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第二部

ポチタロウと、ゴビの海原

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(・・・シル?)



 頭の中で響いた声に、思わず僕は、そう呼びかけていた。



(・・・うん。シル、だよ?)



 本人から、そんな返答があった。



 呼びかけちゃって、これでもし、シルじゃなかったら、気まずい感じになっちゃっただろうけど、そんなことにはならなかった。それがシルであることは、だいたい見当がついていた。



 顔も声も知らなかったけれど、シルの「言葉」自体は、サラが、若干の物真似を交えつつ、僕に伝えてくれていたのだ。



 アニメ声に変換されちゃうけど、サラの物真似の水準はなかなかに高い。そのおかげで、しゃべり方的に、シルなんだと、すぐに気がつけた。(シルだって思った理由は、もう一つあったんだけど、こっちは後述したいと思う)



 気がつけたのは気がつけた・・・のだけれども・・・。僕はシルの返答の「ある一点」がすごく気になってしまっていた。



(たぶん、キュウロクに聞けば、みんなわかるよ?)



 最初にこの声を聞いた時に、すでにうっすらと感じていたことではあったんだけど、今のシルの返答を聞いて、それが「気のせいではなかったこと」がわかってしまった。


 
 わかってしまった僕は、テンションを上げていいのか、自重して下げるべきなのか? よくわからなくなってしまった><。



 シルの声は、サラみたいに特徴のあるアニメ声って訳ではなかった。おとなしめな幼女の、少しささやくような感じの声だった。(それだけでも僕は「心地良い」と感じてしまったのだけれど><)



 僕がそれ以上に、どうにも気になってしまったのは、シルの言葉の「語尾」だった。



 シルの声を伝えてくれていたサラ自身が、元々、少し舌っ足らずだったせいで、気づけずにいたんだけれども、実際のシルの言葉は、サラよりも、もっと「舌っ足らず」に聞こえた。アニメ声で特徴のある「サラの声」以上に、「シルのしゃべり方」からは幼女感が溢れ出していた。



 それはもう、ジャックポットが当たったスロットマシンのコインみたいに、幼女感が、溢れ出して溢れ出して、止まらない感じだった。



 なんていうか・・・・。



 シルのしゃべり方は「わかぅお?」とか「しぅ・・・だぉ?」って感じだったのである。語尾の幼女感がヤバすぎたのだ。(語彙力><。)



■■■■■■
□□□□□□


ポチタロウと、ゴビの海原


■■■■■■
□□□□□□



(たぶん、キュウロクに聞けば、みんなわかるよ?)



 最初にシルが告げてくれた、この言葉の段階で、僕は「わかるよ?」の部分が「わかぅお?」と聞こえたような気がしていた。(でも、この時の僕はまだ、半信半疑だった)



 だけどシルからの返事を聞いて、それが僕のそら耳では、なかったことが判明してしまった。



(シル、だよ?)



 この部分は、もうほとんど「しぅ、だお?」としか聞こえなかったのである><。



 幼女感がすごかった。幼女感がものすごかった><。可愛らしすぎた><。(僕の語彙力は、僕自身が幼女になってしまったかのごとく、低下していた)



 ささやくような感じで、少し神秘的な雰囲気もあったシルの言葉だったけど、その語尾は、どう聞いても「だよ」ってよりは「だお」だった。「だよ」寄りの「だお」ではなくて「だお」寄りの「だお」だった。(自分でもちょっと何を言ってるのか、よくわからない><)



(さすがに、こんなの、幼女が過ぎるって!!! 無理、無理!!!)



