38 / 42
38 ケンカしない 前
しおりを挟む
屋上へ続く階段を登りきると同時に、オレの視界に飛び込んできたのは地平線近くまで下がった月だった。
月は、赤い。
月の光は地平線に近くなると厚い大気の中を通ることになるため、赤く見えるのだとか。
朝焼けや夕焼けと同じだ。
科学的に証明されている現象なのに、オレは赤い月に不気味なものを感じてしまう。
これはお前の姿だ。お前はいつだって血塗れだ。……と、何者かに突き付けられている様に思えてしまう。
ダム湖から吹く風が吹く。
視界の端で、赤く汚れた前髪が揺れる。
普段は嫌になるくらい白いのに、今は怪物たちの血で汚れて赤い……。
「…………」
屋上に出れば、そこはすぐにヘリポートだ。
申し訳程度に落下防止の柵があるだけで、それ以外は何もない。
ヘリコプターが侵入しやすいように、引っ掛かるような物は存在していない。貯水タンクなども、一段低い場所に設置されているくらいだ。
大きく丸にHの字が書かれているヘリポート。
その中心に肉塊が転がり、周囲の床に血が広がっていた。
赤い染みが、月明かりを反射して輝いている。
「…………雇い主を自分で殺したのかよ」
その肉塊は、ホテルオーナーだった。
無残にも引き裂かれ、手足が引き千切られている。ピクリとも動く気配はなく、医療の知識の人間でなくても、それがもうただの死体だと分かる状態だ。
子悪党に相応しい死に様だと、オレはそれを何の感慨も抱かずに見つめた。
「呼び出しに答えて来てやったぞ。いい加減、鬼ごっこは飽きた。姿を現せよ」
オレはどこにいるかも分からない相手に呼びかけた。
叫んだりはしない。
あいつなら、叫ばなくとも聞こえるだろうから。
オレはゆっくりと、ヘリポートへと向かって歩み出す。
ダム湖から吹く風が、またオレの髪を揺らした。
風がダム湖の水の匂いと周囲の山々の、木々の香りを運んでくる。
それに違和感はない。
「なるほど……とっ!」
オレが呟きと共に片腕を薙ぎ払うと、そこに重い衝撃が走った。
襲ってきた何かを、オレは叩き落としていた。
風に匂いが混ざらないってことは風下にいるってことだ。
それにここは見通しの良いヘリポートだ。階段を登り切った時点で死角になる方向に潜むしかないだろう。
この二つから、襲ってくる方向の予測は簡単だった。
姿を隠して襲うなんて、キザ長谷川らしくなくね?
ヘリポートに堂々と立ってると思ったんだがな。
月を背後にキザったらしくオレを出迎えると思ってたのに。
その疑問は、衝撃を感じた方向に目を向けた瞬間に解消された。
「…………やっぱりな。あんたも、怪物になったのか」
月明かりがソレの姿を照らし出した。
四本の足でしっかりと立つ獣。
その身体はライオンそっくりだ。
サソリの様な尾が風に抵抗するようにうねっている。
そして、見事な黄金色の鬣の中心にあるのは…………人間の……キザ長谷川の顔だ。
マンティコア。
たしか、ゲームなんかでよく見かける、インドかどこかの怪物だ。
ぐおん、と、マンティコアとなった長谷川は吠えた。
その目は金色に輝いて、恨みがましい目でオレを睨みつけていた。
「怪物ではない。神の獣だ!私は、黙示録の獣!地上を支配する者だ!!」
ああ、怪物になってイッちゃったのか。
可愛そうに。
「『わたしが見たこの獣は豹に似ており、足は熊の足のようで、口は獅子の口のようであった。竜はこの獣に、自分の力と王座と大きな権威とを与えた』。まさに、今の私だ!!」
聖書の引用とか、恥ずかしいからやめてくれ。
アメリカのホラードラマかよ。
それに引用した獣の特徴と、あんたの今の姿に当て嵌まる要素あるか?
豹じゃなくてライオンだろ?足もライオンだろ?口は人間だろ?
