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令嬢は踊る

第三十一話 ジュリエッタ・フーリエ公爵令嬢

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 ランタナ王国の国立魔法学園には、貴人用の特別寮が在る。
 この特別寮は、明け透けに言えば金のある貴族しか入れない寮である。
 中はどこの高級ホテルかと突っ込みたくなるような豪華な造りになっており、ここには生家の在る領地から離れて学園に通う貴族や、他国から留学して来た貴族が入寮している。
 そんな、入るだけでステータスになる特別寮に、ブルノー王国筆頭公爵家の令嬢、ジュリエッタ・フーリエは居た。
 ジュリエッタは自室で報告書に目を通していた。
 机の上に広がる報告書は、『台所錬金術部』六人分の身上書だった。
 ジュリエッタは全ての報告書を読み、浅く息を吐いてそれをテーブルの上に置く。
 少し冷めてしまった紅茶で咽喉を潤し、目をつぶる。

「予想外も良いところだわ……」

 あの『台所錬金術部』は、王族が二人も所属するクラブだ。
 普通、王族が二人も所属しているなら彼等の権力のおこぼれにあずかろうとする者が所属しそうなものだが、不思議と人は集まらず、弱小クラブとして存在していた。
 『台所錬金術部』は兼部を認めておらず、部員の募集期間も短い。
 ヘンリーやチアンなどは権力など無い木っ端王族と自称しており、場合によっては就職先など将来に関わるそれを、そんな木っ端王族のおこぼれ程度のために諦めるわけにはいかないから部員が居ないのだと宣うが、もちろん理由はそれだけではない。
 純粋に、クラブの活動内容について行けなかったのだ。
 当初、クラブの発足時には、発起人のネモや王子二人以外にも、十人以上の部員が居た。
 その十人以上の部員たちは、全て王子達の腰巾着希望者だ。
 それらは王子の威光を笠に着て、美味しい思いをしたいだけの即物的な者達だった。
 もちろん、そんな人間は王子達にとって不快な邪魔者だ。
 そして、それは部長たるネモもそうだった。
 だから彼等は一計を案じた。
 クラブ活動と称して、不快な腰巾希望者を魔物狩りに同行させ、引きずり回したのだ。
 彼等は早々に音を上げた。ついて来れないなら、やる気が無いならやめろとネモは強気の姿勢でそう言った。
 無駄にプライドの高い彼等は、それを不快に思い、一般の出であるネモに実家から圧力を掛けだした。
 しかし、それは彼女には効果が無かった。
 ネモの正体は、二つ名持ちの錬金術師だったのだ。
 その二つ名は『白銀の錬金術師』であり、各国に様々な逸話を残す大物錬金術師である。その後ろ盾の大きさと数はあまり考えたくない。
 とある圧力を掛けた貴族は親まで出てきて彼女に物申したらしいが、「王子二人は魔物狩りに余裕で同行していますけど、そんな王子をお守りする筈の貴方のご子息は早々に脱落していました。殿下をお支えする者として、ちょっと問題があるんじゃありませんか?」などと言われてしまい、更には再教育を進められる始末。
 結局、彼等は恥をかいて終わった。
 そんな事が続き、美味しい汁を啜りに来ただけの軟弱者が耐えられるはずもなく、彼等は次々にクラブを辞めて行き、結局残ったのは初期メンバーの三人だけだった。
 そして次年度に天才と噂されるイヴァンが入部し、そして翌年にはレナが入部した。

「レナ・サンドフォードはこの国の英雄、エドガー・ラッシュ男爵の幼馴染だったのね……」

 レナはエドガーの幼馴染であり、双方は恋愛的な意味の好意を向け合っていた。しかし、英雄色を好むとでもいうのか、彼の周りには女性が集まり、二人の関係は破綻。その末にレナはサンドフォード家に養子入りし、今ではイヴァンと仲を深めているらしい。
 その事実に安堵の息をつくが、そうやって自分が安堵した事に彼女は身を固くする。
 そうして悲しげに視線を落とし、それは吸い込まれるようにある報告書へ向く。
 その報告書は、カンラ帝国の第十八皇子、チアン・カンラのものである。
 カンラ帝国は、海を越えた先に在る大陸を支配する大国だ。ジュリエッタが生まれた大陸では魔法が主に使われているが、カンラ帝国では呪術、呪法が使われている。
 そんな呪術の才があるチアンは、何を思ったか、カンラ帝が止めるのも構わず国を飛び出し、ランタナ王国へ留学した。
 噂では、帝位継承権を放棄する事をカンラ帝に却下されたため、国を飛び出したのだと囁かれている。
 ジュリエッタは、その美しい彼を初めて見た時の事を思い出す。
 それは、ヘンリーに挨拶に行った時の事だ。
 ジュリエッタが他の部員たちにもクラブ活動の邪魔をしてしまった事の謝罪と、挨拶をしようとしたとき、彼を見つけた。
 彼はこちらを見る事無く、白いリスのような獣に餌を与えていた。
 視線が吸い寄せられるように彼の横顔から離れなくなり、茫然とする。
 そして、彼はジュリエッタの視線に気付いたようで、こちらを見て、目が合った。
 きっと、その時だろう。ジュリエッタの心が、自分では制御が出来なくなったのは……
 彼は、彼女が知る誰よりも美しかった。あれこそが、『絶世の美貌』と呼ばれる顔なのだろう。
 そして、彼はジュリエッタの顔を見ても興味がなさそうで、ただそこに在る物を見るような目をしていた。
 その時、ジュリエッタは彼の関心を得たいと、強烈に思ったのだ。
 そんな事を思ったのは、初めてだった。それこそ、元婚約者だった王太子にすら思ったことは無かった。

