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芽ぐむ日
第三十二話 襲撃2
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確信をもって告げられた言葉に、何故そう言えるのかと尋ねれば、イヴァンはアロイスに顔を向けた。
それに、自然とアロイスに視線が集まる。
その視線を受け、アロイスは感情をそぎ落とした顔で告げた。
「身体能力や、魔法の威力を上げる魔道具でリスクがないものなんてない。だから、きっと……」
彼はこらえきれなくなったのか、ジワリと複雑な感情を滲ませて、目を伏せて言った。
「このまま魔道具を使っていれば、早々に、暴走が始まる」
――ドォォォン!
その言葉と、衝撃音はほぼ同時だった。
結界を舐めるように這うのは、炎だった。
「嘘でしょう!? ここ、森ですわよ!? 森で炎の魔法はご法度ですわ!」
イザベラの言葉通り、原則、森で炎の魔法を使うのは禁じられていた。
全員が目を剥く中、もう一度大きな炎が結界にぶつけられる。
そして、やがてそれは周囲の木々に燃え移り、青々とした緑が炎に包まれる。
「キャハハハハハハハ!」
狂ったように嗤うのは、リンジーだ。
異様な嗤い声は、正気を失っている様にしか見えなかった。
そして、異様なのはリンジーだけではなかった。
「けひっ、けひひっ!」
「ヒヒヒヒヒヒヒ!」
結界を剣で斬りつける男たちも、おかしかった。
「なんなんですの!? なんで、笑って剣を振っていられますの!? 体が、焼かれてますのに!」
男たちは、リンジーの炎の魔法に巻き込まれ、ひどい火傷を負っていた。
「防具のお陰で火だるまは免れましたか」
「ああ。一応、防具には気を使っていたからな」
イヴァンとアロイスの冷静なコメントに、イザベラとレナは顔を引きつらせた。
「しかし、奴らが自滅したとしても、このまま森が火事になったら逃げられないかもしれない。どうにかしないと……」
その言葉に、レナは改めてリンジーたちを見た。
リンジーたちの力を高め、精神の箍を外させたのは、間違いなく首元のチョーカー型の魔道具だろう。
金属部分に刻まれた魔術紋様が淡く赤い光を放ち、中心部分の魔石は不安をあおるように不気味な光を放っている。
そして、そのチョーカーの金属部分はまるで根を張るかのような異様な状態で肌に癒着しており、その不気味さに輪をかけている。
「あの首の魔道具をどうにかすれば……」
あれさえどうにかすれば、こんな強力な魔法は使えなくなる。
そうこうしているうちに、男たちが倒れた。二重の意味で、限界が来たのだ。
「自滅……ですか……」
イザベラの呟きは、なんとも言えぬ苦さがあった。
魔道具によって正気を失い、味方の筈のリンジーの炎に炙られての自滅だ。かろうじて生きていはいるが、このままでは死ぬだろう。
そして、結界の外では尚も炎の魔法が飛び、周囲を焼いている。
どうやら本当に頭がおかしくなってしまったらしく、その魔法はしだいに結界を攻撃するだけではなく、周囲の森にも炎を飛ばすようになっていた。
甲高い嗤い声が響く中、レナはこれはチャンスかもしれないと思った。
「イヴァン先輩、あの人がつけてる魔道具なんですが、どうにかできるかもしれません」
レナの決意を籠めた言葉に、イヴァンはレナを見る。
あの魔道具は頑丈な金属で、肌に癒着していることから、外すことは難しい。いっそ、あの女を殺してしまった方が手っ取り早い。
そんな冷ややかな思考を中断し、イヴァンは尋ねた。
「どうするつもりだい?」
「あの魔道具に刻まれた魔術紋様を消します」
力強い言葉に、イヴァンは首を傾げる。
金属に彫られた魔術紋様を消すのは難しい。鑢をかけるか、金属を溶かして潰すしかないのだ。
しかし、それは今脳状況で出来るとは思えなかった。
だが、レナは出来ると確信を持っているようだった。
「どうやって消すの?」
「スキルで」
思わぬ回答に、イヴァンは目を見開きどういう事か尋ねようとしたが、その時、結界に浮く魔法陣の一つが破壊され、連鎖的に魔法陣が砕けていく。
どうやら、時間は無いらしい。
「迷ってる時間はない、か……。レナ、サポートする。頼めるかい?」
「はい!」
そうして四人は集まり、作戦を決め、その時を待つ。
そして、最後の魔法陣が砕け、結界が消えた瞬間、四人は駆けだした。
「リンジー!」
まず、アロイスが多後で彼女の名を呼び、注意を引いた。
リンジーはアロイスに目を向け、狂ったように嗤いながら杖を向ける。
