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第二部
ポチタロウと、糸目の男:1
しおりを挟むスーがあえいだ。
「んっ・・・んあんっ! ポチにぃ、ポチにぃ! ・・・ふぁん! ふわあぁああぁああ!」
僕はおちんちんを一番奥に差し込んで、先端に力を入れた。「そこ、いいっ!」スーの声を聞いて、僕はそのままストロークを早くした。「もっと!」「もっと・・・そこっ!」「ボク・・・もう!」スーがその度に声をあげた。
「スー・・・スー! イくっ! イくよ? スー?」
「うん・・・うん! いいよ、ポチにぃ・・・ボクも、イ・・・くっ!!!」
「出るっ! 出るっ!!!! スー! スー!!!!」
「ふあぁ!! んんっ! あぁあっんっんんんん!!」
ー ピュピュッ・・・ピュッ・・・・・・ピュルッ・・・ ー
ー ビクッ・・・ビクビクビクビク・・・ビクンっ!! ー
僕が「中に放出する」のと同時に、スーも体を痙攣させた。スーはしばらく小刻みに体を震わせた後で、最後にビクンっと大きく背中をのけぞらせた。
僕らは二人、正常位の体勢のまま、しばらく抱き合って放心した・・・。
ーーーーーー
結局、延泊した僕らは、一日かけて、休み休み、何度も特訓(という名のエッチ)を繰り返した。
深夜を回るまでいろいろと試行錯誤をした後、そのまま疲れて眠ってしまった。そうして迎えた次の朝だった。
僕が目覚めると、珍しくスーが先に起きていた・・・。そのまま暗黙の了解的に、言葉も発しないままで、僕らはまた、キスをして体を重ね合った。寝起きの僕は、またピュルっと精子を漏らしてしまった。
めげずにメモを見ながら、そこからさらに試行錯誤をして、僕らはとうとう、同時に果てることができたのだった。
ー 僕はそのままスーの膣の中を味わった・・・ ー
・・・つもりで、非貫通オナホールの中におちんちんを突っ込んでいた。しばらく余韻を楽しんだ後、スーと「チュッ」と軽いキスをして、おちんちんを引っこ抜いた。
スーのおまたの下の方に、ベルトで固定された非貫通オナホールは、クタッと曲がって傾くと、中からローションと精子の混ざった液体をドロリと垂れ流した。
僕らは試行錯誤の中で、ラブホに置いてあった「ペニスバンド」や「非貫通オナホ」、「サラの世界で買えるもの」を組み合わせて、疑似セックスができるベルトを作ったのだ。
スーがそのベルトをつけると、固定されたオナホールが、おちんちんのように、スーのまたの間からぶら下がる。中に適度にローションを塗って(この量も試行錯誤した)僕がおちんちんをそこに挿れる。
そうして僕が、ペニスを奥まで差し入れると、非貫通オナホの先っぽが、スーの割れ目に当たる・・・ベルトにつけたオナホールは、そんな風に調整してあった。(この微調整も随分と苦労した)
この「オナホバンド」を使って、僕は腰をふりながら射精に耐える訓練をした。スーの割れ目にちょうど当たる、挿入角度も覚えた。
そうして、何度も腰をふっては、ピュルピュルと、先に出しちゃいながら・・・(まれにスーの方が早くイっちゃったりしながら・・・)今やっと、スーと一緒にイくことができたのだ。
何度も射精したので、出た量は少なかった。結局オナホごしでしか、スーとのエッチはできなかった。けど「一緒にイけた」という事実がとても嬉しかった。
しばらくそのまま抱き合った後、僕らは服を着て、荷物をまとめた。
・・・
・・・
・・・。
かけてあった時計が、背後から「ごーん、ごーん」と、二日目のお昼を知らせてきた。僕とスーは、手をつないで「じっくりしっとりの間」を後にした。つないだ手のぬくもりから、今まで以上にスーとのつながりを感じられて、僕の心は温かくなった。
疑似セックスだったとはいえ、僕らの距離はより近くなったように感じた。
ーーーーーー
僕もスーもホクホクしたような、満足した顔をしていたように思う。
僕らは手をつないだまま、階段を降りていった。フロントで鍵を返して、追加料金を払おうとした。すると、仕切りごしで「顔の見えない男」が、こう言った。
「じっくりしっとりの間にしても、随分とまぁ・・・。じっくりと、しっとりと、しすぎじゃありませんかね? お客様?」
人をおちょくったような感じの物言いだった。
ー 随分と失礼なフロント店員だな・・・ ー
そう思ったけど、あえて何も反論しなかった。追加料金として、もう一泊分のお金と、部屋の鍵だけを料金トレイに置いて、この場を立ち去ろうとした。こういう輩に関わったって、きっとろくなことがない。
ー 僕は半分童貞を卒業したし、スーと一緒にイけたのだ ー
ほとんど一人前の男だと、言っていいハズだ・・・。ここは大人対応だ。小さなことに怒ったってしょうがない。
「随分つれない態度だねぇ? 犬神明日太くん?」
立ち去ろうとした僕に、フロントの男はそう呼びかけてきた。
(!!!? ・・・また、前世の関係者?)