インテリ風味の長谷川ならマンティコアくらい知ってるよな?オレでも知ってたくらいだ。
聖書の引用をさらっとするくらいなんだから、そういう知識も豊富だろう。
それでも黙示録の獣だと言い張るのは、きっと自己欺瞞だな。
たぶん、怪物になった直後に自分の姿を鏡か何かで見たんだろう。
不幸だったのは、人面の獣のなって人間だった時の意識と記憶が残ってしまった事なんだろう。
他の怪物たちは自我なんか無くて、むしろ怪物そのものだったのに、本当に不運だ。
それで自分の姿を見た長谷川は自分がマンティコアなんて、ただただ人間を食らうだけの災害の様な怪物になってしまったことが許せなかったんだと思う。
だから、自分を黙示録の獣だと思い込むことで、特別な存在だと信じることで、精神の平静を計ろうとした。
「私が地上のは王となるためには、白石虎児くん!君を殺さないといけない!殺さないといけないんだ!!」
マンティコア長谷川は、だらだらと口から涎を垂らしながら叫んだ。
くそ、中途半端に洗脳されてやがる。
老人がこのホテル内で怪物にした連中は、オレに襲い掛かってきた。オレを殺す命令を受けていた。
長谷川もまた、自我があってもその命令を聞いている。
しかし……。
「なんで、老人を殺した?」
オレは問いかける。
オーナーはまだ分かる。こいつらを洗脳した老人の敵だ。殺すべき相手だ。
無残に嬲り殺しても当然だろう。
だけど、洗脳し、命令を下した相手である老人はむしろ守るべき立場じゃないのか?
「……地上の王となるために、私は神を殺さないといけなかった!!『この獣は、傲慢なことを言い、けがしごとを言う口を与えられ、四十二か月間活動する権威を与えられた。そこで彼はその口を開いて、神に対する汚しごとを言い始めた。すなわち、神の御名と、その幕屋、すなわち、天に住む者たちをののしった』。黙示録の獣は、神を汚し、敵対するものだ!!」
「なるほど」
洗脳して命令を与えていた老人=神だという思考なのか。
それで、自分を神と敵対する黙示録の獣だと信じ切った似非インテリの長谷川くんは、自分の思い込みから神殺しを決行したわけだ。
深い洗脳と、執拗な思い込みによる悲劇ってか。
激しい自己中は怖いな。
まあ、理由が分かってスッキリした。
「それじゃ、やるか?」
オレは、恨みのこもった金色の瞳を向けてくるマンティコア長谷川に笑いかけた。
月は、赤い。
月の光は地平線に近くなると厚い大気の中を通ることになるため、赤く見えるのだとか。
朝焼けや夕焼けと同じだ。
科学的に証明されている現象なのに、オレは赤い月に不気味なものを感じてしまう。
これはお前の姿だ。お前はいつだって血塗れだ。……と、何者かに突き付けられている様に思えてしまう。
ダム湖から吹く風が吹く。
視界の端で、赤く汚れた前髪が揺れる。
普段は嫌になるくらい白いのに、今は怪物たちの血で汚れて赤い……。
「…………」
屋上に出れば、そこはすぐにヘリポートだ。
申し訳程度に落下防止の柵があるだけで、それ以外は何もない。
ヘリコプターが侵入しやすいように、引っ掛かるような物は存在していない。貯水タンクなども、一段低い場所に設置されているくらいだ。
大きく丸にHの字が書かれているヘリポート。
その中心に肉塊が転がり、周囲の床に血が広がっていた。
赤い染みが、月明かりを反射して輝いている。
「…………雇い主を自分で殺したのかよ」
その肉塊は、ホテルオーナーだった。
無残にも引き裂かれ、手足が引き千切られている。ピクリとも動く気配はなく、医療の知識の人間でなくても、それがもうただの死体だと分かる状態だ。
子悪党に相応しい死に様だと、オレはそれを何の感慨も抱かずに見つめた。
「呼び出しに答えて来てやったぞ。いい加減、鬼ごっこは飽きた。姿を現せよ」
オレはどこにいるかも分からない相手に呼びかけた。
叫んだりはしない。
あいつなら、叫ばなくとも聞こえるだろうから。
オレはゆっくりと、ヘリポートへと向かって歩み出す。
ダム湖から吹く風が、またオレの髪を揺らした。
風がダム湖の水の匂いと周囲の山々の、木々の香りを運んでくる。
それに違和感はない。
「なるほど……とっ!」
オレが呟きと共に片腕を薙ぎ払うと、そこに重い衝撃が走った。
襲ってきた何かを、オレは叩き落としていた。
風に匂いが混ざらないってことは風下にいるってことだ。
それにここは見通しの良いヘリポートだ。階段を登り切った時点で死角になる方向に潜むしかないだろう。
この二つから、襲ってくる方向の予測は簡単だった。
姿を隠して襲うなんて、キザ長谷川らしくなくね?
