゲームの内容を知っているの。貴女がエリーを陥れるような女だとね。そんな貴女を誰が好きになるの?」
ゲームの内容を彼らに話したの?
「ヒロインが天真爛漫?純真無垢?フン笑わせるわ」
「そうよ!私は素直に心のままに生きているわ」
「言葉の意味も分からないバカなのね・・・天真爛漫は・・・そうかもね貴女は自由だもの。でも純真無垢は貴女には縁のない言葉よ。意味はね、心に汚れがなく真っ直なこと。純粋で邪な心がなく清らかなこと・・・などね」
「心に汚れ?邪な心?清らか?そんな人間がいたら、それこそ演技しているのよ」
「貴女は転移してくる前から性根が腐っていたのね。貴女に何を話しても時間の無駄だわ」
バカにして!
「そうそう卒業しても貴女をウォルシュ家で雇わないわよ?」
「なんでよ!じゃあ私にどこに行けって言うのよ!」
「ろ・う・や」
「ろうや?・・・牢屋?そんな訳ないでしょ?私はまだ何もしてないもの!」
冗談じゃないわよ!
何の罪で牢屋に入れられるのよ!
「ねえマイさん、貴女はなんの為に転移してきたの?」
「そんなこと知らないわよ!アンタこそなんで転生しているのよ!」
「ルフィを私が幸せにするためよ」
なにを言ってるの?
「私ね、一度はこの国から逃げたの。断罪されるのが分かっていたからね」
「そのまま逃げていればよかったじゃない」
「そうね、でもルフィは私を追いかけてアトラニア王国まで来てくれたの」
何それ、ルフランってストーカーなの?
「真っ直ぐな彼の思い、優しさ、強さに惹かれたわ。そして彼の弱いところも好きなの」
惚気けてんの?
「それでもこの国に帰る勇気はでなかったの・・・レイにゲームの真実を教えてもらうまでは・・・」
レイチェルが余計なことをしたのね!
「ゲームのルフィも、現実のルフィも優しいの。そんな彼が王族の責務を捨ててまで私を選んでくれた」
「ゲームではそうでも、まだ現実では王族のままじゃない!」
「そう。だからルフィが放棄する前に覚悟を決めたのよ。優しいルフィは王族の責務を放棄して平然と過ごせるような責任感のない人じゃないの」
「バカじゃないの?自分が幸せなら誰が不幸になろうがどうでもいいじゃない」
「それは貴女の考えよ。優しいルフィはきっと私の前では平気な顔をするわ。でも心の中は?」
「知らないわよ。王族を辞めるならルフランに興味もないわ」
「私ね、ルフィを愛しているの。王妃なんて柄でも無いけれど、彼の心を守ってあげたい、彼を幸せにしてあげたい。だから覚悟を決めて帰ってきたの。覚悟を決めたからには少しでも彼の力になれる王妃になるわ。貴女が私を悪役令嬢に仕立て上げたとしても、ルフィなら私を信じてくれると分かっていたから・・・ね」
「アンタとルフランの事なんてどうでもいいわよ!そんなことより牢屋ってどういうことなのよ!」
もう何なのよ!
「ふふふっそれは今から説明してあげるわ」
レイチェルから説明?
レイチェルの顔が気持ち悪いんですけど!
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