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32 消火器で遊ばない 後
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蜘蛛の巣を燃やすか?
いや、燃えるかどうか分からないし、もし燃えたとしてもすぐにスプリンクラーが作動して消えてしまう。
こういうホテルは火事に敏感だからな。ボヤ程度でもすぐに自動で消せるようになってる。
……そういや、こんな事態なのに誰も非常ベルを押してないんだな。
突然怪物が現れたら、非常ボタンを押して警察や消防に異常を伝えようとする奴がいてもおかしくないのに。
ひょっとしたら、非常警報の類いは切られているのかも。
なら、火は有効か?
「火事になったらオレも丸焼けになるな。やめとこう」
本当にスプリンクラーとか全部切れてて階段を埋め尽くすように絡まっている巣に火が点いたら、ホテルごと丸焼けじゃないか。
それは……まあ、オレがもうこのホテルから逃げ出すしかないと思った時の、最後の手段ってことで。
あ、踊り場の隅に消火器は置いてあるな。丸焼けになったら無意味だけど。
「おっと!」
オレの顔の横を土蜘蛛の足がかすめる。
こいつ、リーチが異様に長いぞ!って、蜘蛛なんだから当たり前か。
「やばっ!」
鋭く突き出された土蜘蛛の足を反射的に避けると、その避けた先に蜘蛛の糸が飛んできた。
何とか踏みとどまろうとしたが、反応が間に合わずにオレは片足で糸を踏んでしまった。蜘蛛の糸は弾力があり、踏んだ途端にオレの爪先を覆った。
足で攻撃して追い込んでそこに糸を飛ばすとか、頭脳派かよ!
そういや、こいつ、元は人間だったな!大人しく外見に引きずられて知能も蜘蛛並みに下がっとけよ!!
今までの奴らは知能が下がってたぽいのに!?
オレは踏んでしまった片足を持ち上げようとするが、予想通り蜘蛛の糸の粘りは強い。そう簡単に剥がれそうにない。ちょっとしたゴ〇ブリホイホイ気分だ。
サンダルなんて履いてくるんじゃなかった!オレはちょっとだけ今の服装を後悔した。
蜘蛛の糸はオレの足の甲にまで付いていて剥がせない。靴なら脱げたのに!!
オレがもたついていると、鋭い槍のような土蜘蛛の足が飛んでくる。
狙いはオレの胴体。身体を捻っても、避けにくい場所。
「ちっ!」
無理やり動くしかない。オレが力いっぱい片足を持ち上げると、ペリッと、剥がれる感覚がした。
オレの足の皮膚が……。
「……っ、いってぇ……」
オレは思わず声を上げた。
切り傷は比較的慣れてるんだが、皮膚が剥がれる痛みは一味違うな。だけど、皮膚が剥がれたおかげで自由に動けるようになって、土蜘蛛の足を避けられた。
片足の皮膚と愛用のスポーツサンダルは、尊い犠牲になったのだ。
片足を剥がして避けた勢いでバランスを崩し、オレは床に転がる。
転がりながらも、視界の端で土蜘蛛の次の攻撃を捉えている。あと、視界に入ったのは、目立つ赤の消火器。
階段の踊り場に設置されている非常用だ。
オレは咄嗟にその消火器を掴むと、攻撃しようとしている土蜘蛛に向かって投げ付けた。
くらえ!消火器爆弾!!
足を振り上げている土蜘蛛。
巨体のせいで土蜘蛛に避けるスペースは無い。土蜘蛛は振り上げている足で消火器を叩き落とした。
「よしっ!」
オレは消火器の爆発で、土蜘蛛がダメージを受けるのを確信した。
有名なサメ映画のラストシーン。高圧ガスの詰まったボンベが破損して爆発、そのままサメの頭が吹っ飛ぶやつ。
オレはあれをイメージしたわけだ。
「…………あれ?」
なのに、消火器は爆発しなかった。
土蜘蛛の攻撃で潰れて半ば切り裂かれて、しっかり大きく穴が開いているのに。
代わりに白……というか、薄ピンクの粉が大量に舞い上がる。
たぶんあれは、消火器の中の消火剤なのだろう。消火器って泡じゃないの?そういや、色々種類があるんだっけ?
粉は舞い上がるだけで、噴出してはいない。
ひょっとして、消火器ってスプレー缶みたいに常時加圧してるわけじゃないのか?
