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11歳になった。
また今年もお茶会の招待状が届いた。
もう諦めて素直にメイドたちに磨かれ、祖父母の用意したドレスを身に纏う。
私と色がお揃いの衣装を着たアランが眩しいわ!
何着ても似合うのね美形って!
アランは11歳になると幼さが抜け、いかにも美少年!て感じに成長している。
素直で可愛い美少年に育ってお姉ちゃんは嬉しい。
私は変わらず怖顔なのに・・・
今年も適当に義務を果たしたら帰ろう。
王妃と王子たちに挨拶も済ませ、今回もアランと茶菓子を堪能していると第一王子が初めて会場内で声をかけてきた。
やめろ!
目立つから話しかけるな!
首を傾げて言葉を待つ。
もちろん無表情で。
「おい!お前はいつも挨拶するだけなんだな!僕の婚約者になりたくないのか?」
「はい、興味ありませんので」
正直に答えた。
アランは横で黙っているが、私の言動に驚き目を見開いている。
怒りからか目の前でぶるぶる震え出した第一王子は大声で言ったのがこれだ。
「お前なんか嫌いだ!もう二度と王宮に来るな!」
ラッキー!嬉しさのあまり笑顔で答えた。
「承知致しました」
一斉に周りがザワついた。
『まあ、ウォルシュ侯爵令嬢は王子殿下に出入り禁止を命じられるなんて』
『いつも座っているだけですものね』
『嫌われるなんて何をしたのかしら?』
コソコソと聞こえるように言い、私を嘲笑い軽蔑した視線を送ってくる令嬢たちに何を言われても平気!
これで王子の婚約者候補にならないのが確定したも同然!
そして断罪もなくなった!
飛び跳ねて喜びたいところを悲しそうな顔を作ってカーテシーで最後の挨拶をする。
「それでは失礼致します」
嫌われたのなら仕方ないよね?
さあ、帰りましょう。
アランは珍しく不機嫌な顔をしている。
そりゃあね、姉がみんなの前で王子に嫌いって言われたものね。
でも大丈夫!お姉ちゃん最っ高の気分よ!
ふふふっやった~!
アランを連れて祖父母の待つ邸に帰る。
馬車の中でアランは難しそうな顔で何かを考えているようだった。
毎回お茶会に参加するたびに大泣きする私が「王子に嫌いだ、二度と王宮に来るな」って言われたと笑顔で祖父母に報告した。
祖父母も思うところがあるのか、何か真剣に考え込んでいた。
それからの私は気兼ねなく祖父母の甘やかしも素直に受け入れれるようになった。
あのお茶会から3ヶ月程過ぎた頃、両親も海外の商会回りから帰ってきた。
一緒に連れて帰っきた伯父様、伯母様は母の兄と、その兄嫁だった。
産まれた時に会いに来てくれたことを覚えている。
約10年ぶりに会った叔父夫婦の眼差しは優しさに溢れていた。
母は隣国アトラニア王国の公爵家の令嬢だったが1年間だけ留学していた父に一目惚れをしてしまい、周りが止めるのも聞かずアタックにアタックを繰り返しやっとの事で父を落としたそうだ。
学院を卒業後すぐに周囲の反対を押し切り、このウインティア王国の父の元へ押し掛けるように嫁いできたのだ。
そして叔父夫婦からの爆弾発言が私の未来を大きく変える切っ掛けになるのだった。
また今年もお茶会の招待状が届いた。
もう諦めて素直にメイドたちに磨かれ、祖父母の用意したドレスを身に纏う。
私と色がお揃いの衣装を着たアランが眩しいわ!
何着ても似合うのね美形って!
アランは11歳になると幼さが抜け、いかにも美少年!て感じに成長している。
素直で可愛い美少年に育ってお姉ちゃんは嬉しい。
私は変わらず怖顔なのに・・・
今年も適当に義務を果たしたら帰ろう。
王妃と王子たちに挨拶も済ませ、今回もアランと茶菓子を堪能していると第一王子が初めて会場内で声をかけてきた。
やめろ!
目立つから話しかけるな!
首を傾げて言葉を待つ。
もちろん無表情で。
「おい!お前はいつも挨拶するだけなんだな!僕の婚約者になりたくないのか?」
「はい、興味ありませんので」
正直に答えた。
アランは横で黙っているが、私の言動に驚き目を見開いている。
怒りからか目の前でぶるぶる震え出した第一王子は大声で言ったのがこれだ。
「お前なんか嫌いだ!もう二度と王宮に来るな!」
ラッキー!嬉しさのあまり笑顔で答えた。
「承知致しました」
一斉に周りがザワついた。
『まあ、ウォルシュ侯爵令嬢は王子殿下に出入り禁止を命じられるなんて』
『いつも座っているだけですものね』
『嫌われるなんて何をしたのかしら?』
コソコソと聞こえるように言い、私を嘲笑い軽蔑した視線を送ってくる令嬢たちに何を言われても平気!
これで王子の婚約者候補にならないのが確定したも同然!
そして断罪もなくなった!
飛び跳ねて喜びたいところを悲しそうな顔を作ってカーテシーで最後の挨拶をする。
「それでは失礼致します」
嫌われたのなら仕方ないよね?
さあ、帰りましょう。
アランは珍しく不機嫌な顔をしている。
そりゃあね、姉がみんなの前で王子に嫌いって言われたものね。
でも大丈夫!お姉ちゃん最っ高の気分よ!
ふふふっやった~!
アランを連れて祖父母の待つ邸に帰る。
馬車の中でアランは難しそうな顔で何かを考えているようだった。
毎回お茶会に参加するたびに大泣きする私が「王子に嫌いだ、二度と王宮に来るな」って言われたと笑顔で祖父母に報告した。
祖父母も思うところがあるのか、何か真剣に考え込んでいた。
それからの私は気兼ねなく祖父母の甘やかしも素直に受け入れれるようになった。
あのお茶会から3ヶ月程過ぎた頃、両親も海外の商会回りから帰ってきた。
一緒に連れて帰っきた伯父様、伯母様は母の兄と、その兄嫁だった。
産まれた時に会いに来てくれたことを覚えている。
約10年ぶりに会った叔父夫婦の眼差しは優しさに溢れていた。
母は隣国アトラニア王国の公爵家の令嬢だったが1年間だけ留学していた父に一目惚れをしてしまい、周りが止めるのも聞かずアタックにアタックを繰り返しやっとの事で父を落としたそうだ。
学院を卒業後すぐに周囲の反対を押し切り、このウインティア王国の父の元へ押し掛けるように嫁いできたのだ。
そして叔父夫婦からの爆弾発言が私の未来を大きく変える切っ掛けになるのだった。
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