42 / 42
その後
3 レオン視点
しおりを挟む
ティーチの結婚式は盛大に行われた。
海外からの招待客にはシャリディア王国は安泰だと印象付けることができた。
次期国王のティーチとその伴侶ユナイア王太子妃。
国民からも祝福された2人は幸せそうだった。
ティアとアル兄上は式にも出席したが、子供たちは留守番だ。
まだ幼い子供が長い式に大人しくするのは無理だ。
その代わり招待客がすべて帰る頃に会わせる事にした。
俺は忙しい合間を縫って自宅には帰っていた。
寝顔しか見れなくても癒されたくてな。
その日6年ぶりにティアに会ったルイは、王族らしく堂々とした挨拶の後、目を細めて懐かしそうな顔になっていた。
ティアもあの頃のルイのイメージが強かったのだろう。
懐かしさよりも、落ち着いた雰囲気のルイに驚いていた。
ただセレスがルイに懐いちゃったんだよな。
2歳のセレスにはまだ醜美は分からないと思うのだが、ルイに抱き上げられた時にセレスがルイのおでこにキスしたんだよ。
ティアにそっくりな2歳のセレスのキスに目を見開いて真っ赤になって固まる22歳のルイ。
確かにルイは綺麗な顔立ちだが・・・
すぐにアル兄上がセレスを奪い返していたが嫌な予感がする。
また暴走が始まったら・・・
再教育なんて無理だ!
絶対にイヤだぞ。
ティアは笑っていたが、俺もアル兄上も笑えない。
二度とルイにセレスを会わせるのは止めよう。
アル兄上と同じ決意をしたことはお互いの目を見て分かった。
セレスには俺が帝国まで会いに行く。
ずっと側に置きたいぐらい可愛いセレスをもうこの国には入れない方がいい。
ルイの目の届かないところでセレスを守らないと!
まあ、冷静になれば20歳も年の差があるんだ。
心配しすぎたかも知れない。
そうだよな。考え過ぎだ。
セレスが成長するまでにルイも誰かと結婚しているだろう。
いつ結婚してもおかしくない歳だもんな。
ルイには海外からも釣書が届いている。
引く手あまただ。
早く結婚して俺を安心させてくれ!
~13年後~
甘かった。
セレスはアル兄上の血を色濃く受け継いでいたようだ。
アル兄上は1歳のティアが大人になるまで待っていたぐらい一途だ。
その娘のセレスが2歳で出会ったルイを追いかけてシャリディア王国まで留学してきた。
それもこれもルイが35歳になっても独身を貫いているからだ!
20歳も年下のセレスとずっと文通していたんだと!
ティアの15歳の頃に瓜二つのセレス。
もう、アル兄上は諦めたようだ。
はあ、可愛いセレスがルイに嫁ぐ日が来るのか?
やめてくれ!
海外からの招待客にはシャリディア王国は安泰だと印象付けることができた。
次期国王のティーチとその伴侶ユナイア王太子妃。
国民からも祝福された2人は幸せそうだった。
ティアとアル兄上は式にも出席したが、子供たちは留守番だ。
まだ幼い子供が長い式に大人しくするのは無理だ。
その代わり招待客がすべて帰る頃に会わせる事にした。
俺は忙しい合間を縫って自宅には帰っていた。
寝顔しか見れなくても癒されたくてな。
その日6年ぶりにティアに会ったルイは、王族らしく堂々とした挨拶の後、目を細めて懐かしそうな顔になっていた。
ティアもあの頃のルイのイメージが強かったのだろう。
懐かしさよりも、落ち着いた雰囲気のルイに驚いていた。
ただセレスがルイに懐いちゃったんだよな。
2歳のセレスにはまだ醜美は分からないと思うのだが、ルイに抱き上げられた時にセレスがルイのおでこにキスしたんだよ。
ティアにそっくりな2歳のセレスのキスに目を見開いて真っ赤になって固まる22歳のルイ。
確かにルイは綺麗な顔立ちだが・・・
すぐにアル兄上がセレスを奪い返していたが嫌な予感がする。
また暴走が始まったら・・・
再教育なんて無理だ!
