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四章 新しい仲間たちの始まり

愛と、真実

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 かくして、牛頭人ミノタウロスは倒され、四十一層に進む扉は開かれた。

 今回の出来事の中で一番惨めだったのは、ミノタウロスだろう。
 階層主ボスとして登場したにも関わらず見せ場らしい見せ場もなく、むしろグリーダーの目的のために良いように使われて倒されて終わったのだから。

 結果として、グリーダーの目的は達せられた。
 ハーレムパーティーことアダドの勇者パーティー『降りしきる花』は、グリーダーによって乗っ取られたのである。
 男性のリーダー一人に女性四人のパーティーだったが、そのリーダーの立場をグリーダーによって奪われた。

 一人目の盗賊のアディーバへの「壁ドン」、二人目の魔術師のターラへの「お姫様抱っこ」。
 それらと同じく、続く二人にも恋愛小説から引用された技が使われた。

 次は「顎クイッ」だと宣言していたものの、三人目の回避盾のルゥルゥは「頭なでなで」で落とされた。対象と技の相性を配慮した結果だろうか?

 その代わりと言っては何だが、予定された「顎クイッ」は最後の神官のサマルで使われたのだが……今までの三人とは様相が違っていた。

 今までひたすら優しく扱い甘い言葉をかけていたグリーダーは、サマルにだけは厳しい行動をした。
 強引に肩を押してサマルを床に転がすと、上から覆い被さった。

 身体には触れていないが、グリーダーの身体はディートリヒの物だ。大柄な、しかも黒鎧姿の男が急に覆い被さってきたのだから、その時の恐怖は想像以上だろう。

 獲物を狙う猛獣の様な目で見下ろされ、サマルの身体は小刻みに震えた。

 しばらくそのまま見つめ合い、サマルの緊張が限界に達し目を逸らしたところで、件の「顎クイッ」である。
 サマルの顎を指先で押し上げて、強制的に視線を戻させた。

 そのままゆっくりと顔を近づけ、口付けを落とす。
 盗賊のアディーバの時とは違う、軽く静かに触れるだけの口付け。そして険しい表情を緩めて優しく微笑む。

 それだけで、サマルは落ちた。

 グリーダー曰く、この緊張と緩和が重要らしい。
 だが、この厳しい対応は、グリーダーの個人的感情から来たものだろう。グリーダー……グリおじさんの精神は、女神官を特に嫌っている。ロアを虐げて追い出した主犯が、女神官だったからだ。
 自分の悪事はすぐに忘れるくせに、グリおじさんは自分とロアにやられたことは根に持って無関係な人間に八つ当たりまでするのである。

 「……いや、ありえないから……」

 その時のことを思い出しながら、コルネリアは呟いた。

 今コルネリアたちがいるのは、四十一層の安全地帯セーフルームだ。
 ミノタウロスとの戦いを終えた時点で、もう一日が終わる時間になっていた。
 そのため、直後にこの部屋に入って今日のダンジョン攻略は終わることにした。

 食事を終え、今は思い思いの状態で身体を休めている。
 眠る前の自由な時間だ。

 コルネリアはセーフルームの壁に背を預けて座っていた。
 隣には自分の身体がモテているのを見せつけられ、不貞腐れて眠っているディートリヒの精神の入ったグリフォンの身体がある。同じく眠っている双子の魔狼ルーとフィーの姿もあるが、こちらはグリーダーの所業に呆れはてたと言った感じだった。

 「いくら恋愛小説で人気の行動だからって、それで惚れるとかチョロいというより異常よ」

 コルネリアは一人、片膝を抱えて呟いた。
 そのコルネリアの暗い気持ちを掻き乱すように、セーフルームに騒がしい声が響き渡る。

 「やだー!ディーちゃん面白い!」
 「さすがですわ、ディー様!!」
 「ディー、あとでいいことしようか?」
 「ディー様ぁ……」
 「ふははははははは!!」

 四つの女性の艶やかな声と、見苦しい馬鹿笑い。
 ハーレムパーティーの女性四人と、グリーダーである。

 五人はセーフルームの中心に陣取り、胡坐をかいて座っているグリーダーに四人が密着する格好で宴の様なバカ騒ぎを繰り広げていた。

 その姿を見て、コルネリアは大きくため息をつく。

 「……頭痛い。いったい、この状況は何なのかしら」

 幸いと言って良いのか、ダンジョンの中なので酒を飲んだり本格的な情事に発展することはない。それでも、それがなければ今にも一線を超えてしまいそうな危ない雰囲気が漂っている。
 コルネリアは頭を抱えるしかなかった。

