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~ルフラン殿下視点~
客室に通され1人になると考えてしまう。
アランの話した俺はなぜゲームの世界でエリーを断罪したのだろうか?
俺は一途にエリーのことを思っていたとアランも言っていたのに・・・
エリーは学園に通っていても、1人だったと言っていた。
俺は素直に謝れなかったのだろうか?
それともエリーに嫌われてしまって許してもらえなかったのだろうか?
俺はエリーを一途に思いながら一人ぼっちのエリーに手を差し伸べることもしなかったのだろうか?
その時の俺は何を考えていたのだろうか?
アトラニア王国に来て、裏表なく気さくに話してくれるエリーが、ウインティア王国の学園では1人ぼっちで過ごす姿を想像しただけで胸が痛い。
気を許した者の前ではあんなに無邪気によく笑って、少し・・いやかなり令嬢らしくない部分もあるが、エリー本来の姿でここにいる。
俺もその気を許した中に入っていることが嬉しい。
前世の記憶があるならウインティア王国から・・・俺から逃げ出したのも納得できてしまう。
あの女に嵌められて、何もしていないのに断罪されるんだ。俺に・・・。
今、母国ウインティア王国であの時現れた女が沢山の男たちと体の関係を持っていると聞いた。
その男達を周りに侍らせていると。
学園の風紀も乱れていることが想像できる。
そんな娼婦のような女と恋愛するフリをしてまで俺がエリーを断罪したとはゲームの中とはいえ信じられない。
何か俺にあったのだろうか?
誰かに脅されたりしてたのだろうか?
ここで考えていても仕方ない。
俺が1番に考えなければならないことは、ウインティア王国のこと、国民が憂いなく過ごせる国にすることだ。
俺1人の気持ちなど国と国民のためならどちらに天秤が傾くか比べるまでもない。
俺の我儘な思いだけで王族としての責任を果たさない訳にはいかない。
もう潮時なのかもしれない。
この3ヶ月、何年も顔を見ることも出来なかったエリーとも友達になれたじゃないか。
毎日夢のような時間をエリーと過ごせたじゃないか。
俺の気持ちをエリーに押し付けてもエリーに男として意識されていない今、それ以上を望むのは傲慢な過去の俺と同じだ。
『自分のことを信じて守ってくれる人。浮気をしない自分だけを一途に愛してくれる誠実な人。』何年か前にアランから聞いたエリーの好みのタイプだ。
そんな男になると誓った。
どんな時でもエリーを守れるように知識は当然だが鍛錬には特に力を入れた。
今アトラニア王国で幸せに過ごしているんだ。
俺の思いはエリーには邪魔でしかない。
俺がいなくなってもアランとレイがいる。
大丈夫だ。エリーが1人になることは無い。
エリーにはいつも笑っていて欲しい。
それに気づいたんだ。
カトルズ公爵家には跡を継ぐ子供がいない。
ウォルシュ侯爵夫人がカトルズ公爵の実妹なら、アランかエリーのどちらかが養子になる事が予想される。
アランがウォルシュ侯爵家を継ぐのは嫡男としてほぼ決定だろう。
そうなるとエリーが養子になる事になるのだろう。
エリーがウインティア王国から逃げたいのならば、カトルズ公爵家の養子になれば確実に逃げ切れる。
その為の留学だったんだ・・・
エリーにしてみれば断罪されて、修道院で生涯過ごすことを考えれば、大切にしてくれる身内の側の方がいいに決まっている。
冷静に考えれば分かる事だった。
他国の第一王子である俺とエリーが結ばれる未来は最初からなかったんだ・・・
眠れない。
もう日が昇ってきた。
庭園に面した扉から出て、日課の鍛錬をした後、軽くシャワーで汗を流したところでノックをする音とエリーの「ルフラン起きてる?一緒に朝食を取りましょ?」と誘いの声が聞こえてきた。
慌てて眼鏡をかけて返事をする。
「起きているぞ」
「入るわね」
入ってくるなり濡れた俺の髪を見て「このままだと風邪をひくわよ」と言いながらソファに俺を座らせると優しい手つきでタオルで拭いてくれる。
面倒見のいいエリーはこうやって俺の世話をしてくれることも多い。
俺にとっては至福の時間だ。
幸せを噛み締めているとエリーが話しかけてきた。
「ねえ、ルフラン。」
「なんだ?」
「ずっと貴方に聞きたいことがあったの」
「何でも聞いてくれて構わないぞ」
「何で平民のフリをしているの?ルフラン殿下?」
「え?」
聞き間違いか?