絶対にイヤだぞ。
ティアは笑っていたが、俺もアル兄上も笑えない。
二度とルイにセレスを会わせるのは止めよう。
アル兄上と同じ決意をしたことはお互いの目を見て分かった。
セレスには俺が帝国まで会いに行く。
ずっと側に置きたいぐらい可愛いセレスをもうこの国には入れない方がいい。
ルイの目の届かないところでセレスを守らないと!
まあ、冷静になれば20歳も年の差があるんだ。
心配しすぎたかも知れない。
そうだよな。考え過ぎだ。
セレスが成長するまでにルイも誰かと結婚しているだろう。
いつ結婚してもおかしくない歳だもんな。
ルイには海外からも釣書が届いている。
引く手あまただ。
早く結婚して俺を安心させてくれ!
~13年後~
甘かった。
セレスはアル兄上の血を色濃く受け継いでいたようだ。
アル兄上は1歳のティアが大人になるまで待っていたぐらい一途だ。
その娘のセレスが2歳で出会ったルイを追いかけてシャリディア王国まで留学してきた。
それもこれもルイが35歳になっても独身を貫いているからだ!
20歳も年下のセレスとずっと文通していたんだと!
ティアの15歳の頃に瓜二つのセレス。
もう、アル兄上は諦めたようだ。
はあ、可愛いセレスがルイに嫁ぐ日が来るのか?
やめてくれ!
152
お気に入りに追加
1,736
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(49件)
あなたにおすすめの小説
【完結】愛しい人、妹が好きなら私は身を引きます。
王冠
恋愛
幼馴染のリュダールと八年前に婚約したティアラ。
友達の延長線だと思っていたけど、それは恋に変化した。
仲睦まじく過ごし、未来を描いて日々幸せに暮らしていた矢先、リュダールと妹のアリーシャの密会現場を発見してしまい…。
書きながらなので、亀更新です。
どうにか完結に持って行きたい。
ゆるふわ設定につき、我慢がならない場合はそっとページをお閉じ下さい。
一番悪いのは誰
jun
恋愛
結婚式翌日から屋敷に帰れなかったファビオ。
ようやく帰れたのは三か月後。
愛する妻のローラにやっと会えると早る気持ちを抑えて家路を急いだ。
出迎えないローラを探そうとすると、執事が言った、
「ローラ様は先日亡くなられました」と。
何故ローラは死んだのは、帰れなかったファビオのせいなのか、それとも・・・
ほらやっぱり、結局貴方は彼女を好きになるんでしょう?
望月 或
恋愛
ベラトリクス侯爵家のセイフィーラと、ライオロック王国の第一王子であるユークリットは婚約者同士だ。二人は周りが羨むほどの相思相愛な仲で、通っている学園で日々仲睦まじく過ごしていた。
ある日、セイフィーラは落馬をし、その衝撃で《前世》の記憶を取り戻す。ここはゲームの中の世界で、自分は“悪役令嬢”だということを。
転入生のヒロインにユークリットが一目惚れをしてしまい、セイフィーラは二人の仲に嫉妬してヒロインを虐め、最後は『婚約破棄』をされ修道院に送られる運命であることを――
そのことをユークリットに告げると、「絶対にその彼女に目移りなんてしない。俺がこの世で愛しているのは君だけなんだ」と真剣に言ってくれたのだが……。
その日の朝礼後、ゲームの展開通り、ヒロインのリルカが転入してくる。
――そして、セイフィーラは見てしまった。
目を見開き、頬を紅潮させながらリルカを見つめているユークリットの顔を――
※作者独自の世界設定です。ゆるめなので、突っ込みは心の中でお手柔らかに願います……。
※たまに第三者視点が入ります。(タイトルに記載)
あなたの嫉妬なんて知らない
abang
恋愛
「あなたが尻軽だとは知らなかったな」
「あ、そう。誰を信じるかは自由よ。じゃあ、終わりって事でいいのね」
「は……終わりだなんて、」
「こんな所にいらしたのね!お二人とも……皆探していましたよ……
"今日の主役が二人も抜けては"」
婚約パーティーの夜だった。
愛おしい恋人に「尻軽」だと身に覚えのない事で罵られたのは。
長年の恋人の言葉よりもあざとい秘書官の言葉を信頼する近頃の彼にどれほど傷ついただろう。
「はー、もういいわ」
皇帝という立場の恋人は、仕事仲間である優秀な秘書官を信頼していた。
彼女の言葉を信じて私に婚約パーティーの日に「尻軽」だと言った彼。
「公女様は、退屈な方ですね」そういって耳元で嘲笑った秘書官。
だから私は悪女になった。
「しつこいわね、見て分かんないの?貴方とは終わったの」
洗練された公女の所作に、恵まれた女性の魅力に、高貴な家門の名に、男女問わず皆が魅了される。
「貴女は、俺の婚約者だろう!」
「これを見ても?貴方の言ったとおり"尻軽"に振る舞ったのだけど、思いの他皆にモテているの。感謝するわ」
「ダリア!いい加減に……」
嫉妬に燃える皇帝はダリアの新しい恋を次々と邪魔して……?