…………消火器の構造なんて、気にしたことねーし!使ったこともねーし!!
ギチギチギチギチ……と、粉が舞ったことで多少は驚いたのだろう。土蜘蛛が不快な警戒音のようなものを上げてオレへの攻撃を止めた。
「粉が巣にくっ付いて……」
舞い上がった消火器の粉は土蜘蛛と、そして蜘蛛の巣にくっ付いて薄ピンク色に染めていく。付いた粉が土蜘蛛の視界を遮り、攻撃が難しくなったのだろう。
その様子を見て、オレは閃いて消火器が置いてあった場所の「消火器」という看板を引っぺがして土蜘蛛の巣に投げ付けた。
「よし!計画通り!!」
看板は蜘蛛の巣にくっ付かずに、跳ね返って床へと落ちた。
蜘蛛の巣に消火器の粉が付いたことで、粘着力が無くなったのだ。
オレの狙い通りだ!……って、自分の間抜けな思い違いを誤魔化すために叫ぶくらいは許して欲しい。
行動して結果が良けりゃ、それでいいじゃん。
「地の利は無くなったみたいだぜ?」
オレは蜘蛛の巣に飛び込む。
薄ピンクの粉が厚く積もる場所を狙って。
予想通り、粉のお陰で蜘蛛の巣はくっ付いてこない。
オレにとって、一番やっかいな部分は潰れた。あとは……。
一気に間合いを詰め、オレは土蜘蛛をぶん殴る。
狙いは頭。虫けらは頭を潰して駆除するって昔から決まっている。
あれ?蜘蛛は虫じゃなかったっけ?まあ、どうでもいい。どっちにしても、頭を潰せば終わりなのは間違いない。
オレの攻撃を気配で察したのか土蜘蛛は足で頭部を守る。
だが、オレは躊躇することなく拳を振り下ろした。
「いけるな!」
キュオオオオオオオォン!と、よく分からない悲鳴が上がる。
蜘蛛って、鳴くんだっけ?
オレが振り下ろした拳は、蜘蛛の足を砕いていた。
堅いはずの外骨格は凹みひび割れ、赤い血を吹き出す。
蜘蛛のクセに流血とはね。やっぱ妖怪だわ。
土蜘蛛の厄介そうな部分は、蜘蛛の巣。それから、固そうな外骨格。
蟹なんかと同じでいかにも堅そうな見た目だったが、それでもオレの拳の方が勝っていた。ちょっと裂けたけどな。
その二つが問題ないと分かれば、不安材料はもう無い。
攻撃は十分避けられるスピードだと分かってるしな。
土蜘蛛は痛みからか不利を察したのか後ろに下がって逃げようとするが、オレが逃がすわけがない。
「今更逃げようとすんなよ。遊ぼうぜ」
オレは砕いた足を掴み、引き留めてやった。
他の足が突き刺そうと向かってくる。オレは砕いた足を持ち上げ、ひび割れから折り曲げると盾にした。
オレを攻撃しようとした土蜘蛛の足が、自らの足に突き刺さる。
土蜘蛛はまた悲鳴を上げて逃げ出そうとしたが、オレは手を放すつもりはない。
あれ?外骨格の中にまた骨がありやがる。折り曲げた部分から、筋肉と血を纏った白い骨が飛び出した。
流石は妖怪。骨格が二重になってるのかよ。
ジタバタと暴れる土蜘蛛。
もう明確な攻撃の意思はない。オレから逃げようとして必死だ。
足の一本くらいで情けねーな。
「さよならだ」
ペロリと唇を舐めると、血の味がした。
オレは土蜘蛛の頭を膝で蹴り上げる。
蹴り上げられた頭は付け根からぐるりと捻じれ、反転し……。
土蜘蛛の動きが止まる。
足から力が抜け、支えられていた胴体が崩れるように落ちる。
やっぱ虫は頭部を潰すに限るな。
生きてた時と変わりない、六つ並んだ真ん丸の土蜘蛛の目。
ガラス玉のような表面に映るのは、血で汚れたオレの顔。
「ちっ……」
楽し気に笑みを浮かべている自分の顔を見て、オレは舌打ちをして目を背けた。
注意:消火器には複数のタイプがありますが、基本的に扱いを間違うと爆発(中身の急激な噴出)します。
作中の物は常時加圧でないタイプで、内部の加圧ボンベに運よく穴が開かなかっただけです。消火器は細心の注意を持って取り扱ってください。
いや、燃えるかどうか分からないし、もし燃えたとしてもすぐにスプリンクラーが作動して消えてしまう。
こういうホテルは火事に敏感だからな。ボヤ程度でもすぐに自動で消せるようになってる。
……そういや、こんな事態なのに誰も非常ベルを押してないんだな。
突然怪物が現れたら、非常ボタンを押して警察や消防に異常を伝えようとする奴がいてもおかしくないのに。
ひょっとしたら、非常警報の類いは切られているのかも。
なら、火は有効か?