 「まあ、グリーダーが非常識で迷惑なのは、ある意味予定通りだから許せると言えば許せるんだけど……」

 コルネリアはまるで自分自身に言い聞かせるように、呟き続ける。
 コルネリアにとってグリーダー……つまりグリおじさんが迷惑行為をするのは織り込み済みだ。なにせ誰もが認める迷惑グリフォンなのだから当然である。
 それに唯一抑えこめるロアがこの場にいないのだから、仕方がない事だろう。

 ロア抜きで一緒に旅をしないといけないと分かった時点で、ある程度は覚悟していた。
 この程度なら許せる範囲だ。

 しかし……。
 織り込み済みだったグリおじさんとは違い、ミノタウロスとの戦いの直後から完全に予想外な行動に出た男がいた。
 その男は、今でもバカ騒ぎをしているグリーダーの周りをウロチョロしている。

 「クリストフは許せない……」

 小さく呟くと、コルネリアはクリストフを睨み付けた。

 クリストフはバカ騒ぎ連中の傍らにいた。
 今は薬缶ケトルを片手に茶を注いで回って、ニコニコと笑っている。

 目がキラキラと輝いていて、まるで憧れの英雄に出会った少年のようだ。
 時々ふと立ち止まると、感動に打ち震えて何もない方向に向かって満足げに一人頷いているのが気持ち悪い。

 ハーレムパーティーの女性たちはグリーダーのことを「ディー」と呼んでいるが、それはクリストフが原因だった。

 ミノタウロスとの戦闘が終わった直後に、クリストフがグリーダーに駆け寄ると「ディーさん!やっぱり貴方はオレのリーダーに相応しい人だ!!」と歓喜の叫びを上げたのである。

 そのせいで、ハーレムパーティーの連中はグリーダーの名前を「ディー」だと勘違いして呼び続けている。
 おかげで複数の呼び名が混在していて面倒な状態になっている。せっかくグリーダーと名付けたのに台無しだ。

 この「ディー」という名は、ディートリヒが少年時代に若気の至りで犯罪集団のリーダーをやっていた頃に呼ばれていた呼び名だ。
 二人はその頃からの付き合いで、クリストフは昔の粗暴で凶悪だったディートリヒを慕っていた。

 今でもディートリヒが酒に酔ったり激昂したりで凶悪な側面を見せると、クリストフはどこか嬉し気に「ディーさん」と呼びかけるほどだった。

 クリストフはグリおじさんの精神がディートリヒに入り、凶悪でめちゃくちゃな行動をしたことで当時の「ディーさん」と重ねてしまったのだろう。

 そして、そのまま戻れなくなってしまっている。

 「絶対に許さない」

 コルネリアはクリストフに恨みの視線を向ける。
 コルネリアとクリストフは、望郷の中でも常識側の人間である。少なくとも、そう自負している。

 それなのに、コルネリア一人を放置して、クリストフまで非常識な行動をし始めたのだから許せるはずがない。
 唯一、苦労を分け合える相手だと思っていただけに、コルネリアのクリストフに対する恨みは深かった。

 <うるさい女!やけに不満そうだな。何が不満なのだ?>

 グリーダーが、望郷のメンバーたちにしか聞こえない声を掛けてきた。
 気を使ったわけではなく、自分たちが楽し気にバカ騒ぎをしているのに不景気な顔をしているコルネリアが気に食わないのだろう。

 「……何が不満って、おかしいでしょう?どうして、恋愛小説の真似をしただけでそんなに惚れられちゃうのよ?それに、死にたくなるような目に合わせるんじゃなかったの?なんで一緒に楽しく騒いでるのよ?」

 コルネリアは取り合えず、グリーダーに対しての不満をぶつけた。
 ハーレムパーティーの女性たちに聞こえない程度に声を落とした発言だったが、同じような声量で戦闘中でも聞こえていたグリーダーなら十分だろう。

 グリーダーの声はクリストフにも聞こえているはずだが、彼は何やら一人笑みを浮かべながら自分の世界に入っていて耳に届いていないらしい。
 ちなみに、いつもの事なのでコルネリアの意識の範囲外だが、ベルンハルトも離れた場所でチェンジリングの魔道具を調べるのに必死でこちらの話は聞いていない。ディートリヒと双子は眠ったままだ。

