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四章 新しい仲間たちの始まり
能天気、注意報
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「なあ、害獣」
<なんだ?>
ディートリヒが呼びかけると、即座にグリおじさんが答えた。
今更ながら「害獣」呼びが、完全に定着してしまっている。
他には「陰険グリフォン」や「性悪グリフォン」などの呼び方もあるが、どれで問いかけてもグリおじさんは答えて返す。
考えてみれば、おかしな話だ。
グリおじさんは自分自身を誇る発言をするくせに、ディートリヒたちに侮辱されることを受け入れている。
いつからそういう呼び方をするようになったのか……。ディートリヒは思い出そうとするが、思い出せなかった。
わりと最初からだった気もするし、イタズラをされまくって耐え切れなくなってから呼ぶようになった気もする。
ただ確かなのは、グリおじさんは最初から不機嫌な顔すらせずに受け入れていたと言うことだ。
そうでなければ、最悪の魔獣とまで言われたグリフォンを貶し続けることなどできない。
最初の頃は怖い存在だったんだよな。……と、ディートリヒは出会ってすぐの頃を思い出した。
魔獣には魔獣の理屈があって、人間と同じ思考だと思っていると足元をすくわれると考えていた時期もあった。今思えばそれは杞憂であり、むしろ警戒すべきは人間臭い部分の方だと分かってきている。
イタズラ好きな事や、調子に乗りやすい部分がそうだ。
<なんだ?話があったのではないのか?>
「あ、スマン」
不機嫌なグリおじさんに声に、ディートリヒは飛んでいた意識を引きずり戻した。
「……あんた、何を企んでるんだ?」
<……>
ディートリヒの問い掛けに、グリおじさんは無言で返す。
ただの無言ではなく、嘴が緩んでいる半笑いの無言だ。今にも鼻歌を歌いだしそうな雰囲気がある。
「おい!」
その苛立つ顔に、ディートリヒは思わず叫んだ。
<そんな声を出すな。貴様らの悪い様にはならぬ>
「おい!何か企んでるなら話せよ!妖精王を倒す秘策か何かなんだろ?話してくれないと、オレたちがその策に合った行動が出来るか分からないぞ?」
ディートリヒは苛立ちからグリおじさんの頭を軽く叩くが、叩かれた本人はそれを気にする様子はない。
<そうだな。貴様らは、即死だけはするな。小僧の薬でも死んだら元に戻せぬからな。それだけでいい>
「なんだよ、それ?」
<即死さえせねば、我が割って入って止めてやる。なに、所詮は妖精王との戦い前の余興。貴様らがどんな無様を晒そうが、誰も気にも留めぬ>
「いや、そうじゃなくてだな!」
これは、意図的に話をはぐらかされている。そう気付いたらなおさら、何を隠しているのか聞き出したくなった。
<これ以上は言えぬな。妖精王が近くにいるのだぞ?どんなに魔法を使って聞こえぬようにしても、この距離では確実に聞かれるからな。まったく、厄介な羽虫め>
「……」
要するに、妖精王であるカラカラに聞かれているから計画を発表できないということだ。
そう言われてしまえば、さすがに黙るしかなかった。
だだ、ディートリヒには納得いかないことがある。
どう見ても、今のグリおじさんは、浮かれている。
ロアの救出計画を練っているというよりは、悪質なイタズラを仕掛けて楽しんでいる様にしか見えない。自分たちも巻き込まれ被害にあう気しかしない。
早速、先ほど思い浮かべた警戒すべき部分が出て来た。
ロアの姿を直接目にしたのが原因だろう。
まさかと思うが、いつでも助け出せる状況になって気が緩んでいるんじゃなだろうな?……と、ディートリヒは疑いの目を向けた。
「本当に、大丈夫なんだな?」
ちゃんとロアを助けられるんだよな?という意味を込めて、ディートリヒは確認した。
<我が貴様らの命を救うために割って入ろうが、妖精王は気にも留めないと思うぞ?あやつにとって、寝坊助らは道端の石コロに過ぎぬからな。生きようが死のうが気にも留めぬわ>
グリおじさんの答えは、ディートリヒの思惑とは違っていた。どうやら、自分たちの身の安全について念押ししていると思ったようだ。
ディートリヒたちは、この旅に出発する前から覚悟は決めている。今更命乞いをするつもりはない。