「火事になったらオレも丸焼けになるな。やめとこう」
本当にスプリンクラーとか全部切れてて階段を埋め尽くすように絡まっている巣に火が点いたら、ホテルごと丸焼けじゃないか。
それは……まあ、オレがもうこのホテルから逃げ出すしかないと思った時の、最後の手段ってことで。
あ、踊り場の隅に消火器は置いてあるな。丸焼けになったら無意味だけど。
「おっと!」
オレの顔の横を土蜘蛛の足がかすめる。
こいつ、リーチが異様に長いぞ!って、蜘蛛なんだから当たり前か。
「やばっ!」
鋭く突き出された土蜘蛛の足を反射的に避けると、その避けた先に蜘蛛の糸が飛んできた。
何とか踏みとどまろうとしたが、反応が間に合わずにオレは片足で糸を踏んでしまった。蜘蛛の糸は弾力があり、踏んだ途端にオレの爪先を覆った。
足で攻撃して追い込んでそこに糸を飛ばすとか、頭脳派かよ!
そういや、こいつ、元は人間だったな!大人しく外見に引きずられて知能も蜘蛛並みに下がっとけよ!!
今までの奴らは知能が下がってたぽいのに!?
オレは踏んでしまった片足を持ち上げようとするが、予想通り蜘蛛の糸の粘りは強い。そう簡単に剥がれそうにない。ちょっとしたゴ〇ブリホイホイ気分だ。
サンダルなんて履いてくるんじゃなかった!オレはちょっとだけ今の服装を後悔した。
蜘蛛の糸はオレの足の甲にまで付いていて剥がせない。靴なら脱げたのに!!
オレがもたついていると、鋭い槍のような土蜘蛛の足が飛んでくる。
狙いはオレの胴体。身体を捻っても、避けにくい場所。
「ちっ!」
無理やり動くしかない。オレが力いっぱい片足を持ち上げると、ペリッと、剥がれる感覚がした。
オレの足の皮膚が……。
「……っ、いってぇ……」
オレは思わず声を上げた。
切り傷は比較的慣れてるんだが、皮膚が剥がれる痛みは一味違うな。だけど、皮膚が剥がれたおかげで自由に動けるようになって、土蜘蛛の足を避けられた。
片足の皮膚と愛用のスポーツサンダルは、尊い犠牲になったのだ。
片足を剥がして避けた勢いでバランスを崩し、オレは床に転がる。
転がりながらも、視界の端で土蜘蛛の次の攻撃を捉えている。あと、視界に入ったのは、目立つ赤の消火器。
階段の踊り場に設置されている非常用だ。
オレは咄嗟にその消火器を掴むと、攻撃しようとしている土蜘蛛に向かって投げ付けた。
くらえ!消火器爆弾!!
足を振り上げている土蜘蛛。
巨体のせいで土蜘蛛に避けるスペースは無い。土蜘蛛は振り上げている足で消火器を叩き落とした。
「よしっ!」
オレは消火器の爆発で、土蜘蛛がダメージを受けるのを確信した。
有名なサメ映画のラストシーン。高圧ガスの詰まったボンベが破損して爆発、そのままサメの頭が吹っ飛ぶやつ。
オレはあれをイメージしたわけだ。
「…………あれ?」
なのに、消火器は爆発しなかった。
土蜘蛛の攻撃で潰れて半ば切り裂かれて、しっかり大きく穴が開いているのに。
代わりに白……というか、薄ピンクの粉が大量に舞い上がる。
たぶんあれは、消火器の中の消火剤なのだろう。消火器って泡じゃないの?そういや、色々種類があるんだっけ?
粉は舞い上がるだけで、噴出してはいない。
ひょっとして、消火器ってスプレー缶みたいに常時加圧してるわけじゃないのか?
…………消火器の構造なんて、気にしたことねーし!使ったこともねーし!!