 <それは、当然だな。ディートリヒ寝坊助が隠し持っていた惚れ薬を使ったからな!>
 「え?まだ、持ってたの!?」

 コルネリアは惚れ薬を使った事より、ディートリヒが隠し持っていたことに驚いた。

 惚れ薬は、ロアが作った物だった。
 それも通常売られている、効くか効かないか分からないような代物ではない。ちゃんと効果があり禁忌となっている惚れ薬の魔法薬だ。
 それをロアが持っていることを知ったディートリヒが、半ば無理やり譲り受けた。

 ネレウス王国内で色々と事件があり、全て使い切ったとディートリヒは言っていたが、まだ隠し持っていたらしい。
 禁忌の魔法薬なので、持っているだけで違法だ。もちろん、このアダド帝国でも。

 <小分けにした小瓶を、手持ちの薬入れの中に隠しておったぞ!所持品を確認した時に発見したぞ。姑息な寝坊助らしいな!>
 「バカリーダー!後で殴る!もし残ってたら全部処分しろって言ったのに!」

 ほとんどの冒険者は、パーティーの荷物とは別に小物入れを身に付けている。緊急時にすぐに取り出せるように、薬などを小分けにして持ち歩いているのだ。
 個人管理のため、そこに隠されれば他人に気付かれない。グリおじさんとディートリヒの身体が入れ替わっていなければ、今でも発見されていなかったはずだ。
 ディートリヒにとっては、不運としか言いようが無かった。

 「それで、惚れ薬を使ったの?いつ?なんで?というか、惚れ薬を使うなら恋愛小説の真似事をしなくても良かったんじゃない?」

 コルネリアが質問を返すと、離れた位置にいるグリーダーは口を歪めてニヤリと笑った。

 <質問が多いな。さすが、うるさい女だ!だが、今の我は気分が良いので答えてやろう>

 そう言いながら、グリーダーは身を寄せている魔術師のターラの髪を撫でた。それだけなのに、ターラは身悶える。

 <惚れ薬を使ったのは壁ドンなどを仕掛けた瞬間だ。風の魔法で霧状にして吸い込ませた。我の魔力を染み込ませた惚れ薬だったからな、このように効果はてきめんだ!>
 
 惚れ薬の魔法薬の使用方法はいくつかある。一般的なのは髪や血を溶かし込むことだが、最も効果があるのは魔力を染み込ませることだった。
 魔力を染み込ませるのは錬金術師や魔術師でないと上手く出来ずに、失敗して薬を無駄にしてしまう。
 だが、人間以上に魔法に長けた性悪グリフォンの精神が宿るグリーダーなら問題にすらならない。

 <惚れ薬は一回分しか残っていなかったがな、四人に分けてもこの通りだ。流石は我だな!魔法で霧にして狙い通りに飛ばすのは、寝坊助の魔力量ではかなり難しかったがな。限界まで節約した魔法式でも、途中で魔力切れを起こさないか冷や冷やしたぞ!>

 グリーダーは自慢げに笑って見せた。
 ディートリヒの魔力量は少ない。それなのにあの場では剣に魔法を纏わてミノタウロスと戦い、惚れ薬を霧状にして女性たちに吸い込ませていたのだ。
 余程の魔力操作と、緻密な魔法式の構築が無いと不可能だっただろう。グリおじさんは、自分の楽しみのためにはどんな苦労もいとわない。

 「あ、じゃあ、クリストフが変なのも……」
 <いや、クリストフチャラいのには何もしておらぬぞ?こやつ、頭がどうかしたのか?先ほどからやけにキラキラした目で我を見つめて来て気持ち悪いのだが>
 「あ、そう。ほっといてあげて」

 一縷の希望を持って、クリストフの様子が変なのも惚れ薬の影響かと思ったが、そういう訳ではないらしい。今のクリストフは素で変になっている。
 コルネリアは放置することにした。

 「それで、恋愛小説の真似をした理由は何だったの?」

 クリストフの件を頭から追い出しながら、コルネリアはさらに質問を重ねた。

 <貴様の姉……男前の女が惚れ薬から覚めた時にどうなったか覚えておるな?>
 「ええ、まあ」

 ディートリヒに惚れ薬を使われた相手の一人は、コルネリアの姉であるエミーリアだった。
 もっともそれは、ディートリヒに使われたというよりは、グリおじさんの指示で使わされたと言った方が正しい。