 僕はそう思った。



 そう思ってから、自分にツッこんだ。



ー 無理って、何が!? ー



 もちろん「何を無理だと思ったのか?」は自分のことだったので、すぐにわかってしまった><。わかると同時に、自分の節操のなさに(自分のことだったけど)驚愕してしまった。


 僕は「さすがにこんなしゃべり方の幼女には、挿れるのなんて無理だ」なんてことを思ってしまっていたのである><。とにもかくにも(節操なくも)「挿れる/挿れない」基準で、物事を考えてしまっている、そんな自分がいたのである><。



 僕が「大魔王にされようとしていること」とか、僕のお嫁さん達を「売ろうとされていること」とかが、この一瞬、すっかりと頭から抜け落ちてしまっていた><。



 それくらいに、シルの舌っ足らずっぷりは、ものすごく・・・スーパーウルトラとっても、プライム、ヤバかった><。



 これは、この時の僕には、衝撃的な出来事が過ぎた><。



 緊迫した場面が続きすぎていたので、いいかげん僕の脳みそが、ストレスに耐えきれなくなりつつあったのかもしれない・・・。



(「だお」はヤバイって「だお」は・・・。こんな幼いしゃべり方をする子に、挿れるだなんて、とんでもない! そんなこと、考えるだけでも、どうかしてる><。・・・さすがの僕でも、無理・・・な・・・ハズ、だ・・・よ・・・・・・な?)



 そんなことを考えながらも、(僕の)語尾は力をなくしていった・・・。「語彙」力だけじゃなくて、「語尾」力も皆無になった><。



 すかさず別の思考が、僕の頭の中を駆け巡りだした。



(・・・でも、ポチタロウ。お前は獣人だ。・・・どうしても獣部分が含まれてるだろ? 言うなれば「可能性の獣」のハズだ・・・。変な前世の常識に囚われて「可能性」という名の灯火ともしびを自身で消してしまってどうする!? サラに会うために、お前は次元の壁すら、ぶち破ろうとしてんだろ!!)



 こっちの考え方は、語尾が、むしろどんどんと、力を増していった><。



 僕はシルの語尾と、自分の語尾に、翻弄されるがままだった。



 語尾の砂漠・・・ってよりは、ゴビの海原に放り込まれた気分だった。シルの幼女感で、僕の心は、変に潤っていたので、砂漠ほど乾いたイメージはなかったけど、濁流に呑み込まれた感じはした><。



 父性的に「可愛い」って思う部分もあったんだけれども、自身のやけに力強い語尾の前に、そこらへんは完全にどこかへ流されてしまった。逆に僕自身は「挿れる」方向に、的確に流され出していた><。



(まだ姿を見たことはないけど、たぶんシルも可愛い・・・。なにせ糸目が、大精霊見習いの女の子達も、容姿の整った子で揃えたらしいし・・・。そんで・・・。ワフルやスーよりも幼く感じちゃった、サラにだって僕はおちんちんを挿れちゃったのだ・・・。可愛い幼女なら、きっと「無理」ってことは、ないだろう・・・)



 「無理って思ったままは、嫌だ」・・・なんて想いが、それを後押しした。



 (たぶんペド領域の、ど真ん中にいるであろう、そんなしゃべり方な)シルに対して、むしろ、そういうことをしてしまうという背徳的な想像が、僕をとらえて離さなくなっていた。とんでもない緊迫下にありながら、おちんちんは、半勃起してしまっていた><。



 ・・・むしろ、これはイケる・・・ってことの証明なのか!?



 流しそうめん以上に、僕は流されまくっていた><。



ー ギュムっ ー



 スーが尻尾をギュムってくれた。気づけば僕は拳を握りしめていた。



 「挿れる方向」で考えが、ほとんどまとまりかけていたのに気づいた・・・。僕は「ド」が付くくらいの「ペ道?」に足を、一歩ズッポリと踏み入れたところだった・・・><。・・・危なかった><。



