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『転移』を覚えるのは意外と簡単だった。
やっぱり前世ではゲームや漫画、アニメで見慣れていたものは想像しやすい。
それに『転移』は誰もが一度は夢に見るでしょ?
だって暑い日も、寒い日も、雨の日も、満員電車も関係ないもの。
難点といえば一度行った場所にしか転移は出来ないってこと。
まあ、これもあるあるだよね。
そして、髪色だけでなく瞳の色を変えるのは元々時間のあった時に魔法で遊んでいたからすでに出来ていた。
これだけで見た目の印象はずいぶん変わる。
黒髪に濃い茶色の瞳。最初からこの色を選んだのは一番イメージしやすかったから。
転移を使って領地と王都を行ったり来たりするのにも慣れた。
転移自体は魔力が多ければ使えるそうだが、実際に個人で使用する人は少ないらしい。それは覚えるのが困難だからだとか・・・
普段は馬や馬車での移動か、高額な料金を支払ってゲートと呼ばれる魔法陣を使っての移動がほとんどだ。
「登録は終わったか?」
「うん!」
冒険者登録に本名は必要ない。
聞けば貴族の中にも冒険者登録をしている者も何人もいるらしい。
うちのお父様も学生の頃に友人達とパーティーを組んで冒険者として何度もダンジョンに潜っていたと、私が冒険者になると言い出した時にこっそりと話してくれた。
しかも!しかもだよ!お父様達のパーティーが到達した階層はまだ誰にも破られていないとか!
それでも最深部まで行くことはできなかったって!
でも凄くない?
高位貴族で強くてかっこいいなんてうちのお父様カッコよすぎる~
「じゃあ次はパーティーを登録をするぞ」
「は~い」
・・・・・・・・・。
パーティー登録はいいよ。
何でパーティー名が『異界の使者』なんだよ!
厨二病が過ぎるだろ!
「おい、ボケっとするな行くぞ」
「わ、わかった」
やっとだ!初冒険だ~!
それもダンジョン!
この世界のダンジョンも前世の記憶と似たり寄ったりで、壁は傷をつけようが穴を開けようが自動修復し、トラップもあれば宝箱もあるそうだ。
そして魔物を倒せば低い確率でアイテムを落とす。
その魔物も一定時間が過ぎればダンジョンに吸収されるとか。
そのダンジョンが今目の前に!
いざ!出陣!
「おい!先走るな!」
一歩踏み出そうとして後ろからシャツの首のところを引っ張られた。
く、苦しい・・・
「そうよフィー。ダンジョンだろうが討伐だろうが向かう前には持ち物と装備の確認は必ずしなさいって教えたわよね?」
こ、怖っ・・・この目・・・サラが怒る一歩手前だ。
「ご、ごめんなさい。テンションが上がっちゃって・・・き、気をつけるわ」
ヤバかった。
サラが拳を作ってた・・・
サラって後方支援だけど体術がハンパないんだよね。
しかも身体強化使っているからスピードもパワーも普段の数倍上がる・・・私も同じ身体強化使っていても何度ぶっ飛ばされたことか・・・普通の人なら確実に死んでいるね。
ジンは魔法を剣に纏わせてゴリ押しするタイプ。もちろん身体強化付き。
魔力が多いはずなのになぜ剣なの?って一度聞いた時『そんなもの決まっている。カッコイイからだ!技の名前も自由に自分で付けられるのがまたいいんだ!』っと、まさに厨二病的なことを言っていた。
それと、ジンは魔力を自分の趣味だけの為に使っていたりする。それを初めて見た時は感動と呆れで言葉が出なかった。
前世で何歳で亡くなったのだろう?たまに厨二病を発症するけれど、10代では得られない落ち着きなんだよね。まさか30歳過ぎていたりして・・・それはないか?30歳過ぎて厨二病なんて・・・ないよね?
まあ技名はともかく、剣術はジンに叩き込まれた・・・いやアレは叩き込まれたというよりも殺されかけたという方が正しい。
生きるために自ずと強くなるしかない超スパルタだった。
まだまだ学ぶべきことはあるが今日から実践だ。気を引き締めていかないと、魔物にやられる前にジンとサラに殺られる・・・
万端の準備が整っているのを確認して・・・初陣だ!出っ発~!
