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ヒロインはざまぁされた
第二十六話 解放
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「う・・・・・・」
小さなうめき声が耳に届き、アリスはもうろうとする頭で、それが自分のものだと気づいた。
そして、ゆっくりと目を開いた先にいた人物は――
「アリス、よかった。気がついたんだね」
金髪碧眼の美男子のドアップに、アリスの頭は沸騰した。
慌てふためくアリスを落ち着かせ、アルフォンスは今の状況を説明する。
「とりあえず、今居る場所はダンジョンの外だよ。妖精が作った空間からは無事に脱出できた」
言われ、アリスは辺りを見回す。
周りはうっそうと木々が生えており、アルフォンスの背の向こう側にはダンジョンの入り口である見慣れた洞窟があった。どうやらあの後、気を失ってしまったらしく、ここまでアルフォンスが運んできてくれたようだ。
そして、更に巡らした視線の先、視界に飛び込んできた光景を見て、思わず固まった
「よくも、アタシのアリスちゃんをぉぉぉぉぉぉ!」
「契約精霊がゴルバトス様とか聞いてない!」
怒髪天を衝く健康美の化身が、妖精を握りつぶそうとしていた。
「突然のクライマックス!」
バックに煉獄の炎を背負うローズの顔は、般若面のようだった。
「起きて早々に申し訳ないんだけど、重要参考人の口が塞がれる前に止めてほしいんだ」
アルフォンスの心底困った様子に、アリスは飛び起きてローズの凶行を止めるべく、その引き締まった腰にすがりついたのだった。
妖精はロイと名乗った。彼は、影を司る妖精なのだという。
彼は城内をこっそり彷徨いている時に国王に捕まり、隷属の首輪をつけられたそうだ。
ロイは悔しそうに過去を振り返る。
「偶然見つかって、少しずつ話すようになって、友達になったと思ったんだ。けど、アイツはそう思ってなくて、便利な道具になりそうだから機会をうかがっていただけだった」
実際、国王にそう言われたそうだ。
その話を聞き、アルフォンスは申し訳なさそうな顔をしていた。しかし、アリスとしてはアルフォンスもまた被害者だ。彼が父親の業を背負う必要はない。だから、そんな顔をしてほしくなくて、己の体温を分けるように、その手をそっと握った。
ロイの仕事は、国王にとって都合の悪い人間の始末だ。
影に引きずり込んで、そのまま放っておけば人間なんて数日で死ぬ。そして死体を適当に放り出せば、怪奇現象のできあがりだ。
そういう不気味なことがあれば、その家に寄りつく人間は減り、悪くすれば没落。少なくとも勢いは衰える。
ロイは、そういうことをさせられていたそうだ。
「なんの恨みもないのに、人間には悪かったと思ってるよ」
そう言いながらも、言葉が軽く聞こえるのは、彼が妖精だからだ。人の形をしていても、彼の種は精霊に近い。人間はサイズこそ違うが、人の形をしている妖精に親近感を抱きやすい。しかし、妖精からしてみると人間は犬猫、悪くすると虫と同じくらいに種として大きな隔たりを感じている。そんな妖精に友情を抱かせた国王は、忌々しいほどの手腕を持っていたのだ。
「けど、まあ、ここまでだな。大精霊の契約者に手を出すつもりはなかったけど、結果的に敵対行動をとったのは事実だ。覚悟は出来た」
ひと思いにやってくれ、と目をつぶったロイに、アリスはうろたえる。
「え、でも、もう私たちに手を出す気はないんでしょう?」
ロイはアルフォンスを殺すことを諦めたという態度を取っている。そうすると、アリスも手出しするのにためらいが出る。
しかし、ロイは首を横に振る。
「オレはアイツに隷属されている。アイツの命令通りに動かないとこの首輪が絞まるんだ。まだ時間に余裕があるけど、いずれは死ぬ。そこの王子様を殺さないなら、今死ぬか、後で死ぬかなんだよ」
ため息交じりのそれに、アリスは息を呑む。
どうにかならないかとローズを見るが、ローズのロイを見る目は冷たい。助けるつもりはないようだ。しかし、アリスが強く頼めば頷いてくれるだろう。けれど、彼女の力をどう使うかは、彼女が決めるべきとことだ。
(それに、私のために、怒ってくれている)
ローズが許さないのは、アリスを大切にしてくれているからだ。それなのに、アリスは襲撃者の助命を超え、救済を願おうとしている。これは、ローズの想いを蔑ろにしていないだろうか?