そもそも、冒険者とは、依頼を受けて誰かのために命懸けで働くのが仕事だ。その誰かが、仲間であるロアであるなら、命を懸けるのは本望でしかない。
その思いは、程度の差こそあれ望郷のメンバー全員が同じだ。
「ちが……」
<妖精王が気にも留めぬのは、配下に対しても同じだ。貴様らがもし、妖精王の配下の魔獣を殺すことができても、あやつは眉一つ動かさぬだろうな。逆に褒め称えるかもしれぬくらいだ。妖精王にとって大事なのは主である小僧のみ。他は石コロだ。ダンジョン内にいる魔獣だけでなく、アダド全土の縄張りに散らばる配下が全滅しても、妖精王が心を痛めることはない。殺したからと言って、報復される恐れはない>
「そうじゃなくて」
<ふふふふ……。妖精王は貴様らでは絶対に敵わないと思い込んでおるようだぞ?それは貴様らが戦う魔獣たちも同じであろう。いっそ、勝って度肝を抜いてやれ。油断しておる内なら、勝ち目はあるぞ!>
これはダメだ。耳を貸す余裕すらない。グリおじさんは完全に浮かれている。
ロアが手に届く距離にいることで、もう救い出せた気になっているのだろう。
ディートリヒは頭を抱えた。
グリおじさんは、いつも詰めが甘い。自分の計画に酔って、自ら大きな墓穴を掘ることも少なくない。
今がまさに、その状態だ。
ここに来て、グリおじさんの弱点が出た形となってしまった。
聞いた話では、グリおじさんと妖精王の力は同格。勝てる確証はない。
ロアだって、どう見ても洗脳状態で、かけられた魔法を解ける保証もない。
浮かれていられる状況ではない。
ディートリヒは、どうやって舞い上がっている害獣の目を覚まさせるか考え始めた。
「リーダー、リーダー!」
「なんだ、コルネリア?オレは今、この浮かれバカグリフォンにガツンと言ってやろうと……」
「それの相手をしてる余裕ないわよ?」
全身鎧を着て完全武装のコルネリアに声を掛けられ、ディートリヒは周囲を見渡した。
魔獣たちの歓声が響き渡っている円形闘技場。
ゆっくりと、その一端の大扉が開こうとしている。
「今は戦いに集中して。本気じゃないと生き残れないから」
懇願とも、批難ともとれるコルネリアの言葉。
いつになく真剣で、ディートリヒはまだ浮かれているグリおじさんから目を離して頷いた。
浮かれグリフォンを正気に戻すのは後でもできる。
今は、自分たちの戦いを優先すべきだった。
<なんだ?>
ディートリヒが呼びかけると、即座にグリおじさんが答えた。
今更ながら「害獣」呼びが、完全に定着してしまっている。
他には「陰険グリフォン」や「性悪グリフォン」などの呼び方もあるが、どれで問いかけてもグリおじさんは答えて返す。
考えてみれば、おかしな話だ。
グリおじさんは自分自身を誇る発言をするくせに、ディートリヒたちに侮辱されることを受け入れている。
いつからそういう呼び方をするようになったのか……。ディートリヒは思い出そうとするが、思い出せなかった。
わりと最初からだった気もするし、イタズラをされまくって耐え切れなくなってから呼ぶようになった気もする。
ただ確かなのは、グリおじさんは最初から不機嫌な顔すらせずに受け入れていたと言うことだ。
そうでなければ、最悪の魔獣とまで言われたグリフォンを貶し続けることなどできない。
最初の頃は怖い存在だったんだよな。……と、ディートリヒは出会ってすぐの頃を思い出した。
魔獣には魔獣の理屈があって、人間と同じ思考だと思っていると足元をすくわれると考えていた時期もあった。今思えばそれは杞憂であり、むしろ警戒すべきは人間臭い部分の方だと分かってきている。
イタズラ好きな事や、調子に乗りやすい部分がそうだ。
<なんだ?話があったのではないのか?>
「あ、スマン」
不機嫌なグリおじさんに声に、ディートリヒは飛んでいた意識を引きずり戻した。
「……あんた、何を企んでるんだ?」
<……>
ディートリヒの問い掛けに、グリおじさんは無言で返す。
ただの無言ではなく、嘴が緩んでいる半笑いの無言だ。今にも鼻歌を歌いだしそうな雰囲気がある。
「おい!」
その苛立つ顔に、ディートリヒは思わず叫んだ。
<そんな声を出すな。貴様らの悪い様にはならぬ>
「おい!何か企んでるなら話せよ!妖精王を倒す秘策か何かなんだろ?話してくれないと、オレたちがその策に合った行動が出来るか分からないぞ?」
ディートリヒは苛立ちからグリおじさんの頭を軽く叩くが、叩かれた本人はそれを気にする様子はない。
