上 下
125 / 150
芽ぐむ日

第三十六話 藤

しおりを挟む
 暦は六月。
 道すがら、紫陽花の花が人々の目を楽しませる季節。
 ――チリリ、リリ、リーン……
 国立魔法学園の片隅にあるクラブ棟の一室から、涼やかな音色が漏れ聞こえて来た。
 揺れ、耳に心地よい音を奏でるのは、真鍮の筒。
 風受けの蝶がひらりと舞い、魔石が真鍮の筒を打つ。
 ――リリ、リーン……
 魔石から魔術紋様に魔力が流れ、ふわり、とそれが現れた。
「あ、成功した!」
「わあ、綺麗だね」
 ふわり、ふわりと舞うのは、幻影で出来た、美しい蝶。
 台所錬金術部の部室に吊るしたウィンドチャイムは、レナとイヴァンの目の前で、見事にその性能を発揮した。
「ウィンドチャイムが鳴るたびに幻影の蝶が現れるのか……。これ、ヘンリー殿下が見たら売りたい、って言い出すかもね」
「ああ、確かに言いそうですね」
 ひらり、ひらり、と舞う蝶は、女性が好みそうな幻想的な美しさである。
「これを作り終えてからスキルの練習をしたら、少し腕が上がりました」
「それは良かった」
 ふふ、と穏やかに微笑み合い、再びウィンドチャイムに視線を戻す。
「もうすぐ夏休みですね」
「そうだね」
 学園の夏休みは、六月の中旬からだ。昨年は淑女教育とネモによるブートキャンプを詰め込まれたが、果たして今年はどうなることやら。
 地獄のブートキャンプを思い出して遠い目をしていると、イヴァンが「あの……」と口ごもりながら言い出した。
「レナ、公園に行く約束、覚えてるかな? それで、その……、今度の休養日は空いてる?」
 レナはそのお誘いを受け、喜びに頬が緩む。
 想い人からのお出かけのお誘い。
 それは、恋する少女にとっては、特別な意味を持っていた。

   ***

「わぁ……」
 レナの口から、感嘆の声が漏れる。
 そこは、住宅街の家と家の間にぽっかり空いた空間に作られた公園だった。
 その公園には薔薇を始めとした色とりどりの花々が植えられており、中でも一番見事なのは、中心部にある大きな藤棚だろう。
 レナは頭上から垂れ下がる紫色の花房をうっとりと眺め、溜息をつく。
 ポポは嗅いだことのない匂いにつられ、レナの肩から降りて藤の木をスルスルと登って花の中に消えていく。
「こんなところにこんなに素敵な公園があるとは知りませんでした」
「ちょっと入り組んだ所にあるからね。藤の花はいつも五月ごろが見ごろなんだけど、ちょっと開花時期が遅れたみたいで、丁度今が見ごろだったから……」
 この美しい光景を、是非レナに見せたいと思ったそうだ。
「それと、この公園なんだけど、実は私有地なんだ」
「えっ、そうなんですか?」
 勝手に入って大丈夫だろうかと不安そうな顔をするレナに、イヴァンは笑って大丈夫だと告げる。
「元々花好きの人の庭だったんだけど、持ち主の方がお年でお子さんの住むところに引っ越すことになってね。けど、この庭を潰すのはしのびないと言って、この辺りのご近所さんからの要望もあって、この庭を開放して公園にしたんだ。今ではご近所さんが協力してこの公園の世話をしているんだよ」
 居住空間も潰し、ついでにそこにも花を植え、公園にしてしまったらしい。
「たまに公園に来て、ご近所さんとお茶をしているらしいよ」