「《大火炎》!」
火魔法に風魔法を混ぜたそれは混合魔法と呼ばれており、普通の魔法より強力で、使うのは難しい。それが使えるリンジーは、確かに魔法使いとしての腕が良いのだろう。
そして、その強力な魔法が魔道具によって更に威力を増し、アロイスに襲い掛かる。
しかし、アロイスは手に持っていた魔道具をかざした。
「《起動》」
魔法陣が刻まれた板状のそれが仄かに発光し、人一人分を覆うくらいの半球状の結界を発生させ、火炎を防ぐ。
その間に、イザベラが鞭をしならせた。
それは的確にリンジーの手から杖を弾き飛ばし、そのまま腕を捕まえる。
「イヴァン先輩!」
その声に、イヴァンは声に魔力を籠めた。
「《木霊の腕》」
不思議な響きをもったそれは、呪術だ。その力ある声に反応し、地面から緑の蔓が伸び、リンジーの体を這って、あっという間に巻き付いて拘束する。
「レナ!」
動けないリンジーに、レナは全速力で駆け寄る。狙うは、首の魔道具だ。
しかし、それは上手くいかなかった。
リンジーは信じられない力で腕を蔓から引き抜き、指先をこちらに向けて、呪文を唱えたのだ。
「《火炎玉》」
しまった、と思った時には遅かった。
杖という補助具を使わぬそれは、威力は低かった。しかし、それでも首の魔道具で威力が増幅され、人一人を焼き殺せるだけの威力があった。
目の前に迫った火の玉を前に、思わず思考が凍る。
しかし、その時、レナの眼前に躍り出る小さな影があった。
「ボアァァ……」
それは、金毛の小猿――ポポだった。
ポポは火の玉を小さな口に吸い込み、そのまま上を向いて吐き出した。
「ボォォォ!」
吐き出された火の玉は頭上で爆発し、ポポはそのまま地面にころりと転がる。
そして、レナはみんなが作ってくれた道を走り抜け、その首元目がけて腕を上げる。
――スキル、《変質》発動。
魔力が、スキルによって《変質》する。
指先に流れるそれは、全てを変える奇跡の技。
それを、女の首元に嵌る忌まわしい道具に滑らせて――
「あ、あ、あああぁぁぁぁ……」
リンジーの咽喉から洩れたのは、悲鳴ではなかった。
それは、まるで膨れた風船から空気が漏れるかのような……、生きるために必要なナニカが漏れているかのような声だった。
魔術紋様が消され、妖しい光を放っていた魔石から光が消える。
そしてリンジーは糸の切れた人形のように力を失い、崩れ落ちたのだった。
それに、自然とアロイスに視線が集まる。
その視線を受け、アロイスは感情をそぎ落とした顔で告げた。
「身体能力や、魔法の威力を上げる魔道具でリスクがないものなんてない。だから、きっと……」
彼はこらえきれなくなったのか、ジワリと複雑な感情を滲ませて、目を伏せて言った。
「このまま魔道具を使っていれば、早々に、暴走が始まる」
――ドォォォン!
その言葉と、衝撃音はほぼ同時だった。
結界を舐めるように這うのは、炎だった。
「嘘でしょう!? ここ、森ですわよ!? 森で炎の魔法はご法度ですわ!」
イザベラの言葉通り、原則、森で炎の魔法を使うのは禁じられていた。
全員が目を剥く中、もう一度大きな炎が結界にぶつけられる。
そして、やがてそれは周囲の木々に燃え移り、青々とした緑が炎に包まれる。
「キャハハハハハハハ!」
狂ったように嗤うのは、リンジーだ。
異様な嗤い声は、正気を失っている様にしか見えなかった。
そして、異様なのはリンジーだけではなかった。
「けひっ、けひひっ!」
「ヒヒヒヒヒヒヒ!」
結界を剣で斬りつける男たちも、おかしかった。
「なんなんですの!? なんで、笑って剣を振っていられますの!? 体が、焼かれてますのに!」
男たちは、リンジーの炎の魔法に巻き込まれ、ひどい火傷を負っていた。
「防具のお陰で火だるまは免れましたか」
「ああ。一応、防具には気を使っていたからな」
イヴァンとアロイスの冷静なコメントに、イザベラとレナは顔を引きつらせた。
「しかし、奴らが自滅したとしても、このまま森が火事になったら逃げられないかもしれない。どうにかしないと……」
その言葉に、レナは改めてリンジーたちを見た。
リンジーたちの力を高め、精神の箍を外させたのは、間違いなく首元のチョーカー型の魔道具だろう。
金属部分に刻まれた魔術紋様が淡く赤い光を放ち、中心部分の魔石は不安をあおるように不気味な光を放っている。
そして、そのチョーカーの金属部分はまるで根を張るかのような異様な状態で肌に癒着しており、その不気味さに輪をかけている。
「あの首の魔道具をどうにかすれば……」