ギチギチギチギチ……と、粉が舞ったことで多少は驚いたのだろう。土蜘蛛が不快な警戒音のようなものを上げてオレへの攻撃を止めた。
「粉が巣にくっ付いて……」
舞い上がった消火器の粉は土蜘蛛と、そして蜘蛛の巣にくっ付いて薄ピンク色に染めていく。付いた粉が土蜘蛛の視界を遮り、攻撃が難しくなったのだろう。
その様子を見て、オレは閃いて消火器が置いてあった場所の「消火器」という看板を引っぺがして土蜘蛛の巣に投げ付けた。
「よし!計画通り!!」
看板は蜘蛛の巣にくっ付かずに、跳ね返って床へと落ちた。
蜘蛛の巣に消火器の粉が付いたことで、粘着力が無くなったのだ。
オレの狙い通りだ!……って、自分の間抜けな思い違いを誤魔化すために叫ぶくらいは許して欲しい。
行動して結果が良けりゃ、それでいいじゃん。
「地の利は無くなったみたいだぜ?」
オレは蜘蛛の巣に飛び込む。
薄ピンクの粉が厚く積もる場所を狙って。
予想通り、粉のお陰で蜘蛛の巣はくっ付いてこない。
オレにとって、一番やっかいな部分は潰れた。あとは……。
一気に間合いを詰め、オレは土蜘蛛をぶん殴る。
狙いは頭。虫けらは頭を潰して駆除するって昔から決まっている。
あれ?蜘蛛は虫じゃなかったっけ?まあ、どうでもいい。どっちにしても、頭を潰せば終わりなのは間違いない。
オレの攻撃を気配で察したのか土蜘蛛は足で頭部を守る。
だが、オレは躊躇することなく拳を振り下ろした。
「いけるな!」
キュオオオオオオオォン!と、よく分からない悲鳴が上がる。
蜘蛛って、鳴くんだっけ?
オレが振り下ろした拳は、蜘蛛の足を砕いていた。
堅いはずの外骨格は凹みひび割れ、赤い血を吹き出す。
蜘蛛のクセに流血とはね。やっぱ妖怪だわ。
土蜘蛛の厄介そうな部分は、蜘蛛の巣。それから、固そうな外骨格。
蟹なんかと同じでいかにも堅そうな見た目だったが、それでもオレの拳の方が勝っていた。ちょっと裂けたけどな。
その二つが問題ないと分かれば、不安材料はもう無い。
攻撃は十分避けられるスピードだと分かってるしな。
土蜘蛛は痛みからか不利を察したのか後ろに下がって逃げようとするが、オレが逃がすわけがない。
「今更逃げようとすんなよ。遊ぼうぜ」
オレは砕いた足を掴み、引き留めてやった。
他の足が突き刺そうと向かってくる。オレは砕いた足を持ち上げ、ひび割れから折り曲げると盾にした。
オレを攻撃しようとした土蜘蛛の足が、自らの足に突き刺さる。
土蜘蛛はまた悲鳴を上げて逃げ出そうとしたが、オレは手を放すつもりはない。
あれ?外骨格の中にまた骨がありやがる。折り曲げた部分から、筋肉と血を纏った白い骨が飛び出した。
流石は妖怪。骨格が二重になってるのかよ。
ジタバタと暴れる土蜘蛛。
もう明確な攻撃の意思はない。オレから逃げようとして必死だ。
足の一本くらいで情けねーな。
「さよならだ」
ペロリと唇を舐めると、血の味がした。
オレは土蜘蛛の頭を膝で蹴り上げる。
蹴り上げられた頭は付け根からぐるりと捻じれ、反転し……。
土蜘蛛の動きが止まる。
足から力が抜け、支えられていた胴体が崩れるように落ちる。
やっぱ虫は頭部を潰すに限るな。
生きてた時と変わりない、六つ並んだ真ん丸の土蜘蛛の目。
ガラス玉のような表面に映るのは、血で汚れたオレの顔。
「ちっ……」
楽し気に笑みを浮かべている自分の顔を見て、オレは舌打ちをして目を背けた。
注意:消火器には複数のタイプがありますが、基本的に扱いを間違うと爆発(中身の急激な噴出)します。
作中の物は常時加圧でないタイプで、内部の加圧ボンベに運よく穴が開かなかっただけです。消火器は細心の注意を持って取り扱ってください。
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