 そう言って、ガーデンチェアーとテーブルを指さし、微笑んだ。
 それは素敵だな、とレナも微笑む。
 花の良い香りが風に乗って流れてきて、レナはふわりと乱れた髪を整える。
 イヴァンはそれを見て、「あ」と小さく呟き、懐から小さな包みを取り出した。
「あ、あの、レナ」
 頬を淡く染め、少しばかり挙動不審気味に、イヴァンはそれをレナに差し出した。
「これ、貰ってくれないかな……?」
 可愛らしいポップな包装紙に包まれた、それ。
 レナは小首を傾げながら受け取り、中身を取り出す。
「わ、可愛い……」
 それは、淡いピンク色の小花のついたヘアピンだった。
「それ、一応ローズクォーツの魔石なんだ」
「えっ」
 そう言われ、レナはそれをよく見てみれば、確かに小花に使われた石からは魔力が感じられた。
「ほら、ダンジョン都市で買い物した時覗いた露店で売ってたやつだよ」
「ああ、あの時の!」
 本当に魔石も取り扱ってたんだ、と感心してヘアピンを眺める。
「あっ、魔術紋様」
「ああ、それ、僕が刻んだんだ。そのヘアピンを着けてるときに攻撃されたら、一度だけ身代わりになってくれるよ」
 台座の裏部分に刻まれた魔術紋様を見つけ、呟くと、イヴァンにとんでもないことを言われた。
「そ、それ、高等錬金術……」
 身代わりになるようなアミュレット系の魔道具は、高等技術が必要となる。更に、それには相当な数の魔術紋様を刻まねばならず、普通は、こんな小さなヘアピンに刻み込めるものではない。
「まさか、圧縮術……?」
「うん、そうだよ」
 もし、この小さなヘアピンに刻もうとするなら、魔術紋様を特殊な術で圧縮して刻むしかない。そして、当然の如く、それは超高等技術である。
 露店のヘアピンが、とんでもない魔道具となってレナの手の中にある。その事実にめまいがしそうだった。
「これ、あの騒動に巻き込まれる前に渡せればよかったんだけど……」
 イヴァンがヘタレなばかりに渡せなかったのである。
 落ち込むイヴァンに、レナは焦った。
「あの、そんな、イヴァン先輩は一つも悪くないじゃないですか!」
「いや、あの時、ポポが居なかったらと思うと……」
 あの時、拘束から逃れた腕でレナに向かって放たれた火球。イヴァンが今でも夢に見る恐ろしい光景だった。
 ポポによって防がれたが、もしポポが居なかったらと思うと、今でも背筋が寒くなる。
 イヴァンは真剣な顔で、レナを見つめた。
「レナ、君に何かあったらと思うと、本当に怖いんだ。どうか、これを常につけるようにして欲しい」
 あれ以来、夢見が悪くて寝不足なんだ、とまで言われ、レナはこんな高等技術を詰め込まれた魔道具は貰えないと言いそうになるのを飲み込んだ。
「本当に怖くて、君を安全な場所に閉じ込められたら、なんて暗いことまで考えちゃって、本当に自分が情けないよ」
 眉をハの字に下げ、情けない顔をするイヴァンに、レナは戸惑いの視線を向ける。ネモ達が聞いたら、ヤンデレの走りだと騒ぐだろう。
「肝心なことを言わないくせに、アロイスさんを気にするレナにやきもきして、嫉妬して、独占欲ばかり一人前で、本当に僕は情けない……」
 イヴァンはそう呟きながら、熱のこもった瞳で、レナを見つめた。
 かつてないほどに真っ直ぐ見つめられ、レナの心臓が跳ねる。

