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第一蓮
第一連・転句 ジョウシキ(1)
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第一連・転句 ジョウシキ
View Point of 淮天衣
自成と楚歌がそれぞれ半透明状のケーブルで向かい合ったウツツとオモウと結ばれて数分が経過した。半透明の管の中を幾度と無く煌めく冷々たる白い光が行き来する。そのうち、自成たちの双眸から涙が溢れ出す。彼らが何を感じているのか外見からは何一つ想像だにできない。
時間にして十余分というところだろうか。楚歌と自成が目を瞬いて戻ってくる。二人は未だに立ち尽くしている。茫然自失とはこういう状況を言うのだろうか。流々たる涙はとどまるところを知らず、言葉もない。端から見ていた天衣には二人に何が起こっていたかはわからなかった。けれども、わかるのは次は天衣の番だということだ。
視界の端でウツツ達に涙を拭われる二人の少年を見ながら、少女は葛藤する。法を犯してここに立っていることと友情を。国家に対する忠誠も、友に対する誠実も共に推奨されるべき美徳だった。正直に言えば金長城を私達が超えられるなどとは思っていなかった。少年たちのいつもの悪戯で、自分がそこにいることで状況を制御できる。そう天衣は思っていた。しかし、気がつけば既に国外。確かにあった自分の胸の高まりと少年たちの熱意でいつの間にかここにいた。次に私が主観共有を断れば自分は東京を追放されるだろう。もしかしたら当局に通報されるかもしれない。それに何より、自成達は私を友誼に仇なす敵と見なすかもしれない。
この世界に生まれてより十数年ほとんどの時間はこの四人はいつも一緒だった。仲間達とは血よりも赤い絆で結ばれている。
その一方で、尊敬に値する父のことも考える。人民党に忠誠篤い党員で上海公安委員会の委員長の父だ。いつだって優しくて、それでいて常に真っすぐに天衣を導いてくれた。そして父の優しさはいつも単純明快一言に要約される。『父なる偉大な祖国に忠誠を、母なる偉大な歴史に敬愛を』。今までの人生は彼によって常に導かれてきた、班長になったのも人民党の青年団員になったのも父の勧めだった。
この世界に生まれてより十余年、常に父は私を導いてくれた。父とは血よりも紅い絆で結ばれている。
似て緋なる二つの色に天衣は当惑する。もはや二つに一つ、言い訳は許されない。しかし、考えてみれば単純だ。あるように見えた選択肢は氷解する。今更戻れない、既に一度過ちを犯してしまった私にどんな選択肢があろう、唯一つ、毒を食らわば皿まで、友に対する忠義以外になにもない。ここで拒否したとして待っているのは反逆者の汚名のみ。友を裏切った奴婢の様な極悪人であるよりはむしろ義理に厚い義賊であろう。
決まってしまえば是非もない、次は天衣の番なのだ。まだ知らぬ未知への恐怖、主観共有が何をもたらすのかはまだ知らない。とは言え知らない恐怖など人生ではありふれたもの。健康診断での予防注射のように少女は達観して主観共有のケーブルを手に取る。確かに、ここに来るときに自分の本当の胸は早く動悸していたのだ。一度外れた軌条なら、行ける所まで行くしかない。
目の前に立ったのはウツツ。真っ直ぐに私を見るあの瞳は何を思っているのだろうか。愚かな中華娘と蔑んでいるのだろうか。何度も彼女に疑問を呈した。一度としてまともな返答はなかった。なぜそんなにも私のことを軽んじられるのか。
無言でぐいっとケーブルを胸に突き刺す。特に痛みはなかった。言われるがままに淡々と手続きを踏み、ソフトウェアをインストールし送られてきたウツツの主観データをソフトウェア上で再生する。何れにしろ彼らの言うことを聞く以外に今は選択肢などないのだから。
途端に視界が途切れる。グルグル、グルグル、見えない暗黒の中で回転している気がした。幼い時に回転椅子でくるくる回った、あの感覚だ。徐々に光が回復してきて、見えるのは品川ステーション。脳内で声がした気がした。いや、途切れることなく延々と続くそれはむしろラジオのようですらある。そして、次第に大きくなる。それはうるさいほどにわんわんと脳内で響き始める。
『さて、中国人か。どうすればいいのだろうか。ミッション的には普通に接待すればいいのだろうけれども。なんでそもそもうちのギルドに回ってきたのだろうか。もちろん、CPが高いのは非常にありがたいけれども、すこし荷が重いのではないだろうか…』
止めどもなく流れ続けるウツツの声、これは彼女の思考?そう思った瞬間、視野が急に上がり、駅の外を見つめる。視野も完全にウツツのものを投影している、いやウツツと一体化している?