あれさえどうにかすれば、こんな強力な魔法は使えなくなる。
そうこうしているうちに、男たちが倒れた。二重の意味で、限界が来たのだ。
「自滅……ですか……」
イザベラの呟きは、なんとも言えぬ苦さがあった。
魔道具によって正気を失い、味方の筈のリンジーの炎に炙られての自滅だ。かろうじて生きていはいるが、このままでは死ぬだろう。
そして、結界の外では尚も炎の魔法が飛び、周囲を焼いている。
どうやら本当に頭がおかしくなってしまったらしく、その魔法はしだいに結界を攻撃するだけではなく、周囲の森にも炎を飛ばすようになっていた。
甲高い嗤い声が響く中、レナはこれはチャンスかもしれないと思った。
「イヴァン先輩、あの人がつけてる魔道具なんですが、どうにかできるかもしれません」
レナの決意を籠めた言葉に、イヴァンはレナを見る。
あの魔道具は頑丈な金属で、肌に癒着していることから、外すことは難しい。いっそ、あの女を殺してしまった方が手っ取り早い。
そんな冷ややかな思考を中断し、イヴァンは尋ねた。
「どうするつもりだい?」
「あの魔道具に刻まれた魔術紋様を消します」
力強い言葉に、イヴァンは首を傾げる。
金属に彫られた魔術紋様を消すのは難しい。鑢をかけるか、金属を溶かして潰すしかないのだ。
しかし、それは今脳状況で出来るとは思えなかった。
だが、レナは出来ると確信を持っているようだった。
「どうやって消すの?」
「スキルで」
思わぬ回答に、イヴァンは目を見開きどういう事か尋ねようとしたが、その時、結界に浮く魔法陣の一つが破壊され、連鎖的に魔法陣が砕けていく。
どうやら、時間は無いらしい。
「迷ってる時間はない、か……。レナ、サポートする。頼めるかい?」
「はい!」
そうして四人は集まり、作戦を決め、その時を待つ。
そして、最後の魔法陣が砕け、結界が消えた瞬間、四人は駆けだした。
「リンジー!」
まず、アロイスが多後で彼女の名を呼び、注意を引いた。
リンジーはアロイスに目を向け、狂ったように嗤いながら杖を向ける。
「《大火炎》!」
火魔法に風魔法を混ぜたそれは混合魔法と呼ばれており、普通の魔法より強力で、使うのは難しい。それが使えるリンジーは、確かに魔法使いとしての腕が良いのだろう。
そして、その強力な魔法が魔道具によって更に威力を増し、アロイスに襲い掛かる。
しかし、アロイスは手に持っていた魔道具をかざした。
「《起動》」
魔法陣が刻まれた板状のそれが仄かに発光し、人一人分を覆うくらいの半球状の結界を発生させ、火炎を防ぐ。
その間に、イザベラが鞭をしならせた。
それは的確にリンジーの手から杖を弾き飛ばし、そのまま腕を捕まえる。
「イヴァン先輩!」
その声に、イヴァンは声に魔力を籠めた。
「《木霊の腕》」
不思議な響きをもったそれは、呪術だ。その力ある声に反応し、地面から緑の蔓が伸び、リンジーの体を這って、あっという間に巻き付いて拘束する。
「レナ!」
動けないリンジーに、レナは全速力で駆け寄る。狙うは、首の魔道具だ。
しかし、それは上手くいかなかった。
リンジーは信じられない力で腕を蔓から引き抜き、指先をこちらに向けて、呪文を唱えたのだ。
「《火炎玉》」
しまった、と思った時には遅かった。
杖という補助具を使わぬそれは、威力は低かった。しかし、それでも首の魔道具で威力が増幅され、人一人を焼き殺せるだけの威力があった。
目の前に迫った火の玉を前に、思わず思考が凍る。
しかし、その時、レナの眼前に躍り出る小さな影があった。
「ボアァァ……」
それは、金毛の小猿――ポポだった。
ポポは火の玉を小さな口に吸い込み、そのまま上を向いて吐き出した。
「ボォォォ!」
吐き出された火の玉は頭上で爆発し、ポポはそのまま地面にころりと転がる。
そして、レナはみんなが作ってくれた道を走り抜け、その首元目がけて腕を上げる。
――スキル、《変質》発動。
魔力が、スキルによって《変質》する。
指先に流れるそれは、全てを変える奇跡の技。
それを、女の首元に嵌る忌まわしい道具に滑らせて――
「あ、あ、あああぁぁぁぁ……」
リンジーの咽喉から洩れたのは、悲鳴ではなかった。
それは、まるで膨れた風船から空気が漏れるかのような……、生きるために必要なナニカが漏れているかのような声だった。
魔術紋様が消され、妖しい光を放っていた魔石から光が消える。
そしてリンジーは糸の切れた人形のように力を失い、崩れ落ちたのだった。
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