 惚れ薬を使われたエミーリアは、剣聖ゲルトに一時的に惚れてしまった。

 しかし、薬の効果が切れると同時に、エミーリアは自身の恋愛感情に違和感を感じて、剣聖のことなど愛してなかったと爆弾発言をして切り捨ててしまったのである。

 <小僧の作った惚れ薬でも、いずれは正気を取り戻して愛してないと察する。むしろ正気でない時との違和感で、薬の影響だったと強く自覚することになる。我はその違和感を無くして、本物だと錯覚させたかったのだ!>
 「……なるほど、惚れ薬で作られた恋愛感情に理由を与えて、本物の感情だったと思わせようというのね」

 少し考えて頭の中で整理してから、コルネリアは答えた。

 惚れ薬によって作られた恋愛感情は、急激に湧き上がって急激に醒める。
 普通の人間ならば、違和感を感じて自分は正気でなかったと悟ることになる。

 その違和感を与えないために、グリーダーは壁ドンやお姫様抱っこなどの印象深い行動をした。
 急に湧き上がって来た恋愛感情を、それらの行動の影響だと勘違いさせたのだ。

 急に胸が高鳴り、頬が赤らむ。そして、恋に落ちる。
 平常時であれば異常でしかないが、壁ドンをされた後ならそれが切っ掛けで惚れてしまったと思うだろう。

 偽物の感情だと気付かなければ、薬が切れた後も引きずるはずだ。

 <貴様にしては、察しが良いではないか。どうしてあんな男に惚れてしまったんだろう?と考えながらする恋愛は、人間には苦しいものなのであろう?一度惚れたからと、惚れた弱みで苦痛を感じながらも愛し続けるのではないか?>

 グリーダーが問い掛けると、コルネリアは眉を寄せて考え込んだ。
 コルネリアは経験していないが、そういった苦しい恋愛をしている人の話はよく聞く。
 たしかに、それは辛いだろう。惚れた弱みという言葉も、よく聞く。そういうものなのかもしれない。

 コルネリアは悩みながらも、納得した。
 グリーダーに人の恋心を解説される違和感は納得できていないが……。恋愛小説おそるべし。
 
 「じゃあ、今バカ騒ぎをしてるのも……」
 <そうだ!我の綿密な計画の内だ!!惚れ薬の効果を見つつ幸せな状態から徐々に酷い扱いをし、悔やみ苦しむ恋愛地獄に落としてやるのだ!楽しい天国から地獄へ落とすのだ!!苦しみも倍増だぞ。我の命を狙った報いを思い視させてやる!!>

 うわ、最低だこいつ。女の敵だ。……と、ドン引きながらもコルネリアはグリーダーのやりたいことを理解した。だからといって、すべてが腑に落ちたわけではないが、今更止められる雰囲気でもない。
 好きにさせるしかないのだろう。

 コルネリアは行動と目的が理解できて悩む必要が無くなっただけ良かったのだと、自分の中の不満を抑え込んだ。

 「あ、そうだ!」
 <なんだ?>

 コルネリアは思い出したように声を上げる。

 「はどうするの?」

 コルネリアが指差したのは、セーフルームの反対側の壁際の隅。
 グリーダーとハーレムパーティーの女性たちが背を向けている場所だ。

 そこには壁の染みと一体化する勢いで暗く落ち込んでいる、一人の男がいた。

 ハーレムパーティーのリーダー、剣士のハリードである。彼は膝を抱えて丸まっていた。
 女性たちが次々とグリーダーに惚れていく姿を見せられ、燃え尽きていて崩れ落ちてから動こうとしない。

 そのままボス部屋に放置して魔獣の餌食にするのかと思ったら、グリーダーが指示してクリストフにここまで連れて来させたのだ。
 グリーダーに指示されたその時のクリストフは、嬉しそうに目を輝かせてご主人様に投げられた棒を拾ってくる忠犬の様だった。

 <あれは、修羅場要員だ。ふふふふふ……楽しくなるぞ>
 「あ、なんかわかった気がするわ。聞きたくないから詳細は教えてくれなくても大丈夫」

 ベタ惚れ状態から覚めて正気を取り戻した女たちに、けしかけるのだろう。
 大喧嘩に発展するのは間違いない。恋愛のもつれは恐ろしいことになるはずだ。

 どこまでもクズの発想だなと、コルネリアはグリーダーに嫌悪感を向ける。
 やっぱり性悪グリフォンは絶対に野放しにしたままではいけない存在だと、コルネリアは再確認したのだった。
 
 
 


 
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