『そろそろだな』
「お前たちも粗相のないようにな。事前に話したように、とりあえず初めの内は様子見ということだ」
口を開ける感覚も、舌が動く感覚もすべて感じる。そのウツツの声に横にいたカリとオモウはそれぞれ頷いて真面目な顔を作った。満足感が温かい感情となって流れ込んでくる。そして、すぐにきりっとしたドライな感情にかわる。
『さぁ、時間だ』
延々と流れ続ける音声の中で特に意識して考えている部分だけがクリアによく聞こえて、ほとんど意識しないでただ思っている部分は呪文のように不明瞭だということに天衣は気がつく。しかしそれを深く考えることもなく、視界が若干ぶれて、焦点が少し遠目に定まる。
そこには自分自身がいた。隣には自成、楚歌、そして碧海もいる。これだけ多々雑多に様々なアバターが行き来しているのに、それでも少年少女達はどこか浮いて見えた。
『ずいぶん現実っぽいアバターだな。やはり、人民党の規制の噂はほんとうだったのか』
それがウツツの最初の感想だった。視線があちこちいって挙動不審な少年少女達もウツツ達を見つけてすぐにこちらに向かってくる。
『なれない場所で緊張しているみたいだな。まずは少しでもリラックスして貰う必要があるかな。まぁ、彼らにしてみれば何もわからない新しい場所だ。仕方がない。それにこの後の主観共有ミッションの前にある程度信頼関係を築いておきたい。まずは、こちらから声をかけることからかな』
「ようこそ、東京へ。
私はウツツ、風紀管理委員でジョブはソードマイスターだ。このギルド『夢現(ユメウツツ)』のギルドマスターだ」
『カリの視線が少し不躾だな』
そうおもって、ちらっとカリと目を合わせて、続ける。
「こっちのピンクのおさげがカリ、サーバー管理委員でジョブは仕立師」
天衣の先ほど見たのと同様にカリが腰を折って挨拶して視線の向こう側にいる天衣に声をかけてくる。
「あの~、よろしくおねがいします。中国の方なんですよね、その服、独特のデザインですよね。もしよければそのうちデータを解析させてもらえたり、しませんですか?」
その瞬間、焦燥が重なりあった二人を駆け抜ける。
『ああ、さっき言ったことをもう忘れたのか。頼むからカリ、それはもっと親しくなってからにしてくれ。言葉を切って流してしまうのがベストだな』
そうして天衣はオモウに話を振る。
「こら、はしたないぞ。
それでこっちの白い髪の巨乳がオモウ。人口維持委員でジョブは指物師と建築士だ」
『とにかく、問題無く話を進めていかなくては。早めに自己紹介を終えて歩きながら話したほうがいいかな。私の家が一番近いし適当にお茶を飲みながら関係を作っていこう』
「私達が君らのチューターというわけだ。まぁ、大陸から来たということで、予定を合わせてチュートリアルをこなして行こう」
『次は彼らの自己紹介の番か、覚えやすい名前だとありがたいのだけれども…』
思った瞬間に目の前に立っている天衣が口を開く。天衣自身もここはよく覚えている。ここに来て何度目かの納得の行かない瞬間だった。
「そもそも、必要なんですか?そのチュートリアル?私達は中国人で、あなた達も既に中国人のはずです。ここは上海とはなにも違わないはずではないですか?」
是々その通りっと天衣が想うよりも早く脳内で割れんばかりに声が響く。今までで一番うるさく響く声は、
『嗚呼あぁぁ、その話題をふってくるのか。絶対にお前のいうことは違う。けど、ここで口論でもしてみろ。こんなに人目が多いところでそんなに政治的な話をしたら荒らしだと思われるるるる』
怒りと混乱で彼女の思考が乱れ、それに引きずられて天衣自身もウツツの感じている感情で満たされ、何も考えられなくなる。そして頻繁に視点が左右上下に動き回りあたりを確認する。
『とにかく、そんな話題が出てくるなら、早くここを去って家に向かおう。私達にとっても彼らにとってもそれが一番の解決策だししし…面倒な中国人が…』
いやいやいや、私の話を無視して、現実を認めようとしないあなたこそが無礼ではないのか。そう混乱する天衣の声は怒りに満ちたウツツの声に掻き消え、脳内の引かない残響が鳴り喚きながらも、
「まぁ、互いに思うところはあるだろう。私だっていろいろ言いたいところはある。それでも、互いのことをよく知りもしないうちから決めつけ合うのはやめようじゃないか」
第一連・転句 ジョウシキ