正直、アリスはアルフォンスの命を狙ったロイに対して、心の底では怒りの感情が燻っている。そして、ロイを完全に信用したわけではない。諦めを見せていても、いざとなればやはりアルフォンスの命を狙うのではないかという不安がある。
そんなロイの命より、アリスにはアルフォンスの身の安全や、ローズの気持ちの方が大切だ。アリスは『乙女ゲーム』のヒロインのように、純粋無垢な乙女ではない。
どうすべきかと迷っていたそのとき、アルフォンスがアリスの肩に手を置いて、安心させるように微笑んだ。
「アルフォンス様?」
「大丈夫、私に任せて」
そう言って、アルフォンスはロイに向き直る。
「ロイ。君はもう私を狙うことはしないと約束できるかい?」
アルフォンスの問いに、ロイは肩をすくめて苦笑する。
「言っただろ。諦めたよ」
疲れたように言うロイに、アルフォンスは頷く。
「それでは、君を解放しよう」
「え?」
ロイが言葉の意味を理解するより早く、アルフォンスはロイの鉄の首輪に触れ、力ある言葉を放つ。
「≪ヤドリギは宿主を失い、アコウは立ち枯れる――解放――≫」
言葉と同時に、鉄の首輪に光の文様が走り、パキリ、と首輪に小さなヒビが入る。ヒビは次第に大きなものとなり、ついに――
「あ」
パキン、とあまりにも軽い音を立て、あっけなく割れて地に落ちた。
「うそ・・・だろ・・・・・・」
ロイは信じられないと震える声で呟く。
「あの人の手口は理解している。いつか私も隷属の首輪をつけられるのではないかと不安でね。だから、解呪方法はいろいろと知っているんだ」
穏やかでありながら、凪いだ声音のそれに、ロイはアルフォンスの顔を凝視した。そして、震える指先で地に落ちた首輪を拾い、引きつったような、歪な笑みを浮かべた。
「は・・・はは・・・・・・、あははははは!」
瞳孔の開いた目で狂ったように笑い、アルフォンスに告げた。
「ああ! 素晴らしき王子よ! 人の子よ! お前の施し、確かに受け取った! お前に祝福を! 影の祝福を! 妖精の感謝を!!」
狂喜の言葉と共にロイから吹き出した影がアルフォンスを包み込み、一瞬の後に彼を解放する。
驚きに目を見開くアルフォンスの手の甲には、黒いスズランの花の文様が刻まれていた。そして、それはしばらくすると薄れていき、消えた。
「アラ、影の妖精が人間に祝福を与えるなんて、珍しいわね」
パチリと一つ瞬いて呟くローズの目からは、険が薄れていた。
「あの、影の妖精の祝福って?」
「簡単に言えば、鎧をプレゼントされたの。影の妖精の祝福は、精神異常攻撃への耐性ね。魅了魔法をかけられても弾けるから、他の女から厄介なちょっかいをかけられても安心よ」
どうやらアリスにとっても安心材料となるため、ローズはロイへ向ける険を緩めたらしい。
そして、ロイは改めてアルフォンスに向き直る。
「なあ、王子様。安心していいぜ。これからはもう、あのクソ男からのちょっかいは無い」
確信に満ちた言葉だった。
それはどういうことか問おうとするも、妖精はすぐに高く飛び上がり、こちらを見下ろして言う。
「また会おうぜ、人の子たち! ゴルバトス様も、失礼いたしました! いずれ、お詫びに参ります!」
そう言うが早いか、すぐに飛び去ってしまった。
それに「アタシの名前はローズよ!」とローズが怒鳴っていたが、ロイの姿はすでにない。
怒濤の展開にアリスとアルフォンスは呆気にとられながら顔を見合わせ、同時に吹き出す。
「帰ろうか」
「ええ、帰りましょう」
ぷりぷり怒るローズに声をかけ、アリスたちは赤く染まり始めた空の下を歩く。
これからもトラブルはあるだろう。
しかし、アリスは一人ではない。頼りになる大好きな旦那様や、素敵な契約精霊が居る。他にも、アリスを大切にしてくれる人が居る。
だからきっと、明日からも大丈夫だ。