うん、分かってた。分かってたよ。
「成長の成果を見てやるよ」
「最後まで気を抜いちゃあダメよ」
そんな人達だったね。
テンション上がり過ぎて忘れてたわ。
ギリギリまで追い詰める人達だったね。
「うるさい!分かってる!」
クソッ!覚えてろ!
2人は高みの見物って感じで後ろから着いてきているだけだ。
1階、2階、3階・・・地下に降りる度に魔物も徐々に増え強くなった。
それは想定内。
ここまでにアイテムを落とした魔物はなし。
宝箱?もちろん見つけてないさ!
10階で頭が3つある犬?・・・前世でいうケルベロスって奴も難なく殺れた。
私だって初めて魔物を目にした時はビビったよ?
それに倒したときは申し訳なさもあったよ?
でもね、殺らないと殺られるんだわ。
10階、20階、30階・・・どうも10階ごとにボス戦になるようで・・・ここだけは魔物も一体だった。
それにボスを倒すと奥の部屋に入口までの転移魔法陣が現れる。
こんなところも前世のゲームとよく似ている。
そうそう、ダンジョン内では何故だか転移が出来ない。
引き際を誤ると命を落とす結果になる。
30階のボスを倒してから31階に降りだ。
ここからは魔物の数は減ったけれど、強さが桁違いに上がった。
・・・悔しいけれど33階までが限界だった。
ここまでで魔法も剣術も上達を実感できたのに、もう一歩も歩けない。
自分を過信しすぎた。
最初に足に力が入らなくなった。膝もガクガクして"膝が笑う"ってこういう状態かな~なんて思ったら集中力が切れた。
腕も上がらない。飛ばしすぎたのかな?
もう目の前まで魔物が迫ってきているのに・・・
「ここまでだな」
「フィー、後で説教ね」
「・・・うん」
ジンが私の前に出て一撃で魔物を軽々と倒した。
サラは後方支援の役目をしっかりこなしていた。
初陣は最終的に動けなくなるという情けない結果に終わった。
魔力が多いからって調子に乗ってた。
生きるか死ぬかのダンジョンだというのに舐めていた。
何よりも体力が無さ過ぎた。
自分が情けなくて泣きたくなった・・・。
やっぱり前世ではゲームや漫画、アニメで見慣れていたものは想像しやすい。
それに『転移』は誰もが一度は夢に見るでしょ?
だって暑い日も、寒い日も、雨の日も、満員電車も関係ないもの。
難点といえば一度行った場所にしか転移は出来ないってこと。
まあ、これもあるあるだよね。
そして、髪色だけでなく瞳の色を変えるのは元々時間のあった時に魔法で遊んでいたからすでに出来ていた。
これだけで見た目の印象はずいぶん変わる。
黒髪に濃い茶色の瞳。最初からこの色を選んだのは一番イメージしやすかったから。
転移を使って領地と王都を行ったり来たりするのにも慣れた。
転移自体は魔力が多ければ使えるそうだが、実際に個人で使用する人は少ないらしい。それは覚えるのが困難だからだとか・・・
普段は馬や馬車での移動か、高額な料金を支払ってゲートと呼ばれる魔法陣を使っての移動がほとんどだ。
「登録は終わったか?」
「うん!」
冒険者登録に本名は必要ない。
聞けば貴族の中にも冒険者登録をしている者も何人もいるらしい。
うちのお父様も学生の頃に友人達とパーティーを組んで冒険者として何度もダンジョンに潜っていたと、私が冒険者になると言い出した時にこっそりと話してくれた。
しかも!しかもだよ!お父様達のパーティーが到達した階層はまだ誰にも破られていないとか!
それでも最深部まで行くことはできなかったって!
でも凄くない?
高位貴族で強くてかっこいいなんてうちのお父様カッコよすぎる~
「じゃあ次はパーティーを登録をするぞ」
「は~い」
・・・・・・・・・。
パーティー登録はいいよ。
何でパーティー名が『異界の使者』なんだよ!
厨二病が過ぎるだろ!
「おい、ボケっとするな行くぞ」
「わ、わかった」
やっとだ!初冒険だ~!
それもダンジョン!