「今思えば、王太子殿下が私を嫌うのは当然だったのかもしれないわね……」

 別に、王太子の事が嫌いだったわけでも、全く関心が無かったわけでもない。しかし、彼を見る目に熱はあっただろうか?

「こんな想いを、あの子に抱いていらしたのかしら……」

 王太子の腕にぶら下がっていた、失礼なあの娘。
 何度言っても貴族のマナーを覚えようとせず、横紙破りを繰り返す、ジュリエッタから見れば愚かな娘。

「だけど、あの子は確かに殿下を熱のこもった眼で見ていた……」

 王太子を、とろりとした目で見つめていたあの娘。彼は、あの熱を欲したのだろうか?
 ジュリエッタと王太子の関係は、義務と責任で繋がれていた。
 ジュリエッタには運命共同体としての仲間意識があったが、王太子にはそれだけでは足りなかったのだ。

「人間の気持ちって、ままならないわね……」

 ジュリエッタは、王太子が望むなら側妃を迎える事を反対するつもりは無かった。しかし、彼が望む娘は、王太子の傍に置くには、身分も、品格も、器量も、何もかもが足りなかった。
 ジュリエッタが何度言っても、治らなかった、それ。
 彼女の努力なしには王太子の傍には居られないことは明白なのに、彼は彼女にそれを望まなかったのだろうか?
 彼女は自分の言葉を聞かない。しかし、王太子の言葉なら別だろう。彼女を傍に置きたいのなら、その不足分を得る努力をするよう言って欲しいと、彼に言った事がある。
 しかし、彼はそれに嫌そうな顔をしただけで、了承の言葉を返してはくれなかった。
 そうして最後のあの日、彼女は何もかもが足りないままで王太子の隣に立っていた。
 あの姿は、彼が望んだ姿なのだろうか?
 今となっては、それすらも分からない。だって、縁が切れてからというもの、必要以上の情報を知りたいとは思わなかったのだ。
 彼との決別は、ジュリエッタを傷つけたが、心に負った傷は浅かった。その浅さが、彼への関心の無さを証明していた。
 過去の自分の至らなさに、ジュリエッタは苦く笑う。
 こんなにも自分に関心を向けない女が長い人生のパートナーになるなんて、嫌だっただろう。しかも、相手はその関心の無さに無自覚なんて、本当にタチが悪い。
 まあ、だからといって自分を害するつもりで正規の手段を踏まず、あんな婚約破棄を仕掛けたことは許すつもりは無いが……
 そんな事を考えながら、冷めてしまった紅茶を飲んでいると、不意にドアがノックされた。
 入室の許可を出すと、侍女のナタリーが入って来た。