見捨てられた逆行令嬢は幸せを掴みたい
水空 葵
恋愛
一生大切にすると、次期伯爵のオズワルド様に誓われたはずだった。
それなのに、私が懐妊してからの彼は愛人のリリア様だけを守っている。
リリア様にプレゼントをする余裕はあっても、私は食事さえ満足に食べられない。
そんな状況で弱っていた私は、出産に耐えられなくて死んだ……みたい。
でも、次に目を覚ました時。
どういうわけか結婚する前に巻き戻っていた。
二度目の人生。
今度は苦しんで死にたくないから、オズワルド様との婚約は解消することに決めた。それと、彼には私の苦しみをプレゼントすることにしました。
一度婚約破棄したら良縁なんて望めないから、一人で生きていくことに決めているから、醜聞なんて気にしない。
そう決めて行動したせいで良くない噂が流れたのに、どうして次期侯爵様からの縁談が届いたのでしょうか?
※カクヨム様と小説家になろう様でも連載中・連載予定です。
7/23 女性向けHOTランキング1位になりました。ありがとうございますm(__)m
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
嫌われ者の側妃はのんびり暮らしたい
風見ゆうみ
恋愛
「オレのタイプじゃないんだよ。地味過ぎて顔も見たくない。だから、お前は側妃だ」
顔だけは良い皇帝陛下は、自らが正妃にしたいと希望した私を側妃にして別宮に送り、正妃は私の妹にすると言う。
裏表のあるの妹のお世話はもううんざり!
側妃は私以外にもいるし、面倒なことは任せて、私はのんびり自由に暮らすわ!
そう思っていたのに、別宮には皇帝陛下の腹違いの弟や、他の側妃とのトラブルはあるし、それだけでなく皇帝陛下は私を妹の毒見役に指定してきて――
それって側妃がやることじゃないでしょう!?
※のんびり暮らしたかった側妃がなんだかんだあって、のんびりできなかったけれど幸せにはなるお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
全てにおいてパーフェクトであり、誰よりも麗しのレオンお兄様のお嫁様は(・_・?)
何処に⁉️
一番素敵な殿方なのに😢
ちゃんみんママ様
感想ありがとうございます🙇♀️
手のかかる三バカの教育後に結婚はしている・・・はずᐡ๑• •๑ᐡ...💦
とても良いお話でした
タイトルからルイ王子のモノローグを
読んで、ひたむきに初恋のティアを思い続けるさま
特に脳内シミュレーション?は微笑ましくて
笑えるやらカワイイやら(笑)
だから叶わなかったのは少し可哀想では
ありましたが、ティアとアルの長い長い歴史を読み
特にアルが表情を失くしたくだりから
赤ん坊ティアとの出逢い、は、一番泣けました
簡潔なのに心揺さぶられる部分で
その後、殆ど離れていても
二人の8年間の変わらない心と行動にも
感動でした
約束を守り切った公爵家の父母と兄も見事です
一見、ルイが気の毒すぎるようにも
受け取られるでしょうが、ルイは素晴らしい
初恋の人や友人達に出逢えて、少しずつ成長できていったように
思えます
ゆえに、先々、きっと彼の運命の人と出逢えて
幸せになれるだろう
そんな予感がするラストでした!
素敵なお話をありがとうございました
あさぎ様
こちらこそ最後まで読んでいただきありがとうございますm(_ _)m
あさぎ様の言葉こそ作者の励みになります(。•́ωก̀。)…グス