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自成と楚歌がそれぞれ半透明状のケーブルで向かい合ったウツツとオモウと結ばれて数分が経過した。半透明の管の中を幾度と無く煌めく冷々たる白い光が行き来する。そのうち、自成たちの双眸から涙が溢れ出す。彼らが何を感じているのか外見からは何一つ想像だにできない。
時間にして十余分というところだろうか。楚歌と自成が目を瞬いて戻ってくる。二人は未だに立ち尽くしている。茫然自失とはこういう状況を言うのだろうか。流々たる涙はとどまるところを知らず、言葉もない。端から見ていた天衣には二人に何が起こっていたかはわからなかった。けれども、わかるのは次は天衣の番だということだ。
視界の端でウツツ達に涙を拭われる二人の少年を見ながら、少女は葛藤する。法を犯してここに立っていることと友情を。国家に対する忠誠も、友に対する誠実も共に推奨されるべき美徳だった。正直に言えば金長城を私達が超えられるなどとは思っていなかった。少年たちのいつもの悪戯で、自分がそこにいることで状況を制御できる。そう天衣は思っていた。しかし、気がつけば既に国外。確かにあった自分の胸の高まりと少年たちの熱意でいつの間にかここにいた。次に私が主観共有を断れば自分は東京を追放されるだろう。もしかしたら当局に通報されるかもしれない。それに何より、自成達は私を友誼に仇なす敵と見なすかもしれない。
この世界に生まれてより十数年ほとんどの時間はこの四人はいつも一緒だった。仲間達とは血よりも赤い絆で結ばれている。
その一方で、尊敬に値する父のことも考える。人民党に忠誠篤い党員で上海公安委員会の委員長の父だ。いつだって優しくて、それでいて常に真っすぐに天衣を導いてくれた。そして父の優しさはいつも単純明快一言に要約される。『父なる偉大な祖国に忠誠を、母なる偉大な歴史に敬愛を』。今までの人生は彼によって常に導かれてきた、班長になったのも人民党の青年団員になったのも父の勧めだった。
この世界に生まれてより十余年、常に父は私を導いてくれた。父とは血よりも紅い絆で結ばれている。
似て緋なる二つの色に天衣は当惑する。もはや二つに一つ、言い訳は許されない。しかし、考えてみれば単純だ。あるように見えた選択肢は氷解する。今更戻れない、既に一度過ちを犯してしまった私にどんな選択肢があろう、唯一つ、毒を食らわば皿まで、友に対する忠義以外になにもない。ここで拒否したとして待っているのは反逆者の汚名のみ。友を裏切った奴婢の様な極悪人であるよりはむしろ義理に厚い義賊であろう。
決まってしまえば是非もない、次は天衣の番なのだ。まだ知らぬ未知への恐怖、主観共有が何をもたらすのかはまだ知らない。とは言え知らない恐怖など人生ではありふれたもの。健康診断での予防注射のように少女は達観して主観共有のケーブルを手に取る。確かに、ここに来るときに自分の本当の胸は早く動悸していたのだ。一度外れた軌条なら、行ける所まで行くしかない。
目の前に立ったのはウツツ。真っ直ぐに私を見るあの瞳は何を思っているのだろうか。愚かな中華娘と蔑んでいるのだろうか。何度も彼女に疑問を呈した。一度としてまともな返答はなかった。なぜそんなにも私のことを軽んじられるのか。
無言でぐいっとケーブルを胸に突き刺す。特に痛みはなかった。言われるがままに淡々と手続きを踏み、ソフトウェアをインストールし送られてきたウツツの主観データをソフトウェア上で再生する。何れにしろ彼らの言うことを聞く以外に今は選択肢などないのだから。
途端に視界が途切れる。グルグル、グルグル、見えない暗黒の中で回転している気がした。幼い時に回転椅子でくるくる回った、あの感覚だ。徐々に光が回復してきて、見えるのは品川ステーション。脳内で声がした気がした。いや、途切れることなく延々と続くそれはむしろラジオのようですらある。そして、次第に大きくなる。それはうるさいほどにわんわんと脳内で響き始める。
『さて、中国人か。どうすればいいのだろうか。ミッション的には普通に接待すればいいのだろうけれども。なんでそもそもうちのギルドに回ってきたのだろうか。もちろん、CPが高いのは非常にありがたいけれども、すこし荷が重いのではないだろうか…』
止めどもなく流れ続けるウツツの声、これは彼女の思考?そう思った瞬間、視野が急に上がり、駅の外を見つめる。視野も完全にウツツのものを投影している、いやウツツと一体化している?