ヘリポートに堂々と立ってると思ったんだがな。
月を背後にキザったらしくオレを出迎えると思ってたのに。
その疑問は、衝撃を感じた方向に目を向けた瞬間に解消された。
「…………やっぱりな。あんたも、怪物になったのか」
月明かりがソレの姿を照らし出した。
四本の足でしっかりと立つ獣。
その身体はライオンそっくりだ。
サソリの様な尾が風に抵抗するようにうねっている。
そして、見事な黄金色の鬣の中心にあるのは…………人間の……キザ長谷川の顔だ。
マンティコア。
たしか、ゲームなんかでよく見かける、インドかどこかの怪物だ。
ぐおん、と、マンティコアとなった長谷川は吠えた。
その目は金色に輝いて、恨みがましい目でオレを睨みつけていた。
「怪物ではない。神の獣だ!私は、黙示録の獣!地上を支配する者だ!!」
ああ、怪物になってイッちゃったのか。
可愛そうに。
「『わたしが見たこの獣は豹に似ており、足は熊の足のようで、口は獅子の口のようであった。竜はこの獣に、自分の力と王座と大きな権威とを与えた』。まさに、今の私だ!!」
聖書の引用とか、恥ずかしいからやめてくれ。
アメリカのホラードラマかよ。
それに引用した獣の特徴と、あんたの今の姿に当て嵌まる要素あるか?
豹じゃなくてライオンだろ?足もライオンだろ?口は人間だろ?
インテリ風味の長谷川ならマンティコアくらい知ってるよな?オレでも知ってたくらいだ。
聖書の引用をさらっとするくらいなんだから、そういう知識も豊富だろう。
それでも黙示録の獣だと言い張るのは、きっと自己欺瞞だな。
たぶん、怪物になった直後に自分の姿を鏡か何かで見たんだろう。
不幸だったのは、人面の獣のなって人間だった時の意識と記憶が残ってしまった事なんだろう。
他の怪物たちは自我なんか無くて、むしろ怪物そのものだったのに、本当に不運だ。
それで自分の姿を見た長谷川は自分がマンティコアなんて、ただただ人間を食らうだけの災害の様な怪物になってしまったことが許せなかったんだと思う。
だから、自分を黙示録の獣だと思い込むことで、特別な存在だと信じることで、精神の平静を計ろうとした。
「私が地上のは王となるためには、白石虎児くん!君を殺さないといけない!殺さないといけないんだ!!」
マンティコア長谷川は、だらだらと口から涎を垂らしながら叫んだ。
くそ、中途半端に洗脳されてやがる。
老人がこのホテル内で怪物にした連中は、オレに襲い掛かってきた。オレを殺す命令を受けていた。
長谷川もまた、自我があってもその命令を聞いている。
しかし……。
「なんで、老人を殺した?」
オレは問いかける。
オーナーはまだ分かる。こいつらを洗脳した老人の敵だ。殺すべき相手だ。
無残に嬲り殺しても当然だろう。
だけど、洗脳し、命令を下した相手である老人はむしろ守るべき立場じゃないのか?
「……地上の王となるために、私は神を殺さないといけなかった!!『この獣は、傲慢なことを言い、けがしごとを言う口を与えられ、四十二か月間活動する権威を与えられた。そこで彼はその口を開いて、神に対する汚しごとを言い始めた。すなわち、神の御名と、その幕屋、すなわち、天に住む者たちをののしった』。黙示録の獣は、神を汚し、敵対するものだ!!」
「なるほど」
洗脳して命令を与えていた老人=神だという思考なのか。
それで、自分を神と敵対する黙示録の獣だと信じ切った似非インテリの長谷川くんは、自分の思い込みから神殺しを決行したわけだ。
深い洗脳と、執拗な思い込みによる悲劇ってか。
激しい自己中は怖いな。
まあ、理由が分かってスッキリした。
「それじゃ、やるか?」
オレは、恨みのこもった金色の瞳を向けてくるマンティコア長谷川に笑いかけた。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
最終死発電車
真霜ナオ
ホラー
バイト帰りの大学生・清瀬蒼真は、いつものように終電へと乗り込む。
直後、車体に大きな衝撃が走り、車内の様子は一変していた。
外に出ようとした乗客の一人は身体が溶け出し、おぞましい化け物まで現れる。
生き残るためには、先頭車両を目指すしかないと知る。
「第6回ホラー・ミステリー小説大賞」奨励賞をいただきました!