アリスは横を歩くアルフォンスの手をとり、満面の笑みを浮かべた。
小さなうめき声が耳に届き、アリスはもうろうとする頭で、それが自分のものだと気づいた。
そして、ゆっくりと目を開いた先にいた人物は――
「アリス、よかった。気がついたんだね」
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そして、更に巡らした視線の先、視界に飛び込んできた光景を見て、思わず固まった
「よくも、アタシのアリスちゃんをぉぉぉぉぉぉ!」
「契約精霊がゴルバトス様とか聞いてない!」
怒髪天を衝く健康美の化身が、妖精を握りつぶそうとしていた。
「突然のクライマックス!」
バックに煉獄の炎を背負うローズの顔は、般若面のようだった。
「起きて早々に申し訳ないんだけど、重要参考人の口が塞がれる前に止めてほしいんだ」
アルフォンスの心底困った様子に、アリスは飛び起きてローズの凶行を止めるべく、その引き締まった腰にすがりついたのだった。
妖精はロイと名乗った。彼は、影を司る妖精なのだという。
彼は城内をこっそり彷徨いている時に国王に捕まり、隷属の首輪をつけられたそうだ。
ロイは悔しそうに過去を振り返る。
「偶然見つかって、少しずつ話すようになって、友達になったと思ったんだ。けど、アイツはそう思ってなくて、便利な道具になりそうだから機会をうかがっていただけだった」
実際、国王にそう言われたそうだ。
その話を聞き、アルフォンスは申し訳なさそうな顔をしていた。しかし、アリスとしてはアルフォンスもまた被害者だ。彼が父親の業を背負う必要はない。だから、そんな顔をしてほしくなくて、己の体温を分けるように、その手をそっと握った。
ロイの仕事は、国王にとって都合の悪い人間の始末だ。
影に引きずり込んで、そのまま放っておけば人間なんて数日で死ぬ。そして死体を適当に放り出せば、怪奇現象のできあがりだ。
そういう不気味なことがあれば、その家に寄りつく人間は減り、悪くすれば没落。少なくとも勢いは衰える。
ロイは、そういうことをさせられていたそうだ。
「なんの恨みもないのに、人間には悪かったと思ってるよ」
そう言いながらも、言葉が軽く聞こえるのは、彼が妖精だからだ。人の形をしていても、彼の種は精霊に近い。人間はサイズこそ違うが、人の形をしている妖精に親近感を抱きやすい。しかし、妖精からしてみると人間は犬猫、悪くすると虫と同じくらいに種として大きな隔たりを感じている。そんな妖精に友情を抱かせた国王は、忌々しいほどの手腕を持っていたのだ。
「けど、まあ、ここまでだな。大精霊の契約者に手を出すつもりはなかったけど、結果的に敵対行動をとったのは事実だ。覚悟は出来た」
ひと思いにやってくれ、と目をつぶったロイに、アリスはうろたえる。
「え、でも、もう私たちに手を出す気はないんでしょう?」
ロイはアルフォンスを殺すことを諦めたという態度を取っている。そうすると、アリスも手出しするのにためらいが出る。
しかし、ロイは首を横に振る。
「オレはアイツに隷属されている。アイツの命令通りに動かないとこの首輪が絞まるんだ。まだ時間に余裕があるけど、いずれは死ぬ。そこの王子様を殺さないなら、今死ぬか、後で死ぬかなんだよ」
ため息交じりのそれに、アリスは息を呑む。
どうにかならないかとローズを見るが、ローズのロイを見る目は冷たい。助けるつもりはないようだ。しかし、アリスが強く頼めば頷いてくれるだろう。けれど、彼女の力をどう使うかは、彼女が決めるべきとことだ。
(それに、私のために、怒ってくれている)
ローズが許さないのは、アリスを大切にしてくれているからだ。それなのに、アリスは襲撃者の助命を超え、救済を願おうとしている。これは、ローズの想いを蔑ろにしていないだろうか?