「お嬢様、お夕食の準備が出来ました」
「あら、もうそんな時間?」

 このナタリーは、五年ほど前から仕えている中堅の侍女だ。王太子が酷い形で婚約破棄を目論んでいるのではないかといち早く察知し、オーランドに助けを求めた人物でもある。
 そんな周囲の動きにジュリエッタが気付いたのは、学園主催の舞踏会の半月前の事だった。
 ジュリエッタは慌てて父たる公爵に連絡し、ナタリーから事情を聞いた。
 主人たる己の指示を仰がずにしたそれに、ジュリエッタは彼女を叱ったが、証拠がなく信じてもらえそうになかったため、オーランドに依頼したのだと言われた。
 実際に王太子がジュリエッタに何かを仕掛けるつもりである事をオーランドが証拠付きで調べてきたため、処分は三か月の減給で済ませた。
 何故それに気付けたのかと聞けば、悪役令嬢モノのお約束、らしい。何を言っているのかちょっと分からなかったが、まあ、それで助かったのだから、聞かなかった事にした。
 そうして王太子の企みを打破し、オーランドの勧めと、父の指示によりこのランタナ王国へやって来た。
 ジュリエッタは机の上を片付け、席についてテーブルに食事が並べられていくのをぼんやりと眺める。
 ジュリエッタの父は、最初はオーランドをジュリエッタの次の相手に考えていたようだった。しかし、彼が婚約者と無茶な別れ方をし、それが元でランドール公爵の失望を買ったため、彼は候補から除外された。
 そして、次に目を付けたのが、ヘンリー王子だ。
 現在、フーリエ公爵家は王家と睨み合っている。
 長年ジュリエッタとフーリエ公爵家が王家に尽くしてきたその結果が、王太子の非道であったからだ。
 王家がすぐに非を認め、謝罪すればこんな事にはならなかっただろう。しかし、王家は事実関係の確認をすると誤魔化し、時間稼ぎをした。そして、王子は王太子一人しかおらず、再教育をするから矛を収めて婚約関係を続行して欲しいなどという申し入れをしてきたのだ。
 フーリエ公爵は激怒した。
 その申し入れは、あまりにもフーリエ公爵家を軽んじていた。
 それは、王家への忠誠が行き過ぎのかもしれない。そこにはタチの悪い甘えが見て取れた。
 これは一度決別しておくべきだとフーリエ公爵は断じ、その申し入れを蹴って、その立場を反王家へと転じさせた。
 この睨み合いの結果がどうなるかは分からない。しかし、後ろ盾があるなら、強い方が望ましい。
 だから、ジュリエッタは――フーリエ公爵家はヘンリー王子が欲しかった。
 地位の低い妾妃を母に持ち、それ故に政治的な職位が定まらぬ王子。しかし、その才気によって様々な事業を成功させ、経済界で無視できない存在として君臨している。
 その血筋も、才覚も、申し分のない男だ。
 しかし、だからこそ彼をランタナ王国が手放すはずが無いと分かっていた。
 だが、ヘンリー王子が望めば、どうだろう?
 彼がジュリエッタを望み、彼女を想うならブルノー王国へ来るのではないか?
 だから、ジュリエッタはランタナ王国へやって来たのだ。

「だけど、見通しが甘かった……」

 その呟きに、ナタリーが顔を上げ、どうかしたのかと問うてきた。
 それに何でもないのだと答え、出された夕食に手を付ける。
 ジュリエッタは、この国に――特に女性社会に受け入れて貰えていない。オーランドの無茶な婚約解消が尾を引いているのだ。
 オーランドがあれだけ無茶な婚約解消を断行したのだから、彼のお相手はあまり良くない女性なのだと思い込んだ結果が、今だった。
 ヘンリーに関してもそうだ。ジュリエッタの美貌は、そう簡単にはお目にかかれないクラスのものであり、特に男性からの悪感情など滅多に向けられない。
 だから、フーリエ公爵もジュリエッタも、愛想良くしていれば何かしら好感は得られると思っていた。
 しかし、それはとんだ思い上がりだったと痛感した。
 あのヘンリーとの初対面でチアンに見惚れたのも痛かったが、それ以上に彼はジュリエッタに好意も、男としての欲すらも抱いているようには見えなかった。
 彼は人当たりの良い笑みを浮かべ、ジュリエッタの誘いをかわしていく。事業を幾つも成功させている才覚ある彼が、ジュリエッタの誘いに気付いていないわけがない。それをかわすということは、彼はジュリエッタにそういう関心を持っていないのだ。
 どうにか彼に近づくために人脈を作ろうとオーランドの伝手を使ったが、それは思わしくない結果に終わった。
 欲しくも無い男達の好意を得て、その婚約者達から敵意を買ったのだ。
 ジュリエッタにそのつもりが無い事は彼女達にも分かっており、表面的には当たり障りのない関係を築いている。しかし、それはあくまで表面的なものだ。内心では面白く思っていない事は明白だった。
 更には、ジュリエッタは思わぬ所で恋をしてしまった。
 これは許されない想いだ。
 ジュリエッタはヘンリーをフーリエ公爵家に取り込まなくてはいけないのに、心はどうしてもチアンを求める。
 以前、ヘンリーと昼食を一緒に摂る機会があったが、絶好のチャンスだというのに、チアンが気になってヘンリーとの会話に集中できなかった。
 
「チアン様が、我が家に有益な方なら……」

 そうであれば、こんなにも悩まずに済んだ。
 好いてもらうために行動し、今のように想いと責任との間に板挟みにならずに済んだだろう。
 チアンがあの日レナに向けて浮かべた微笑みを思い出す。
 あの日の衝撃は、忘れる事は出来ない。
 現在、チアンには婚約者も、恋人も居ないらしい。だから、彼は誰のものではないと自身を慰めるが、彼が胸に秘めた想いを抱えていないとは限らないと行き当たる。
 ――もし、彼がレナ・サンドフォードを密かに想っていたとしたら……
 胸に鋭い痛みが走る。
 悲しみと嫉妬が沸き上がり、ジュリエッタは目をきつく閉じた。
 そして、悲痛な思いの中、夢を見る。
 ――もし、彼があの微笑みを向けて、自分を求めてきたとしたら……
 そこまで考え、それを振り払うように頭を振る。
 
「本当に、ままならないわ……」

 恋焦がれ、求めるままに行動できる事を夢に見ながら、ジュリエッタは現実を生きねばならなかった。
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