背中に汗が伝うのが分かる。
なんでバレたんだ?
「バレていないと思っていたの?」
おれの変装は完璧だったよな?
「どうしてアトラニア王国に来たの?」
そう言って俺の眼鏡を外すエリー。
正面から見たエリーは呆れているようだった。
「え・・・と何で俺だと分かったんだ?」
「違和感は入学してすぐからあったの。名前も同じ、髪色も同じ。確信したのは一緒に馬に乗った時よ。」
「そ、そんな前から?」
「ええ、だいたい平民のフリをしていても貴方の身に付けてきた所作は隠しきれていなかったわよ」
もう正直に言おう。
今しかない。
「エリーにずっと会いたかったんだ」
「なんで?」
不思議そうに俺を見るエリー。
「王宮でのお茶会で何度もエリーに嫌な思いをさせた事を謝りたかったんだ。」
「はぁ?そんなこと気にしていたの?それで変装してまでアトラニア王国まで来たって言うの?」
顔が上げられない。
エリーの目を見るのが怖い。
「そ、そうだ。」
「変装までしなくてもよかったじゃない」
「俺・・俺はエリーに嫌われていただろ?」
「何で私がルフランを嫌うの?あの頃は困った人だとは思っていたけれど、嫌いになったことなんか1度もないわよ」
え?嫌われていなかった?
思わずエリーを見てしまった。
「意外とルフランっておバカさんなのね。考え過ぎよ。」
そう言いながら、笑ってまたタオルで髪を拭いてくれる。
そして「仕方のない人ね」って、俺が惹かれた女神の微笑みで言ったんだ。
気づいたら言葉が出ていた。
「あの頃からずっとエリーのことが好きだったんだ。」
エリーの手が止まった。
「なのに俺はうまく言えなくて酷い暴言ばかりでずっと謝りたかった。何年も後悔していたんだ」
エリーの目と目が合う。
「淑女のエリーも、無邪気に笑うエリーも、意外と抜けているエリーも、令嬢らしくないところがあるエリーも、知れば知るほどもっと好きになった。」
エリーの大きな目が驚きにさらに大きくなっている。
「すまない。エリーを困らせるつもりはないんだ。アランからゲームのことを聞いたからな。・・・返事も分かっているんだ。」
ああ、そんな苦しそうな顔をしないでくれ。
「エリーがアトラニア王国へ留学してまで逃げたかった理由も分かった。」
泣かないでくれ。
エリー、泣かせたくて伝えたんじゃないんだ。
君は・・・泣いた顔も綺麗なんだな。
「エリーが笑って近くにいることが、毎日夢のように幸せだった。」
そっと手を伸ばして涙を拭ってやる。
「エリーに謝れたし、俺の思いも伝えられた。」
これ以上は俺の我儘だ。
きっとまたいつか会える。
「俺は王族としての責務を果たすよ。ウインティア王国に戻る。学園もあの女に好き勝手にはさせないよ。」
エリーを安心させる為に笑ってみせる。
上手く笑えているだろうか?
エリーが俺の頬に手を添えてタオルで拭いてくれる。
なんだ?俺は泣いているのか?
「ありがとうルフラン」
エリーの笑顔をそばでずっと見ていたかった。
これで最後にするから許してくれ。
頬にあった手を引いて抱きしめた。
どのくらいそうしていたのかエリーに背中を優しくポンポンとされるまで時間が止まっていたかのように感じた。
エリーが笑って言ってくれた。
「私たちはずっと友達でしょ?これが別れじゃないわ」
ああそうだな。
手を引かれて食堂まで歩く。
まだもう少しだけエリーの側にいる時間が残されている。
エリー。ずっと笑っていてくれ。
エリーが幸せでいてくれたら俺はそれだけで幸せだ。
いつかエリーの隣に俺ではない他の男がいたとしても・・・
客室に通され1人になると考えてしまう。
アランの話した俺はなぜゲームの世界でエリーを断罪したのだろうか?