 僕はこの問題について、「一旦」、考えるのをやめることにした。



 「完全にやめる」とまでは、決められなくて「保留」することしかできなかったのは、僕の不徳の限りでしかない><。



 でも、そんな風に考えてしまうこと自体が、まだ僕が「前世のしがらみにとらわれている状態」でしかないのかもしれない。



 この時僕は、そんなことも思っていた。



ーーーーーー



 とにかくまあ・・・。



 僕は、節操のないことを(ものすごい思考スピードで)考えながら(流されながら)、結局シルが「言ったこと」を、理解するのが遅れてしまった><。



 糸目がマド○ギのキュ○ベエを真似した時と同じように、話の内容がまるで入ってきていなかった><。



 僕は改めて、シルの言った言葉の意味を確認してみることにした。



ー キュウロクに聞けば、わかる ー



 シルはそう言ったのだ。それは、とっても大事なことの気がした。



 キュウロクはサラ達、大精霊見習いが(月に3回無料で)使えるAIで、レトロPCみたいな名前だけれども、なんだか高性能だった。実際、僕の体が大きくなってしまった理由について、キュウロクはいろいろと、詳しく教えてくれた。



 まだ僕自身は、一つしか質問をしていないので、その精度がどの程度のものなのか? は、よくわかってはいない。創造者クリエイターの使えるAIみたいに、世界を改変することまで可能なのか? も知らなかった。(さすがにそこまでは、できないかも・・・なんて気はしていた)



 それでも「高次のAI」を使えない糸目に対して、大精霊見習いはそれを「使える立場」にあるのだ。これは大きなアドバンテージのハズだった。シルの言ってくれたとおり、試してみる価値はあるだろう・・・。たぶん糸目の次元よりも、大精霊世界? の方が、次元が高いのだ。



 創造者クリエイターの世界>大精霊の世界>糸目の次元



 ・・・これまでの情報から、僕はこんな感じの並び順で、降順に高次元なんじゃないかな? と推測していた。



 シルがわざわざ連絡してきてくれたってことは、シルはまだ、今月中に、あと何回か質問をすることができるのだろう・・・。(サラの「今月の無料3回分」は、サラ自身による質問2回と、僕の質問1回で、来月になるまで使えない状態だった)



(あと何回か、使えるとして・・・。どの程度の精度で・・・どこまで聞けるんだろうか・・・?)



 そんなことを考えながらも僕は、無意識に、メモ帳に記してあった「平常心」って言葉を、グルグルとペンで囲っていた。



 そう・・・平常心だ・・・。



(今は「だお」であったり、「そんな口調の幼女に挿れるなんて、さすがにとんでもない」とか「いやいや、なんだかんだでシルに頼まれたら、僕なら全然、楽勝な気がする」なんてことを考えてる場合ではないのだ、ポチタロウ!!!)



 一旦、考えるのをやめる・・・って決めたハズだったのに、僕はそんなことまで、追加で考えて始めてしまっていた><。



 ほんとになんとか、平常心に戻さなきゃ、まずい気がした。



 僕は大きく深呼吸をしてから(スーがそれに合わせて尻尾を動かしてくれた)メモ帳の新しいページを開いた。自分の心を一旦、真新しい状態に整えようとした。



 ・・・少し考えた後で、いろいろとすぐに忘れてしまう僕は、新しいページにも、とりあえず「平常心」と書いた。それで平静さを取り戻すつもりだった。



 なのに、そのすぐ後で「平常心」に「だお」って書き足しそうになってしまった僕がいて、慌てて手を止めることになった><。



 シルの語尾の「だお」は、僕の中に、未だ、強烈な印象を残したままだった・・・><。僕はまだまだ、語尾の海原に、流されたままだった><。



(「だお」は、ほんと、ヤバイって><)



 結局僕は、それから何度も深呼吸をすることになった。



 糸目は、ワ○カップの蓋を開けて、閉めて、を繰り返しながら、自己陶酔に近い形で、なんかしゃべっていた。ダメな大人の見本がそこにあった・・・。



ーーーーーー



(さてと・・・)



 僕はまた気を取り直して思考を開始した。聞きたいことなんかを、メモに書いていくことにした。



 ・・・一旦、糸目には、あいずちを打ちながら、話を続けさせておくことにした。酔っ払った糸目の「観察力」は、もうすでに「ない」に等しかった。(僕がメモを取っていることに、全くなんにも言ってこなかった)



 ・シルがキュウロクを、あと何回、使えるのか?
 ・AIを使わせてもらったお礼は何がいいのか? 
 ・どんな質問を考えれば、AIの精度と、糸目の目論見を知ることができるのか?