この世界のダンジョンも前世の記憶と似たり寄ったりで、壁は傷をつけようが穴を開けようが自動修復し、トラップもあれば宝箱もあるそうだ。
そして魔物を倒せば低い確率でアイテムを落とす。
その魔物も一定時間が過ぎればダンジョンに吸収されるとか。
そのダンジョンが今目の前に!
いざ!出陣!
「おい!先走るな!」
一歩踏み出そうとして後ろからシャツの首のところを引っ張られた。
く、苦しい・・・
「そうよフィー。ダンジョンだろうが討伐だろうが向かう前には持ち物と装備の確認は必ずしなさいって教えたわよね?」
こ、怖っ・・・この目・・・サラが怒る一歩手前だ。
「ご、ごめんなさい。テンションが上がっちゃって・・・き、気をつけるわ」
ヤバかった。
サラが拳を作ってた・・・
サラって後方支援だけど体術がハンパないんだよね。
しかも身体強化使っているからスピードもパワーも普段の数倍上がる・・・私も同じ身体強化使っていても何度ぶっ飛ばされたことか・・・普通の人なら確実に死んでいるね。
ジンは魔法を剣に纏わせてゴリ押しするタイプ。もちろん身体強化付き。
魔力が多いはずなのになぜ剣なの?って一度聞いた時『そんなもの決まっている。カッコイイからだ!技の名前も自由に自分で付けられるのがまたいいんだ!』っと、まさに厨二病的なことを言っていた。
それと、ジンは魔力を自分の趣味だけの為に使っていたりする。それを初めて見た時は感動と呆れで言葉が出なかった。
前世で何歳で亡くなったのだろう?たまに厨二病を発症するけれど、10代では得られない落ち着きなんだよね。まさか30歳過ぎていたりして・・・それはないか?30歳過ぎて厨二病なんて・・・ないよね?
まあ技名はともかく、剣術はジンに叩き込まれた・・・いやアレは叩き込まれたというよりも殺されかけたという方が正しい。
生きるために自ずと強くなるしかない超スパルタだった。
まだまだ学ぶべきことはあるが今日から実践だ。気を引き締めていかないと、魔物にやられる前にジンとサラに殺られる・・・
万端の準備が整っているのを確認して・・・初陣だ!出っ発~!
うん、分かってた。分かってたよ。
「成長の成果を見てやるよ」
「最後まで気を抜いちゃあダメよ」
そんな人達だったね。
テンション上がり過ぎて忘れてたわ。
ギリギリまで追い詰める人達だったね。
「うるさい!分かってる!」
クソッ!覚えてろ!
2人は高みの見物って感じで後ろから着いてきているだけだ。
1階、2階、3階・・・地下に降りる度に魔物も徐々に増え強くなった。
それは想定内。
ここまでにアイテムを落とした魔物はなし。
宝箱?もちろん見つけてないさ!
10階で頭が3つある犬?・・・前世でいうケルベロスって奴も難なく殺れた。
私だって初めて魔物を目にした時はビビったよ?
それに倒したときは申し訳なさもあったよ?
でもね、殺らないと殺られるんだわ。
10階、20階、30階・・・どうも10階ごとにボス戦になるようで・・・ここだけは魔物も一体だった。
それにボスを倒すと奥の部屋に入口までの転移魔法陣が現れる。
こんなところも前世のゲームとよく似ている。
そうそう、ダンジョン内では何故だか転移が出来ない。
引き際を誤ると命を落とす結果になる。
30階のボスを倒してから31階に降りだ。
ここからは魔物の数は減ったけれど、強さが桁違いに上がった。
・・・悔しいけれど33階までが限界だった。
ここまでで魔法も剣術も上達を実感できたのに、もう一歩も歩けない。
自分を過信しすぎた。
最初に足に力が入らなくなった。膝もガクガクして"膝が笑う"ってこういう状態かな~なんて思ったら集中力が切れた。
腕も上がらない。飛ばしすぎたのかな?
もう目の前まで魔物が迫ってきているのに・・・
「ここまでだな」
「フィー、後で説教ね」
「・・・うん」
ジンが私の前に出て一撃で魔物を軽々と倒した。
サラは後方支援の役目をしっかりこなしていた。
初陣は最終的に動けなくなるという情けない結果に終わった。
魔力が多いからって調子に乗ってた。
生きるか死ぬかのダンジョンだというのに舐めていた。
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