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21 浴場のお湯を汚さない 前
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大浴場に行ったら、男性従業員に止められた。
なんでも、支配人からオレが来たら貸切の家族風呂の方に案内するように言われていたらしい。
「支配人からの特別サービスです。今日は従業員に大浴場を解放していて混み合いますから、家族風呂の方でごくつろぎください。家族風呂と言っても有料で特別なお客様に使っていただくためのものですから、快適ですよ」
従業員は息継ぎもせずに一気にまくしたてた。絶対に従わせるという気迫に満ち溢れてる。
オレが混んでても広い風呂の方が良いと言うと、泣きそうな顔をされた。
「そんなこと言わず、お願いします!」
膝に頭がくっ付きそうなほど深く頭を下げて必死に食い下がる。よほど支配人から厳命されてるんだろうか?
つうか、身体が柔らかいな。
男性従業員は小動物のような雰囲気で、外見も高校生の様に見える。
高卒の新卒採用だろうか?だとすれば、オレと同い年か年下かなぁ?年上の連中からこの役目を無理やり押し付けられたのかもしれない。
……ちょっと可哀そうになった。
まあ、良いか。
明日になれば明後日にオープニングレセプションに備えて客が入ってくる。プレオープンの状態だ。
そうなれば従業員が大浴場に入ることは無くなり、オレがゆっくり入れる機会もあるだろう。
そう思って家族風呂の方に入ってやるかと思ったところで、オレを説得していた男性従業員が、こう言い放った。
「これ以上、うちの従業員と揉められたら困るんです!オープンを控えている今、雰囲気を悪くしたくないんです!」
なるほど。
オレをできる限り他の男性従業員と接触させたくなかったのか。
あの程度で雰囲気が悪くなるなんて、根性のない連中だな。
オレはこのホテルに来てから何回か、男性従業員たちと揉め事を起こしていた。
女性従業員に声をかけまくるオレが気に食わなかったらしい。
オレは仕事のためにホテル内を自由に移動することを許されているが、誰の目から見ても従業員でないことは丸わかりだ。
なにせ、ラフな普段着でウロウロしてるんだからな。
しかも、ホテルオーナーの命を怪物から狙われているので調査に入ってもらっている……なんて事情を従業員に詳しく説明できるはずもなく、オレの仕事内容については秘密にされていた。
要するに、オレはオープン前の忙しい状況で、何故かオーナーから許可を出されてホテル内を大手を振ってウロウロしている邪魔者として扱われていたのである。
そんなオレが女性従業員に声を掛けまくればどうなるか?
当然ながら、揉め事が起こる。
まあ、オレにしてみればたいした揉め事は起こしてないんだけどな。
ちょっと肩を脱臼した奴がいたり、従業員食堂の一部が壊れた程度だ。たいしたことはしてない。
オレにしてはたいしたことじゃなくても、支配人はどうやら問題ありと判断したみたいだな。
その結果、従業員たちから極力隔離することにしたのだろう。
それに……大変不名誉なんだが……支配人はオレのことを嗜虐趣味の同性愛者だと思ってる節もある。
だから裸の男が集まる場所に行かせたくないのかもしれない。
谷口を縛り上げて刺青芋虫にしたのを客室係に見られたのが不味かったらしい。
いや、まあ、オレを同性愛者だと思っているということは、フロント担当の麻衣子さんとオレとの仲がバレてないということで……。うん、都合の良い状態だと思っておこう。
オレはどうでもいいが、麻衣子さんの方はバレたらマズいのは間違いない。
オープン前に客と夜を共にしていたなんて、悪評にしかならないからなぁ。
どうせこの仕事が終わればオレとは二度と合うことはない連中なんだし、不都合もないから誤解しててもらおうか。
「それではごゆっくりお楽しみください」
結局、オレは家族風呂に入ることを了解した。
貸切家族風呂の入り口前まで案内してくれた男性従業員は、ペコリと頭を下げると足早に去っていく。
テコテコという擬音が聞こえてきそうな歩き方で、ホント、小動物系だな。
捕まえて頭を撫でたくなる。
「さて」
入口の暖簾をくぐると、靴箱があり、その奥は脱衣所だ。
ホテル全体は洋風なのに、風呂は和風だ。
脱衣所には籐を編んだ敷物が敷き詰めてあって、木製のロッカーと脱衣篭が置かれている棚が並んでいる。
マッサージ椅子と扇風機があって、いかにも日本の風呂だ。
風呂も洋風にすればいいのにと思わないでもないが、こっちの方が落ち着くとは思う。
スパとか言って気取ってるのは違和感を感じるよな。
小さなテーブルの上には木製の桶が置かれている。
中には氷が敷き詰められていて、そこに缶ジュースやミニサイズのビールなんかが置かれていた。
『ご自由にお飲みください』の札が立っていて、サービスらしい。
貸切の家族風呂は有料サービスになるらしいから、料金の内ということなんだろうな。
風呂上りに飲ませてもらおう。
服を脱ぎ、置かれていたタオルを持って浴室に入ると、オレがイメージしている家族風呂よりかなり広かった。
浴槽だけで八畳くらいはあるだろうか。洗い場も同じくらいの広さはある。
床も壁も浴槽も黒い大理石張りで、かなり金がかかってそうだ。
浴槽から外が見えるように浴室の一面がガラス張りになっていて、日本庭園風の小さく区切られた庭が見えていた。
そして浴室の脇に扉があり、そこから外に出られて専用の露天風呂にも行けるらしい。
どんだけ金かけてるんだろう?