「君が好きだ」

 一言。
 そのたった一言で、レナの思考は停止した。
 今、彼はなんと言ったか。
 彼は、今、レナがずっと欲しがっていた一言を言わなかったか?
 その一言が停止した思考に染みわたり、氷解するように思考が回り出す。
 じわじわと頬に熱が集まるのを感じながら、レナはイヴァンを見つめる。
「君がお日さまの下で、キラキラ笑ってるのが好きだ。そんな君の隣にいるのは、僕でありたい。僕以外の人を、君の隣に置かないで欲しい」
 アイスブルーの瞳は、レナだけを映していた。
「君はとても可愛いから、誰かに盗られやしないかって、いつも不安だ」
 イヴァンが、頬を染めたレナの手をとる。
「君と正面から見つめ合うのは、僕でありたい。君の手を握るのは、僕だけでありたい。君に触れる権利が欲しい」
 イヴァンはレナの手をとったまま、跪いて、耳まで赤くしたレナを見上げる。
「レナ、どうか、結婚を前提に、僕とお付き合いしてください」
 イヴァンの、レナを見つめる目は、高温の炎のように熱かった。
 彼と出会ったのは、一年以上前。
 最初はオドオドと自信のない人で、いつも皺のよったシャツに、汚れた白衣を着て、だらしない恰好をしていた。
 それがいつからか身だしなみに気を付けるようになって、ボサボサの鳥の巣頭を整えれば、その下から出て来たのは早々お目にかかれないような整った顔。
 背筋を伸ばし、人の目を見て話すようになった天才と名高いこの人は、さらに注目を集め、人気者となった。
 素敵になった。
 そう、素敵になったけれど――この人は、最初から素敵な人だった。
 オドオドと自信がなさそうな時から、とても優しかった。
 レナが初恋の男の子との恋に破れた時、面倒なことになって困っているのを気にかけ、助けてくれた。
 それから傍に居るようになって、この人の傍が心地よい場所なのだと知って……
 好意を感じるけれど、決定的なものは無くて、それが不安で、もどかしくて、それでもどこか浮かれる甘さが胸にあって……
 けれど――
 震える唇が、小さく開く。
「――ませんか?」
「え?」
 声が小さくて聞き取れず、イヴァンがなんと言ったのか尋ねた。
「私だけですか? 他の人も、好きになったりしませんか?」
 脳裏をよぎるのは、一年前の悪夢。
 幼馴染に告白して、受け入れられて恋が成就したと思えば、他の女の子のことも好きだと言われた、あの絶望感。
 すっかり忘れたと思っていたけれど、心の奥底で、小さなしこりとなって残っていた。
 喜びたいのに、素直に喜べない。悪夢を思い出したような顔をするレナに、イヴァンは勢い込んで「君だけだ!」と叫んだ。
「僕が欲しいのは、君だけなんだ。たとえどんな美女や姫君に言い寄られたって、僕には邪魔にしか思えない」
 そもそも、イヴァンは人が好きではない。あまり人と関わらずに生きていられたら良いのに、と常々思っているような人間だ。ましてや、そんな自分が恋をするなんて、夢にも思っていなかった。
 そんなイヴァンが心底惚れて、自己改革までして欲しいと思った少女。
 イヴァンにとって、それがどれだけ凄いことか、きっとレナには分からないだろう。
 必死にレナ以外の人間を傍に置くつもりは無いのだと訴えるイヴァンに、レナの強張った心が、ゆるゆると溶けていく。
 そして――
「はい」
 レナは、瞳に涙の膜が張るのを感じながら、ゆるゆると微笑んで頷いた。
「私も、イヴァン先輩が好きです。どうか、私とお付き合いしてください」
 胸のしこりは、すぐにはなくならない。それに、これは愛する人が出来たなら、誰だって持つ不安だ。しこりは無くなっても、胸の奥底で薄い霧のようになって漂うだろう。
 だけど、この人なら、きっと大丈夫。
 そう思って、イヴァンの顔を見上げて破顔すれば、ポロリと涙が一粒零れた。
 イヴァンは一瞬、ポカン、と呆けた。
 そして、じわじわとレナの言葉が脳に染みて来たのか、次第に頬を染め、その顔に喜びが広がった。
「レナ!」
 歓喜に満ちた声でレナの名を呼び、その小さな体を抱きしめた。
 ぎゅうぎゅうと大きな体に抱きしめられて、レナは少し苦しそうにしながらも、クスクスと笑ってその背に手を回す。
「レナ、本当に? 良いの? 本当に、こんな僕で良いの?」
「イヴァン先輩が良いんです。貴方良い、じゃなくて、貴方良いんです」
 幸せそうに微笑むレナを見て、イヴァンの瞳が潤む。
 レナと出会い、接して、好意を持った。
 けれど、レナには既に好きな人が居たから、諦めていた。
 しかし、それがどういう運命のいたずらか、彼女はイヴァンの腕の中に居る。
「嬉しいな……、本当に、嬉しい……」
 イヴァンの瞳から、ポロリと涙が一粒零れて、レナはキョトンと目を瞬かせて、仕方ないなぁ、と甘く微笑む。
「もう、なんで先輩まで泣くんですか」
「だって……」
 こんな日が来るなんて、君を好きになった時には思わなかったんだ、と囁くように告げられ、レナは苦笑しながらその涙をハンカチで拭う。
 その時に、イヴァンはふと、レナに渡したヘアピンの事を思い出した。
「レナ、そのヘアピン、今つけてもらっても良いかな?」
 レナはその言葉に目を瞬かせ、ヘアピンをしばし見つめて、イヴァンにそれを差し出した。
「イヴァン先輩につけて欲しいです。お願いできますか?」
 それに、今度はイヴァンが目を瞬かせ、淡く微笑んで頷いた。
 ヘアピンを受け取り、それをそっと愛する少女の髪に飾る。
 可愛らしい淡いピンク色の小花が、レナの黒髪を彩った。
「可愛い……。よく似合ってるよ」
「そうですか? ありがとうございます」
 えへへ、と照れながら嬉しそうに微笑むレナを見て、イヴァンも嬉しそうに微笑む。
「大切にしますね」
「うん」
 二人は見つめ合い、再び身を寄せ合う。
 ひらり、と二人の傍を蝶が舞い、爽やかな風が花の香りを運ぶ。
 恋人達は満開の藤の花の下、幸せそうに微笑んだ。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!

ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、 1年以内に妊娠そして出産。 跡継ぎを産んで女主人以上の 役割を果たしていたし、 円満だと思っていた。 夫の本音を聞くまでは。 そして息子が他人に思えた。 いてもいなくてもいい存在?萎んだ花? 分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。 * 作り話です * 完結保証付き * 暇つぶしにどうぞ

お前は家から追放する?構いませんが、この家の全権力を持っているのは私ですよ?