再び、前世のフルネームで呼ばれてしまった僕は、そこで足を止めざるを得なかった。その口調から、あんまりいい出会いには、ならないだろうと予測はできた。それでも、前世のしがらみがまだあるというのなら、立ち向かうべきだと思った。
スーと一緒にイけた、という事実が僕を強気にさせていた部分はあったと思う。「エッチでの合計精霊ポイント30程」・・・だった僕が、今回の特訓では、5000ポイントくらい増やせたのだ。そんな自信もあったと思う。僕はその男と、仕切り越しに対峙していた。
男は、僕のことなんて意にも介さない感じで椅子から立ち上がった。フロントの右側についていたドアをガチャリと開けると、こちら側へ出てきた。
ー 細身でやや長身の、糸目の男がそこにいた。 ー
白い長袖Yシャツの上に、濃い赤のチョッキ、茶と黒のチェックのスラックスを身につけていた。
「上着を脱いだホテルのフロントマン」といった様な服装だったけど、全然そんな風には見えなかった。長袖シャツはひじまで折って、まくりあげられていた。ネクタイはルーズに下の方で結ばれていた。Yシャツの胸元のボタンは3つはずされて、胸元を少しあらわにさせていた。
その男は、ホテルのフロントマン・・・というよりは、前いた世界の「業界人」・・・もっと言うなら「やり手のプロデューサー」・・・的な雰囲気を醸し出していた。
僕より少しだけ年上に見えた。25歳~35歳くらいだろうか? こういう「業界人って感じの人」は、年齢がわかりづらい人が多い気がする。
そいつは目を細めて、一見、ニコニコ笑っているように見えた。でも、その細くなった瞳の奥は「笑っていなかった」。僕らのことを観察している・・・そんな風に感じた。
別に「糸目のキャラ」=「最後には裏切るキャラ」・・・なんて言うつもりはない。
それでも・・・。
ー この糸目の男は、きっと敵だ ー
僕はそう思った。・・・ただ純粋に、直感でそう感じたのだ。
■■■■■■
□□□□□□
ポチタロウと、糸目の男:1
■■■■■■
□□□□□□
一日前のお昼過ぎ・・・。
時計が鳴って、僕らも二人してお腹を鳴らした後で、僕はスーにこう呼びかけていた。
「そろそろ荷物をまとめて、帰る支度をしよっか? スー?」
「ポチにぃ、もう、ここを、出るの?」
「・・・え?」
「・・・え?」
僕らはしばし、お見合いをしてしまった。
「ゆっくりやろう」と抱き合った僕とスーだったけど、その「ゆっくり」の捉え方は少し違っていた。
僕としては「これからの日々の中で、あせらずじっくりやっていこう」ってな感じで、ラブホを後にして、僕らの自治区へと帰るつもりでいた。
スーは「ゆっくり、もう少し、特訓を、するん、だと・・・思った」とのことで、もう一日ここに滞在するつもりでいた。
その時の僕は(サラ風に言うと)ぴゅっぴゅく、ぴゅっぴゅく出しちゃった後だったので、半賢者状態にあった。バキュームオナホを覚えたスーに、イかされてから、まだそんなに時間も経っていなかった。なので「エッチなことをする」よりも、自治区に残してきたみんなのことが少し気になっていた。
「そろそろみんなのところに戻らないと、心配してるんじゃないかな?」
僕はスーにそう告げた。
「連絡、とれば、わかる・・・」
スーは僕にそう言った。
「連絡?」
「うん・・・。シルから、ノムに、伝えて、もらう。ノムなら、ワフルと、連絡、とれる」
「ああ、そっか。・・・なるほど・・・」
スーの言葉に、僕は納得した。やっぱりスーは賢い。
スーに宿っている大精霊見習い「シル」は、ワフルに宿っている「ノム」と「距離に関係なく」会話ができるのだ(もちろんサラもだ)。シル、ノム、サラを通してなら、遠くにいるみんなとも連絡が取り合えるのだ・・・。
こうして僕は「遠隔でも連絡がとりあえるようになったこと」をスーに気づかされたのだった。僕らは「魔王を倒した後」で「遠隔伝達」まで手に入れてしまったようだ。・・・また新しくできることが増えた。
ー なんで今さら、また・・・? ー
一瞬僕は、そんなことを思った。
・・・ここらへんで僕は、気づいても良かったハズだったのだ。
僕らの物語には、まだ「続きがあった」ってことに。
ドラゴ○クエストで、バ○モスを倒した後に、ゾ○マがいたように・・・ムド○を倒した後にデスタム○アがいたように・・・まだ終わったわけではなかったのだ・・・。
おろかな僕は、その事実に、まだ気づかずにいた。
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