小さな旅館だと十分大浴場として通じる広さだぞ。
家族風呂の方がこれだけの広さだと、本当の大浴場がどれだけ広いのか気になってくる。
絶対に入って帰ろう。
誘惑してくる温泉の香りに浴槽に飛び込みたい衝動にかられながらも、まずは洗い場に行って身体を洗う。
オレは常識のある男だからな。
夏の日差しの中で動き回ったから、全身が汗臭い気がする。
念入りに洗わないといけない。
夜になったら、また麻衣子さんが部屋に来るかもしれないし……。
備え付けのシャンプーで髪を洗うと、泡がうっすらとピンク色に染まった。
あの後、川の水でキレイに洗ったつもりだったんだけどな。まだ髪の奥の方に血がこびり付いていたらしい。
結構がっつり出血したもんな。
体調はすぐに戻ったが、流れた血の量を考えると今も万全とはいかないだろう。
まあ、夜の運動をするくらいは全く問題ないんだけどな。
「よし、入るか!」
泡を洗い流してから、オレは足取り軽く浴室の脇の扉に向かった。
普通の風呂も良いけど、ここはやっぱり露天風呂だ。
竹垣で申し訳程度に囲われた短い通路を抜けると、岩を組んで作った露天風呂が姿を現した。
二畳程度の広さしかないが、家族で入るにも十分な広さだろう。
露天風呂からは見える景色は、湖。
雄大な自然を楽しめるようになっていた。
ホテルの建物側には竹垣と目隠しの木々が植えてあるが、湖の方向には視界を遮る物は何もない。
これ、色々なところから丸見えじゃないか?
大丈夫なんだろうか?さすがに配慮して設計されてるとは思うけど。
まあ、オレが気にすることではないか。
オレは人目がないのをいいことに、豪快に温泉に飛び込んだ。
水しぶき……お湯しぶき?……が上がる。
他に人がいたらこんなことはできないから、それだけはオレを家族風呂に押し込んだ支配人に感謝だな。
湯の温度はちょっと高め。外の空気で身体が冷えることを計算に入れているのだろう。
「ふうぅ……」
気持ちいい。自然と声が出る。
オッサン臭いと思うが、まあ他に人もいないし声が出るのを我慢する必要もない。
湯に入っていると自然と目が空に向く。
日が傾き始め、地平線が少し紅に染まり始めている。
もうそんな時間なのか。
午前中に猿河童に襲われ、しばらく体を癒し、飯を食ってホテルに戻って谷口の足取りを調査して……。
色々忙しく動いたので、それくらいの時間は十分に経っているだろう。
月が見える。
半月だ。
といっても、まだ半分には少し足りない。明日には上弦に達するだろう。
薄っすらと紅色の空に、月もまた薄く輝いていた。
オレは月に見惚れながらも、苦々しく感じる。
オレを支配する物……。
気配がした。
脱衣所に誰か入って来たらしい。
気付いたのは、警戒していたおかげだろう。怪物たちを警戒しているのもあるが、主にあのキザ長谷川に対する警戒だった。
清掃担当か?
それ以外にわざわざ貸切の風呂に入ってくる人間は思いつかない。でも客が入ってる時に清掃するなんてことがありえるか?