 そこまで書いた後で、僕はふと気づいた。



(そもそもシルは、どうやって僕に、連絡をとってきてくれたのだろう?)



・・・
・・・
・・・。



ー 糸目と同じ土俵に立つ ー



 それを決めたところで、僕は仕込みをしておいた。サラ自身だけではなくて、サラを通して、シルやスーにも、お願いをしておいた。



 サラ自身には、僕の目や耳を通して、映像や音声を録画できるものが(精霊ポイントで買えるものの中に)存在しないか? を確認してもらった。



 サラがそういうアプリがあることをすぐに見つけてくれたので、糸目の話は、映像(と音声)として記録されていた。(この時にはサラが、もうすでに録画を始めてくれていたのだ)



 「ガラケーでの録音」は諦めた僕だったけど、糸目の発言を、特に「創造者クリエイターをディスっていた部分」を残しておくことを、諦めてはいなかった。



 糸目は、サラが録画を始めた後で、まんまと「創造者クリエイターがプロンプトをケチった話」を不満たらたらに話してくれた。その映像は(サラによると)バッチリと残ったらしかった。(僕がそれを知って、ニンマリしかかってしまった時には、やっぱりスーが尻尾を握って、僕の感情をコントロールしてくれた)



 実はこの部分に関しては、あとは創造者クリエイターに連絡さえとれれば、なんとかなる(だろう)ってところまで来ていた。



 スーには尻尾を支えてもらうことを頼みながら、糸目を(逆に)観察してもらっていた。何かクセ的なものがあれば、教えてもらうことをお願いしておいた。



 これに関してはまだ、スーから連絡がなかった。僕よりずっと、マルチタスクの得意なスーだけど、僕の尻尾が思った以上に動きまくっていたせいで、そっちの制御が大変だったのかもしれない><。(本当にスーには申し訳ないけれども、とってもありがたいことだった)



 シルには「(精霊ポイントで)買える物の中から、何か今、使えるものがないか?」を調べてもらっていた。高次の存在である大精霊見習いなら、何かドラえ○ん的、便利道具が使えるのではないか? と僕は推測していたのだ。



 こんな感じで、僕は、糸目と同じ土俵に上がる前に準備を整えておいたのだった。



 そうして今・・・。



 シルが、僕のお願いしたとおりに、方法を考えてくれた。「AIに聞けばいい」と教えてくれた。(これが僕が「シルからの連絡だ」って思った、もう一つの理由だった)



 質問書きの手を止めて、僕は自然とシルに話しかけていた。



(シルは何か、見つけてくれたんだね? 僕と連絡をとる手段を?)
(うん・・・そうだ。シ、アプリ見つけた
(・・・・・・そ、そっか・・・)
(うん)



 シルに確認をとりながらも、思わず僕は、言葉に詰まってしまった><。シルの「言葉」はやっぱり強烈だった><。



(頑張れ、ポチタロウ・・・今は「だお」に癒やされたり、ほんわかしている時じゃない><。「挿れる/挿れない」とかでもない!!! ここが頑張りどきだし、せっかく連絡をくれたシルに失礼だ!!!)



 僕は自身に強く言い聞かせた。



 そうなのだ・・・。せっかく協力してくれているシルの、その言葉尻をとらえて、一人で勝手に盛り上がっている時ではないのだ・・・。



(アプリがあったんだね・・・それで僕と連絡が取れたんだ・・・)
(・・・そうだ。連絡取るのは、さぁたんが許可くた)
(・・・わかった。教えてくれて、ありがとね・・・シル)
(いい



 僕と連絡を取れるアプリを見つけてくれて、シルが(サラに許可をもらって)連絡をしてくれた・・・そういうことらしかった。



 僕はなんとか「シルの語尾」を気にしないようにしながら、思考を続けた。・・・でもあんまり、頭は回っていなかった><。



(だいたい、アプリでなんとかなるんだ・・・)