正直、アリスはアルフォンスの命を狙ったロイに対して、心の底では怒りの感情が燻っている。そして、ロイを完全に信用したわけではない。諦めを見せていても、いざとなればやはりアルフォンスの命を狙うのではないかという不安がある。
そんなロイの命より、アリスにはアルフォンスの身の安全や、ローズの気持ちの方が大切だ。アリスは『乙女ゲーム』のヒロインのように、純粋無垢な乙女ではない。
どうすべきかと迷っていたそのとき、アルフォンスがアリスの肩に手を置いて、安心させるように微笑んだ。
「アルフォンス様?」
「大丈夫、私に任せて」
そう言って、アルフォンスはロイに向き直る。
「ロイ。君はもう私を狙うことはしないと約束できるかい?」
アルフォンスの問いに、ロイは肩をすくめて苦笑する。
「言っただろ。諦めたよ」
疲れたように言うロイに、アルフォンスは頷く。
「それでは、君を解放しよう」
「え?」
ロイが言葉の意味を理解するより早く、アルフォンスはロイの鉄の首輪に触れ、力ある言葉を放つ。
「≪ヤドリギは宿主を失い、アコウは立ち枯れる――解放――≫」
言葉と同時に、鉄の首輪に光の文様が走り、パキリ、と首輪に小さなヒビが入る。ヒビは次第に大きなものとなり、ついに――
「あ」
パキン、とあまりにも軽い音を立て、あっけなく割れて地に落ちた。
「うそ・・・だろ・・・・・・」
ロイは信じられないと震える声で呟く。
「あの人の手口は理解している。いつか私も隷属の首輪をつけられるのではないかと不安でね。だから、解呪方法はいろいろと知っているんだ」
穏やかでありながら、凪いだ声音のそれに、ロイはアルフォンスの顔を凝視した。そして、震える指先で地に落ちた首輪を拾い、引きつったような、歪な笑みを浮かべた。
「は・・・はは・・・・・・、あははははは!」
瞳孔の開いた目で狂ったように笑い、アルフォンスに告げた。
「ああ! 素晴らしき王子よ! 人の子よ! お前の施し、確かに受け取った! お前に祝福を! 影の祝福を! 妖精の感謝を!!」
狂喜の言葉と共にロイから吹き出した影がアルフォンスを包み込み、一瞬の後に彼を解放する。
驚きに目を見開くアルフォンスの手の甲には、黒いスズランの花の文様が刻まれていた。そして、それはしばらくすると薄れていき、消えた。
「アラ、影の妖精が人間に祝福を与えるなんて、珍しいわね」
パチリと一つ瞬いて呟くローズの目からは、険が薄れていた。
「あの、影の妖精の祝福って?」
「簡単に言えば、鎧をプレゼントされたの。影の妖精の祝福は、精神異常攻撃への耐性ね。魅了魔法をかけられても弾けるから、他の女から厄介なちょっかいをかけられても安心よ」
どうやらアリスにとっても安心材料となるため、ローズはロイへ向ける険を緩めたらしい。
そして、ロイは改めてアルフォンスに向き直る。
「なあ、王子様。安心していいぜ。これからはもう、あのクソ男からのちょっかいは無い」
確信に満ちた言葉だった。
それはどういうことか問おうとするも、妖精はすぐに高く飛び上がり、こちらを見下ろして言う。
「また会おうぜ、人の子たち! ゴルバトス様も、失礼いたしました! いずれ、お詫びに参ります!」
そう言うが早いか、すぐに飛び去ってしまった。
それに「アタシの名前はローズよ!」とローズが怒鳴っていたが、ロイの姿はすでにない。
怒濤の展開にアリスとアルフォンスは呆気にとられながら顔を見合わせ、同時に吹き出す。
「帰ろうか」
「ええ、帰りましょう」
ぷりぷり怒るローズに声をかけ、アリスたちは赤く染まり始めた空の下を歩く。
これからもトラブルはあるだろう。
しかし、アリスは一人ではない。頼りになる大好きな旦那様や、素敵な契約精霊が居る。他にも、アリスを大切にしてくれる人が居る。
だからきっと、明日からも大丈夫だ。
アリスは横を歩くアルフォンスの手をとり、満面の笑みを浮かべた。
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