いや、オレが入っていることを伝えられてなかっただけかもしれない。
しばらくして、浴室の扉が開いた音がする。
まだ露天風呂の方から姿は確認できないが、気配は一人だけだった。
「虎児くーん。いる?」
ここ数日で聞きなれた声が聞こえた。
なんでも、支配人からオレが来たら貸切の家族風呂の方に案内するように言われていたらしい。
「支配人からの特別サービスです。今日は従業員に大浴場を解放していて混み合いますから、家族風呂の方でごくつろぎください。家族風呂と言っても有料で特別なお客様に使っていただくためのものですから、快適ですよ」
従業員は息継ぎもせずに一気にまくしたてた。絶対に従わせるという気迫に満ち溢れてる。
オレが混んでても広い風呂の方が良いと言うと、泣きそうな顔をされた。
「そんなこと言わず、お願いします!」
膝に頭がくっ付きそうなほど深く頭を下げて必死に食い下がる。よほど支配人から厳命されてるんだろうか?
つうか、身体が柔らかいな。
男性従業員は小動物のような雰囲気で、外見も高校生の様に見える。
高卒の新卒採用だろうか?だとすれば、オレと同い年か年下かなぁ?年上の連中からこの役目を無理やり押し付けられたのかもしれない。
……ちょっと可哀そうになった。
まあ、良いか。
明日になれば明後日にオープニングレセプションに備えて客が入ってくる。プレオープンの状態だ。
そうなれば従業員が大浴場に入ることは無くなり、オレがゆっくり入れる機会もあるだろう。
そう思って家族風呂の方に入ってやるかと思ったところで、オレを説得していた男性従業員が、こう言い放った。
「これ以上、うちの従業員と揉められたら困るんです!オープンを控えている今、雰囲気を悪くしたくないんです!」
なるほど。
オレをできる限り他の男性従業員と接触させたくなかったのか。
あの程度で雰囲気が悪くなるなんて、根性のない連中だな。
オレはこのホテルに来てから何回か、男性従業員たちと揉め事を起こしていた。
女性従業員に声をかけまくるオレが気に食わなかったらしい。
オレは仕事のためにホテル内を自由に移動することを許されているが、誰の目から見ても従業員でないことは丸わかりだ。
なにせ、ラフな普段着でウロウロしてるんだからな。
しかも、ホテルオーナーの命を怪物から狙われているので調査に入ってもらっている……なんて事情を従業員に詳しく説明できるはずもなく、オレの仕事内容については秘密にされていた。
要するに、オレはオープン前の忙しい状況で、何故かオーナーから許可を出されてホテル内を大手を振ってウロウロしている邪魔者として扱われていたのである。
そんなオレが女性従業員に声を掛けまくればどうなるか?
当然ながら、揉め事が起こる。
まあ、オレにしてみればたいした揉め事は起こしてないんだけどな。
ちょっと肩を脱臼した奴がいたり、従業員食堂の一部が壊れた程度だ。たいしたことはしてない。
オレにしてはたいしたことじゃなくても、支配人はどうやら問題ありと判断したみたいだな。
その結果、従業員たちから極力隔離することにしたのだろう。
それに……大変不名誉なんだが……支配人はオレのことを嗜虐趣味の同性愛者だと思ってる節もある。
だから裸の男が集まる場所に行かせたくないのかもしれない。
谷口を縛り上げて刺青芋虫にしたのを客室係に見られたのが不味かったらしい。
いや、まあ、オレを同性愛者だと思っているということは、フロント担当の麻衣子さんとオレとの仲がバレてないということで……。うん、都合の良い状態だと思っておこう。
オレはどうでもいいが、麻衣子さんの方はバレたらマズいのは間違いない。
オープン前に客と夜を共にしていたなんて、悪評にしかならないからなぁ。
どうせこの仕事が終わればオレとは二度と合うことはない連中なんだし、不都合もないから誤解しててもらおうか。
「それではごゆっくりお楽しみください」
結局、オレは家族風呂に入ることを了解した。
貸切家族風呂の入り口前まで案内してくれた男性従業員は、ペコリと頭を下げると足早に去っていく。
テコテコという擬音が聞こえてきそうな歩き方で、ホント、小動物系だな。
捕まえて頭を撫でたくなる。
「さて」
入口の暖簾をくぐると、靴箱があり、その奥は脱衣所だ。
ホテル全体は洋風なのに、風呂は和風だ。
脱衣所には籐を編んだ敷物が敷き詰めてあって、木製のロッカーと脱衣篭が置かれている棚が並んでいる。
マッサージ椅子と扇風機があって、いかにも日本の風呂だ。
風呂も洋風にすればいいのにと思わないでもないが、こっちの方が落ち着くとは思う。
スパとか言って気取ってるのは違和感を感じるよな。
小さなテーブルの上には木製の桶が置かれている。
中には氷が敷き詰められていて、そこに缶ジュースやミニサイズのビールなんかが置かれていた。
『ご自由にお飲みください』の札が立っていて、サービスらしい。
貸切の家族風呂は有料サービスになるらしいから、料金の内ということなんだろうな。
風呂上りに飲ませてもらおう。
服を脱ぎ、置かれていたタオルを持って浴室に入ると、オレがイメージしている家族風呂よりかなり広かった。
浴槽だけで八畳くらいはあるだろうか。洗い場も同じくらいの広さはある。
床も壁も浴槽も黒い大理石張りで、かなり金がかかってそうだ。
浴槽から外が見えるように浴室の一面がガラス張りになっていて、日本庭園風の小さく区切られた庭が見えていた。
そして浴室の脇に扉があり、そこから外に出られて専用の露天風呂にも行けるらしい。
どんだけ金かけてるんだろう?