 「だお」へのツッコミや感情は抑えたけど、そんなコメントしか思い浮かばなかった><。


 僕のイメージでは、ドラえ○んの道具みたいな、なんか単体の道具が(大精霊通販?)で売っていて、それを駆使して、糸目に対抗する・・・って感じだったので、ちょっと拍子抜けしてしまった。



 サラへのお願いも、シルへのお願いも「単体的道具」ではなくて、「アプリ」でなんとか解決してしまったのだ・・・。時代の流れを感じてしまった。



 ・・・まあ、僕の元いた世界でだって、スマホみたいに、ド○えもんの道具を超えるようなガジェットがいくつも出てきていたのだ。さらに高次の大精霊の世界なら、そんなこともあり得るのだろう・・・。



 それについてを受け入れながら、僕は、もう一つの問題についても、受け入れるべきな気がしてしまった。これを解決しておかないと、結局ダメな気がした。



 シルと話していると、やっぱりどうしても、語尾が気になってしまうのだ><。舌っ足らずの幼女とか、可愛くて仕方がないのだ><。そこは受け入れるべきだと思った。
 


(・・・とりあえず、可愛く思っちゃうのは、しょうがない。それは受け入れよう・・・。でも・・・。そこから先は、考えるな! 今やるべきことは、もっと他にある!)



 僕はそこで線引きをすることにした。



 本当に・・・今、考えるべきことはもっと他にたくさんあるのだ。僕が大魔王になってしまうことも、僕のお嫁さん達の処女を買いたいなんて話も、なんとしてでも阻止するべきことのハズなのだ。



(しっかりしろ! 犬神明日太!!)



 僕は、自身の元いた世界での名前を、語尾として強く呼んで、自分の気を引き締め直した。僕は前の自分の名前を、くさびの代わりに地面に打ち付けるようにして、使うことになった。


 前世の名前で、自身を呼んで、それを発憤材料にしたのは、僕がこの世界へ来てから、初めてのことだった。



 できないことだらけで・・・。すぐにいろんな大切なことを忘れて・・・。調子に乗っては何度も失敗を繰り返す・・・。 



 僕は、今の僕も、あんまり好きではない。こんな自分をもっと変えたいと思っている。こんな自分でも、少しは許して、好きになってあげたいとも思う。



 今の僕とも、折り合いをうまくつけられていない僕は、前世の僕については、考えることすら、ほとんど放棄してしまっていた。



 僕は前世の僕が、嫌いだった・・・。



 魔王を倒した後で「嫌いだって思っちゃうような、前世の僕の知識とかが、こっちで少しは役にたってくれたんだ」なんて、言い聞かせたりもしたけれども、まだ、全然好きにはなれないままだった・・・。



 それどころか、前世の名前で自分のことを、認識したくないくらいに、僕は、前世の自分が大嫌いなようだった。今、くさびの代わりに自分の名前を「使えてしまった」ことで、それを再確認できてしまった。



 この時僕は、それをすることを、自然と選択していた。危機感の持続しない、自分自身に危機感を覚えていた。



 シルの言葉を聞く前の僕は、(尻尾がショボショボしちゃったりもしたけど)ちゃんとみんなを頼ることを思い出して、みんなと連携を取った。糸目と対峙する前に、準備を整えておいた。



 なのにシルの語尾の可愛さの前に、僕は思い切り流されてしまった。たったそれだけのことで、大海原を感じてしまった><。流されまくった><。



 どんなにシリアスであろうとしても、幼女の可愛い語尾に負けてしまうくらいには、僕はヨワヨワなのだ><。



 幼女の幼女による舌っ足らずな語尾に、勃起してしまうくらいに、僕のおちんちんは本当に、節操がないのだ><。



 そうして僕は、ゴビの海原で、流されちゃったりしないように、自分の名前をくさび代わりにして、地に足をつけた。



 昔の自分の名前が、くさびの役目を果たせちゃったことを、少し哀しくも感じたけど、今の僕には、それくらいのシリアスさが必要な気がした。



 僕は、シルの話を真剣に聞いていって、今後の作戦を、メモにまとめ始めた。



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