俺は一途にエリーのことを思っていたとアランも言っていたのに・・・
エリーは学園に通っていても、1人だったと言っていた。
俺は素直に謝れなかったのだろうか?
それともエリーに嫌われてしまって許してもらえなかったのだろうか?
俺はエリーを一途に思いながら一人ぼっちのエリーに手を差し伸べることもしなかったのだろうか?
その時の俺は何を考えていたのだろうか?
アトラニア王国に来て、裏表なく気さくに話してくれるエリーが、ウインティア王国の学園では1人ぼっちで過ごす姿を想像しただけで胸が痛い。
気を許した者の前ではあんなに無邪気によく笑って、少し・・いやかなり令嬢らしくない部分もあるが、エリー本来の姿でここにいる。
俺もその気を許した中に入っていることが嬉しい。
前世の記憶があるならウインティア王国から・・・俺から逃げ出したのも納得できてしまう。
あの女に嵌められて、何もしていないのに断罪されるんだ。俺に・・・。
今、母国ウインティア王国であの時現れた女が沢山の男たちと体の関係を持っていると聞いた。
その男達を周りに侍らせていると。
学園の風紀も乱れていることが想像できる。
そんな娼婦のような女と恋愛するフリをしてまで俺がエリーを断罪したとはゲームの中とはいえ信じられない。
何か俺にあったのだろうか?
誰かに脅されたりしてたのだろうか?
ここで考えていても仕方ない。
俺が1番に考えなければならないことは、ウインティア王国のこと、国民が憂いなく過ごせる国にすることだ。
俺1人の気持ちなど国と国民のためならどちらに天秤が傾くか比べるまでもない。
俺の我儘な思いだけで王族としての責任を果たさない訳にはいかない。
もう潮時なのかもしれない。
この3ヶ月、何年も顔を見ることも出来なかったエリーとも友達になれたじゃないか。
毎日夢のような時間をエリーと過ごせたじゃないか。
俺の気持ちをエリーに押し付けてもエリーに男として意識されていない今、それ以上を望むのは傲慢な過去の俺と同じだ。
『自分のことを信じて守ってくれる人。浮気をしない自分だけを一途に愛してくれる誠実な人。』何年か前にアランから聞いたエリーの好みのタイプだ。
そんな男になると誓った。
どんな時でもエリーを守れるように知識は当然だが鍛錬には特に力を入れた。
今アトラニア王国で幸せに過ごしているんだ。
俺の思いはエリーには邪魔でしかない。
俺がいなくなってもアランとレイがいる。
大丈夫だ。エリーが1人になることは無い。
エリーにはいつも笑っていて欲しい。
それに気づいたんだ。
カトルズ公爵家には跡を継ぐ子供がいない。
ウォルシュ侯爵夫人がカトルズ公爵の実妹なら、アランかエリーのどちらかが養子になる事が予想される。
アランがウォルシュ侯爵家を継ぐのは嫡男としてほぼ決定だろう。
そうなるとエリーが養子になる事になるのだろう。
エリーがウインティア王国から逃げたいのならば、カトルズ公爵家の養子になれば確実に逃げ切れる。
その為の留学だったんだ・・・
エリーにしてみれば断罪されて、修道院で生涯過ごすことを考えれば、大切にしてくれる身内の側の方がいいに決まっている。
冷静に考えれば分かる事だった。
他国の第一王子である俺とエリーが結ばれる未来は最初からなかったんだ・・・
眠れない。
もう日が昇ってきた。
庭園に面した扉から出て、日課の鍛錬をした後、軽くシャワーで汗を流したところでノックをする音とエリーの「ルフラン起きてる?一緒に朝食を取りましょ?」と誘いの声が聞こえてきた。
慌てて眼鏡をかけて返事をする。
「起きているぞ」
「入るわね」
入ってくるなり濡れた俺の髪を見て「このままだと風邪をひくわよ」と言いながらソファに俺を座らせると優しい手つきでタオルで拭いてくれる。
面倒見のいいエリーはこうやって俺の世話をしてくれることも多い。
俺にとっては至福の時間だ。
幸せを噛み締めているとエリーが話しかけてきた。
「ねえ、ルフラン。」
「なんだ?」
「ずっと貴方に聞きたいことがあったの」
「何でも聞いてくれて構わないぞ」
「何で平民のフリをしているの?ルフラン殿下?」
「え?」
聞き間違いか?