小さな旅館だと十分大浴場として通じる広さだぞ。
家族風呂の方がこれだけの広さだと、本当の大浴場がどれだけ広いのか気になってくる。
絶対に入って帰ろう。
誘惑してくる温泉の香りに浴槽に飛び込みたい衝動にかられながらも、まずは洗い場に行って身体を洗う。
オレは常識のある男だからな。
夏の日差しの中で動き回ったから、全身が汗臭い気がする。
念入りに洗わないといけない。
夜になったら、また麻衣子さんが部屋に来るかもしれないし……。
備え付けのシャンプーで髪を洗うと、泡がうっすらとピンク色に染まった。
あの後、川の水でキレイに洗ったつもりだったんだけどな。まだ髪の奥の方に血がこびり付いていたらしい。
結構がっつり出血したもんな。
体調はすぐに戻ったが、流れた血の量を考えると今も万全とはいかないだろう。
まあ、夜の運動をするくらいは全く問題ないんだけどな。
「よし、入るか!」
泡を洗い流してから、オレは足取り軽く浴室の脇の扉に向かった。
普通の風呂も良いけど、ここはやっぱり露天風呂だ。
竹垣で申し訳程度に囲われた短い通路を抜けると、岩を組んで作った露天風呂が姿を現した。
二畳程度の広さしかないが、家族で入るにも十分な広さだろう。
露天風呂からは見える景色は、湖。
雄大な自然を楽しめるようになっていた。
ホテルの建物側には竹垣と目隠しの木々が植えてあるが、湖の方向には視界を遮る物は何もない。
これ、色々なところから丸見えじゃないか?
大丈夫なんだろうか?さすがに配慮して設計されてるとは思うけど。
まあ、オレが気にすることではないか。
オレは人目がないのをいいことに、豪快に温泉に飛び込んだ。
水しぶき……お湯しぶき?……が上がる。
他に人がいたらこんなことはできないから、それだけはオレを家族風呂に押し込んだ支配人に感謝だな。
湯の温度はちょっと高め。外の空気で身体が冷えることを計算に入れているのだろう。
「ふうぅ……」
気持ちいい。自然と声が出る。
オッサン臭いと思うが、まあ他に人もいないし声が出るのを我慢する必要もない。
湯に入っていると自然と目が空に向く。
日が傾き始め、地平線が少し紅に染まり始めている。
もうそんな時間なのか。
午前中に猿河童に襲われ、しばらく体を癒し、飯を食ってホテルに戻って谷口の足取りを調査して……。
色々忙しく動いたので、それくらいの時間は十分に経っているだろう。
月が見える。
半月だ。
といっても、まだ半分には少し足りない。明日には上弦に達するだろう。
薄っすらと紅色の空に、月もまた薄く輝いていた。
オレは月に見惚れながらも、苦々しく感じる。
オレを支配する物……。
気配がした。
脱衣所に誰か入って来たらしい。
気付いたのは、警戒していたおかげだろう。怪物たちを警戒しているのもあるが、主にあのキザ長谷川に対する警戒だった。
清掃担当か?
それ以外にわざわざ貸切の風呂に入ってくる人間は思いつかない。でも客が入ってる時に清掃するなんてことがありえるか?
いや、オレが入っていることを伝えられてなかっただけかもしれない。
しばらくして、浴室の扉が開いた音がする。
まだ露天風呂の方から姿は確認できないが、気配は一人だけだった。
「虎児くーん。いる?」
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