<そうだな。貴様らは、即死だけはするな。小僧の薬でも死んだら元に戻せぬからな。それだけでいい>
「なんだよ、それ?」
<即死さえせねば、我が割って入って止めてやる。なに、所詮は妖精王との戦い前の余興。貴様らがどんな無様を晒そうが、誰も気にも留めぬ>
「いや、そうじゃなくてだな!」
これは、意図的に話をはぐらかされている。そう気付いたらなおさら、何を隠しているのか聞き出したくなった。
<これ以上は言えぬな。妖精王が近くにいるのだぞ?どんなに魔法を使って聞こえぬようにしても、この距離では確実に聞かれるからな。まったく、厄介な羽虫め>
「……」
要するに、妖精王であるカラカラに聞かれているから計画を発表できないということだ。
そう言われてしまえば、さすがに黙るしかなかった。
だだ、ディートリヒには納得いかないことがある。
どう見ても、今のグリおじさんは、浮かれている。
ロアの救出計画を練っているというよりは、悪質なイタズラを仕掛けて楽しんでいる様にしか見えない。自分たちも巻き込まれ被害にあう気しかしない。
早速、先ほど思い浮かべた警戒すべき部分が出て来た。
ロアの姿を直接目にしたのが原因だろう。
まさかと思うが、いつでも助け出せる状況になって気が緩んでいるんじゃなだろうな?……と、ディートリヒは疑いの目を向けた。
「本当に、大丈夫なんだな?」
ちゃんとロアを助けられるんだよな?という意味を込めて、ディートリヒは確認した。
<我が貴様らの命を救うために割って入ろうが、妖精王は気にも留めないと思うぞ?あやつにとって、寝坊助らは道端の石コロに過ぎぬからな。生きようが死のうが気にも留めぬわ>
グリおじさんの答えは、ディートリヒの思惑とは違っていた。どうやら、自分たちの身の安全について念押ししていると思ったようだ。
ディートリヒたちは、この旅に出発する前から覚悟は決めている。今更命乞いをするつもりはない。
そもそも、冒険者とは、依頼を受けて誰かのために命懸けで働くのが仕事だ。その誰かが、仲間であるロアであるなら、命を懸けるのは本望でしかない。
その思いは、程度の差こそあれ望郷のメンバー全員が同じだ。
「ちが……」
<妖精王が気にも留めぬのは、配下に対しても同じだ。貴様らがもし、妖精王の配下の魔獣を殺すことができても、あやつは眉一つ動かさぬだろうな。逆に褒め称えるかもしれぬくらいだ。妖精王にとって大事なのは主である小僧のみ。他は石コロだ。ダンジョン内にいる魔獣だけでなく、アダド全土の縄張りに散らばる配下が全滅しても、妖精王が心を痛めることはない。殺したからと言って、報復される恐れはない>
「そうじゃなくて」
<ふふふふ……。妖精王は貴様らでは絶対に敵わないと思い込んでおるようだぞ?それは貴様らが戦う魔獣たちも同じであろう。いっそ、勝って度肝を抜いてやれ。油断しておる内なら、勝ち目はあるぞ!>
これはダメだ。耳を貸す余裕すらない。グリおじさんは完全に浮かれている。
ロアが手に届く距離にいることで、もう救い出せた気になっているのだろう。
ディートリヒは頭を抱えた。
グリおじさんは、いつも詰めが甘い。自分の計画に酔って、自ら大きな墓穴を掘ることも少なくない。
今がまさに、その状態だ。
ここに来て、グリおじさんの弱点が出た形となってしまった。
聞いた話では、グリおじさんと妖精王の力は同格。勝てる確証はない。
ロアだって、どう見ても洗脳状態で、かけられた魔法を解ける保証もない。
浮かれていられる状況ではない。
ディートリヒは、どうやって舞い上がっている害獣の目を覚まさせるか考え始めた。
「リーダー、リーダー!」
「なんだ、コルネリア?オレは今、この浮かれバカグリフォンにガツンと言ってやろうと……」
「それの相手をしてる余裕ないわよ?」
全身鎧を着て完全武装のコルネリアに声を掛けられ、ディートリヒは周囲を見渡した。
魔獣たちの歓声が響き渡っている円形闘技場。
ゆっくりと、その一端の大扉が開こうとしている。
「今は戦いに集中して。本気じゃないと生き残れないから」
懇願とも、批難ともとれるコルネリアの言葉。
いつになく真剣で、ディートリヒはまだ浮かれているグリおじさんから目を離して頷いた。
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