『そろそろだな』
「お前たちも粗相のないようにな。事前に話したように、とりあえず初めの内は様子見ということだ」
口を開ける感覚も、舌が動く感覚もすべて感じる。そのウツツの声に横にいたカリとオモウはそれぞれ頷いて真面目な顔を作った。満足感が温かい感情となって流れ込んでくる。そして、すぐにきりっとしたドライな感情にかわる。
『さぁ、時間だ』
延々と流れ続ける音声の中で特に意識して考えている部分だけがクリアによく聞こえて、ほとんど意識しないでただ思っている部分は呪文のように不明瞭だということに天衣は気がつく。しかしそれを深く考えることもなく、視界が若干ぶれて、焦点が少し遠目に定まる。
そこには自分自身がいた。隣には自成、楚歌、そして碧海もいる。これだけ多々雑多に様々なアバターが行き来しているのに、それでも少年少女達はどこか浮いて見えた。
『ずいぶん現実っぽいアバターだな。やはり、人民党の規制の噂はほんとうだったのか』
それがウツツの最初の感想だった。視線があちこちいって挙動不審な少年少女達もウツツ達を見つけてすぐにこちらに向かってくる。
『なれない場所で緊張しているみたいだな。まずは少しでもリラックスして貰う必要があるかな。まぁ、彼らにしてみれば何もわからない新しい場所だ。仕方がない。それにこの後の主観共有ミッションの前にある程度信頼関係を築いておきたい。まずは、こちらから声をかけることからかな』
「ようこそ、東京へ。
私はウツツ、風紀管理委員でジョブはソードマイスターだ。このギルド『夢現(ユメウツツ)』のギルドマスターだ」
『カリの視線が少し不躾だな』
そうおもって、ちらっとカリと目を合わせて、続ける。
「こっちのピンクのおさげがカリ、サーバー管理委員でジョブは仕立師」
天衣の先ほど見たのと同様にカリが腰を折って挨拶して視線の向こう側にいる天衣に声をかけてくる。
「あの~、よろしくおねがいします。中国の方なんですよね、その服、独特のデザインですよね。もしよければそのうちデータを解析させてもらえたり、しませんですか?」
その瞬間、焦燥が重なりあった二人を駆け抜ける。
『ああ、さっき言ったことをもう忘れたのか。頼むからカリ、それはもっと親しくなってからにしてくれ。言葉を切って流してしまうのがベストだな』
そうして天衣はオモウに話を振る。
「こら、はしたないぞ。
それでこっちの白い髪の巨乳がオモウ。人口維持委員でジョブは指物師と建築士だ」
『とにかく、問題無く話を進めていかなくては。早めに自己紹介を終えて歩きながら話したほうがいいかな。私の家が一番近いし適当にお茶を飲みながら関係を作っていこう』
「私達が君らのチューターというわけだ。まぁ、大陸から来たということで、予定を合わせてチュートリアルをこなして行こう」
『次は彼らの自己紹介の番か、覚えやすい名前だとありがたいのだけれども…』
思った瞬間に目の前に立っている天衣が口を開く。天衣自身もここはよく覚えている。ここに来て何度目かの納得の行かない瞬間だった。
「そもそも、必要なんですか?そのチュートリアル?私達は中国人で、あなた達も既に中国人のはずです。ここは上海とはなにも違わないはずではないですか?」
是々その通りっと天衣が想うよりも早く脳内で割れんばかりに声が響く。今までで一番うるさく響く声は、
『嗚呼あぁぁ、その話題をふってくるのか。絶対にお前のいうことは違う。けど、ここで口論でもしてみろ。こんなに人目が多いところでそんなに政治的な話をしたら荒らしだと思われるるるる』
怒りと混乱で彼女の思考が乱れ、それに引きずられて天衣自身もウツツの感じている感情で満たされ、何も考えられなくなる。そして頻繁に視点が左右上下に動き回りあたりを確認する。
『とにかく、そんな話題が出てくるなら、早くここを去って家に向かおう。私達にとっても彼らにとってもそれが一番の解決策だししし…面倒な中国人が…』
いやいやいや、私の話を無視して、現実を認めようとしないあなたこそが無礼ではないのか。そう混乱する天衣の声は怒りに満ちたウツツの声に掻き消え、脳内の引かない残響が鳴り喚きながらも、
「まぁ、互いに思うところはあるだろう。私だっていろいろ言いたいところはある。それでも、互いのことをよく知りもしないうちから決めつけ合うのはやめようじゃないか」
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