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その後

1 レオン視点

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ティアリーゼがアルベルト兄上に嫁いで6年が経った。

2人の子どもを連れてアスパルト家に帰ってきた。
上の子はアル兄上にソックリな4歳の男の子だ。名前はリオン。俺と1文字違いだ。

下の子は2歳の女の子でティアの幼い頃にソックリだ。名前はセレスティーア。

2人とも両親の銀髪と紫の瞳の色を受け継いでいる。
同じ瞳の色の俺が連れていても親子に見えるだろう。

セレスを一目見た父上が離さず、王宮の仕事場にまで自慢しに連れて行った日に、とうとう母上の雷が落ちた。

そんな母上もリオンを離さない。

まあ、俺も気持ちは分かる。
この2人、存在しているだけで可愛いんだよ。
セレスなんてたどたどしい言葉で「にいたま」って俺を呼んで手を伸ばして抱っこをねだるんだぜ。
もう俺の娘でいいんじゃないか?

人見知りもしないから我が家の使用人達からも大人気だ。

両親が寝る時も離さないから俺は少し寂しい。
俺も一緒に寝たい。


相変わらず仲のいいティアとアル兄上。

16歳で嫁いだティアも22歳。
ティアよりも6歳年上のアル兄上は28歳。
2人の今回帰省の目的はティーチの結婚式への参加だ。

以前の婚約者には思い合う相手がいた。
それを知ったティーチが2人を後押しして婚約を解消したのだ。

だがそれで良かったのだろう。

今の相手に出会ってからのティーチの行動は凄かった。
王太子の激務をこなし、必ず毎日会いに行っていた。

何度相手の親に断られてもめげずに婚約申し込みを続けていた。

それも仕方がないだろう。

その時相手は14歳の少女だったのだから。

9歳離れているが彼女の方も出会った瞬間に『この人のお嫁さんになる』と思ったそうだ。

彼女の親には最初は反対されたが、思い合う2人に絆され最後には認められたのだ。

そして彼女が16歳になる5日後が結婚式だ。

25歳のティーチと16歳の幼さが残るワイズ伯爵家のユナイア嬢。

俺も25歳になって、16歳のティアを嫁がせた父上の不安が分かるようになった。
たとえ法律で16歳の婚姻を認めていても、やはり子供だ。

そのティアが2人の子供を産んで、しっかり母親の顔になっている。

今は子供たちを父上と母上に奪われているが、アル兄上と恋人のように2人で過ごす時間を楽しんでいるようだ。


結婚式では見違えるほど変わったルイを見て驚くだろうな。

ホント俺を褒めて欲しいよ。

アイツらの甘さを一から教育を任された俺の苦労を労ってくれ。


はあ、思い出すだけで精神力が削られる。
リオンとセレスに癒されてこよう。
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