背中に汗が伝うのが分かる。
なんでバレたんだ?
「バレていないと思っていたの?」
おれの変装は完璧だったよな?
「どうしてアトラニア王国に来たの?」
そう言って俺の眼鏡を外すエリー。
正面から見たエリーは呆れているようだった。
「え・・・と何で俺だと分かったんだ?」
「違和感は入学してすぐからあったの。名前も同じ、髪色も同じ。確信したのは一緒に馬に乗った時よ。」
「そ、そんな前から?」
「ええ、だいたい平民のフリをしていても貴方の身に付けてきた所作は隠しきれていなかったわよ」
もう正直に言おう。
今しかない。
「エリーにずっと会いたかったんだ」
「なんで?」
不思議そうに俺を見るエリー。
「王宮でのお茶会で何度もエリーに嫌な思いをさせた事を謝りたかったんだ。」
「はぁ?そんなこと気にしていたの?それで変装してまでアトラニア王国まで来たって言うの?」
顔が上げられない。
エリーの目を見るのが怖い。
「そ、そうだ。」
「変装までしなくてもよかったじゃない」
「俺・・俺はエリーに嫌われていただろ?」
「何で私がルフランを嫌うの?あの頃は困った人だとは思っていたけれど、嫌いになったことなんか1度もないわよ」
え?嫌われていなかった?
思わずエリーを見てしまった。
「意外とルフランっておバカさんなのね。考え過ぎよ。」
そう言いながら、笑ってまたタオルで髪を拭いてくれる。
そして「仕方のない人ね」って、俺が惹かれた女神の微笑みで言ったんだ。
気づいたら言葉が出ていた。
「あの頃からずっとエリーのことが好きだったんだ。」
エリーの手が止まった。
「なのに俺はうまく言えなくて酷い暴言ばかりでずっと謝りたかった。何年も後悔していたんだ」
エリーの目と目が合う。
「淑女のエリーも、無邪気に笑うエリーも、意外と抜けているエリーも、令嬢らしくないところがあるエリーも、知れば知るほどもっと好きになった。」
エリーの大きな目が驚きにさらに大きくなっている。
「すまない。エリーを困らせるつもりはないんだ。アランからゲームのことを聞いたからな。・・・返事も分かっているんだ。」
ああ、そんな苦しそうな顔をしないでくれ。
「エリーがアトラニア王国へ留学してまで逃げたかった理由も分かった。」
泣かないでくれ。
エリー、泣かせたくて伝えたんじゃないんだ。
君は・・・泣いた顔も綺麗なんだな。
「エリーが笑って近くにいることが、毎日夢のように幸せだった。」
そっと手を伸ばして涙を拭ってやる。
「エリーに謝れたし、俺の思いも伝えられた。」
これ以上は俺の我儘だ。
きっとまたいつか会える。
「俺は王族としての責務を果たすよ。ウインティア王国に戻る。学園もあの女に好き勝手にはさせないよ。」
エリーを安心させる為に笑ってみせる。
上手く笑えているだろうか?
エリーが俺の頬に手を添えてタオルで拭いてくれる。
なんだ?俺は泣いているのか?
「ありがとうルフラン」
エリーの笑顔をそばでずっと見ていたかった。
これで最後にするから許してくれ。
頬にあった手を引いて抱きしめた。
どのくらいそうしていたのかエリーに背中を優しくポンポンとされるまで時間が止まっていたかのように感じた。
エリーが笑って言ってくれた。
「私たちはずっと友達でしょ?これが別れじゃないわ」
ああそうだな。
手を引かれて食堂まで歩く。
まだもう少しだけエリーの側にいる時間が残されている。
エリー。ずっと笑っていてくれ。
エリーが幸せでいてくれたら俺はそれだけで幸せだ。
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