水垣するめ
恋愛
「アリス、お前をこのアトキンソン伯爵家から追放する」 「はぁ?」 静かな食堂の間。 主人公アリス・アトキンソンの父アランはアリスに向かって突然追放すると告げた。 同じく席に座っている母や兄、そして妹も父に同意したように頷いている。 いきなり食堂に集められたかと思えば、思いも寄らない追放宣言にアリスは戸惑いよりも心底呆れた。 「はぁ、何を言っているんですか、この領地を経営しているのは私ですよ?」 「ああ、その経営も最近軌道に乗ってきたのでな、お前はもう用済みになったから追放する」 父のあまりに無茶苦茶な言い分にアリスは辟易する。 「いいでしょう。そんなに出ていって欲しいなら出ていってあげます」 アリスは家から一度出る決心をする。 それを聞いて両親や兄弟は大喜びした。 アリスはそれを哀れみの目で見ながら家を出る。 彼らがこれから地獄を見ることを知っていたからだ。 「大方、私が今まで稼いだお金や開発した資源を全て自分のものにしたかったんでしょうね。……でもそんなことがまかり通るわけないじゃないですか」 アリスはため息をつく。 「──だって、この家の全権力を持っているのは私なのに」 後悔したところでもう遅い。

殿下が私を愛していないことは知っていますから。

木山楽斗
恋愛
エリーフェ→エリーファ・アーカンス公爵令嬢は、王国の第一王子であるナーゼル・フォルヴァインに妻として迎え入れられた。 しかし、結婚してからというもの彼女は王城の一室に軟禁されていた。 夫であるナーゼル殿下は、私のことを愛していない。 危険な存在である竜を宿した私のことを彼は軟禁しており、会いに来ることもなかった。 「……いつも会いに来られなくてすまないな」 そのためそんな彼が初めて部屋を訪ねてきた時の発言に耳を疑うことになった。 彼はまるで私に会いに来るつもりがあったようなことを言ってきたからだ。 「いいえ、殿下が私を愛していないことは知っていますから」 そんなナーゼル様に対して私は思わず嫌味のような言葉を返してしまった。 すると彼は、何故か悲しそうな表情をしてくる。 その反応によって、私は益々訳がわからなくなっていた。彼は確かに私を軟禁して会いに来なかった。それなのにどうしてそんな反応をするのだろうか。

旦那様は妻の私より幼馴染の方が大切なようです

雨野六月(まるめろ)
恋愛
「彼女はアンジェラ、私にとっては妹のようなものなんだ。妻となる君もどうか彼女と仲良くしてほしい」 セシリアが嫁いだ先には夫ラルフの「大切な幼馴染」アンジェラが同居していた。アンジェラは義母の友人の娘であり、身寄りがないため幼いころから侯爵邸に同居しているのだという。 ラルフは何かにつけてセシリアよりもアンジェラを優先し、少しでも不満を漏らすと我が儘な女だと責め立てる。 ついに我慢の限界をおぼえたセシリアは、ある行動に出る。 (※4月に投稿した同タイトル作品の長編版になります。序盤の展開は短編版とあまり変わりませんが、途中からの展開が大きく異なります)

元婚約者がマウント取ってきますが、私は王子殿下と婚約しています

マルローネ
恋愛
「私は侯爵令嬢のメリナと婚約することにした! 伯爵令嬢のお前はもう必要ない!」 「そ、そんな……!」 伯爵令嬢のリディア・フォルスタは婚約者のディノス・カンブリア侯爵令息に婚約破棄されてしまった。 リディアは突然の婚約破棄に悲しむが、それを救ったのは幼馴染の王子殿下であった。 その後、ディノスとメリナの二人は、惨めに悲しんでいるリディアにマウントを取る為に接触してくるが……。

七年間の婚約は今日で終わりを迎えます

hana
恋愛
公爵令嬢エミリアが十歳の時、第三王子であるロイとの婚約が決まった。しかし婚約者としての生活に、エミリアは不満を覚える毎日を過ごしていた。そんな折、エミリアは夜会にて王子から婚約破棄を宣言される。

最初に私を蔑ろにしたのは殿下の方でしょう?

水谷繭
恋愛
公爵令嬢ジゼル・ブラッドリーは第一王子レイモンドの婚約者。しかしレイモンド王子はお気に入りの男爵令嬢メロディばかり優遇して、ジゼルはいつもないがしろにされている。 そんなある日、ジゼルの元に王子から「君と話がしたいから王宮に来て欲しい」と書かれた手紙が届く。喜ぶジゼルだが、義弟のアレクシスは何か言いたげな様子で王宮に行こうとするジゼルをあの手この手で邪魔してくる。 これでは駄目だと考えたジゼルは、義弟に隠れて王宮を訪れることを決めるが、そこにはレイモンド王子だけでなく男爵令嬢メロディもいて……。 ◆短めのお話です! ◆なろうにも掲載しています ◆エールくれた方ありがとうございます!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。