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
蟲籠の島 夢幻の海 〜これは、白銀の血族が滅ぶまでの物語〜
二階堂まりい
ファンタジー
メソポタミア辺りのオリエント神話がモチーフの、ダークな異能バトルものローファンタジーです。以下あらすじ
超能力を持つ男子高校生、鎮神は独自の信仰を持つ二ツ河島へ連れて来られて自身のの父方が二ツ河島の信仰を統べる一族であったことを知らされる。そして鎮神は、異母姉(兄?)にあたる両性具有の美形、宇津僚真祈に結婚を迫られて島に拘束される。
同時期に、島と関わりがある赤い瞳の青年、赤松深夜美は、二ツ河島の信仰に興味を持ったと言って宇津僚家のハウスキーパーとして住み込みで働き始める。しかし彼も能力を秘めており、暗躍を始める。
ゾンビ発生が台風並みの扱いで報道される中、ニートの俺は普通にゾンビ倒して普通に生活する
黄札
ホラー
朝、何気なくテレビを付けると流れる天気予報。お馴染みの花粉や紫外線情報も流してくれるのはありがたいことだが……ゾンビ発生注意報?……いやいや、それも普通よ。いつものこと。
だが、お気に入りのアニメを見ようとしたところ、母親から買い物に行ってくれという電話がかかってきた。
どうする俺? 今、ゾンビ発生してるんですけど? 注意報、発令されてるんですけど??
ニートである立場上、断れずしぶしぶ重い腰を上げ外へ出る事に──
家でアニメを見ていても、同人誌を売りに行っても、バイトへ出ても、ゾンビに襲われる主人公。
何で俺ばかりこんな目に……嘆きつつもだんだん耐性ができてくる。
しまいには、サバゲーフィールドにゾンビを放って遊んだり、ゾンビ災害ボランティアにまで参加する始末。
友人はゾンビをペットにし、効率よくゾンビを倒すためエアガンを改造する。
ゾンビのいることが日常となった世界で、当たり前のようにゾンビと戦う日常的ゾンビアクション。ノベルアッププラス、ツギクル、小説家になろうでも公開中。
表紙絵は姫嶋ヤシコさんからいただきました、
©2020黄札
怪異相談所の店主は今日も語る
くろぬか
ホラー
怪異相談所 ”語り部 結”。
人に言えない“怪異”のお悩み解決します、まずはご相談を。相談コース3000円~。除霊、その他オプションは状況によりお値段が変動いたします。
なんて、やけにポップな看板を掲げたおかしなお店。
普通の人なら入らない、入らない筈なのだが。
何故か今日もお客様は訪れる。
まるで導かれるかの様にして。
※※※
この物語はフィクションです。
実際に語られている”怖い話”なども登場致します。
その中には所謂”聞いたら出る”系のお話もございますが、そういうお話はかなり省略し内容までは描かない様にしております。
とはいえさわり程度は書いてありますので、自己責任でお読みいただければと思います。
【全64話完結済】彼女ノ怪異談ハ不気味ナ野薔薇ヲ鳴カセルPrologue
野花マリオ
ホラー
石山県野薔薇市に住む彼女達は新たなホラーを広めようと仲間を増やしてそこで怪異談を語る。
前作から20年前の200X年の舞台となってます。
※この作品はフィクションです。実在する人物、事件、団体、企業、名称などは一切関係ありません。
完結しました。
表紙イラストは生成AI
不動の焔
桜坂詠恋
ホラー
山中で発見された、内臓を食い破られた三体の遺体。 それが全ての始まりだった。
「警視庁刑事局捜査課特殊事件対策室」主任、高瀬が捜査に乗り出す中、東京の街にも伝説の鬼が現れ、その爪が、高瀬を執拗に追っていた女新聞記者・水野遠子へも向けられる。
しかし、それらは世界の破滅への序章に過ぎなかった。
今ある世界を打ち壊し、正義の名の下、新世界を作り上げようとする謎の男。
過去に過ちを犯し、死をもってそれを償う事も叶わず、赦しを請いながら生き続ける、闇の魂を持つ刑事・高瀬。
高瀬に命を救われ、彼を救いたいと願う光の魂を持つ高校生、大神千里。
千里は、男の企みを阻止する事が出来るのか。高瀬を、現世を救うことが出来るのか。
本当の敵は誰の心にもあり、そして、誰にも見えない
──手を伸ばせ。今度はオレが、その手を掴むから。
ヴァルプルギスの夜~ライター月島楓の事件簿
加来 史吾兎
ホラー
K県華月町(かげつちょう)の外れで、白装束を着させられた女子高生の首吊り死体が発見された。
フリーライターの月島楓(つきしまかえで)は、ひょんなことからこの事件の取材を任され、華月町出身で大手出版社の編集者である小野瀬崇彦(おのせたかひこ)と共に、山奥にある華月町へ向かう。
華月町には魔女を信仰するという宗教団体《サバト》の本拠地があり、事件への関与が噂されていたが警察の捜査は難航していた。
そんな矢先、華月町にまつわる伝承を調べていた女子大生が行方不明になってしまう。
そして魔の手は楓の身にも迫っていた──。
果たして楓と小野瀬は小さな町で巻き起こる事件の真相に辿り着くことができるのだろうか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる